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<入れ替わり>潜入刑事~激突編~

犯罪組織アビスの幹部と入れ替わった
女性刑事ー。

彼女の”復讐”の行方はー?
犯罪組織アビスとの戦いの決着はー?
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某所
地下駐車場ー

”犯罪組織アビス”と
”国際組織ガルフ”が、
憑依薬の取引をしていたー。

犯罪組織アビスが完成させた憑依薬ー
これが拡散すれば、
罪もない人々が突然憑依されて悪事に加担させられるー

そんな”地獄”のような世界になってしまうー。

犯罪組織アビスの白スーツの男がうなずくー。

元・アビス対策班所属のリサー、
現在は、アビス首領に憑依されて乗っ取られているリサが
輝くドレスを身にまといながら笑みを浮かべる-

その脇では、絵里の身体を奪った、アビス幹部の龍治が、
髪を短く切った絵里の身体で、笑みを浮かべているー。

ラバースーツ姿の絵里(龍治)が不敵に笑うー

その様子を、物陰から龍治(絵里)は見つめていたー。

国際組織ガルフの幹部・クサナギが憑依薬を確認すると、
脇に控えていた、カスカベという男に、指示を出すー

「--今、この場でこの憑依薬が本物であるという証拠を
 今から俺の部下が確認するー
 構わんな?」

クサナギが言うと、
絵里(龍治)が「クク…好きにしろ」と、呟くー。

「---おい!」
クサナギが、カスカベに憑依薬を使うように指示をするー

カスカベがうなずくー

物影からその様子を見ていた龍治(絵里)はー
裏ルートで手に入れた2丁の銃を手にーーー
物影から飛び出したーー

パン!パン!パン!パン!パン!

龍治(絵里)が、視界に入った
ガルフ構成員と、アビス構成員を次々と倒していくー

「--!何事だ!?」
リサが叫ぶー。

「---!」
絵里(龍治)が、車の影に隠れるー

「---チッ」
ガルフの幹部・クサナギも、アタッシュケースを手に、車の物影に隠れるー。

「--ーーあいつ…」
アビス首領に憑依されたリサが呟くー

龍治(絵里)には当然見覚えがあるー。
まだ、生きていたとはー

「--クク…身体を取り戻しに来たのか?」
笑みを浮かべる絵里(龍治)ー

アビスの白スーツの男が物影に隠れるー。

だがー
その直後ー

「-!テメェら!俺らをはめやがったな!?」
ガルフの幹部・クサナギが、アビスの白スーツの男に向かって発砲したー

やがてー
犯罪組織アビスと国際組織ガルフが激しい銃撃戦を始めるー

龍治(絵里)も物影に隠れながら、
絵里(龍治)に少しでも近づこうとするー

2丁の銃を使いー
次々とアビス・ガルフ、両組織の構成員を倒していくー

「ーーくそっ!」
リサが表情を歪めるー。

車の中からマシンガンを取り出して、
龍治(絵里)の方に向かって放つー。

「-龍治、お前の”元”身体ー
 始末しても構わんな?」
リサが言うと、
ラバースーツ姿の絵里(龍治)は
「えぇ、この身体があれば十分ですからね」と笑みを浮かべたー。

リサが、金色に輝く銃を手に、龍治(絵里)の方に向かって発砲するー

「--(リサ)-」
龍治(絵里)は、そんなリサの姿を見つめながら、
少しだけ悲しそうな表情をしたー。

”リサ”は
対アビス対策班の仲間だった女性だー。
今は、アビス首領に憑依されて、完全に悪女になってしまっているもののー
彼女は、とても頼りになる、仲間だったー。

「-(ごめんね…リサ、でも、わたしはーもう、決めたの)」
隠れていた場所から発砲して、アビスの構成員を数名倒すー

銃声が何発も響き渡るー

アビス構成員とガルフ構成員が龍治(絵里)の乱入により
互いに”相手の罠”だと誤解して、争いを繰り広げているー

「チィッ」
ガルフ幹部のクサナギが、舌打ちをするー

アビス構成員の猛攻に追い詰められたクサナギは、
横にいた部下のカスカベの腕を掴むと、カスカベを盾にしたー

「がっ!うっ!がっ…!」
クサナギの盾にされて、何発も撃たれてしまうカスカベー。

「---!」
アビスの幹部の一人を、クサナギが笑みを浮かべながら射殺するー。


「---…」
アビス首領に憑依されたリサは、地下駐車場の出口の方に向かっていたー

「---動かないで!」
背後から声がして、リサが手を上げるー。

「----……クク…」
リサは笑みを浮かべると、背後に現れた龍治(絵里)の方を見て笑うー。

「--撃つのか?この女の身体はー
 お前の味方のはずだ」
リサが笑うー

まるで悪女のようなー
キラキラしたドレスを着たリサを見て、
龍治(絵里)は呟いたー

「1回だけ言うわー…
 リサを解放しなさい」

とー。

リサは、笑ってー
龍治(絵里)に唾を吐き捨てたー

パァン!

