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<憑依>憑依暗殺部隊~地獄ノ呼び声~②”怨”

女性の身体に憑依して暗殺を行う
憑依暗殺部隊に
最大の危機が訪れた

”憑依を憎む男”の憎悪が、
部隊を襲うー。
--------------------

昆虫の標本ー

そして、涎を垂らしながら
ぼーっと意思のない人形のように
立ち尽くす女性ー

昆虫収集家の直樹により、
憑依で記憶を消され、
”人間標本”にされてしまった
女性たちが並ぶその空間ー

しかし、そこに
主であるはずの直樹はいないー。

女子大生に憑依したアルファ
女子高生に憑依したベータ
OLに憑依したガンマ。
その3人が、憑依した身体から抜け出せないまま
鎖で拘束され、
エッチな姿をさらしていた。

「--憑依で人生を奪われたものの怒り?」
女子大生の声でアルファが聞き返す。

「えぇ」
憑依薬の売人である
愛染は答えた。

「--僕は、憑依薬を広めたくて
 憑依薬を売っているわけじゃ、ありません。

 僕が憑依薬を売るのは、
 軽々しく憑依薬に手を出そうとするやつらに
 その罪を思い知らせるためー

 そして、資金を集めて
 この世から憑依を消し去るためー。」

愛染がそう呟くと、
女子高生の姿のベータが言う。

「--何のためにそんなことをー?」

その言葉に、愛染は
自分がつけていたペンダントの中にある
写真をアルファたちに見せたー

「莉奈(りな)-
 僕の大事な彼女だった人だー」

愛染の彼女・梨菜は
何者かに憑依されて”目の前で自殺させられた”

「--くくく、この女が可愛いから悪いんだよ!
 可愛いから俺のような男に乗っ取られるんだよ!
 なぁ…?彼氏さんよぉ?
 エッチしようぜ、ここで! あぁ…感じてきた!」


あの時のことは
今でも忘れないー

優しい莉奈が、悪魔のような笑みを浮かべてー
笑いながら最後には自殺したー

愛染は、あの時決意した。

どのような手を使ってでも
この世から憑依を消し去ると。

「僕の彼女は憑依で奪われました
 だから、その復讐です。」

愛染は優しく、けれども不気味に微笑んだ

「-憑依薬の撲滅」
「-憑依薬を使うものたちへの復讐」
「-彼女に憑依し、命を奪った男への復讐」
愛染は、この3つを目的に動いている。
”憑依薬の売人”になったのは、
憑依薬という存在に少しでも、近づくためー

「---それにしても…
 どうです?軽い気持ちで憑依していたのに
 それができなくなった気分は?」

愛染が笑う。

OL姿のガンマは
苦しそうにしながら愛染の方を見た。

「--僕が作った特殊な薬をあなたたちには
 投与しました。
 もうその身体からは抜け出せない。

 今まで”どうせ他人の身体”だ、と
 適当に使ってきたんでしょう?

 でも、乗っ取られる側の身体はひとつだ。
 人生奪われたらそこで終わり。
 憑依する側は”いくらでも”別の身体があるから
 簡単に、乗っ取った身体をまるでおもちゃや
 生ごみのように使っていくー」

”身体から抜け出せない”
それは、アルファたちにとって
今、乗っ取っている身体が
自分そのものー
使い捨てにできない身体であることを意味している。

「--君たちのような”憑依”を使う人間は
 一人残らず消さなくてはならないー。
 それに、君たちの上層部にも憑依薬に絡む人間がいる。
 だから僕は、
 君たちを一人残らず、抹殺しますー」

愛染は、そこまで言うと、
近くのモニターに映像を映し出したー

そこにはー
”ブラッディベーカリー”を襲撃する予定だったはずの
戦国暗殺部隊が炎に包まれている映像が
映し出されていたー
リーダーであるオダノブナガが”人間50年~”と
歌いながら舞っている

映像が切り替わるー。

百合の花を咲かせる高校生
猪上卓也を追跡していたはずの
”猛獣”部隊は、黒塗りの高級車に追突して
壊滅状態になっていた。
リーダーの猛獣先輩は、拷問を受けて
喘いでいる。

