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<憑依>ストーカーに憑依された彼女①~不審~

彼女が、ストーカー被害に遭っている…

怯える彼女。

しかし、そんな彼女がある日を境に
嘘のように元気になって…?
----------------------

「最近…変な人にストーカーされてるの…」

昼休みー。
彼女の笹川 里桜(ささかわ りお)に
そう打ち明けられた
彼氏の戸田 洋平(とだ ようへい)は、
戸惑っていた。

「ストーカー…?
 お父さんとかお母さんには相談したのか?」

洋平と莉桜は、高校2年生ー。
ストーカー被害に遭っているのであれば、
やはり、両親や学校に相談するのが
一番だろう。

「うん…お父さんとお母さんには相談してある」
里桜が言う。

元々大人しいタイプの里桜は、
とても怯えている様子だった。
洋平も里桜も、大人しいタイプで、
同じ図書委員として仕事をしているうちに
意気投合し、こうして彼氏彼女の関係となった。
お互い控えめだったためか、共に初めての彼氏彼女で、
喧嘩もなく、順調に関係を深めてきた。

「--…まぁ、何事も無ければいいけど…
 警察には?」

洋平が言う。

確かに、里桜は可愛い。
儚げな感じが、人によっては
さらに興味をそそられるのかもしれない。

だがー、
ストーカーなんて許されることではない。

怯えている里桜を見ながら、
洋平は怒りに身を震わせた。

彼女をこんな風に怖がらせるなんて…
許してはおけない!
そんな風に思いながらー…。

・・・・・・・・・・・・・・・・

放課後ー

部活で遅くなった里桜が
歩いていると、
背後から、じゃらじゃらと金属音を
立てながら、誰かが里桜のあとを
追跡しているのに気付く。

「---!」
里桜は、とたんに怯えた表情になる。

例のストーカーだ。

何者かは分からないけれど、
いつも里桜のことを待ち伏せして、
追跡している男だー。

小太りで、30、40代ぐらいな
雰囲気の男ー。
ダメージつきのジーパンをはいている。

チェーンのようなものをジーパンに巻きつけていて
それがジャラジャラと音を立てているから、
すぐに分かる。

「--♪~」
口笛を吹きながら後をつけてくる男。

里桜は”何の用ですか?”と声をかけようとも思った。

だがー
何をされるか分からない。
明らかに、自分の後をつけてきているのは分かる。

「----」
里桜は恐る恐る、振り返る。

すると、その男がにっこりと微笑んで
片方の手をあげた。

「ひっ!?」
里桜は怖くなって
走り出したー

家に到着するまで、
生きた心地がしなかったー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

それからもー
ストーカー行為は続いていた。

落ち込んだ様子の里桜を見て
洋平は困惑する。

「--大丈夫か?」
洋平の言葉に、里桜は
無理矢理笑みを浮かべて微笑んだ。

「--両親も警察も先生も
 ”何かをされてるわけじゃないから”
 動けないんだって…」

里桜が落ち込んだ様子で言う。

ストーカーの対処は難しい。
何か直接的な行動に出ていたとしても
注意程度で終わることも多い。
しかも、今回の里桜の場合は
里桜に声をかけているわけでも、
何かをしているわけでもない。
ただ、後ろをついてきているだけー。
ストーカーであることは
里桜の言葉からも明らかだが、
それを対処する手立てがない。

「---…今日も文化祭の準備で
 遅くなるし…わたし…怖いよ…」
里桜が頭を抱えるような仕草を見せる。

洋平はそんな里桜の様子を見て
思わずつぶやく。

「わかった。今日は俺も一緒に帰るよ」

「え…でも、洋平くん、家の方角、反対方向でしょ?」
里桜が言う。

「それがなんだってんだ。
 彼女がこんな苦しんでいるのに
 放っておけるかよ」

その言葉に、里桜は、
安心した様子で、微笑みながら
「ありがとう…」と呟いた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

放課後ー。
文化祭の準備で遅くなってしまった二人は、
夜道を歩いていた。

里桜は、手を震わせている。
か弱い里桜にとっては本当に怖いのだろう。

「……」
洋平は、里桜を安心させるような言葉を
口にしながら、
周囲を警戒していたー。

ジャラ…

「---!!」
洋平も里桜もピクンと反応した。

”やつだー。”

洋平は背後の様子を気にしながら
里桜と共に気づかないふりをしながら
歩き続ける。

”確実に自分たちのあとを追跡してきている”

洋平はそう悟ると、
里桜の頭を優しく撫でてから
背後を振り返ったー。

「--あの」
洋平が言うと、
小太りの男が立ち止まる。

口元にピアスが輝いているー。
洋平の想像以上に
危険な風貌の男だった。

「---」
小太りの男は洋平を無言で見つめている。

「---あの…何か用ですか?
 さっきからずっと後ろをついてきてるようですけど」
洋平が言うと、
小太りの男は笑った。

「-へへへ…可愛いねぇ、その子」
男はニヤァ、と笑いながら里桜の方を指さす。

やはり、この男はストーカーだ。

「ーーー…彼女、毎日怖がってるんです。
 付き纏うのはやめてもらえませんか?」

背後で怯えている里桜の様子を見ながら
洋平はそう告げる。

”里桜”という名前は出さなかった。
ストーカーに名前を知られることは、
あまり良い事ではない。

「----…
 君はあの子のなんなんだ?