リサが驚いた表情を浮かべるー

「--うああああああああああ!」
龍治(絵里)は”元・仲間”を殺すことに
強い罪悪感を感じながらー
リサを何度も何度も撃ったーー

リサは、驚いた表情を浮かべたまま、”絶命”したー

「--ケッ」
絵里(龍治)が、ラバースーツから、銃の弾を取り出そうとしながらー
車の方に向って行くー。

龍治(絵里)が、絵里(龍治)を混沌とした地下駐車場の中で探すー

ーー!!!

突然、車のライトに照らされる龍治(絵里)-

混乱に乗じて一人、車に乗り込んだ絵里(龍治)が
龍治(絵里)をひき殺そうとするー。

咄嗟にそれをよけた龍治(絵里)-

絵里(龍治)の車は、そのまま地下駐車場から、一人、脱出したー

「--待ちなさい!」
龍治(絵里)が叫ぶー

「---おい…!」
背後から声がしたー。

龍治(絵里)が振り返ると、
そこには、アビスの幹部の一人・白いスーツの男がいたー

「--…ーー」
龍治(絵里)の方を見ながら白いスーツの男は呟いたー

「---来てくれて…ありがとうな」
とー。

「え?」
龍治(絵里)が首を傾げると、
白いスーツの男は苦しそうに呟いたー

「俺が…イブだよ」
とー。

「え?」
龍治(絵里)が驚くと、
白いスーツの男は呟くー

聞けばー
男は、犯罪組織アビスがまだ小さいころに、
首領に共感して仲間になったのだというー。
しかし、最近は憑依薬の完成を目指し暴走ー
”他人をいつでも乗っ取ることができる”ということに
恐ろしさを覚えた男は、なんとか犯罪組織アビスを
止めようとしていたのだというー

切羽詰まった男は、OLに憑依し”イブ”を名乗り、
龍治(絵里)に接触ー
龍治(絵里)に今日の取引の情報を教えたー

だがー
男が憑依から抜け出したあとの
見ず知らずのOLの女性はー
犯罪組織アビスに後日、何も知らないまま始末されてしまったー

「--いろんな人を巻き込んじまったー
 どんな理由であれ、他人への憑依なんて…許されねぇ…
 止めてくれ…頼む…!」

口から血を流しながら必死に叫ぶ白スーツの男の手を握る
龍治(絵里)-

白いスーツの男がGPSを手渡すー
絵里(龍治)の車に取り付けておいたものだというー。

頷く龍治(絵里)-

その直後、銃声が響き渡ったー

白いスーツの男が頭を撃ち抜かれるー

龍治(絵里)も背中と足を撃たれて、
驚いて振り返るー

そこにはー
アビスの取引相手ー
国際犯罪組織ガルフの幹部・クサナギの姿があったー

クサナギも既に、アビスとの撃ちあいで何発か撃たれている様子だったー

「--クソがああああああああああ!」
クサナギが怒り狂った表情で、龍治(絵里)に向かって発砲してくるー

龍治(絵里)も咄嗟に撃ち返すー

激しい銃声が響き渡りー
クサナギは、何発も銃撃を受けて、
そのまま後ろの壁に叩きつけられー
目を見開いたままー
その場に崩れ落ちた。

「---」
龍治(絵里)は、クサナギが既に死亡していることを確認すると、
撃たれた身体を引きずりながら、近くの車に乗り込んだー

絵里(龍治)をー
”元・自分の身体”を追うためにー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「-----」
絵里(龍治)が振り返るー
長かった髪は短く切られー
ラバースーツ姿の絵里(龍治)は、
まるで、絵里とは思えないような”別人”のような容姿になっていたー