「ふふ…」
愛染はモニターの映像を消す。

「--お別れです」
愛染はそう言うと、何か合図をした。

そしてー
先ほどの少女の人影が現れると、
その少女が不気味に微笑んだー

「--…!」
アルファは思う。

少女は
さっき愛染が見せた、
死んだ彼女”莉奈”の姿をしているー と。

「僕はいつも、彼女と一緒だ」
愛染が作り出した亡き彼女・莉奈の
ホログラム映像が不気味に微笑む。

そしてー
昆虫収集家・直樹の家が
再び炎に包まれた。

「--ま…待て!」
女子大生の声を振り絞ってアルファが叫ぶ。

「---ふふふふ…
 美少女として死ねるんだ…。
 君たち、そういうの好きだろう?
 可愛い子が拘束されたまま
 苦しい声を出して、
 そのまま燃え尽きるー」

炎に照らされる愛染は
笑みを浮かべるー。

「--さようなら」
そうボソッと呟くと
愛染はそのまま立ち去って行くー

「く、、くそっ!」
女子大生の身体を必死に動かすアルファ。

しかし、身体自体も非力だし、
どうすることもできないー

女子大生の生足が
だんだん熱を感じてくるー

「--お、、俺…JKとして死ぬのか…
 えへへ…」
女子高生に憑依しているベータは、
諦めたのか、表情を歪めている。
しかも、拘束されていることに興奮しているのか
女子高生の身体も興奮して、
少し濡れはじめていたー。

「---……」
OLに憑依したガンマは目を瞑っている。

「--…チッ」

アルファが歯の奥を歯でこすると、
そこから紫色の液体が垂れ流れてきた。

鎖に垂れる液体。

アルファが”暗殺”に用いる猛毒を、
アルファは女子大生の口の中に
隠していたのだったー

鎖が解けて行く。

自由になったショートパンツ姿の女子大生=アルファは
立ち上がると、ベータとガンマの拘束を解除した。

「--早くここから出るぞ!」
女子大生の声で叫ぶ。

諦めかけていたベータとガンマも立ち上がる。
憑依能力は解除できそうにない。
ならば、この少女たちの身体で、逃げるしかないー

巻き上がる炎ー

昆虫の標本や、
”人間標本”が燃えて行くー
昆虫収集家の直樹に人体標本にされた
女性たちは、表情を変えることもなくー
そのまま、燃えて行くー。

アルファたちは、直樹の屋敷の出口を目指す。

「--くそっ!体力ねぇな、この身体」
ベータははぁはぁ、と女子高生の荒い息を
出しながら走る。

「--それは、お互い様ですよ…!」
ガンマが憑依しているOLも、息が上がっていたー。

アルファは走りながら思うー。

”昆虫収集家・直樹”は
どこにいるー?

とー。

そもそも今回のミッションの
ターゲットは昆虫収集家の直樹だったはず。
上層部からの事前の情報によれば
直樹は家に潜伏していたはずだが、
ここに直樹の姿はない。

愛染に始末されたのかー
それとも上層部が何か”嘘”をついたのかー

さっき、愛染が見せてきた映像を見る限り…
オダノブナガも猛獣先輩も既に
殺されているだろう…。
ブラッディベーカリーというパン屋や
猪上卓也の仕業である可能性もあるが、
どちらにせよ、愛染の手がかかっている可能性が高い。


「---逃がしませんよ」

直樹の館から出ると、
憑依薬を売る男・愛染が、立っていた。

「--あなたたち全員を僕は消し去ります」

愛染が、謎の義手のようなものを
アルファたちの方に向ける。

だがー。

愛染は”暗殺”などに携わる人間ではないー
”表の顔”は孤児院の運営者ー。

「---終わりだ」
戦闘に関しては”プロ”と”素人”。
愛染がアルファたちに勝てるはずがなかった。

ショートパンツの女子大生に憑依しているアルファが
愛染の首筋に毒入りの注射を打ちこむ。

愛染が一瞬驚いた表情を浮かべたものの、
愛染は笑みを浮かべたー。

「--僕は、、消えない…」

それだけ言うと、愛染は倒れて
地面に溶けるようにして無くなってしまったー。

”本体ではない?”

アルファは表情を歪める。

だがー
今は脱出が先だったー。

昆虫収集家・直樹の家から離れて
アルファたちは現場を離脱するのだったー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

