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<憑依>地球は植民地①~支配された地球~

遠い未来ー

地球は2088年に出現した宇宙人によって
侵略され、地球丸ごと植民地にされてしまっていた。

憑依能力を持つ宇宙人は、
まるで人間を”道具”のように、乗っ取っていくー
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2200年ー。

地球は、遠い過去に、
宇宙人に支配された。

100年以上の昔ー
2088年に、地球周辺に突如として、
巨大なUFOが出現したー。

人類は、コンタクトを試みるー

”宇宙人の来訪だ”
と、人類は喜んだ。

映画のような友好的な宇宙人を想像したからだー。

だが、違ったー
宇宙人は、地球に上陸すると、
地球人をまるで道具のように扱い、
彼らが持つ”憑依能力”で人間を次々と乗っ取り
家畜のように扱った。

人間が、人間以外の生き物を扱うのと
同じようにー

彼らにとって、人間と豚は、同じだったー。

人類は、反撃したー
必ず、最後には勝利できると信じてー

でもー
そんなはずがなかった。

映画の世界では
最後に人類が勝ったかもしれないー

けれど、それは”人類の願望”で作られた”作品”に過ぎないからー。

宇宙人は、地球に到達した。
地球人は、太陽系から外に出ることもできない。

そこには覆ることのない”差”があるー。

地球の技術では、地球までやってきた宇宙人に
勝つことなどできるはずもなく、
簡単にひねりつぶされー
そして、地球は2088年10月ー
宇宙人来訪の7月からわずか3か月で
”植民地”となったー

・・・・・・・・・・・・・・・・・

宇宙人は、地球を完全に支配していたー

憑依能力を持つ宇宙人は、
”人間”を”ファッション”のように利用しているー

「ねぇねぇ、新しい”洋服”買ったんだけど!」
可愛らしい女子高生が笑うー。

「お~!かわいいじゃん!」
男が笑うー

一見すると
”人間社会”の姿を保っている地球ー

これは、宇宙人が地球を植民地にした際に、
”地球モデル”として、そのまま地球の人類風の
生活を維持したことによる。

だがー。

「--じゃあ、この”服”はもういらないなぁ」

そこには、女子大生が、虚ろな目で転がっていたー

宇宙人はクラゲのようななんとも言えない姿をしていて
”無個性”だ。
地球にやってきた宇宙人たちは
人間が洋服を着るように、地球人に憑依して、
それをファッションとして着こなしているのだー

車に、女子大生の身体を放り投げる男。
女子高生は笑いながらそれを見る。

車を走らせる男。
やってきたお店は古着の買取店だ。

虚ろな目の女子大生を乱暴に店内に放り投げると、
可愛らしい眼鏡の女性店員が出てくるー
この店員も、宇宙人に生まれたときから
憑依されいぇいるー

「--買取でよろしいでしょうか?」
女性店員が言うと、
男は頷いた。

ピクピク震えている女子大生ー
彼女は、2歳のときに宇宙人に憑依されて
それっきりだー

だから、自我のようなものがほとんどないー

「う~ん、ちょっと肌が痛んでますね~
 1200円でいかがでしょうか?」
女性店員が笑う。

人間の身体が、1200円ー。
植民地となった地球には、
人間の身体など、その価値しかないー。

「1200円!やったぁ!」
女子高生が笑う。

1200円でも、高く売れた部類だ。

嬉しそうにお金を受け取る女子高生。

そしてー
女子高生は男に言う。

「ねぇねぇ、わたし、動物園に行きたい!」
とー。

「ふふ…動物園か。いいね」
男が笑う。

男も、女子高生も宇宙人に憑依されていて、
宇宙人は、既にそれぞれ200歳を超えているー。

この世界では
”人間”はファッションに過ぎない。
例えば、小さな女の子の姿でも
中身は300歳の宇宙人だったりするし、
おばあさんの身体でも
中身は10歳の宇宙人だったりするー

