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<憑依>夏空に消える花② 解放 (完)

彼女との花火大会。

彼氏・春樹の誕生日前日のデート。

それは、楽しい日になるはずだった。
けれども、目の前にいる彼女は、男に憑依され、
好き放題されるだけの、操り人形と化してしまっていた…。

花がー”夏空に消える”
---------------------------------------

友香はバカにしなような笑みを浮かべながら
春樹に近づいた。

「私を助けたいなら、今から私が出す、
 3つのお題クリアしてもらおっかな?」

友香が顔を近づける。

今の友香は友香じゃないー。
そう分かっているのに、浴衣姿の友香が
近づいてくるだけでドキドキしてしまうー。


花火の音が響き渡るー。

本当だったら、あの花火を2人で楽しむはずだったのにー


「クスッ…どうしたの?顔を赤くして。
 私のエロい体に興奮しちゃったの?」

友香が笑いながら言う。
背後に居る5人の男たちも笑っている


「ち、、違う!
 俺は友香の体じゃなくて、中身が好きなんだ!」

「ふぅん。
 ま、いいや。」


友香は足を上げて、春樹の方を見た

「は~い、じゃあ最初は私のサンダルの裏、
 春樹のベロで舐めてもらおっかなぁ?」

春樹はその言葉を聞いて戸惑った。

だがー、
友香を救うためなら、俺は!

春樹は迷わずその場にしゃがみこみ、
友香のサンダルをなめまわした

「こ、、これで・・・いいのか!」
春樹が友香を見上げると、
友香は軽蔑の眼差しを春樹に送った

「うふふ…
 バッカじゃないの!
 女一人のためにこんなことして」

友香が侮蔑の言葉を吐き捨てる。


「そんなに、私が好きなの?」
友香がしゃがみこんで、春樹の顔に、
自分の顔を近づけて言う。

「---あぁ、
 俺は友香、お前が大好きだ」

春樹は真剣に友香の方を見て言い返した。

友香本人が聞いたらどんなに喜んだだろうー。
けれども、今の友香はーー

「プっ!くくくっ…あは、、
 あははははははははははは!」

友香が自分の髪を触りながら
大笑いした。

「お前面白いやっ!最高…
 そんなにこの女のこと好きなんだな!」

友香が自分の事を他人のように笑う。

「ははははっ!最高だよ!
 本当に最高!

 そんなにこの女を愛してる彼氏の前で
 この女をめちゃくちゃにする!
 たまんねぇな!」

狂ったように胸を触りながら叫ぶ友香。


「--黙れ。次は何だ!?」
春樹は冷静さを失わないようにして
次を促した。

早く、友香を解放させなくては。


「ふふっ…」
友香は笑う。

そして告げた

「第2ステージは…
 春樹君サンドバック! えへっ♡」

友香が微笑むと、
突然その綺麗な手で、春樹の顔をグーで殴りつけた。

春樹が突然の事に
「うぐっ!」と声を上げる


「--彼女の私に、暴力を振るわれる春樹君!
 本当はこんなことしたくないのに、
 喜んで春樹君を痛めつける私!

 うふふふふふっ!興奮しない?
 あっ、もう下着がグッショリ♪」

そう言いながら友香は再び、
春樹をなぐりつけた

「えへっ!あはっ!あぁん!
 興奮するぅ!

 大事な彼氏を殴ってるのに、
 わたし、興奮しちゃう♡」

ひたすら春樹を殴りながら
友香は顔を赤くして叫ぶ。

「あっ…
 わたし、こんなことしたくない!
 したくないよぉ!

 でも、でも!
 しちゃうの!!
 今の私は、、喜んでしちゃうの!
 あははははっ!」

春樹を1回、2回と殴りつける。

綺麗な手が血で汚れていく。


「やめ・・・ろ…
 友香にそんなことさせないでくれ!

