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<憑依>憑依の代償②~快感~

”ルーのないカレーライス”

そんな風に人生を評されてしまうほどに、
何もない人生を送っていた彼。

しかし、憑依能力を手に入れた彼の人生は、一変したー。
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「--すげぇ」

一平は、昨日、
謎の美少女と遭遇しー
そして、”憑依能力”を手に入れたー

そしてー、
”実験”として、アパートの隣人のおじさんに憑依したのだー。

一平は”リスク”を嫌う。
常にリスクを避け続けた結果が、
今の一平の人生だ。

今回も、そうだー。

いきなり女子大生や女子高生を狙うのはリスクが高いー

”憑依が上手くできなかったら?”
”憑依した相手に記憶が残っていたら?”
”憑依した相手が死んでしまったらー?”

だからー
あまり影響のないであろう、
隣人のおじさんを選んだ。

本当は近所の人間に憑依するのも”リスク”なのだがー
”自分の身体”がどうなるのかも知りたかったし、
”あまり遠くに離れる”のも、別の意味でリスクだったー

考えに考え抜いた結果
”自分の身体から遠く離れた場所での憑依は危険”と考え、
隣人のおじさんを”実験憑依”の対象としたのだー。

”身体から抜け出せなくなって、おじさんとして生きる”
リスクもあったが、
自分もおじさんだし、万が一そうなっても
対して人生、変わらないだろう、と、
あまりそこはリスクに感じなかったー

結果ー

彼は、いろいろと知ることができたー
おっさんの身体には特に興味はなかったが、

憑依した翌日の今日ー
わざとらしく隣人のおじさんに話しかけてみたところ、
”憑依されている間の記憶”はなさそうだったー

”芝居”をする理由は、このおじさんにはない。
”昨日の夜中、ずいぶん物音してましたけど?”と
尋ねたところ、記憶にないと答えていたので、
本当に、記憶にないのだろうし、
乗っ取られてる記憶があれば、このおじさんの性格的に
”身体が勝手に動いたんだ!”と言い訳するはずだー

そしてー
”一平自身の身体への影響”もなく、
”憑依された人間の身体への影響”もなさそうだ。
抜け出すこともできるし、
霊体になっている間は、相手に自分の姿も見えなさそうだったー。

「----よし」
一平は笑みを浮かべるー

これなら”安全”だー。

「---♪~」
鼻歌なんて、久しぶりに歌ったー

こうワクワクするのは、何年ぶりだろうかー。
毎日、コンビニでバイトをして、
スーパーで値引き品を購入して、
帰宅して、スマホをいじってー
あまり何もせずに寝るー
その繰り返しだった。

趣味もないし、
友人も特にいないし、
お金もないー

漠然とした人生を送り、
このまま死ぬのだろう、と一平は
そんな風に思いながら、生活を続けてきた。

だからー
”ワクワク”するのは久しぶりだー

憑依能力なら、お金はかからないー
いくらでもー
楽しむことができるー

「新しい趣味、ゲットだぜ」
一平はそう呟きながら、
バイト先のコンビニに到着するー

「おはようございます~!」
女子大生バイトの月美が、笑顔で挨拶してくるー

「--あ、おはようございます」
一平はいつものように、挨拶を返したー

”裏”はどうだか知らないが、
少なくとも月美は、表面上は優しく、
美人で、スタイルもいいー。

”まずはーー”
一平は、髪を揺らしながら商品を陳列している月美を見つめながら
心の中で呟いたー

”まずは、君を玩具にしようかなー”
ーと。

今日の月美は確か、夜までシフトが入っていたはずー
一平の方が先に上がるから、帰宅後に、憑依能力を発動して
ここに来ればー
月美がバイトを終えるまでに間に合うー

月美に憑依したらー…
色々シてしまおうー

一平は、笑みを浮かべながら
レジ打ちをし始めたー

にやつく一平を見て、
お客さんは、少し、ぎょっとしていたが
そんなことは一平には関係ないー

「いらっしゃいませー」
「ありがとうございましたー」

客は、アリと同じだ。
一平は、動じない。
クレームにも、動じないー
お客さんの顔を、必要以上に覚えることもないー
感謝されても、特に喜びも感じないー

やりがいと言うものを、仕事に全く感じない。

仕事は、生きるための手段であり、
金を稼ぐための手段だ。
それ以上の、何者でもないー

一平にとってー
”接客業”はある意味で天職と言えたー

偽りの愛想を振りまくことは得意だから
”愛想の良い店員”のように見えるー
仕事は、ほどほどにやるー。サボることはしない。

そしてー
クレームを言われようが、
嫌味を言われようが
一平は、何も感じないー

客を、人間として見ていないからだー。
アリの言葉が、聞こえないのと同じだー
客をアリとしか思っていない彼にー
言葉は届かないー。

・・・・・・・・・・・・・・・・

「おつかれさまでしたー」
店長に挨拶をして、店を出る一平。

まずはスーパーに立ち寄り、
晩御飯を物色する。

月美のシフト終わりまで2時間はあるからー
まだまだ大丈夫だ。

「さすがに夕方じゃ、値引きはねぇな」
一平はそう呟くと、
プライベートブランドのカップラーメンを購入して、
ついでに発泡酒を一つ購入、
袋は有料になったから、辞退して
薄汚れた鞄の中に、買ったものを突っ込むー


