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10万アクセス記念小説「混ざり合う意思~Mingle~」

10万アクセスありがとうございます!

ついに、6桁に行ってしまいました(笑)
一人ひとりの皆様全てに感謝です。

これからも頑張りますので
よろしくお願いします!

今回の記念小説は混ざり合う意思
後日談 短編小説です。
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夜道を歩く
黒いドレスを身に着けた女性。

妖艶に微笑みながら一歩、また一歩と足を踏み出す。

綺麗な足、
整った黒髪。

夜道を歩く彼女は、
数ヶ月前まで、普通の女子高生だった。


北村 加奈(きらむら かな)

彼女は、優等生で親思いの、
心優しい少女だった。

バイトをして、少しでも家庭を支えたい。
そんな風にも思っていた。

けれどー。

彼女は偶然にも
凶悪犯罪者が逃亡中に起こした事故の現場に居合わせてしまった。

そして、その日、
彼女は凶悪犯罪者の”残留思念”と混ざり合ってしまった。


今の彼女はー
北村加奈であり、
凶悪犯罪者のユキオでもあるー。

初めは怖かった。
けれども、今は違う。

太ももに巻きつけたホルスターを見て微笑む。

凶悪犯罪者の意識と混ざり合って
豹変した加奈は
”裏世界”で生きる暗殺者となっていた。

今日もー。


「---ふふっ…懐かしい家」

何度も通った玄関。

でも、それが過去のことのように思える。

”くだらない日常だった”
加奈はそう思った。

どうして自分はあんなに真面目に
”良い子”として生きてきたのだろう。

「ばっかみたい…」
加奈は呟いた。

そして、見慣れたキッチンを訪れる。

そこにはー、
数ヶ月前まで、加奈が守ろうとしていた家族の姿がーー。

加奈自身の両親の姿があった。

「か、、、加奈ー?」
母親が驚いて声を上げる。

”凶悪犯罪者”と混ざり合った加奈は家を飛び出した。
それからはー、
闇の世界で生きてきた。

時には男を誘惑し、
時には体を売った。

加奈は自分の足をうっとりとした目で見つめる。

「私は可愛いー。
 そして、こんなにも綺麗…」

加奈は一人微笑む。

「本当にあのとき、死んでよかったー。 
 …ううん、あの事故現場に居合わせてよかった」

意味不明な言葉を呟く加奈。

父が言う

「か、、、加奈…
 今までどこに行ってたんだ?それに…その格好は?」

露出度の高い、黒いドレスを身にまとった
我が娘に戸惑う父。

だが、加奈は気にも留めず、笑った。

「わたしね、
 今でもおとうさんとお母さんのこと
 大好きなの!

 ホントに本当に私、
 2人のこと助けたいと思ってた!」

加奈が優しく笑う

「--加奈」

久々の再会。
娘の嬉しい言葉。

母は涙ぐんで加奈を抱きしめた。

あれから3ヶ月。
今までどこに居たのか。

母は何も問わなかった。

加奈は母に抱きしめられて言う。

「おかあさんーーー」

加奈は微笑んだ。

そしてー

「でも、、、うっふふふふ♡
 わたしね…今の私はねぇ!

 そういう大事なものが壊れていく様子が
 たまらなく興奮するの!」

直後、銃声が響き渡った。

「---か、、、、加奈?」

母親が唖然とした表情で倒れる。


父親が悲鳴をあげる。


加奈は笑いながら倒れた母に銃を向けた。

「あっははははは!
 おかあさん!壊れちゃった!
 あっはははははは!

 うふ…体の震えが止まらない!あはは!」

加奈は母親にさらに銃弾を撃ち込んで微笑んだ。


「わたしーーー
 何がしたいんだろーー?

 お母さんを守りたいのに、壊したい。

 わたし、
 おかしいのかな?」

2つの意識が混ざり合った加奈は、
決して操られているわけではない。

けれどもー
自分で自分が分らなくなっていた。

残留思念に憑依された加奈は、
その意識と混ざり合い、
その境界線があやふやになっていた。

「ねぇ、おとうさん?」
加奈が舌で唇をなめながら父を見る。

父は体を震わしている。


父は、
ブラック企業勤務だった。

そして、ブラック企業を告訴する準備を進めていた。


だからー、
それを知ったブラック企業の上層部が、
裏のルートで、暗殺者となった加奈に父の暗殺を依頼したのだった。


「----お父さん。
 私、お父さんにも感謝してる。

 でも、、、」


加奈は邪悪な笑みを浮かべた。

「私ー、
 そういうのぶっ壊したくてうずうずするの!」

加奈の目に狂気が宿っている。
もう、、、あの時の優しい娘ではない。


「---や、、、やめろ、加奈!
 ど、、、どうしたんだよ!おい!」

父が叫ぶ。

その言葉に、加奈は静かに微笑んだ。

「--おとうさん、だいすきだよ♡」

そして加奈は躊躇なく引き金を引いた。


後始末をしながら、
加奈の頬を涙が伝う。

けれども、加奈は笑っていた。

「またーー、
 お金が入ってくる・・・
 うふふ…」

そう呟くと、加奈は後始末を終え、
優しく微笑んだ。


「--さよなら、私の思い出」

そう呟くと、家に火をつけ、
暗殺者に成り果てた加奈はー
そのまま闇夜に姿を消した…



おわり


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

今更「混ざり合う意思」!?
まぁ、、少し意味があるのです。
それはまた後日!

最後にもう一度、
10万アクセスありがとうございました^^

まだまだ頑張ります!

コメント

No title

ほう、ここから何か繋がる可能性があると。

Re: No title

> ほう、ここから何か繋がる可能性があると。

そうですね~
何に繋がるかは…そのうち分かります
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プロフィール

無名

Author:無名
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