 友香は…暴力が嫌いな…
 優しい子なんだ」

春樹が必死に嘆願する。

だが、友香は笑った。

「うふふ…
 よく私を見てよ、
 今の私、すっごいたのしいよ!
 暴力 だ~~~いすき♡」


「違う!お前は友香じゃない!」
春樹は叫ぶ。
友香の心に、語りかけるように。

「--ふふっ…
 バカなヤツ」

友香は手についた血を
自分の舌で舐めると、
最後のステージの始まりを告げた。

「最終ステージ…
 これはとっても簡単よ!」

友香が可愛らしくウインクすると、
5人の男が笑みを浮かべた。

「---今からわたし、
 新しい彼氏の和樹君とここで
 ヤッちゃうから、春樹くんはよ~く見ててね!」

友香の言葉に春樹は凍りついた。


友香はーーー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

春樹の脳裏に、先週の会話が過る。


「春樹…わたしね…男の人があんまり得意じゃなかったから
 まだ、、その、、そういうことやったことないんだ…

 …変かな?」

友香が恥ずかしそうに言う。

「…大丈夫だよ。実は俺もスポーツばっか
 やってから経験なんてないから」

その言葉に友香は笑う

「なぁ~んだ!一緒なんだね!
 安心した!嬉しい!」

喜ぶ友香ー。


俺は…あの笑顔を…守りたい
もう一度、あの笑顔を…


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「やめろぉぉぉぉぉぉ!」
春樹は叫び立ち上がった。

だが、友香は既に浴衣を着崩して、
下着を露わにした状態で、和樹と抱き合っていた。

「和樹くぅん…
 エッチなわたしを楽しませて?」

女の顔で和樹を誘惑する友香。

「いや~いいっすね!このシチュ」
わけの分からないことを和樹が言いながら、
友香を押し倒す。

他の4人が周りから見えないように2人を取り囲んだ。

「あっ…あああっ、、和樹くん!和樹くぅん!!
 もっと、、もっと攻めて!
 わたしを、、、壊しちゃってぇ♡」

友香の喘ぐ声が聞こえる。

こんな声で友香は喘ぐのかー。


「やめろやめろやめろ!」
春樹が2人に向かおうとするが、
不良たちの一人が、春樹を押さえつける

「アキラ先輩のおたのしみ、邪魔しちゃダメだぞぉ~?」
バカにした口調で言う不良。

だが、春樹は不良の急所を思い切り蹴り飛ばした。

「うっげっ!」
不良が倒れる。

残りの3人をなぎ倒して、
喘ぐ声のするところに辿り着くと…


「入れるぜ!」
和樹がそう叫び

友香が大声で喘いだ

「んんあああああああっあっ!!
 ダメ、、ダメぇぇ!イクイクイクイク~~~~♡」

友香が満面の笑みで、
顔を赤らめて気持ちよさそうにあえいでいる

「と…とも・・・か」
春樹は悲しみのあまり立ち止まってしまった。


「へへへへへ~和樹砲 発射ぁ~!」
バカなことを叫ぶ不良

そして友香は

「は、、、はじめての絶頂、、、
 うっうううううっうああああああああっ♡

 あっあっ、ああああっあああああああ♡」

体をビクビクさせながら
人生初めての快感を全身で味わう友香。
幸せの叫び声をあげ、体が降り曲がり、
愛液を噴射する。

周囲の何人かが不審そうにこちらを見ている。


「あっ…あぁ…わたし……はぁ…はぁ…」

少し血を流しながら友香は
絶頂の余韻に浸っていた

「はっ…あ…あああ…
 みたぁ…?春樹ぃ…
 わたし…幸せだよ」

顔を赤らめてこちらを見る友香。

「ふ…ふざけるなぁぁああああ!」
春樹は叫び、スマホを取り出した。

「警察だ!警察を呼んでやる!」

だが、不良の一人、和樹が服装を整えながら言った

「やめた方がいいっすよ!」

勝ち誇ったような顔。

「パイセン、あんたが警察に電話しても、
 今の友香ちゃんは、あんたに乱暴された!って泣きわめきますよ
 いいんすかぁ?」

春樹をパイセンと呼び挑発する和樹。

春樹は拳を握りしめた。

ーーその時だった。

「春樹、ありがとう」
浴衣を整えた友香が優しく微笑む

「---3つのお題、頑張ったね…
 おかげで私”解放(リリース”してもらえるみたい」

友香はそう言った。

そうだーー
これでやっと友香はーー

友香は傷つけられてしまった。
でも、俺はこれからも友香をー。


「---おめでとう 春樹君。
 それじゃあ いっくよぉ!
 