「----どう?凄い力でしょ?」

アパートの前の曲がり角でー
ミラーが反射する中ー
例の美少女が現れたー

「---はは…そうだな。すごい力だったよ」
一平が言うー

昨日よりも、その表情は明るいー

「----ひとつ、言い忘れた」
美少女が言うー。

「---なんだ?」
そう返事をして、一平は、通りがかりの高校生が
物凄い顔で、こっちを見ていることに気付くー

「---…」
”そうか”と一平は思うー

この美少女、俺にしかみえてないのかもしれないー、と。

案の定ー
周囲に通行人をよくよく観察すると、
目の前にいる謎の美少女のことが見えてないようだったー

「---…憑依してる間、あなたの身体は無防備だから」
美少女が言う。

「---…分かってる。」
一平は、”言われなくても分かってる”と返事をしたー

だからこそー
昨日、憑依対象を”自分の身体の安全が確認できる隣人”に
したのだー。

「--…何も食べない状態が続けば、
 あなたの身体は死ぬー。
 そこは、注意しなさい」
美少女が言うー

一平は”確かに、そこまでは考えなかったな”と苦笑いするー。

長期間の連続憑依したままはできないってことかー、と
一平は、呟くと、
「あ、そうだ!もう1個確認だけどさ」
と、美少女の方を見たー

「---」

一平は、美少女が無反応だったが、
そのまま続けたー

「本当に、1回憑依するたびに”寿命が1日縮む”だけなんだよな?
 代償は」

その問いに、美少女は頷いたー

「なら安心だー」
一平はそう呟くと、さっそく帰宅してー
憑依能力を発動したー

・・・・・・・・・・・・・・・・

「お疲れ様でした!」
女子大生バイトの月美が、シフトを終えるー
一緒の時間にシフトを終えた男子高校生の順太郎も、
一緒にコンビニから出て来るー

普通の雑談をしている二人ー
特に二人は恋愛関係とかではなく、
ただのバイト仲間としての会話だー

しかしー

「--井島さんって、俺ちょっと苦手なんですよねぇ」
順太郎が言う。

”井島”とは、
井島 一平…
つまり、一平のことだ。

「---え~?そうなの?」
月美が苦笑いしながら言うー

「だってなんか、人間味を感じないっていうか、
 きもくないっすか?」
順太郎は笑いながら言うー。

バイト中は、そんな風に思っているという素振りを一切見せない順太郎。

一平は、その様子を黙って見つめていたー
霊体の状態だから、二人は、一平には気づかないー

「---う~ん…まぁ…わたしも…正直言っちゃうと…
 ちょーっと、気持ち悪いかなぁ…」
月美が申し訳なさそうに言うと、
すぐに順太郎の方を見て
「あ!今の!絶対井島さんには言わないでね!
 井島さん、仕事はすごい真面目だし、
 いてくれると嬉しいから!」
と、月美が頼みこむようにして言ったー。

”ふーん”
一平は、そう呟いたー。

月美も、順太郎も、やはり俺のことをバカにしていたか。
とー。

月美は遠慮気味だが、
内心どう思ってるか分からないー
順太郎以上に、一平を嫌悪している可能性があるー

”ふふ、ちょうどいいや。玩具にふさわしい”
それだけ呟くと、一平は
月美に霊体を重ねたー

「うっ!」
月美がビクンと震えるー

「?どうしたんすか?」
順太郎が不思議そうに首を傾げるー

「---…ん?あぁ、いや、なんでもねぇよ」
乗っ取られた月美が、そう口にしたー

「--え」
唖然とする順太郎。

「あ、ううん、な、なんでもないよ!
 うふ、うふふふふふふっ!
 わたし、用事思い出しちゃったから、
 ばいば~い!」

凄くわざとらしい仕草と言動で、
スキップしながら、立ち去っていく月美ー

「ははっ!やったぜ!ついに…
 ついに…女子デビューだ!」
月美は、夜の街をスキップしながら、
”あ、この子の家、わかんねーや”と思いながら、
「ま、いっか~!」と公園の方に向かって行くー