「---もう、逃がさないー」
龍治(絵里)は、絵里(龍治)に追いついていたー

犯罪組織アビスの施設の一つで、絵里(龍治)が笑うー

ラバースーツの上から自分の胸を触ると、
笑みを浮かべたー

「-この身体を、取り戻したいか?」
と、絵里の声で笑う龍治ー。

龍治(絵里)は、クサナギに撃たれた場所の痛みに
耐えながら絵里(龍治)を見つめるー

「--あなたに汚された身体なんて、もういらないー
 わたしは、わたし自身にけじめをつけにきたの」
龍治(絵里)が言うと、
絵里(龍治)がうすら笑みを浮かべたー

「--”アビス”は滅びないー。
 俺を殺せばー
 これ以上、”アビス”を追うことはできないぞー」

絵里(龍治)が笑うー。

アビスの首領は、さっき始末したはずー
リサに憑依していたアビス首領を、リサごとー

だがー
この絵里(龍治)の言葉ー

ハッタリだろうかー。

それともーーーー???

「---ふっ」
龍治(絵里)は笑ったー

「--たとえ犯罪組織アビスが残ろうともー
 必ず、わたしに続いてくれる人がいるー

 あんたたちの好きにはさせない!」

龍治(絵里)が、龍治(絵里)の方に銃を向けているー

絵里(龍治)は、龍治(絵里)の覚悟を知り、
表情を歪めるー

「---ふざける n

銃を手にして、絵里(龍治)が発砲したー

しかしー
その直前にもう1発、発砲音が響いたー

絵里(龍治)が、自分の胸に開いた穴を確認して、目を見開くー

銃を落とす絵里(龍治)

「--く、、くくくく」
狂ったような笑みを浮かべながら絵里(龍治)が自分の両胸を揉み始めるー
アソコを触って、喘ぎ声をあげるー

「お前の身体ぁぁぁぁああああ♡ 最高だったぜええええええええ♡」
苦しそうにしながら挑発的に笑う絵里(龍治)-

死の間際の悪あがきー
絵里(龍治)は、本人の目の前で絵里の身体を弄び、挑発したー

「-ほら、、ここが感じてるー
 お前は、、エッロイ女だぜ!へへへへ…へへへへへへ」
血を流しながら絵里(龍治)は笑うー。

”見せつける”ことで、
挑発しているー

最後の最後までー絵里を馬鹿にしているー。

龍治(絵里)は失笑したー。

「--言いたいことは、それだけ?」
とー。

絵里(龍治)の表情が歪むー。

「--ーーーさようなら、わたしの身体ー」
龍治(絵里)はそう言うと、絵里(龍治)にとどめの銃撃を加えたー。

胸を触ったままー
崩れ落ちるようにして息絶えた絵里(龍治)-

龍治(絵里)は寂しそうに、自分の身体を見つめたー

犯罪組織アビスは、これで本当に壊滅したのだろうかー。
取引現場に来ていたリサに憑依していたアビス首領は
死んだのだろうかー

それは、分からないー

けれどー

取引されようとしていた”憑依薬”はー、
全て燃やしてきたー。

アビスの主要メンバーも、大多数を失い、壊滅的打撃を受けたはずだー。

あとはーーー

「---ふぅ」
壁に寄り掛かって座り込む龍治(絵里)-

ガルフ幹部のクサナギに撃たれた傷と、
今、絵里(龍治)に撃たれた傷がずきずきするー。

「----きっとーーーー」
龍治(絵里)は悲しそうに微笑むー。

犯罪組織アビスが壊滅していなくてもー
きっと、”誰か”がー
絵里の意思を継いでー
アビスを止めてくれるからー

「------」
龍治(絵里)は目から涙をこぼしながらー
”全ての後始末”を終えてー
少しだけ満足そうに微笑んだー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

犯罪組織アビスの勢力は衰退ー
アビス首領が本当に死んだのかは分からないが
少なくとも、壊滅的打撃を受けたのは事実だったー

一方の国際犯罪組織ガルフは、
日本支部の幹部・クサナギを失い、憑依薬の入手にも
失敗したもののー
未だ健在で、後任の幹部が日本入りをしたと噂されているー

だがー
闇が蠢いている限りー
光も必ず、そこに現れるはずだからー

憑依薬の拡散ー。
悪意の拡散ー
それを阻止する人間が、きっと、また現れてくれるはずだからー。


おわり

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

潜入刑事の後日談でした~!

”後戻り”はできませんでしたが”後始末”は
なんとかつけることができた…という結末ですネ~!

お読み下さりありがとうございました!

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無名

Author:無名
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