 ”解放(リリース)”」


そう言うと、ふと力が抜けたように
友香が倒れた。


そしてー
倒れていた不良6人組の一人が起き上がった

赤髪の男ー
アキラ先輩と呼ばれていた男だ

「ふふっ…いい女だったぜ」

コイツが憑依していた男かー。
春樹はアキラを睨みつけた。


「うっ…ひっ…あっ…あああああああああっ」

突然倒れていた友香が叫び声をあげた。

倒れたまま
体を痙攣させ、白目を剥き、
もがき苦しんでいる

「お、、、おい友香!友香!」
春樹は必死に呼びかけた。

けれども友香は口から泡を吹きながら
もがいている

「あっ…いぎぎぎぎぎ…いああああああ、
 いやあっいやっひぃぁあああああああ!
 あ、、、あ、、、や、、やめてぇぇぇぇ!」

ガクガクと体を震わせる友香。

不良たちはニヤニヤと笑っている

「お前らーー何をした!」
春樹が叫ぶと、アキラが答えた

「解放だよ。
 今までの人生からのなー」

ーー!?


「あああああああっ!春樹、、、春樹っ…
 春樹ーー、、
 置いていかないで!!わたしを!!!わたしを!
 春樹、、はるき!!!」

春樹の名を叫ぶ友香。

咄嗟に春樹は友香の名を叫び、
友香を抱きかかえた

「俺はここにいる!俺はここにいるから!」

すると、友香の震えが止まり、
次第に友香は落ち着いて行った

「はる・・・き・・・ か…る…き、、、かず・・・き」


……静まる一帯。

花火はクライマックスを迎えている。


「---うっ…わ・・・わたし…」
友香が目を覚ました。

「友香!友香!大丈夫か!」
春樹が必死に友香の名前を呼ぶ。

しかし、、友香は笑わなかった。

「---…なに…
 触らないで」

愛想悪く、春樹を振り払うと立ち上がる友香。

「と、、、友香…?」
春樹が唖然として尋ねると、友香は言った。

「---私…今までどうかしてた…
 アンタなんかと一緒に居て、
 何が楽しいの?」

友香の言葉に春樹は凍りつく

「…あ~あ、時間の無駄した!
 私ったら、バッカみたい!
 自分で自分が嫌になる。」

友香が吐き捨てるように言う。


そしてーー

「友香ーー、こっち来いよ
 そんなヤツほっといてよ」

不良の一人、和樹が言うと
友香は微笑んでそちらを振り向いた


「和樹くん♡ うん!」
顔を赤らめて和樹の方に歩いていき、
和樹の腕の中に身を任せる友香。

「なぁ…この後俺んち来いよ」
和樹が言うと、
友香は顔を赤らめた

「うん…♡ 行く・・・
 私のこと、いっぱい楽しませてね…」

うっとりとした表情で言う友香。

「お、、おい!友香!」

春樹は叫んだ。

しかしー

「うるさい!和樹くんとの楽しい時間を邪魔しないで!
 アンタとなんか付き合わなきゃ良かった!
 もう二度とわたしの前に姿を現さないで!」

友香が春樹を怒鳴りつけた。

「おーーーー、、、おい…」
春樹の目に涙が浮かぶ


「和樹くん♡」
友香が嬉しそうに和樹とキスを交わす。

そして、、
「大学なんて辞めちまえよ 俺がいれば十分だろ!」
和樹が言うと、友香はうっとりと微笑んだ

「うん…
 和樹くんが言うなら、そうする♡」

和樹の腕に抱かれたまま歩き去って行く友香。

友香は、こちらを振り向きさえしなかった。
他の4人はバカにしたようにこちらを見ながら歩き去る。

そして、リーダー格のアキラが春樹に近づいて言う。

「--残念だったな。ま、そう気を落とすな。
 本人がそう言うんだからしかたねぇだろ」

アキラは笑う。
春樹はアキラを睨む。

「”解放”ってのはな、
 ”お前が好き”だと言う記憶からの解放だよ。

 俺は憑依から抜け出す時、憑依した人間の脳に
 刺激を与えることができるんだけどよ…

 そんときに刺激をあたえたわけよ。
 ”お前のことが大嫌い”
 ”和樹が大好き”
 ”和樹のためなら何でもする”ってな

 あの子はもう、変わっちまったんだよ…
 今は自分の意思で、ああしてる」

アキラが仲良く道を歩く和樹と友香の姿を見つめる


「そういうことだから…じゃあな」

春樹はその場に座り込んだ。

そして涙を流した

