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<憑依>あんたも今日からいじめっ子③~想い~(完)

乗っ取られた寧音ー。
本人の意識の抵抗もむなしく、”いじめ”に加担するー。

そうとは知らない啓太は、完全に、追い詰められてしまっていた…!
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啓太は落ち込んでいたー

亜理紗や響子、志穂から罵倒されることは、もはや慣れているー
辛いけれど、慣れているー

でもー

「--酷い…!人殺し!」

昨日の寧音の言葉は、忘れられないー。

「----藤井さん…」
啓太が、寧音に話しかけるー。

「--話しかけないで。人殺し」
寧音は目を合わせもせず、そう言い放ったー

「---違うんだ………ぼく…」
啓太は泣きそうになりながら寧音に言い放つー

寧音は、自分の心が激しく痛んでいるのを感じるー

”--ずいぶんとお人よしな心ね”
寧音を乗っ取った志穂も、寧音の身体の底から
浮かび上がる”罪悪感”を感じたー

けれどー

”ーー罪悪感を感じないぐらいに、染めてあげるー”
寧音の身体の中の”心”も自分色に染めて完全に支配するー
志穂はそう思いながら笑うー。

「--ねぇ、松宮くんー
 正直にわたしの今の気持ち、言っていいかな?」

寧音が微笑むー。

啓太は泣きそうになりながら頷くー。

耳打ちする寧音ー

”マジできもいーーー”

震える啓太ー
寧音の声は低く、冷たいーーー

「---…あ、、、、、、あ…」
啓太は目から涙をあふれさせるー。

寧音の身体が激しく拒否反応を示すー

”うっさいわね”
その拒否反応を感じながら、寧音を乗っ取った志穂はさらに続けたー。

「---し・ねー」
冷たい声が出たー
寧音とは思えないような、冷たい声がー

寧音の身体中に拒否反応が駆け巡るー
寧音を支配した志穂は、それを抑え込んで、啓太を見てほほ笑んだー

啓太は、あまりのショックに口を半開きにしたまま、
放心状態で、そのままよろよろと歩き出したー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

”亜理紗と響子”からの直接的ないじめー
”乗っ取られた寧音”からの精神的ないじめー

啓太は、次第に追い詰められていたー

寧音から呼び出された啓太ー

「--ちゃんと持ってきた?」
寧音が微笑むー。

笑顔は、変わらないー
容姿はほとんど変わっていないー

なのにー
今は、寧音が悪魔に見えるー。

「--」
啓太は泣きそうになりながら、寧音にお金を渡すー

「--ちゃ~んと…
 わたしに恩返ししなくちゃ…ね?」
寧音が啓太の肩に手を触れながら、悪い笑みを浮かべるー

こういうことをするたびにー
寧音の身体は激しく拒否反応を示すー

けれどー
寧音を乗っ取っている志穂にとって、
それも心地よいものになりはじめていたー

”どんなに拒否反応を示したって
 この身体はわたしのものなのよー”

「--今まで松宮くんのこと、助けてあげてたのは
 こうして、恩を着せるため。

 じゃなきゃ、あんたみたいなキモイやつ、
 助けるわけないでしょ?」

寧音が笑うー
本当の寧音が心に思ってないことを言うー。

「--ふふ、じゃあ、来週は今日の倍、持ってきてね♡」
笑みを浮かべる寧音に、
「む、、無理だよー」と叫ぶ啓太ー。

「--人殺しのくせに」
ボソッと呟く寧音ー

啓太は、目から涙をこぼすー。
寧音はそれを見て、意地悪そうに微笑んだー。

「いいから、金を持ってくるのよ。この根暗!」
寧音はそう呟くと、空き教室から外に出たー

「---え?」
寧音は、自分の目から涙がこぼれていることに気づくー

寧音本来の意識が、悲鳴を上げているー

しかしー

「涙を流す必要なんてないのに…
 ふふふ…
 あいつをいじめるの、マジで気持ちいい…♡」
寧音はそう言うと、自分の涙を指につけて、ペロリと舐めたー

”涙を流す必要なんてないー”

