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<憑依>愛の暴走①~いっしょ~

ラブラブなカップルがいたー。

しかしー
彼氏の方が、病気で命を落としてしまうー。

命を落とした彼氏は、彼女のことが
好きすぎて、彼女に憑依してしまうー…
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「ごめんな…」

大学生の上谷 良哉(かみや りょうや)が
病院のベットで呟くー

「---良哉…」
同じく大学生の美村 紗智(みむら さち)が
悲しそうに呟くー。

二人は、共に上京してきた大学生で、
大学で出会い、意気投合、去年から
付き合いを続けていたー

とても仲良しだった2人。

二人は、このまま自分たちが
結婚するだろうと、信じて疑わなかったー

けれどー
運命は、無情だったー。

良哉をー
突然の病魔が襲った。

病気に気付いたときには、既に手遅れだった。

余命半年を宣告されて
次第に弱って行く良哉。

「---俺、、、そろそろダメかも…」
いつも元気で、頼りがいのある存在だった良哉も、
次第に弱音を吐くようになってきた。

「そんなこと、言わないで…」
紗智が悲しそうに良哉の手を握るー

それでもー
”その日”は訪れたー。

大学帰りー。
良哉の家族から紗智に連絡が入る。

紗智は、良哉の両親とも顔を合わせており、
既に面識があったー。

良哉の急変を知らされて、
紗智は慌てて病院に駆けつける。

「良哉!」
叫ぶ紗智。

良哉には、もう意識も残されていないようだったー。

紗智が、生気を失っていく良哉の手を握るー

奇跡が起きたー
”このまま死んでいく”だけだったはずの
良哉が、目をうっすら開く。

「紗智ー
 いつまでも……愛してる…」

良哉はそれだけ呟くと、
目から涙をこぼしてー

そのままこの世を去ったー


「良哉ー」

最愛の彼氏との別れに、
紗智は、涙するのだったー

・・・・・・・・・・・・・・・・・

それから
数日後ー

良哉の葬儀が行われていたー

紗智も、当然参列しているー。
泣いても、泣いても、
気持ちが晴れることはないー。
紗智は、それほどまでに、良哉のことが好きだった。

もちろん、良哉も同じ気持ちだっただろう。

葬儀が終わるー

良哉の火葬が終わるー

「---」
紗智は、茫然と、
良哉の死が受け入れられないまま、
立ち尽くしていたー

・・・・・・・・・・・・・・・・・

それからも、
紗智は、死んだような目で
日々を送っていたー

なんとか大学には通っているがー
心にぽっかりと穴が開いたかのようー。

友達も紗智のことを心配してくれたものの、
それでも紗智の気持ちが晴れることはなかったー

・・・・・・・・・・・

”さち…”

”さち……”

”すきだ…”

”すきだ…”

強いー
残留思念ー

それが、成仏を拒んだのだろうかー。

良哉は”気付いたときには、そこにいた”

