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<憑依>彼女が憑依されたけど、僕にとっては些細なことだった①

大切な彼女が目の前で憑依されたー!

しかし、彼氏の予想外の反応に、
憑依したほうが、逆に戸惑ってしまうー!
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男子高校生・市谷 勝夫(いちや かつお)は、
冷めていたー。

映画やドラマ、漫画を見て
泣いたことも、笑ったことも一度もない。

誰かと話していても、
とにかく冷めているー。

笑わないし、起こらないし、悲しまない。

だがー
容姿はイケメンで、頭もよく、
クールなことから、
そんな性格でも、意外とモテていた。

彼女もいる。

彼女の村木 優衣(むらき ゆい)-。
同じクラスの女子生徒で、
明るく、優しいタイプの女子高生だ。

優衣が、勝夫に告白し
勝夫が「まぁ、別にいいよ」という返事をしたことで
ふたりは付き合い始めた。

デートに誘えばデートに来てくれるし、
彼氏としての振る舞いもしてくれる。

優衣のことを好きなのかどうかは
まったくわからないものの、
デートに来てくれるんだし、
きっと大事にしてくれているのかな?と
優衣は勝手に解釈していたー

だがーー

そんな優衣のことが好きな生徒はもう一人いた。

クラスの男子生徒・
瀬藤 哲也(せどう てつや)-。

彼は、
何を考えてるんだかわからない勝夫が、
優衣と付き合いだしたことに激怒し、
そしてー復讐のために憑依薬を手に入れてしまった。

”優衣に憑依して、勝夫に復讐する”
ためにー。


ある日の朝ー
哲也は優衣を呼び出した。

「--話って?」
優衣がほほ笑みながら哲也に呼び出された
校舎裏にやってくる。

「……面倒臭いことは嫌いだから、
 単刀直入に言うぞ」
哲也はいきなりそう口にすると、頭を下げた。

「--あんな彼氏捨てて、
 俺と付き合ってくれ」

とー。

「--え…?え?」
優衣が唖然としている。

哲也は、なんでも思ったことを口にしてしまう
タイプの男子生徒で、
この高校の面接の際に、
面接官の先生の一人のズボンの
チャックが開いていることに気づいてしまい、
面接中にそれを指摘した猛者でもあった。