 友達?お兄さん?」

チャラそうな小太りの男が
ニヤニヤしながら言う。

「--俺は、あの子の彼氏です」
洋平は堂々と断言した。

「-----彼氏?」
小太りの男の表情から笑みが消えるー。
とたんに雰囲気が変わったー。

「-------…」
洋平と小太りの男がしばらくにらみ合いを続けるー

そしてー

「かれし…いたのかよ…
 まじかよ…まじかよ…はぁ、しんじらんねぇ」

小太りの男は小声でブツブツ呟く。

「--あ~あ…あ~~あ!」
わざと聞こえるようにそう叫ぶと、
小太りの男は
向きを変えて、洋平たちの前から
立ち去って行った。

「洋平くん…」
里桜が震えている。

「大丈夫だ…大丈夫だから」
洋平は里桜を安心させようと必死で
そう言い放った。

”里桜のことは諦めてくれたのか”

それともー

”今日は”諦めたのかー。
あの反応ではどっちだか分からない。

いずれにせよ、まだまだ注意する必要がある。

洋平は、怖がる里桜の手を
しっかりと握り、
里桜を安心させようと優しく微笑んだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

翌日ー

里桜は不安そうにしているー。
洋平も、”昨日のことがあったら無理はない”と
里桜のことをできるだけ元気づけようと
色々里桜と話をした。

「---俺も先生に伝えておいたから」
洋平が言うと、里桜は「ありがとう…」と答えた。

「--両親には伝えた?」
洋平が言うと、
昨日は、それどころじゃなかった、と里桜が
震えながら言う。

「そっか…
 お父さんやお母さんにも一応、
 昨日のことも話しておいた方がいいよ」
洋平が言うと、
里桜は、頷いたー

その日も洋平は
里桜と一緒に帰ろうとしていたが、
里桜は文化祭の準備で今日も遅くなるみたいだし、
里桜があまりにも申し訳なさそうにしていたので
洋平は先に帰ることにしたー。

「大丈夫かな…」
洋平は心配そうにそう呟くー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

夜ー

そろそろ里桜も帰宅している時間帯だろう。

大丈夫だったかどうか心配になった洋平は
里桜にLINEを送る。

するとー
すぐにLINEの返事が返ってきた。

”うん!だいじょうぶ!ありがとう!”

とー。

文面は心無しか
元気そうに見えた。

いつも”ありがとう…”みたいな感じの返事が多い里桜。
今日は元気だな、と微笑ましく思いながら
洋平は、安心して、自分の部屋で眠りにつくのだったー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

翌日ー
学校に登校すると、
里桜はとてもご機嫌そうだった。

「--♪~!」

里桜の姿を見て
一瞬、洋平は違和感を感じた。

その違和感の正体には、すぐに気付いた。

「あぁ…髪型」
洋平は呟いた。

普段はストレートの里桜が
今日はポニーテールにしていた。
女の子が時々髪型を変えることはよくあることだし
男子も髪を切ったりすることはあるから、
何かの理由で、髪型を変えたのだろう。