「---!?」
良哉が、はっきりと意識を取り戻したときにはー
良哉は、紗智の家にいた。

お互いの家も行き来しているから、
ここが紗智の家だと言うことは、
すぐに分かった。

「--あれ…俺…?」
良哉は声を出す。

自分は死んだはずではなかったのか。
それとも、ここがあの世なのかー。

色々なことを考えながら
良哉が周囲を見渡しているとー、
紗智が部屋の中に入ってきた。

「---はぁ…」
紗智は、とても落ち込んだ顔をしている。

「--紗智!」
良哉は叫んだ。

ふと、カレンダーを見る。

良哉が最後に病院で見た日から
3週間が経過している。

急に苦しくなってー
自分はあの日、恐らく死んだから、
死んでから3週間が経過したことになるー

紗智は、疲れた表情で、
部屋のベットに座ると、「良哉…」と
ぼそっと呟いた。

「紗智!」
良哉は今一度叫ぶ。

死んだ自分がどうしてここにいるのか分からないー

けど、こうして大好きな紗智とまた会うことができたー

良哉は嬉しそうに叫ぶ。

「紗智!俺だよ!紗智!」

しかしー
紗智は反応しない。

どうやら、良哉の姿が見えて居ないようだったし、
良哉の声が聞こえていないようだった。

「--これが、幽霊ってやつか…」
良哉は呟く。

「いや…俺は諦めないぞ!」
良哉は笑いながら言った。

「紗智!紗智!紗智~!」
紗智の近くに行って、
紗智のまわりを浮遊しながら
大声で紗智のことを呼ぶー

「---!?」」
紗智が、ふと驚いたような
表情で振り返った。

「よ!」
気付いてもらえたと思った良哉は
紗智の方を見て笑うー。

しかしー
気付いてくれているわけではなかった。

紗智はすぐにため息をついて、
またぼーっとしてしまう。

「--おい~!俺はここにいるぞ~!」
良哉が言う。

さらに紗智に近づいて行くー

その時だったー

「ふぇっ!?」
良哉は突然、自分に違和感を感じた。

「---うっうわっ!?」
紗智に身体を密着させた部分が、
紗智に吸い込まれていくー

「おっ!?おぉぉぉぉぉぉぉ!?」

何だこれはー
と、思いながらも、どうすることも
できず、良哉はそのまま紗智に
吸い込まれてしまったー

「ひぅっ!?」
紗智が、ビクッと身体を震わせて
そのまま固まってしまうー

「--------」
茫然とした表情で固まる紗智―。

そしてー

「あ…あれ…俺…?」
可愛らしい声が部屋に響き渡る。

「--!?!?!?」
紗智は鏡を見て叫んだ。

「のわ~~~~~!?」

紗智は、驚いて、がに股で立ち上がると、
身体中をぺたぺたと触る。

「お、、俺が紗智になってるぅ~!?」

紗智はそう叫ぶと、
どかどかと鏡に近づいて行き、
顔を赤らめた。

「--ひぇぇええええええ!?」

良哉はー
紗智に憑依してしまったー

紗智になった良哉は、
一人顔を真っ赤にして
じたばたしているー

「お…俺が…紗智に…」

さっきまで酷く落ち込んでいた紗智が
嘘かのように満面の笑みで
鏡を見つめているー

「----ゴクリ」
紗智は自分の胸を見つめた。

良哉は、
紗智とエッチなことをしたこともあるー

紗智の胸も触ったことはあるー。

だがー
こうして、自分のー

「だ、、だめだだめだだめだ!」
紗智は首をぶんぶん振って、
胸から手を遠ざけたー。

勝手に紗智の胸を触ることは許されない。

ぐるるるるる…

!?

紗智のお腹がなる。

「--なんだよ、紗智のやつ…」
紗智は髪を掻き毟りながら言う。

「--俺が死んでから、
 ほとんど何も食べてないのか?」

げっそりした様子の紗智を見て
紗智に憑依した良哉は呟く。

よく見たら、いつもきれいにしている紗智は
すっかりやつれていた。

「こんなんじゃ心配だな~!
 よ~し!」

紗智はそう言うと、
冷蔵庫から何かを取り出し、
食べ始めた。

「紗智!俺は死んでもお前を守るぞ~!」

とりあえず、何も食べて無さそうな紗智を
元気づけるために、
紗智の身体で色々と食べ始めるのだったー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

翌朝―

「あれ…」
紗智が目を覚ますー

昨日は、
なんだか帰宅してからの記憶が
はっきりしない。

そう思いながら、
紗智は、机の上をふと見た。

「--!?」

机の上には、見慣れない書置きがー。

そこにはー

”いつでも紗智を守るから”
と書かれていたー

ーー!?

「良哉ー!?」
紗智はハッとする。
忘れもしないー

この筆跡は、彼氏の良哉のものだ。

「--え…?」
紗智はドキドキしながらその
書置きを見つめたー

良哉が、逢いに来てくれたー

こんな奇跡があるのかと、
紗智は感動の涙をこぼすのだったー

”---…”

紗智の”中”に良哉はいた。

”抜け出せなくなっちまった”

良哉はそう思いながらも、
”まぁ、いいか”と思っていた。

こうして紗智の身体に憑依した状態でも
紗智に特に悪影響が出ている様子はないし、
こうして紗智のことを見守ることができるのであればー

”おぅっ!?”

