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<憑依>わがまま少女①~わがまま~

彼女には、生まれつき
”人に憑依する力”があった。

その力を使って
何でも自分の思い通りにしていく少女…

※リクエスト作品デス!
-----------------------------

「ねぇねぇ、あれ買ってよ~!」
小学生ぐらいの小さな少女が、
母親におねだりをしている。

よく見る光景だ。

一人で買い物をしていた、若い男性は、
”親ってのも大変だよな”と
苦笑いしながら、自分の欲しいものを
探しているー。

「--だめ!この前も買ったでしょ!
 ほら、今日は帰るわよ」

母親が呟く。

しかしー

次の瞬間ー

「--!?」
近くで、買い物をしていた男性客は
目を疑った。

”おねだりをしていた少女”が
光になって、母親の方に突撃したのだ。

そしてー

「--うふふふふ~
 わたし、これずっと欲しかったの~!」

母親は子供のような笑顔を浮かべると、
スキップしながらレジの方に向かう。

「これちょ~だい!」
母親が無邪気な子供のように
ニコニコしながら、買い物を終えるー

そしてー

母親から光の玉のようなものが
飛び出して、少女がまた現れる。

「---あれ…?」
母親はぼーっとした表情を浮かべる。

「--お母さん!ありがとう!」
”母親に憑依”して欲しいものを
強引に買ってもらった娘は、無邪気に
そう微笑んだ。


「な…なんだ、、あれ…?」
若い男性客は、恐ろしいものを見てしまった、と
目を逸らすのだった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ただいま~!」

「おっ!おかえり~!」

堀松家ー。
ごく普通の家族ー

しかしー
現在小3の次女ー沙菜(さな)には
秘密があった。

それはー
”人に憑依する力”
を生まれつき持っているー、
ということ。

無意識のうちに小さなころから
その力を使ってきた沙菜は、
気に入らないことがあると相手に
憑依してー、自分の思い通りにしてしまう。

そのせいか、
彼女はとんでもないわがまま少女に育っていた。

先に帰宅していた父親の源吾(げんご)が
母娘を出迎えると、
源吾は表情を曇らせた。

「おい、光江(みつえ)、
 またそのおもちゃ買ったのか~?」
源吾が言う。

5000円はするだろうかー。
なかなかに高額なおもちゃを見て
源吾は、困った表情をするー。

3日前もー
同じようなおもちゃを買ってきているのだ。

「え…ええ」
母の光江は困惑した表情で呟いた。

「うふふふふ…」
沙菜は微笑む。

母の光江に憑依して、
おもちゃを買わせたのだー。

しかもー
沙菜が憑依している間にしたことは
”自分でやったこと”だと認識するようで、
光江は、だだをこねられて、自分の意思で
おもちゃを買ってあげた、と思い込まされている。

「---さすがにちょっと買い過ぎじゃないか?」
父の源吾が言うと、
光江も「う~ん、わたしもそう思うんだけど…」と
不思議そうな顔をした。

その時だったー。
娘の沙菜が、父の源吾に憑依する。

「いや、なんでもないよ!
 もっともっと沙菜には色々買ってあげなくちゃ!」

父が突然子供のような言葉遣いで微笑む。

「え…」
母の光江は困惑する。

「どんどんどんどん、沙菜のために
 なんでも買ってあげなくちゃ!ね!」

源吾が、沙菜の言葉を口走る。

光江は「え、、えぇ…」と
困惑した様子で返事をしたー。

”一度沙菜に憑依された人間”は、
沙菜が突然姿を消しても、疑問に感じないようになる”-。

何故かはわからない
けれど、沙菜は、そう認識している。

だから、本当にやりたい放題だった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

翌日ー

学校でも、沙菜はやりたい放題だった。

「-ーーあははははは!
 あはははははははは!」
クラスメイトの大人しい子に
イタズラをする沙菜。

「や、、やめてよ~」
筆箱を壊されたクラスメイトの可南子が、
泣きそうな顔になりながら言う。

ガラっ…

そこに担任の先生が入ってきた。

「せんせい~!」
可南子が泣きながら先生の方に向かう。

しかしー

「うっ…」
沙菜はすぐさま、先生に憑依した。

「んふ…」
先生は意味深な笑みを浮かべると、
可南子の頬をビンタした。

「筆箱を壊されたぐらいで
 いちいち先生に言いつけないの!」

先生にビンタされた可南子は泣きだしてしまう。

「--悪いのは、可南子ちゃんでしょ!」
先生は叫ぶ。

クラスメイトたちは、どよめいているー

そしてー
先生から、光の玉が飛び出して、
今度は可南子の身体にそれが入り込むー

泣いていた可南子が突然
笑みを浮かべて、笑った。

「---わたし、悪い子なの~!」
可南子はそう叫ぶと、
いきなりトイレの方に走って行って、
「悪い子にはおしおき~!」とそう叫び、
便器の中に自ら顔を突っ込んだ…