乗っ取った女子大生・女子高生・OLの身体のまま
部隊の本部へと命からがら逃げのびた3人。

3人は、ボロボロだった。

「あ~あ、可愛い子の身体もボロボロだぜ」
女子高生に憑依するベータが
自分の太ももを触りながら言う。

「--へへ、何にもしてないのに
 こんなに汚されちゃって、へへへ」
ベータはいつものように憑依した
身体を堪能している。

しかしー
他のふたりはそんな気分でもなかった。

もしかしたら、もうこの身体から
抜け出すことはできないかもしれないー。

憑依暗殺部隊がいつも利用している部屋に
戻ってきた三人ー。
三人は、カプセルの中で
眠ったままの自分たちの身体を見つめる。

もしかするとー
もう、この身体には戻れないかもしれない。

♪~

呼び出し音がなる。

上層部の男・通称”エックス”から
呼び出されたー

女子大生、女子高生、OLの姿のまま
三人は上層部の男が待つ部屋へと向かった。

「------」
アルファが可愛らしい声で
真面目に、任務の詳細を伝えると、
エックスは溜息をついた。

「-オダノブナガも、猛獣先輩も
 全員やられた」

”憑依暗殺部隊”以外の部隊は
壊滅してしまったのだと言う。

「ーーーその憑依した身体から
 抜け出せないというのは、
 本当かね?」
上層部の男の問いに、
女子大生の姿をしたアルファは頷いた。

上層部の男の視線は、
アルファが乗っ取っている女子大生の
太ももに向けられている気がする。

「--…では、君たちはもう
 他人に憑依することはできない…
 と、いうことだな」

上層部の男はそう言うと、
静かにうなずいた。

そして、何か合図をする。

嫌な予感を感じるー

合図と共に、マスクを被った
兵士たちが流れ込んできたー

「こ…これは…どういうことです?」
女子大生の姿のままアルファが言うー。

「---憑依能力を失った君たちは、
 もう、ただの女子大生と女子高生とOLだ。
 ”口封じ”のために消えてもらうよー」

上層部の男が笑みを浮かべた。
”憑依暗殺部隊”をはじめとする特殊部隊は
”機密中の機密”

憑依能力を失ったアルファたちを用済みと判断し、
上層部は憑依暗殺部隊を粛清することにしたのだー

「--悪いね。上からの命令だ」
上層部の男・エックスが言う。

この組織の上層部がどうなっているのかは
憑依暗殺部隊を率いるアルファも知らない。

「--お、おい、ふ、ふざけんなよ!」
女子高生の姿をしたベータが叫ぶ。

OLの姿をしたガンマが戸惑う。

「---それにしても…
 憑依ってものは素晴らしいな…。
 どうだね?
 わたし専属の愛人になるのなら
 見逃してやってもいいが?」

上層部の男・エックスが、
アルファが憑依している女子大生の太ももを
見つめながら言う。

「--ーーー」
アルファが何か合図をする。

ベータとガンマはその合図の意味を読み取った。

”撤収”
”お前たちは先に行け”

そういう合図だ。

その合図を見たガンマが自分たちも残ると
言おうとしたが、アルファは再度その合図を出すと
ベータ、ガンマの方を見て頷いた。

”ここは任せて先に行け”と
そういう意味であると、読み取ったベータとガンマのふたり。

アルファは、スカートの中に隠していた
毒液のカプセルを取り出し、
部屋に放り投げる。

部屋に紫色の霧のようなものが充満していく。
発砲する兵士たち。

女子高生の身体を乗っ取ったベータと
OLの身体を乗っ取ったガンマは、
その隙にその部屋から飛び出した。

それを確認したアルファは、
いつもほとんど浮かべることのない笑みを、
その場で浮かべたー

あの二人まで、
自分に付き合う必要はないー。

「---くそっ!逃がすな!」
上層部の男が叫ぶ。

アルファは、毒の霧に乗じて、上層部の男を襲うと、
押し倒されて驚く上層部の男に対して、
自分の太ももを押し付けた。

驚く上層部の男ー
太ももに付着した大量の毒液が、上層部の男を襲うー

直後、多数の銃声が響き渡るー。

アルファは、女子大生の身体が貫かれていくのを感じながら
目を閉じたー。

表ざたに出来ない悪人を葬ってきた自分の人生ー。
悪人を葬るため、憑依能力を使い、女性の身体に憑依して
身勝手に使ってきた自分たちも、当然悪人だー。
多くの人間が自分たちの憑依によって傷ついた。

こんな人生がいつまで続くのだろうー
どこかで、そんな風にも思っていたー。

家族に囲まれた、あの幸せな日々は、
もう二度と戻ってこない。
そう思いながらもー
いつかまたー

やっと、解放されるー

アルファは、幸せだったころの自分ー
憑依暗殺部隊になる前の自分を思い出しながらー
静かに笑みを浮かべたー


③へ続く

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

次回が最終回デス!

憑依空間初期のころのシリーズで
合間も空いてしまっているので、
どうしようかとも迷ったのですが、
それでもちゃんと区切りはつけないと、
ということで、今回のお話を
書くことにしました~!

新しくサイトを知る人もたくさんいると思いますし、
やっぱり単発モノ(三日ぐらいで完結まで行くもの)の
方が最近はわかりやすくていいのかな~なんて
考えています~☆
(※過去作品の続編やシリーズモノを書かないと言っている
 わけではありませんー汗)

長期シリーズモノだと
分からない人にはさっぱりですし、
前に読んでいても間が空いちゃうと
???~ですからネ!

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プロフィール

無名

Author:無名
憑依小説好きです!
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