紗智が、大学に向かうために
着替えはじめた。

”ぐぇっ!?生着替え…”

良哉はドキドキしてしまう。

そうだー
紗智の身体の中にいるということは
これから、紗智の着替えも入浴も
何もかも見放題だ。

”ぐへへへへへへ”

良哉は思わず下心丸出しで
笑ってしまった。

「ぐへへへへへへ」
紗智も同じように笑う。

ーー!?

「--えっ…?」
紗智はハッとしたー。

今、
自分の口から洩れた変な笑い声ー

「---え…い、今、わたし、笑ってた…?」
紗智が困惑した様子で呟く。

”や…やっば…”

紗智に憑依している良哉は
あぶねー!と内心で思う。

あまりに強く何かを思うと
紗智にも影響が出てしまうようだ。

”おとなしく…
 おとなしく…だな”

良哉は、大人しくしていようと、
平常心を取り戻して、
そのまま紗智の中に潜むのだったー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

昼ー

「よぉ、美村さん!」
同じ大学に通う金髪の男・錦上(きんじょう)が、
紗智に話かけてきた。

「良哉のやつはザンネンだったな」
錦上の言葉に、紗智は「う、うん…」と
悲しそうに呟く。

「--ま、人間、いつかは死ぬものだからな」

良哉からの書置きを見て
少し食欲を取り戻した紗智は、
学食を食べている最中だった。

錦上が特盛のカレーを手に、
紗智の隣に座る。

”・・・・”

憑依している良哉は、紗智の中に
ひそみながら、少し不快そうな表情を浮かべた。

「--でさ、せっかくフリーになったんだし、
 俺と付き合わない?」

錦上が、ニヤニヤしながら言う。

そういえば、良哉の生前も、錦上のやつは
よく、紗智に馴れ馴れしい態度で
近づいてきていた。

「え…そ、それはちょっと」
紗智が悲しそうな顔で言う。

「---そんな悲しそうな顔するなよ」
錦上は笑う。

「俺なら、寂しそうな美村さんを
 笑顔にしてあげることができるぜ」

紗智の手を握ろうとする錦上。
とっさに紗智が手を引く。

「--おいおい、俺が親切にしてやってるんだぜ?
 とっとと良哉のことなんか忘れて、俺と…」

ドン!

「--!?」

紗智が、机を勢いよく叩いたー。

「--嫌がってるだろうが」
紗智が低い声で呟く。

「--あ?」
錦上は不機嫌そうに返事をする。

「紗智が嫌がってるだろうがってんだよ!」
錦上の胸倉を突然掴む紗智。

錦上は驚いた様子で
「な、、な、、なんだよ!」と叫ぶ。

周囲も、紗智と錦上の方を見つめる。

「--俺の彼女に手を出すんじゃねぇよ」
紗智の可愛らしい声でー
良哉はそう口にした。

「--…お、、お、、俺…!?
 えっ・・?」

錦上は震えながら紗智の方を見ている。

「---二度と紗智に近づくな!」
紗智はそう吐き捨てるように言うと、
そのまま錦上も押し飛ばし、
不機嫌そうに、食堂を後にしたー。


「---…あ…あれ…」
紗智が、はっと気づくと、
大学の中庭のベンチに座っていた。

「--え…きゃっ…」
股を開いた状態で自分が座っていることに
気付いて、咄嗟に股を閉じる紗智。

「---わ、、、わたし…?」
紗智は困り果てた表情を浮かべた。

自分は食堂にいたはずー
そこで錦上に絡まれて…?

それから…?

「--疲れてるのかな…」
紗智は呟いた。
昨日から、記憶が飛ぶことが多い。

不思議に思いながら、紗智は立ち上がる。

”紗智…”
紗智に憑依している良哉は
あることを決意していたー

”紗智に辛い思いをさせるわけにはいかないー”

紗智を守らなくてはいけないー

”紗智が困っているときは、
紗智の代わりに、俺がー”

良哉は、自分の愛情が歪んだ方向に
向かっていることに気付かずにー
そう呟いて、笑みを浮かべたー

それに影響されて、
無意識のうちに、紗智も歩きながら
不気味な笑みを浮かべていたー


②へ続く

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

彼女を守るためー
そんな純粋な思いが次第に…

続きは明日デスー!




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無名

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