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<憑依>陰険な復讐者③~復讐の果て~(完)

陰険すぎる男の
陰険な復讐ー。

復讐相手の娘に憑依して
”ネチネチした復讐”を続けていく
彼の行く末は…?
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「---ぺっ!ぺっ!ぺっ!ぺっ!ぺっ!」
長女の愛優香は、
リビングに誰もいなくなったのを見計らって、
昨日の晩御飯にも出ていた味噌汁が入った鍋の蓋を開けて、
何度も何度も、つばを吐いていたー。

つばを吐くのに夢中になるあまり、
がに股になっている愛優香ー。

綺麗な生足を晒してがに股な愛優香が、
ぺっ!ぺっ!と何度もつばを味噌汁に吐いているー

”へへへっ!最高の復讐だぜー!”
愛優香に憑依している陣は、そんな風に思いながら
何度も何度も何度も何度も、つばを吐きまくったー。

「---へへへ…娘の唾が入った味噌汁を
 た~っぷり飲むんだな」

愛優香は口元の涎を手で拭き取ると、
そのまま鍋の蓋を閉めた。

「--くくく」
周囲をチラチラと見渡し、他の家族が近くにいないことを確認すると、
愛優香は冷蔵庫を開いたー

そしてー
冷蔵庫の中の卵を取り出すと、
近くの机に軽く叩きつけて、タマゴにヒビを入れていく。

「ふひっ…どうだ!和郎よ!
 お前の卵、全部ひびわれちゃってるぞ~」
愛優香はニヤニヤしながらそう呟くと、
卵を次々と取り出して、1個1個、軽く割ったー。

「--くひっ」
冷蔵庫につばを吐き捨てると、愛優香は、
嬉しそうに冷蔵庫を閉めたー

「--闇の訪れだ…!
 怯えろ!怯えろ!」
愛優香は片手で顔の半分を隠しながら笑みを浮かべたー。

”復讐”は順調に進んでいるー。
和郎のやつに、俺の積年の恨みを思い知らせてやるんだー。

これからー
何か月も、何年間も、この女の身体を乗っ取りまくって、
嫌がらせを繰り返してやるー。

愛優香は自分の部屋に戻ると、
イスにだらしなく座って、
天井を見つめたー

和郎への恨みー。
”久美ちゃん”を奪った、和郎への強い恨みー。

「--俺が告白しようとしてたのに」
愛優香が悔しそうな表情で呟くー。

そして、愛優香の机の上に置かれている家族写真を手にしたー

「俺が告白しようとしてたのに!
 俺が告白しようとしてたのに!」

狂った目つきで、愛優香が、ハサミを手にすると、
家族写真の、父・和郎の部分を何度も何度も切り刻んだー

「俺より先に告白して、俺から久美ちゃんを奪ってー
 挙句の果てに結婚して、こんな娘まで産ませやがった…!

 許せない!許せない!」

乗っ取られている愛優香が、喉を傷めそうなぐらいの荒い声を出すと、
父・和郎の写真をさらにバラバラに切り刻んでー
怒りのあまり、その写真を愛優香の口でかみ砕いたー

「はぁ、、はぁ、、、はぁああああああ」
愛優香が鬼のような形相で、写真を食べているー

「絶対に許さない…!
 絶対にーーーー!」

ふと、鏡を見つめる愛優香ー
イライラして髪をぐしゃぐしゃにしたせいか、
可愛らしい愛優香が、鬼婆のような風貌になってしまっている。

「ひひ…ははは、、、そういえば…よく見たら…」
愛優香は笑みを浮かべたー

愛優香の今の容姿は、大学時代の久美にそっくりだー。

今でこそ、愛優香の母である久美は、
当時の美貌を失ってしまっているがー
愛優香はーー

「--ふひっ」
愛優香は笑みを浮かべるー

「---この子が大学生になったら、この子を完全に乗っ取って
 ”久美”と名乗って暮らせば…
 ふひひひひ」

愛優香が涎を垂らしながら、邪悪な笑みを浮かべているー

復讐のために久美に憑依しなかった理由のひとつは、
年を重ねたことにより”おばさん”になりつつあったから、という理由もある。
最初は、大学時代に好きだった久美に憑依しようとしたのだが、
久美の現在の姿を見て、陣は勝手に幻滅したのだったー。