「---…あ、、あの、ちょっと待って」
優衣が苦笑いしながら言う。

「いきなり、そんなこと言われても…
 わたし、びっくりしちゃうよ」
とー。

「--はは、そうだよな…

 で、返事は?」

哲也が真顔で言う。

優衣の戸惑いをまるで理解できていない。

「---……あ、、あのさ。。
 あのね、、急に告白されても、
 わたし、彼氏いるんだしさ、、
 ちょっと、その、戸惑っちゃうよ。
 急に返事って言われても…

 というか、あの…うん、
 じゃあ、そうしよっか、なんて
 いえるわけないよね?」

優衣が、困った様子で返事をする。

「--そうか。そうか…
 わかった」

哲也はあきらめがついたように頷く。

告白して、それで成功すれば
”乗っ取る”必要もなかったし
哲也にとってもそれが一番よかった。

だがー
受け入れてくれないとなれば
話は、別だ。

受け入れてくれないのであればー

「じゃあさ…優衣ちゃんの身体、貰うから」

「--!?」

哲也の言葉に、優衣が表情を歪める。

「え?なに…?どういう?」
優衣が、気味悪い、と言いたげな表情を浮かべる。

だが、次の瞬間、哲也は優衣に
突然キスをしたー

「--!?!?!?!?!?」
優衣が驚くー

哲也が、優衣の中に入り込んでいくー

「--あぅっ!?」
優衣が、頭に激しい刺激を感じて声を上げるー。

そして
キスをしていた哲也が
抜け殻のようになって倒れる。

「--ふ……ふふ…ふふふふふふふ」
優衣が自分の手を見つめながら笑いだすー。

「ふふふふふ…俺が、、俺が優衣ちゃんだ…!
 俺のこと好きになってくれないなら…
 俺が優衣ちゃんになるしかねぇ!
 ふひ、ひひひひひひひひ」

優衣が舌をペロペロさせながら
自分の身体を嬉しそうに見つめるー

「あぁぁぁあ…ひとつになっちゃったぁ♡」
興奮のあまり声を裏返しながら、優衣は
倒れた哲也の身体を無視しながら
そのまま立ち去って行くー

・・・・・・・・・・・・・・・・

教室に入る優衣。

女子の身体で教室に来るだけで
興奮してしまったー

膨らんだ胸ー
スカートの感触ー
髪の感触ー
見下ろすと見える制服のリボンー

何もかもが、斬新だー

「うひひひ…♡」
座席に座ってるだけで興奮する優衣ー。

「---」
優衣は、優衣の彼氏である勝夫のほうを見つめる。
今日もしけてやがる、優衣はそんな風に思った。

「あんな男のどこがいいんだか」
優衣はそう呟きながら、
”勝夫に地獄を見せてやる”と思いながら
勝夫のほうに向かって歩いていく。

「今日の放課後、話があるんだけど。いい?」
優衣が言うと、
勝夫は「いいよ」と表情を変えずに答えたー。

”お前を振ってやる”
優衣に憑依した哲也は頭の中で
そう考えながら一人、笑うのだったー


そのあとしばらくしてー
担任の先生が慌てた様子で
駆け込んできたー

”哲也”が校舎裏で倒れていて
こん睡状態であるのが見つかったからだー

「あぁ…俺の身体ね」
優衣は小声でつぶやきながら
髪を掻きむしる。

”ま…俺の身体に戻る気はないから
 身体、死んでてもどうでもいいけどな”

動揺するクラスメイトたち。

だが、勝夫は無表情だったー。
クラスメイトがこん睡状態で見つかったとしても
勝夫は動じるようなタイプではない。

「---へっ、冷めた面しやがって」
優衣は小声でつぶやくー。

優衣ちゃんの身体でお前を
驚かせてやるぜー
と、笑いながらー…。

・・・・・・・・・・・・・

放課後。

勝夫が優衣の指定した教室にやってくるー

「--話って?」
勝夫が言う。

優衣は机の上に座って
足を組んで待っていたー

普段、そんなことを絶対にしないであろう優衣が
そういう待ち方をしているのを見て
勝夫が驚くと思ったからだ。

しかしー

勝夫は表情一つ変えなかった。

「-(チッ、なんなんだよこいつは)」
優衣は内心で舌打ちする。

彼女が足を組んでても無反応か。

机から降りると、優衣は勝夫に近づいていく。

そして、身体を密着させて、
勝夫のほうを見つめたー

だが、勝夫は顔を赤くすることもなく、
冷静だった。

「-話って?僕に用があるんだろ?」
勝夫が言う。

「--…ふん」
優衣は思わずつまらなそうにそう呟いて
勝夫から少し離れる。

”優衣ちゃんが身体くっつけても無反応かよ”

つくづく面白くないやつだ。
そんな風に思いながら、次の一手を考えていく。

なんとかこのすかした野郎を
びっくりさせてやりたいー

「--ねぇ、勝夫。
 わたし、浮気しようと思うの」

優衣の口からとんでもないことを言わせる。

絶対にこんなことを言わないであろう優衣に
”憑依した俺が言わせている”と思うだけで
とってもゾクゾクするー。

「--そっか」
勝夫がそう返事をした。

「---そう」
優衣が笑う。

「って、、えぇっ!?」
優衣は思わず叫んだ。

そして、続ける。

「あ、、あのさぁ、彼女が、わたしが浮気するって言ってるんだけど!?
 もっとリアクションとかないの!?」

優衣は、取り乱した。

「--ないよ」
勝夫は即答した。

「はぁ!?」
優衣は、思わず、男モードで叫んでしまう。

「--だってさ、優衣が浮気したいなら
 僕にそれを止める資格はないだろ?」

勝夫は、まったく動揺していない

「ちょ、ちょっと!タイム!
 マジ?お前ありえないんだけど!」
哲也の口調で言ってしまう優衣。

「---そう言われてもなぁ」
勝夫は目を逸らす。
優衣のおかしな言動にもあまり興味がなさそうだ

「え?え?わたしのこと好きじゃねぇの?」
半分自が出ちゃってる状態の優衣が言う。

「--好きだよ」
勝夫は即答した。

”なんなんだよこいつ
 好きな彼女が浮気する宣言してるのに
 なんだこの対応は”