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

数日後の
放課後ー

亜理紗と響子が、啓太を呼び出して、いじめを続けるー。

憑依された寧音は、この場にはいないー。

一緒になっていじめるよりもー
”寧音”としていじめたほうが、啓太にダメージを
与えることができるからだー。

「---あんたをいじめるの、超最高!」
生徒会副会長の亜理紗が、啓太を罵倒し、時に暴力を振るい、笑うー


「----」
そんな様子を見つめながら、ショートヘアーの響子は、
静かに、その様子を”録画”していたー。

「--響子!ほら!こいつにまた”虫”プレゼントしてあげなさい!」
亜理紗が笑いながら言うー。

響子は録画を止めて「うん!」と笑うと、
用意していた芋虫を啓太に押し付けたー。

悲鳴を上げる啓太ー。

その様子を見つめながら、亜理紗と響子は、満足げに笑みを浮かべたー

・・・・・・・・・・・・・・・

翌日ー

「---!」
生徒会副会長の亜理紗が学校に登校すると、
亜理紗は白い目で見られていたー。

「-----な、なにこれ!?」
亜理紗が、教室の黒板に貼られた
”いじめ”の写真を見つめるー。

亜理紗が、啓太に暴力を振るっている写真ー

それだけではないー
動画サイトに、亜理紗が啓太をいじめている動画まで
流出していたー

「---」
亜理紗は怒りの形相で、響子を見つめたー。

「--あんた!」
亜理紗が叫ぶー。

動画の撮影角度からー
撮影者は響子以外に考えられないのだー

ショートヘアーの響子は笑うー。

その様子を、寧音も笑いながら見つめているー。

「--……わ、、わたしだけに責任を押し付けるつもり…?」
亜理紗の言葉に、響子は「なんのこと~~~?」と笑みを浮かべるー。

「--裏切者っっ!!!裏切者っ!」
激しく響子を罵倒する亜理紗ー。

亜理紗は続けて寧音の方にも怒りの形相で駆け寄るー。

そして、呟くー

「--あんたも、グルなの!?」
とー。

だが、寧音は、冷たい目で亜理紗を見つめたー
寧音とは思えないような、冷たい目ー

「--亜理紗ー
 いつも、松宮くんをいじめてー
 いい加減にしなさい、って言ったよね?」

”寧音”のふりをして笑う
寧音を支配した志穂ー。

「---あ、、、あんた…
 他人の身体を…乗っ取ってるくせに…!」
亜理紗が歯ぎしりをするー。

寧音を乗っ取った志穂の目的は、”3つー”

”なんとなく腹が立つ啓太を、守っていた寧音の身体で啓太をいじめることー”
”家庭に不満のあった志穂が自分の身体を捨てて、寧音の人生を奪うこと”

そしてーー

”いつも偉そうにしている亜理紗を蹴落とす”ことー。

”優秀な生徒会長”である寧音の身体なら、
それは、たやすいー

「--あんた…!みんな!!みんな、、聞いて!
 会長は今、志穂に身体をーーー」

亜理紗が”憑依”のことを暴露しようとするーー

「--恥を知りなさい!」
寧音が大声で叫んだーーー

教室が静まり返るー。

亜理紗が、屈辱塗れの表情で寧音を見つめるー。

「---そんなんで、よく”副会長”が務まったわねー。
 いじめっ子さん」

寧音は小声でそう呟くと、
へなへなと座り込む亜理紗を見つめて、笑みを浮かべたー。

「---」
ビクン、と拒否反応を示す身体ー

「-ふふふ…これが”あたらしいわたし”」
身体に向かって小声で呟く寧音ー。

亜理紗はそのまま生徒指導室の先生から
呼び出されて、連行されてしまったー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「---ねぇ、志穂…」
ショートヘアーの響子が、寧音と一緒に
廊下の隅で話をしていたー

響子も、生徒会副会長の亜理紗ー、
いじめのリーダー格である彼女のことをよく思っておらず、
寧音に憑依した志穂と結託して、亜理紗を引きずり落としたのだー。

「---志穂?」
寧音が舌打ちをするー

「--今のわたしは、藤井寧音よー。
 間違えないで」
寧音が怒りの形相で、響子を睨むと、
「ご、、ごめん」と、響子は戸惑いながら呟いたー。

”あの寧音がまるで別人ー
 中身が変わっただけでこんなに…”と、
響子もある種の恐怖を抱いていた。

「---あいつ、わたしたちのことも言うんじゃ?」
と、響子は不安を口にするー。

亜理紗によるいじめが公になったことで、
啓太が先生たちから聞き取りを受けているー。

”響子”や”志穂に憑依された寧音”のことも
啓太が言うのではないか、と不安を感じていたのだー

「--心配なんていらない」
寧音はクスッと笑ったー

「--”この身体”なら、いくらでも、対処できるー
 ふふふ」

今朝、亜理紗のいじめが発覚する前に、
寧音は啓太をあらかじめ脅していたー

”-わたしを困らせるようなこと、しないよね?
 亜理紗のいじめが明らかになったらー
 ”亜理紗にだけいじめられた”ってちゃんと、言うのよ?”