「(ポニーテールも似合うな…)」
洋平はそんなことを思いながら
里桜に近づいていく。

「里桜、おはよう!」
背後から声をかけると、
里桜が「あ?」と言って振り返った。

「-!?」
洋平は一瞬ビクッとする。

普段里桜が出さないような不機嫌そうな声だった。

「--あ」
里桜は洋平の方を見ると
すぐに何回か咳払いをして、
「お、おはよ!」と笑みを振りまいた。

「--何かあったのか?」
洋平が聞くと、里桜は「ううん、何も!」と
笑いながら答えたー。

「あ、そういえば、昨日は大丈夫だったか?
 例のストーカー?」

洋平が言うと、
里桜は、満面の笑みで
「うん!もう大丈夫!ぜんぶ解決したから!」と
嬉しそうに微笑んだ。

「解決?」
洋平は疑問を覚える。

昨日まであんなに怯えていた里桜が
嘘かのように元気になっている。

「--え?あぁ、ホラ、
 おやじと、、いや、お父さんとお母さんが
 あの人にちゃんとガツンと言ってくれて!
 それであの人も諦めてくれて」

里桜がニヤニヤしながら言う。

「そ、そっか。じゃあ、昨日もアイツが
 現れたってこと?」
洋平が尋ねる。

里桜の両親がガツンと言った、ということは
昨日もあのストーカーが
現れたということだろう。

「あ?あぁ、うん。そうそう。
 でももう大丈夫だから!
 心配かけてごめんね!」

なんだかー
里桜が無理やり作り笑いを
浮かべているようなー
そんな気がした。

里桜が、洋平の方から視線を逸らし、
スマホをいじり始める。
少しすると、なぜかしきりに
自分のうなじの部分をベタベタと
触り始める里桜。

”何か、不安を感じているような”
そんな仕草に、洋平には見えた。

「--本当に、大丈夫か?」
洋平が尋ねるー。

何か、何か違和感を感じるー。

「--え?」
里桜が面倒臭そうに洋平の方を見る。

「--本当に解決したんならいいけど、
 そうじゃないなら、俺、力になるからな?」
洋平が言うと、
里桜が、小さく舌打ちをした。

「-!?」
洋平はその舌打ちを聞き逃さなかった。

「だーいじょうぶ」
満面の笑みー

だが、その声は、怒りを無理矢理抑えているかのような
不自然な声だった。

「里桜…?」
洋平は、里桜の様子に
違和感を感じずにはいられなかったー。

昼休みー
里桜の姿が見えないー
洋平は、不安に思う。

”今日の里桜は、何かおかしい”

昨日までとは明らかに様子が違う。
怯えている感じだった里桜が、
今日は、なんだかとても楽しそうだ。
だがー
同時に、洋平が話しかけると
どこかイライラしているようなー
そんな感じがする。
そしてー
仕草の一つ一つにも違和感を感じるー。

何かー
何か”おかしい”

洋平は、里桜の様子を朝から見ていて
そんな風に思っていたー

・・・・・・・・・・・・・・・・

空き教室が多い校舎のトイレー。
普段使われている教室が
近くにないために、ここのトイレを
利用する生徒は少ないー

そんなトイレの中でー
自分の胸を触りながら
笑みを浮かべている女子生徒がいたー

「あぁぁ…里桜ちゃん♡ くふふ…
 ふふ…うふふふふふふ♡」

里桜だったー。

里桜は、自分の胸を両手で
いやらしい笑みを浮かべながら
揉んでいたー

「はぁぁぁ…♡ わたしぃ~興奮しちゃう♡」
里桜は、口元から涎をこぼしながら
歪んだ笑みを浮かべるー

普段の大人しい里桜とは別人のようだー。

「--へへへへ…へへへへへ…♡」
里桜は、ポニーテールになった
自分の姿を見かけて笑みを浮かべる。

「案外、髪ってジャマだし、
 うなじの部分は興奮するし…
 ポニーテール最高だぜぇ♡」

里桜が低い声でそう呟くと
ケケケケケ!とおかしな笑い声を
あげて、嬉しそうに
ぴょんぴょん飛び跳ねはじめたー。

里桜は、思い出すー
昨日の夜の出来事をー。

・・・・・・・・・・・・・

「---彼氏いたなんて!信じらんねぇ!」

夜道ー。
一人で歩いていた里桜の背後から
襲い掛かるストーカーの男ー

「--ひっ!?」
目に涙を浮かべながら振り返る里桜。

「俺なら!俺なら!君を幸せにしてあげられる!
 あんな彼氏よりも!

 俺は君を誰よりも理解し、誰よりも愛し、
 誰よりも、大切に…!」

ストーカー男も目に涙を浮かべながら叫ぶ。

「---俺はさ、、君を一目見て思ったんだ!
 なんて素敵な人なんだって!
 君は女神だ!そう、俺の、俺だけの女神だ!
 ひひ、ひひひひひひひひ」

ストーカー男の異様な言動を見て
里桜は、走って逃げようとする。

しかしー

「どうして!?俺と君は愛し合っているのに…

 そうか。
 あの彼氏に君は操られているんだ…!」

ストーカー男は、
自分の都合の良いように”おかしな妄想”を
し始めた。

「--なら仕方がない…」
男は、鎖やアクセサリーをじゃらじゃらさせながら
走って里桜に追いつくと、
里桜を掴んだ。

里桜に顔を近づけてー
男はキスをしようとするー

「俺が、ひひ、お、、おれ、、おでが、、
 君になる…えへ…えへへへへへ♡」

自分の愛を里桜が受け入れてくれないと
悟ったストーカー男はー
以前手に入れていた憑依薬を用いてー
里桜にーーー
憑依したーーーー

震えながら笑いだす里桜。

「ひひひ…ひひひひひひひ…」
目に涙を浮かべたまま、里桜は笑う。

そしてー
里桜は夜の街をスキップしながら
移動し始めたー

「ひひひひひひひひ…
 今日から俺が、おれが…
 笹川里桜だ!ふふふ、うふふふ、あは、はははははは~」


②へ続く

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

危険なストーカーに憑依されてしまった彼女…!
果たしてどうなってしまうのでしょうか~!
続きは明日デスー



コメント

No title

ストーカー法改正されて確か付き纏いだけでもアウトになってたような…

Re: No title

> ストーカー法改正されて確か付き纏いだけでもアウトになってたような…

コメントありがとうございます~!
なかなか動いてはくれない、と聞いたので…(汗)
対応してくれる方にもよるようですネ~!
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プロフィール

無名

Author:無名
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