「~~~♪」
昼休み。
沙菜はご機嫌だった。

クラスメイトたちと談笑している沙菜ー。

沙菜はクラスの中心的人物。
沙菜が憑依能力を持つことは、
みんな、自覚できていないー

何でも思い通りにしようとする沙菜の
力によって、
今やクラスメイトのほとんどは
沙菜と仲良しかー
沙菜のご機嫌を伺っているかー
沙菜に嫌われているかー

のどれかだった。

そして、クラスメイトたちは理解している。

”沙菜に嫌われることが、
 いじめの始まり”だとー

「---」
一人の男子児童が、教室の隅っこの方を
見つめるー。

そこには、首輪で繋がれた
児童がいたー。

丸江(まるえ)という児童ー。

彼女は、沙菜ばかりが特別扱い
されている状況に不満を抱き、
先生に文句を言っている
気の強いお嬢様だった。

しかしー

今では、首輪で繋がれて
教室の端っこで、
”ポチ”と書かれたネームプレートを
ぶら下げているー

「--…」
沙菜はにっこりとほほ笑むと、
ポチの方に向かっていく。

「----」
沙菜が丸江の方をじーっと
見つめると、丸江は恐怖して叫んだ。

「わん!」

とー。

沙菜は「かわいい~」と微笑む。

”ずっと、犬を飼ってみたかった”

その願いを、クラスメイトで
沙菜はかなえたのだった。

丸江は放課後もずっと
ここに鎖でつながれたまま。

両親は当然、騒いだが、
沙菜が憑依して、丸江のことを
犬だと思い込ませることで解決した。

沙菜の憑依能力は
他人の記憶や思考をいじることもできるのだ。

「--ポチ~!」
クラスメイトたちも、今はすっかり
丸江のことを犬だと思い込んでいる。

「わん!」
なでられた丸江が、吠える。

「---んふふふ~」
沙菜は、”自分が悪い事をしている”という
自覚もないまま、やりたい放題の日々を送りつづけていたー

沙菜のやりたい放題は
エスカレートしていく。

憑依能力で染められて支配されている子もいればー
沙菜に逆らえばどうなるか分からないーという
恐怖から沙菜に大人しく従っている生徒や大人もいる。

「----」
担任の涼子先生もその一人。

沙菜は、どう考えてもおかしい。
時々、自分の意識が飛ぶこともある。

先生たちの間では、沙菜は”魔女”だと
噂されている。

しかしー
一部の先生は、沙菜をほめまくり、
擁護するため、
沙菜のことをおかしいと思っている
先生たちも、萎縮している上ー
2か月前には、沙菜を注意した先生が、
翌日に”笑いながら飛び降り自殺”したことで、
怯えてしまい手出しできないのだった。

「---このままじゃいけない」
2か月前にー
その”自殺した先生”の後任として
担任になった涼子先生は思う。

どう考えてもおかしいー
全て、沙菜の思い通りになっているー

あの子には、何かある。

「---…ちょっと、話をしてみようかな」

涼子先生はそう呟いた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「---どうしたんだ?」

まだ20代後半の涼子先生は独身だったが
そう遠くないうちに結婚しようと決めている彼氏がいた。

「最近、ちょっと子供たちのことで悩んでいて…」
涼子が言うと、
彼氏は首をかしげた。

「なんだか、一人、おかしな女の子がいるの…」
涼子先生が言うー。

沙菜に疑問を持っている涼子先生も、
肝心な部分の記憶はいじられていて、
教え子の一人である丸江が犬のような扱いを
されていることには疑問を持てないし、
沙菜が憑依能力を持つことには気づけていない。

それでもー
それでも、沙菜には違和感を抱いていた。

「---どんあ風におかしいのか分からないけど…」
彼氏がそう言うと、微笑んだ。

「--いつも通り、涼子が思うように、
 ちゃんとその子と話をしてみたらいいんじゃないかな?」

彼氏の言葉に後押しされて、
涼子先生は、沙菜と話し合うことを
決意するのだった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

翌日ー

沙菜を職員室に呼び出した涼子先生は
沙菜の方を見る。

「ねぇ、沙菜ちゃん…」

沙菜は無邪気な笑みを浮かべていた。

「--この前、可南子ちゃんの筆箱を
 壊したってときの話だけど…」

涼花先生は言うー

可南子が沙菜に筆箱を壊されたと訴えた件だー。
あのとき、涼子先生は、急にカッとして可南子を
叱りつけてビンタしてしまったー

が、どう考えてもやっぱりおかしい。

そのあと、可南子はトイレに駆け込み
自ら便器に顔を突っ込んで、最後には
泡を吹いて病院に搬送された。

目を覚ました可南子は、
ずっとずっと「わたしは悪い子だもん」と
呟き続けていて、廃人のように
なってしまっている。

「---みんなに、何をしてるの?」
涼子先生は、そう尋ねた。

沙菜が、みんなに何かをしている。
そう感じたからだー。

いや、自分もー
”何かされているかもしれない”