その言葉に、啓太は戸惑っていたー

けれどー
寧音は悪魔のように囁いたー

”--小さいころから、ずっといっしょで、
 楽しかったよね?松宮くんー。

 大事な幼馴染のわたしを、困らせるようなこと、
 松宮くんは、しないよね?”

その言葉に、啓太はー
今までの寧音との思い出が頭の中に蘇ってきてー

どうしてもーー

どうしても、逆らえなかったー

「--…悪魔…ね」
響子が少し引き気味に言うと、
寧音は、「誉め言葉…最高…ゾクゾクしちゃう」と、完全な悪女の顔で微笑んだー


同時刻ー
生徒指導部では、寧音に言われた通り、

”亜理紗だけにいじめられた”ことを、啓太は先生に話したー

響子は、止めに入ろうとしていた、とも告げたー。

亜理紗は怒り狂って叫んだー。
しかし、”いじめを受けた当事者”の言葉であると同時に、
”生徒会長である寧音の評判はとても良い”ことなどから
亜理紗が主張する”響子もいじめしてる!”という言葉や
”寧音に志穂が憑依してる”という言葉は無視されたー。

そもそも、憑依など信じてもらえるはずがなかったのだー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「--ご苦労様」
寧音が、啓太の肩を叩くー。

「---藤井さん……僕…僕…」
啓太は泣きそうになりながら言うー。

寧音は、そんな啓太を睨みながらー
「--わたしのこと、好きなんでしょ?」と
笑みを浮かべるー。

「--これからも、わたしに尽くしなさいー」

啓太は”変わり果ててしまった寧音”を前に
理由もわからず、ただただ泣き崩れているー。

啓太が、寧音のことを好きなのはー
志穂も気づいていたー。

そしてーー
啓太は気づいていなかったがー
寧音もーー


帰宅した寧音は、クスッと、微笑んだー。

寧音は、啓太と一緒に写っている写真を、
大切そうに机の中にしまっていたー

志穂にはわかるー

寧音はきっとー
啓太のことを弟のように可愛がるうちにー
好きになってしまったのだとー。

「--でもねー」
寧音は笑うー

「--そんな恋愛感情も含めてー
 全部ーーー
 わたしが乗っ取ったのー」

”憑依”は最高ー

その相手の全てを乗っ取ることができるからー

身体もー
立場もー
精神もー

そして、”想い”さえもー。

寧音は、狂ったように笑いながら、
寧音と啓太が写った写真を手にするとー
それをー口の中に放り込んで、笑いながらかみ砕いたー。

”寧音本人の想い”を
全て、かみ砕くかのようにー

目から涙がこぼれるー
寧音は、面白おかしくなって、大笑いしたー

身体が震えるー

だが、やがて、その震えが消えていくー

”プチっー”

何かが、”切れた”気がしたー

寧音を支配している志穂は、狂気的な笑みを浮かべたー

「--藤井 寧音の身体と人生、げ~っと♡」

完全に支配したーー
そう確信した志穂は、ペロリと唇を舐めながら、そう微笑んだー


おわり

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

いじめから守ってくれていたあの子が、
いじめっ子に…!
というお話でした~!

そう遠くないうちに後日談も書けるかも…?
しれませんネ…!

ひとまず、最終回までお読み下さりありがとうございました~!

コメント

No title

これは続きが見たくなってきますねぇ

Re: No title

コメントありがとうございます~!

続きもきっと、そう遠くないうちに…☆!
楽しみにしていてくださいネ~!

No title

奪った体に自分(志穂)のモノだと言い聞かせ、最後には想いも砕いて完全に奪ってしまう……ダークで良かったです。

Re: No title

コメントありがとうございます~!

お楽しみいただけて何よりデス!
後日談も予定しているので、ぜひ楽しみにしていてくださいネ~
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プロフィール

無名

Author:無名
憑依小説好きです!
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