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<皮>きみとひとつになりたい②~僕のもの~

”きみとひとつになりたい”

そんな狂気的な願望を持つ男に皮にされて
乗っ取られてしまった紗理奈ー。

彼女の、運命は…?
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「--おはようございます~」
コンビニにやってきた紗理奈ー。

男子大学生バイトの五十嵐 忠雄は、紗理奈を見て驚くー。

皮にされて乗っ取られてしまった紗理奈はーーーー

男を誘うような派手な格好にーーーー

ーーなったのではなく、
逆に、”超”がつくほど地味な格好になっていた。

今までの紗理奈は、ほどほどにおしゃれだったー。

しかし、髪は不潔にならないギリギリのレベルにボサボサで、
メイクも何もしておらず、
服装は地味なチェックのポロシャツにズボンー

と、普段、そこそこおしゃれな紗理奈からは
想像もつかない姿だったー。

「--な、何かあったの?」
男子大学生バイトの忠雄が聞くと、
紗理奈は不愛想に答えたー

「--守るため」
とー。

紗理奈は、コンビニの制服に着替えながら思うー。

”守るためー”

”僕以外の人間に、紗理奈を触らせるものかー”

紗理奈を乗っ取った彼はー
”紗理奈を他の男から守るため”
わざと地味な格好にしていたのだったー。

”きみとひとつになりたい”
そう思った理由は、紗理奈を守るためー。
紗理奈を守らないといけない使命感のためー

”紗理奈は、僕だけのものだー”

そんな思いから、紗理奈の姿を
”ひたすら地味”にイメチェンさせてしまったのだー。

「---ーーしかし、急に困ったものだよ」

コンビニのオーナーが控室に入ってきてため息をつくー

紗理奈に付きまとうコンビニの客・義康を注意し、
紗理奈を守っていたコンビニの店長ー

しかし、今日は、その店長が無断でコンビニを休み、
代わりにオーナーが急遽、店舗の方にやってきていたー。

オーナーと、バイトの忠雄が何やら話しているのを見て、紗理奈は笑みを浮かべるー。

紗理奈の意識を”あえて”一度戻すー。

「---あ……え…?」
控室の鏡に、地味になった自分の姿が映るー

”言っただろ?きみを守りたいって”

脳内に声が響き渡るー。

「ーーて、、店長は!?」
紗理奈が震えながらそう呟くー。

返事は返ってこないー。


”僕の邪魔をするやつは、さっき、紗理奈ちゃんの姿で始末してきた”
昨日、乗っ取られたあとに言われた言葉を思い出すー。

「ま、、まさか、、店長を…!」
紗理奈がそこまで言うと、
”すべてはきみを守るためだ”という言葉が響いてきてー
紗理奈の意識はそのまま途切れたー

「--さてと、バイトバイト」
紗理奈はそう呟くと、クスッと笑みを浮かべて
そのまま店頭に向かうー。

格好が地味な紗理奈は、
愛想もいつもより悪かったー

”必要最低限の愛想”

共にバイトとして働いている大学生の忠雄は、
すぐにその異変に気付くー

紗理奈はいつも、とても愛想がよく、
それ故に、義康のような”おかしなやつ”にも
付きまとわれてしまう結果となったー。

だがー
今日の紗理奈はまるで別人のようだー

機械的に
「いらっしゃいませー」を繰り返し、
レジ打ちの最中も、最低限の言葉しか口にしないー

「--何かあったの?」
お客さんが途切れたタイミングで、
忠雄が、紗理奈に声を掛けるー。

紗理奈は「いえ、別に」と愛想なく答えるー。

「--これが、紗理奈を…いえ、わたしを守るためですから。
 わたしは、ぼく、、いや、わたしだけのものですから。
 誰にも渡さない」

紗理奈の言葉に、
忠雄は意味が分からずに困惑の表情を浮かべるー。

「--ーーま、、まぁ…何か悩みがあるんなら、
 俺で良ければ相談に乗るから」
忠雄はそう言いながら、戸惑った表情で
店内の整理に向かったー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

それから数時間が経過しー
今日のバイト時間も終わりが近づいてきたー

入荷した荷物を重そうに処理している紗理奈を見て、
忠雄はいつものように「俺が持つよ」と、笑顔で
代わろうとするー。

しかしー

紗理奈の手に、忠雄の手が、偶然触れた瞬間ー

紗理奈が急に大声をあげた。

「-勝手に紗理奈に触るんじゃねぇ!」
とー。

「---ひっ!?」
忠雄がビクッとして、紗理奈から離れるー。

「--わたしに触れるやつは、誰であろうと許さない」
紗理奈はそれだけ言うと、
忠雄を睨むようにして、そのまま店の奥の方に
立ち去ってしまったー

”勝手に触るんじゃねぇよ 馬鹿が”
紗理奈はそう思いながら、自分の綺麗な手をすりすりと触ってー
舌を出してペロリと舐めたー

「--紗理奈ちゃんは、僕だけのものー
 誰にも、渡さないー
 紗理奈ちゃんは、僕が、守るー
 絶対にー
 僕が守ってあげないといけないー」

歪んだ笑みを浮かべた紗理奈は、そのまま
届いた荷物をお店に並べ始めるのだったー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「んふふふふっ…♡」
帰宅した紗理奈は高校の制服に身を包み、
メイクをして、
髪型も整えて、
甘い笑みを浮かべていたー