優衣に憑依している哲也は
勝夫のあまりにも冷静な態度に戸惑う。

「--す、好きなら、お、、わたしが
 浮気しようとしてるだから
 ほら、止めるとか、びっくりするとか、ないの?」
優衣の言葉に
勝夫は、ため息をついた。

「だってさ、浮気しようとしてる彼女に何言っても、
 浮気しようとしてるってことは
 もう、僕から心が離れてるってことだろ?」

勝夫が言う。

「--いや、、だから、ほら」
優衣は唖然とする。

”なんだこいつー くそ面倒くせぇ”

「--それならそれで
 僕は家で本でも読んでるし、別に全然問題ないからさ」

優衣は、勝夫の表情を見るー

表情に悔しいという感情は
見受けられないー。
本気で”別にいいや”と思っている顔だー。

「---そ、、そ、、そう」
優衣の声が裏返っている。

勝夫は「じゃ、そういうことで」と
言いながら立ち去って行こうとする。

「ちょ!待てよ!」
優衣は声を荒げた。

「--憑依されてるとしたら?
 わたしの意志じゃなくて
 ほかの男子に憑依されて
 わたし、操られてるとしたら?」

その言葉に、勝夫は立ち止って振り返る。

「-憑依?」
表情は無表情のままだ。

「--そう!お前の彼女は、
 今、乗っ取られてるんだ!」

憑依を自分からバラす哲也。

何でもすぐに思ったことを口にしてしまう哲也は
憑依を秘密にすることもできなかった。

「---……」

「---……」

見つめ合う二人。

(くくく、自分の彼女が憑依されていると知れば
 さすがのこいつも驚くはずだ)

「---あっそう」
勝夫は薄いリアクションでそのまま立ち去ろうとする。

「え!?あ、!?!?え???
 いいの!?!?
 この女の胸揉みまくって
 喘いで、夜の街で男誘っちゃうよ!?」
優衣が叫ぶ。

「---そうしたいなら、ご自由に」
勝夫はそれだけ言うと、立ち去ってしまった。

「---」
唖然とする優衣。

ここまで無反応なやつだとは思わなかった。

「はああああああああああああ!?!?!?」
思わず一人になった優衣は叫んでしまう。

いきなり浮気宣言をされても
憑依されてる宣言をしても、ノーリアクション!?

「なんだあいつは!!」
優衣はつまらなそうにそう叫ぶと
”なんとかしてあいつに目にもの見せてやる”

と、目を輝かせたー。

・・・・・・・・・・・・・・・・

翌日ー

勝夫が学校に登校する。
彼女が憑依されても、まったく動じる気配がない。

まるで、勝夫にとっては
彼女の存在など”些細なこと”であったかのようなー
そんな反応だ。

「---じゃ~~~~~~ん!」

教室に入ると、
髪を暗い赤色に染めて
ピアスをして、派手なメイクをした優衣の姿があったー

(くくく…真面目な優衣ちゃんのこの姿を見て
 驚け…!)

クラスメイトたちは騒然としている。

しかしー

勝夫は「まぁ、それも似合ってるんじゃない?」とだけ言って
表情一つ変えることなく、着席した。

「っ!!おおおおおい!」
あまりのリアクションの薄さに優衣は叫んだー。


②へ続く

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

彼女が憑依されても無反応な男子生徒…!

次回以降もお楽しみに~!

コメント

No title

これは今までにないシチュエーション!
続きが楽しみ!

Re: No title

> これは今までにないシチュエーション!
> 続きが楽しみ!

ありがとうございます~!
続きも頑張ります~!!

No title

市谷 勝夫は、悪の教典のハスミンの類だね
共感力が著しく欠落していると言う
外付け良心回路が必要な人
哲也が彼にとっての石田 憂実になりそうな予感

Re: No title

> 市谷 勝夫は、悪の教典のハスミンの類だね
> 共感力が著しく欠落していると言う
> 外付け良心回路が必要な人
> 哲也が彼にとっての石田 憂実になりそうな予感

コメントありがとうございます~!
次回が最終回なので、結末もぜひ
ご覧になってくださいネ~
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プロフィール

無名

Author:無名
憑依小説好きです!
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