「--あ~~!すごい!」
動物園を歩く女子高生ー

「--はぅぅぅぅ…」
首輪を繋がれた男が四つん這いで歩いているー

「あぅぅぅぅ…」
首輪を繋がれた女が四つん這いで歩いているー

飼育員がバナナを放り投げると、
まるでゴリラのようにそれを拾って、女が食べるー

憑依されていない人間もいるー。
だが、そういう人間たちも、こうして
家畜同然の支配を受けているー

宇宙人に支配されたこの地球では、
人間も動物園に展示されているのだー

「あははははは!かわいい~!」
女子高生が、首輪を繋がれた人間を見て笑う。

「お!こっち見た!」
男の方も笑うー。

この世界では、それが当たり前。
動物園には、人間に憑依していない宇宙人も見に来ていたー。

人間と宇宙人が入り乱れた奇妙な光景ー

動物園の職員は、宇宙人によって洗脳された人間たち。
宇宙人たちは、重要な仕事以外は、洗脳した人間に
やらせていて、ほとんどが”無職”と言える状態だったー

それが、2200年ー
植民地となった地球の光景だったー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「---はぁ~俺も神類に生まれたかったなぁ~」
高校生ぐらいの男が言う。

「---仕方ないでしょ…」
同じぐらいの年齢の女が言う。

彼らはー
”憑依されていない”人間だー。

人間は宇宙人によって”生産”されている。
憑依された人間同士で性交をさせて、
妊娠させ、出産するー。

中には、洗脳されて出産マシンのように
されてしまった女性もいるー

宇宙人の都合で、小作りまでさせられているー
まるで、モノのように。

「なんで動物に生まれちゃったかなぁ」
男が呟く。

人間は自分のことを、”動物”と思っているー
豚やイノシシ、猿と同じ立ち位置だ。

”神類”とは、”じんるい”と呼ばれ、
宇宙人のことを示すー。

人間は、既に、希望も何ももたず
宇宙人に使われるだけの存在になっていたー

「--ほら、早く、手を動かして!」
女が言う。

工場で働く2人ー。
ふたりは高校生ぐらいの年齢だが、
この世界の人間は、学校にはいけない。
洗脳されて、無理やり知識をねじ込まれてー
それで勉強は終わりだ。
最低限の知識だけが、手に入る。