「とも…か… 友香…うっ…」

最後の花火が夏空に浮かび上がり、
そして消えていく・・・

それと同時に春樹にとっての花だった
友香も……夏空に消えていく・・・


花の消えた空の下で、
春樹はいつまでも涙を流していた…


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

翌日。

春樹の誕生日。
春樹は何もする気が起きなかった。
もう、どうでもいい。

そうとさえ思えた。

インターホンが鳴り、
郵便物が届く。

春樹が死んだ目で受け取ると
そこには”大崎 友香”の文字があった。

春樹は慌てて包みを開くと、
そこには、春樹と友香に良く似た
人形が中心で手をつないでいるオルゴールが入っていた。

そしてUSBメモリー。
”再生してね”と可愛い字で書かれていた。

春樹はUSBの中の動画を再生した。

そこには、友香の可愛らしい姿が映っていた

「春樹、
 誕生日おめでとう!」

手をふる友香

「今日は忙しくて会えないけど、
 どうしても春樹君をお祝いしたくて、プレゼント送っちゃった♪

 わたしのおじいちゃんがオルゴール職人でね、
 わたしたちのオルゴール作って欲しいって
 お願いして作ってもらったの!どう?」

映像の友香が微笑みながら
春樹と友香を模したオルゴールをまわす。

すると、優しいメロディーと共に
オルゴールの春樹と友香がくるくると回り始めた

「あ、ごめんね!
 つまらなかった?
 私、結構こういうの好きなんだ!
 
 一人で盛り上がっちゃった えへへ…」

照れくさそうに言う友香。

そして

「じゃあ、明日また大学で会おうね!
 ばいばい!」

可愛らしく手を振る友香ー
そして、映像は途切れた。

春樹の頬を涙が伝う。

春樹がオルゴールを回すと、
優しいメロディーに乗って二人のオブジェが回り始めた。

もう、、二度と友香は戻って来ないーーー。

春樹は、
悲しい音色が響き渡る部屋の中で
いつまでも、いつまでも涙を流し続けたーーー


おわり

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

夏色に消える花 完結しました!

私自身が好きなタイプの
ジャンルで書いてみましたが
どうでしたか?(笑)

でも、こういう小説自分で書くと
ついつい助けてあげたくなっちゃうんですよね(笑)

だから無名はダークになりきれないのです!

お読みくださりありがとうございました。


コメント

No title

あーやっぱり( ˘ω˘ )

>>ついつい助けてあげたくなっちゃうんですよね(笑)

わかる

Re: No title

> あーやっぱり( ˘ω˘ )
>
> >>ついつい助けてあげたくなっちゃうんですよね(笑)
>
> わかる


そのうち助けちゃったりして…(汗)
ダーク小説失格!?

No title

助けてあげてもロクな助かり方しないと思う(予想)

No title

彼女に
自殺して亡霊になって憑りついたり
怪しい薬でスライムになって寄生したり
怪しい道具で皮にして着込んだり
みたいな人生を乗っ取るダークな助かり方かな?

Re: No title

> 助けてあげてもロクな助かり方しないと思う(予想)

そもそも物語上、手遅れなような気がします(笑)
ついでに作者(無名)も捻くれている(笑)

Re: No title

> 彼女に
> 自殺して亡霊になって憑りついたり
> 怪しい薬でスライムになって寄生したり
> 怪しい道具で皮にして着込んだり
> みたいな人生を乗っ取るダークな助かり方かな?

友香を助けに行く!
続編スタート!

結果⇒さらにダークな結末に…(恐
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無名

Author:無名
憑依小説好きです!
TSF/憑依系メイン
の小説を公開していきます!

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