”他人がどうなろうと知ったことではない”
一平は、そういう考えの持ち主だったー

月美がどう思われようと、一平には関係ないー

”乗っ取れた”という喜びから、
両手を広げて、まるで子供が飛行機の真似を
するかのように、走る月美ー

通行人たちは異様な目で月美を見るが、
今の月美には、そんなこと、興味はない。
一平は、”他人に興味”がないー。

同じ長年、コンビニバイトとして働いてきていても、
そうだったー。
バイトをしている間は、ほどほどにコミュニケーションをとるが
プライベートで親交のある相手はいないし、
誰が辞めようと興味はない。
辞めた瞬間に、興味が失せる。

どんなにバイト中に仲良く話していた相手が辞めたとしても、
一平は”辞めた瞬間”に相手に興味を無くすのだ。
「自分のシフトが増えるんじゃないか」
「新人指導、また面倒臭そうだなぁ」

一平が考えるのは、そういうことだ。

だからー
月美にどう思われていようと関係なかったし、
今、こうして乗っ取った月美がどう思われようと、関係なかったー。

「---うわぁぁ…すげぇ」
公園のベンチに座って、だらしなく足を広げた状態の月美が、
自分の胸を触るー

一平の人生に恋愛などなかった。
当然、エッチなこともしたことがない。
女性の胸を触るのも、これが初めてだったー

いやー
性格に言えば二人目ー
赤ん坊の頃、母親の母乳を吸っているー
その時以来と言えるだろう。

「うひひひひひっ♡」

口元を歪めて、夜の公園のベンチで胸を触る月美ー。

白いスカートが破れそうなほどに足を広げて、
躊躇なくスカートの中に手を突っ込んで
自分の下着を触るー

「ひひっ♡ ひひひひひっ♡ あははははははっ♡」
月美が下品な声で笑うー

こんな下品な声で笑うことができるのかー
そう思うと、さらに興奮するー
興奮しているのは一平だが、
月美の身体が一平の意思に合わせて興奮していくー

「---あぁぁぁぁ…♡ きもちいいいぃぃぃ♡」

夜の公園のベンチで、だらしない格好の月美が、
胸を触ったり、スカートの中に手を突っ込んだりして
下品な笑みを浮かべているー

「--お母さん、あれなに~?」
通りすがりの親子が、指をさしてくるー

「しっ!みちゃだめ!」
母親がそう呟いたー。

「--へへへへっ!見られてるってゾクゾクするぅ!」
月美はそう言うと、
「--こんばんはぁ~~~~!」と
大声で、公園のそばを歩ていた親子に向かって叫んだー

親子の母親が、慌てて子供を前に連れて
そのまま立ち去っていくー

「ひゃははははははっ!」
スカートを公園でめくりあげて、そのまま公園のベンチに
仰向けで寝ころぶ月美ー

スカートをまくり上げた状態で、下着を晒すー

「は~~~~!開放感ぅ…♡」
公園の街灯を見つめながら、
太ももや下着を晒した月美が、うひひひひひっと、
笑みを浮かべているー

そのままなんとなく両手で両胸を揉み続けてー
やがて、トイレに行きたくなってきたのも無視して、
そのまま漏らしたー

下着がびっしょりと濡れるー。

「んふぅ~」
月美はそのまま公園のベンチの上にうつ伏せになると
意味もなく公演のベンチを、その舌で舐め始め、
さらには胸をベンチに押し付けて、奇妙な笑みを浮かべ始めたー

”そこのきみ!”

「---」
月美に、警察官が声を掛けてきたー

たぶん、通報されたのだろうー

”面倒くせぇ”
月美に憑依していた一平は、”そろそろ終わりにするか”と
呟いて、そのまま月美の身体から抜け出したー

身体の力が抜けて、白目を剥いて
公園のベンチから転がり落ちる月美ー

警察官は「お、、おい!?」と、戸惑いの声を発したー


”すげぇ…憑依…最高だぜ”
一平は、憑依の魅力に憑りつかれたー

「---あんまり、力を使い過ぎないことね」
美少女の声がするー

一平は「分かってるよ」と呟くと、
”これで、たった”2日”寿命が縮んだだけなんて
 リーズナブルすぎるぜ”と、笑みを浮かべたー

1回の憑依で1日寿命が縮むー

最初のテストと、
今日の月美ー。

これなら、余裕だ。
このぐらいの代償は、簡単に払うことができるー。

一平は”次は誰に憑依しようかな”と
笑みを浮かべるのだった



③へ続く

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

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憑依ライフ満喫中!
代償も大したことは…なさそう???

続きは明日デス!




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無名

Author:無名
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