「---…ふふふふ…」
愛優香は笑みを浮かべるー

陣は、ひとまず、今日が終わったら
愛優香の身体から抜け出すつもりだー。
で、ないと、自分の身体が飲まず食わずのため、死んでしまう。

それに、愛優香の身体のまま学校に行くのも面倒臭い。
毎週、土曜日と日曜日だけ愛優香を乗っ取って
ネチネチと復讐を続けていくつもりだー。

そしてー
愛優香が高校を卒業して、大学生になったら
愛優香を完全に乗っ取ることに決めたー
こんなクソみたいな家から飛び出して、
久美と名前を変えて、この女を久美ちゃんにしてやるんだー

そう、思いながらー

「--ふふふふ、俺が久美ちゃんに…へへへへへ」
愛優香は興奮しながら、
自分の身体をぎゅっと抱きしめたー。


”うわああああああああああああ!?!?”
隣の部屋から、弟・節義の声が聞こえたー

朝、置いてきた下着に気づいたのだろうー

「へへ…お姉ちゃんの下着が部屋に置いてあるなんて
 びびるだろ~?」
愛優香は自分の部屋でそう呟きながらー
弟の節義がどんな反応を示すか、
ニヤニヤしながら待っていたー

だがーーー
何分経過しても、節義は愛優香の部屋にはやってこなかったー

「----」
愛優香は呟くー

「なんだよ…お姉ちゃんに下着返しにくるんじゃないのかよ?」

つまんねー、と思いながら
愛優香が節義の部屋をこっそり覗くとー
節義は、普通に本を読んでいたー

”おいおい、お姉ちゃんの下着、どこに隠したんだ???”

弟の節義の部屋に、朝、愛優香の脱いだばかりの下着を置いてきたー。
さっき、節義はそれに気づいて悲鳴を上げていたー。

しかしー
節義は、姉の愛優香に下着を返しにくるわけでもなく、
そのまま平然としているー

「ふ~ん…エッチな弟だな」
愛優香はそう呟くと、笑みを浮かべたー

これも、いつか復讐のネタに出来るかもしれないー。

お姉ちゃんの身体を使って
弟とヤリまくるのも良いかも知れないー

あわよくばー
憎き和郎の前で、姉と弟の禁断のエッチを見せつけてやるのもー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

夜になるー。

愛優香は、トイレで、トイレットペーパーを大量に
便器の中に放り投げて、トイレを詰まらせると、
そのまま意気揚々とトイレから出るー。

そして、台所に行くと、冷凍食品を冷凍庫から取り出して
庭先に放置したー

「くふふふふ 和郎よ…
 徐々に家庭が崩壊していく状況を…楽しめ!」
愛優香がクスクスと笑いながら部屋に戻っていくー。

そして、時計を見つめると愛優香は
”さて、と…”と呟きながら伸びをしたー。

「--この身体をぐっしゃぐしゃにしてやりたかったが、
 今日はここまでだー」

だんだん”女”でいることにも慣れてきたー
最初はドキドキしすぎておかしくなるかと思ったが、
この分なら、愛優香の身体でエッチできるぐらいまで
女慣れしてくるだろうー。

毎週土曜日と日曜日、愛優香を乗っ取って復讐を続けー、
そして、愛優香が大学生になったら完全に愛優香を乗っ取り、
愛優香の母と同じ”久美”を名乗り、一人暮らしを始めるつもりだー

「完璧だ」
愛優香はそう呟くと、”うっ…”とうめき声をあげて、
そのまま髪をさらりと揺らしー、机に突っ伏すようにして
倒れたー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「へへへへへ」
陣は自分の身体へと戻ってきたー

”あの女、気づいたら土曜日と日曜日が終わってた”なんて
状況をどう思うかなー?