目の前にいる沙菜が笑う。

その笑みに、涼子先生は
無意識のうちに、身体が
震えていることに気付くー。

”怖いー”
目の前にいる沙菜のことを
怖いと、感じているー

「---せんせい~」
沙菜が無邪気に呟く。

「ポチ、かわいいよね~?」
沙菜が言う。

涼子先生は、突然そう言われて、
クラスのポチー、
丸江のことを思い浮かべる。

「え、えぇ…か、可愛いけど」
涼子先生の返事を聞いて
沙菜は笑った

”せんせいも、わたしの思い通り~!”

とー。

「---先生、丸江ちゃんはポチだよね?」
沙菜が面白がりながら言う。

「え…?あ、、うん…、何を言ってるの?」
涼子先生が不思議そうな表情を浮かべる。

「---じゃあ…」
沙菜は光の玉になって、
先生に憑依すると、
丸江に関する記憶をいじって、
元通りにしたー

「んくっ!」
先生がビクンとする。

「せんせ~!もう1回聞いていい~?
 うちのクラスのポチ、可愛いよね~!」

沙菜が言う。

涼子先生の目の色が変わったー

「---!ま、、丸江ちゃん!」
丸江が人間であり、教え子の一人であることを
ちゃんと思い出した涼子先生は
慌てた様子で教室へ向かおうとする。

「せんせい!丸江ちゃんはわたしのポチなの!
 邪魔しないで!」

沙菜が先生に言い放つ。

「--な、、何を言って…?」
涼子先生は立ち止まって沙菜の方を見る。

「ふふふふふ!
 わたしって、何でも思い通りにできちゃう力があるの~!
 み~んなみんな、わたしの好きなようにできるの!
 きゃはははははは!」

無邪気に笑う沙菜。

「ど…どういう…」
混乱する涼子先生。

沙菜は、無邪気にー
冷たい声で言い放った。

「ねぇ、せんせい~!わたしの邪魔をするの~?」
沙菜が言う。

「-ーー”前の先生みたいに”」

沙菜の言葉に、
涼子先生は恐怖した。

前任の担任は、沙菜を叱った翌日に
自殺しているー

「ま、、まさか、沙菜ちゃんが!」
涼子が叫ぶ。

「---うっふふふ~!
 わたしを邪魔するわるいやつは
 わたしがやっつけちゃうの~!」

善悪すら理解していない沙菜が笑うー。

「---そ、、そんなこと!」
涼子先生は、沙菜の方を向いた。

「沙菜ちゃん!あなた、自分が何をしているか
 分かってるの!?」

涼子先生は叫んだー

前の担任の死に沙菜が関わっているー?
自殺ではなく突き落としたのかー?

けれどー
こんな小さな子に前任の担任教師を
突き落とせるような力があるはずがない0

では、なぜー?

それにー
クラスメイトの丸江が”ポチ”にされていたりー
可南子が”トイレに顔を突っ込んだり”

いったいー
どうなって…?

怯えながらも、涼子先生は叫んだ。

「--さ、、沙菜ちゃん!
 みんなに何をしたのか、ちゃんと先生に教えなさい!」

涼子先生が、沙菜から全てを聞きだそうとした。

しかしー

「………わたしの、邪魔するの~?」
沙菜の顔から笑みが消える。

「---わたしを、、叱るの~?」
沙菜が、涼子先生を睨むー

「---ひっ!?」
涼子先生は、その沙菜の表情を見て、
恐怖して、その場に尻もちをついてしまったー

「せんせいも…
 わるものなんだね!」

沙菜がにっこりとほほ笑んだー


②へ続く

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

リクエストを元にした作品デス!

頂いた原文は

”幼い女の子が自分の思い通りにならないことでも、
他人に憑依したり入れ替わったりして他人になりすまして
自分の思い通りにしていく。例えば、
欲しい物を買ってくれなくても父親や母親に憑依して欲しい物を買う。
親に怒られたら親より強い立場の人に憑依して親をこらしめる。
担任の先生に怒られたら自分が悪いのを棚に上げて校長先生に
憑依して厳重注意したり担任の先生に憑依して懲戒免職になる
ような事をして担任の先生を学校から追い出したりする。
> いじめられた場合もいじめっ子より強い立場の人に憑依したり
いじめっ子に憑依して学校にいられなくする事をする。
をリクエストします。エッチな場面はおまかせします。”

と、いうものでした!

リクエスト内容はここまでですが、
明日も続きがあるので
お楽しみに~☆

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プロフィール

無名

Author:無名
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