あとは、憑依されるか、
動物園か何かに使われるか
働かされ続けるかー。

「---……」
「---……」
男女のペアが、無言で工場で働き続ける。

「---あのさ」
「--なに?」

会話もほとんどない。
彼らがまるで”機械”のように働き続けている。

それが、当たり前だからだー。

「この前さ……見ちゃったんだ」
男の方が言う。

「-見た?」
女のほうが言うと、
男は答えた。

「大昔の本…かな?
 大昔は、俺たち人間が、
 神類みたいに、地球を支配していたんだってさ」

男は笑う。

たまたま宇宙人が落とした本を拾ってみたら、
そう書いてあったのだと。

「そんなことあるわけないでしょ!
 わたしたちは、こうやって働くために生まれたんだから」
女が、何の違和感もなく言う。

働いて
利用されて
捨てられて。

それが、普通の世界だからー

「-----」
男は疑問を感じる。
”このままでいいのだろうか?”とー。

基本的に、生まれた時にこの世界の人間は
宇宙人に憑依されて”思考を矯正”される。
だから、人間が反乱のようなことを起こすことはない。

しかしー
時折、現れる。
彼のように”疑問”を抱く人間がーーー

「--ほらぁ!働け!」
SM衣装のようなものを身に着けた女性が鞭をふるう。

”監視役”の
宇宙人に憑依された女性だ。
この女性も生まれたときからずっと憑依されているー

「---ひっ!申し訳ございません」
男が叫んだ。

「298!お前もだ!」
SM衣装の女性が鞭をふるうー

男と話していた女のほうも、「はい!」と慌てて叫ぶー。

人間に”名前”もないー。
ペットとして名前がつけられる人間はいるものの、
それ以外はまるで”備品”のように番号がつけられていたり、
名前すらない。

”298”は、
工場で働く女性の備品番号だー。

”おかしい”
男の方は疑問を抱いているー

”どうして、神類と俺たちでこんなに違うんだ”
とー。

なんで、働き続けて死ななければいけないのかと。

名前も何もない男はー
生まれたときから、ずっとずっと道具のように
扱われてきたー

・・・・・・・・・・・

2184年ー
男は生まれた。

母親は憑依された女で、
同じく憑依された男たちと
エッチを繰り返させられて、
妊娠して生まれた子供のひとりだ。

母は、その2年後に死んだ。
憑依されたまま繰り返し行われた出産で
身体がダメージを受けて、最終的に
痙攣をおこして命を落とし、
そのまま”人体処理場”に放り投げられて
処分されたー

けれどー
男は別に何も思わなかった。
まだ2歳だったし、
そもそも、人の命は、
この世界では、とても軽いー。

人間が、蟻1匹をつぶすのと変わらない感覚で
この世界の人間は、つぶされるー。
人権など、この世界には、存在しないー

それからは、彼も憑依されたり、
憑依から解放されて、
まるで機械のように働かされ続けたりして、
今に至る。

「----…」
しかし、疑問を感じていた彼は、
あることを決意するー。

この工場から逃げ出して、
自由な生活を送ってみたいー、と。

まるでー
ペットが人間の家から脱走して
自由を手に入れるようなことがー
この世界でも起きようとしていたー

・・・・・・・・・・・・・

「---……」
宇宙人たちは”油断”している。

既に人間は宇宙人たちにとって
完全なる家畜であり、
ペットでしかない。

そのペットが逆らうなどとは、
思ってもいなかったー

「---233はどこだ!?」
ミニスカの警察服姿の女が叫ぶ。

宇宙人たちは、乗っ取った人間の身体を
存分に弄んでいるー。

「--あ…あの…わたしが、気づいたときには…」
”298”と呼ばれる
脱走した男子高校生ぐらいの年齢の男と
一緒に働いていた女子高校生ぐらいの年齢の女が言うー

「--……おい!1個逃げたぞ!」
警官姿の女が叫ぶ。

周囲があわただしく動き始めるー
この世界における人間はペットでしかない。

脱走は、許されない。

「---連帯責任だ」
警官姿の女がそう呟くと、
”うっ”とうめいて、その場に倒れー、
298と呼ばれるが、ビクンと震えて、
笑みを浮かべるー

宇宙人が、身体を乗り換えたのだ。

”罪”
乗っ取られた少女は、ナイフで自らの身体に
そう刻むと、血を流しながら街に歩いていき、
そのまま笑みを浮かべたまま
見せしめのために命を落としたー。

「---ーーー」
街を歩く、宇宙人に乗っ取られていない人間たちは、
それを見て、恐怖を感じるー。

”ご主人様たちに従うことは許されない”
と、人間たちは強く認識して、
今日も宇宙人たちのために働き続けるー

何の、疑問も抱かずにー

・・・・・・・・・・・・・

脱走した男子高校生ぐらいの年齢の男は、
”歴史”が書かれた本を見つめるー

人間たちがまだ、地球の支配者だったころのー。

「---名前………名前……」

歴史の本を見つめながら、
”自分には番号しかない”ことに気づく彼。

「----…名前…か」

そんな風に呟きながら、彼は
行く先も定まらないまま
宇宙人に支配された街を歩き始めたー


②へ続く

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

宇宙人に植民地(?)にされてしまった
地球が舞台の憑依モノです~

完全におかしな感じが漂っちゃってる
世界観ですネ~汗

続きはまた明日デス!

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無名

Author:無名
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