そんな風に思いながら笑みを浮かべるー

来週は、もっと苛烈な復讐をしてやりたいー
せっかく女の身体を乗っ取るのだから、
もっと色々と楽しみたいー

”そうだ”
陣は笑みを浮かべるー。

コスプレをさせてやるのもいいかもしれないー。

ネットで、過激な衣装を見つめる陣ー。
これを今、注文して、土曜日、愛優香を乗っ取った時間帯に
愛優香の家に届くように注文するー

そうすればー

「くくくくく あの女にどんな格好でもさせられるぜ」

”そうと決まったら善は急げだ”と
言わんばかりに、陣は、来週、愛優香に憑依した時に
着る服を注文し始めたー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

週の半分が過ぎたー。

陣は、今日も帰宅すると、
ネットで何かを見つめ始めたー。

大人のおもちゃを愛優香に使わせるのも面白いー。
復讐をしながら、
あの女が大学生になったら、完全に乗っ取ることも見据えて、
どんどん”俺色の愛優香”に染めていこうと、陣は思っているー。

「一人暮らしを始めたら、久美と名乗ってー」
「--男も何人か作りてぇな エッチ用のな」
「--ちょっとイメチェンもしてみたいけど…ケケケ」

一人で呟きながら、陣はパソコンで
大人のおもちゃが販売されているサイトを開くー。

♪~~~

「--ん」
インターホンが鳴るー。

陣が玄関の扉を開けるとー

陣は、目を見開いたー。

「---工藤 陣さんですね?」
鋭い目つきの男ー。

「---あ、、、え?はい そうですが?」
陣は一瞬焦るー。

鋭い目つきの男は”警察手帳”を持っていたのだー。

「---署までご同行願えますか?」
警察官が言うー。

年配の刑事で、
ただモノではない気配がするー。

「--ご同行ってー どうして?」
陣がとぼけながら言うと、

「自分が女子高生に、何をしたか、分かっていないのか?」
と、刑事が鋭い口調で言ったー

「---え…」
陣は考えるー

愛優香のことか?
いや、待てー

”憑依”なんて、知ってる人間はいないはずだし、
憑依は裏社会の一部にしか存在しない
”表になっていない”存在だー。
それに、憑依してはいけないなんて法律もないー

「--いやぁ、なんのことだか分かりませんねぇ」
陣は余裕の表情で笑みを浮かべるー

「--そうか。じゃあ、署で話を聞かせて貰うことはできるか?
 やましいことがないのなら、問題ないはずだが?」
刑事が言うー

陣は笑みを浮かべるー

「--へへへ、何もしてませんからねぇ~俺は」
とー。

連行されていく陣ー。
陣は”今日中には釈放されるだろ”と、笑みを浮かべていたー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

愛優香はーーー
”乗っ取られている間の記憶”が
完全に残っていた-

陣の使った憑依薬は、
相手の記憶が残るのだー。

意識を取り戻した愛優香は、
泣きながら父の和郎にそれを打ち明けたー

和郎は驚きながらも、愛優香の土日の態度に
違和感を感じていたため、娘の話を信じー
月曜日のうちに警察に相談したー

警察は”憑依”なんて言葉に取り合ってはくれなかったがー、

その数日後、秘密裏に、陣の家を警察官が訪れ、
陣を連行したのだったー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「----”工藤 陣”は、失踪扱いで処理します」
怪しげな男が頭を下げたー。

「--ご苦労。”憑依”を表に出すわけにはいかぬからな…
 市民が大パニックを起こしてしまう」
警察幹部が、笑みを浮かべるー

男が頭を下げるー。

世の中には、”裏”があるー。

陰険な復讐者
”工藤 陣”は、
もうこの世にいないー

”憑依”が表に出ることを恐れた”警察の暗部”によって、
連行されたのち、”抹殺”されたのだー。

「----”憑依”----」
警察幹部は深刻な表情を浮かべるとー

”世の中の表に憑依薬のことが知れ渡るのは、時間の問題かもな”
と、静かに呟いたー


おわり

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

長女の愛優香ちゃんがひたすら災難なお話でした~!

この後、しばらく精神的にバランスを
崩してしまった…らしいですネ~!

お読み下さりありがとうございました!!

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無名

Author:無名
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