「--ふふふふ…紗理奈は、僕だけのもの♡」
紗理奈の声で、そう呟くー

そう”可愛い紗理奈”は誰にも渡さないー
自分は、紗理奈を守らなくていけないー

”自分以外のやつら”から、紗理奈を守らないといけないー

だからー
コンビニでバイトしている最中は
誰も寄り付かないように、ひたすら地味な格好をすることにしたー

紗理奈に近寄る虫は、1匹残らず、排除しなくてはならないー

胸を触ってニヤニヤする紗理奈ー

「胸の感触も、サイズも、この気持ちよさもー
 何もかもしっておかないと…ふふふふ」

紗理奈を守るためには、
紗理奈の全てを知ることであるー。

紗理奈の髪から、
指の1本1本まで、
紗理奈の全てを知り尽くす必要があるー

髪をペロリと舐めてー
鼻をすりすりと触りー
唇をペロリと舐めるー

胸を触りー
指の1本1本を味わうようにして舐めてー
アソコの感触を確かめー
太ももやお尻を触るー

紗理奈のひとつひとつ全てを存分に堪能しー
そして、紗理奈は不気味な笑みを浮かべたー


「-----!!!」
紗理奈本人が意識を取り戻すー。

身体を慌てて動かす紗理奈ー。
紗理奈は、自分の意思で自分の身体を動かせる状況に
少し安堵を覚えながらも、
”まだ、中にいる”ということを悟り、
恐怖の表情を浮かべるー

”僕はただ、きみを守りたいだけだー”

その言葉に、紗理奈は「わたしから出て行って!」と叫ぶー

堂島義康を何とか追い出さないといけないー
紗理奈はそう思いながら、部屋の外に飛び出して
両親に助けを求めようとするー

しかしー
部屋の外に飛び出そうとすると、
その時点で意識が途切れてしまうー。

「--!!」
数秒後、再び意識を取り戻す紗理奈ー

”今は紗理奈ちゃんの自由時間だ。
 でも、部屋の外に出るのは、危ないから、僕が認めない”

紗理奈は、その言葉に震えたー。
つまり、紗理奈が部屋の外に出ようとすれば、
紗理奈は乗っ取られて、部屋の中に戻されるー

それを、意味しているー

「--なんのために…!なんでこんなことをするの!」
紗理奈が泣きながら叫ぶー

”君を守るためだよ。
 部屋の外は危ないー。
 ちゃんと、部屋の中にいるんだ”

その言葉に、紗理奈は恐怖しながら、
今度はスマホで助けを呼ぼうとしたー。

けれどー
それすらも、阻止されてしまうー

”悪い子だな、きみはー”

紗理奈の右手が、紗理奈を殴るー

”君を守るための教育だー。”

紗理奈はどうすることもできずー
ただ、部屋の中で過ごすことしかできなかったー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

数日後ー

再びコンビニのバイトで、紗理奈とシフトが重なった
忠雄は、紗理奈の様子を見て戸惑いの表情を浮かべたー

やはりー”地味”な格好ー
紗理奈の様子が明らかにおかしいー

しかも、店長とは連絡がつかないままー。

「--」

紗理奈が豹変した日ー
そして、紗理奈に付きまとっていた客・堂島義康が来なくなった日ー、
店長が行方不明になった日ー、

その時期が、全て一致するー。

男子大学生バイトの忠雄は、紗理奈の豹変に何か
関係があるのではないか?と考え始めていたー。

「--店長は?まだ連絡がつかないんですか?」
忠雄がオーナーに確認すると、
オーナーは困り果てた様子で頷いたーー。

「--ククク」
紗理奈が誰にも見えないように笑うー

”邪魔者はもう始末したよ”とー。

男子大学生バイトの忠雄は、
地味な風貌になって、愛想も悪くなった紗理奈を横目で見つめるー。

店長の失踪ー
紗理奈の豹変ー
そして、紗理奈につきまとっていた義康が来なくなったタイミングー

それらが、全て一致するー。

忠雄は、紗理奈が店内の方に向かったのを確認すると、
オーナーにそのことを打ち明けたー。

「----……」
オーナーが考え込むー。

直前に、紗理奈にしつこく付きまとう堂島義康に対して
店長が何度も注意していたこと、
そして、警察沙汰にもなっていることをオーナーに告げる。

「--でも、それはおかしくないか?」
オーナーが反論したー。

「-仮に、その堂島義康が、店長に何か仕掛けて
 店長が行方不明になったのだとしたら分かる。

 堂島義康が店長に何かをして
 そのまま店に来なくなった、というのも分かる。
 人を殺したりすれば、行方を晦ますやつは多いだろうからな。

 でもー
 それと紗理奈ちゃんの豹変に、何が関係あるんだ?」

オーナーの言葉に、
男子大学生バイトの忠雄は、推理を口にしたー。

忠雄の推理はこうだったー。

紗理奈につきまとう変態・義康を強く注意した店長ー。

義康がその店長を逆恨みして襲撃、
店長は恐らくもうこの世にいないか、身動きが取れない状態になっているー

その上で、堂島義康は行方を晦まし、その結果、店に来なくなったー。

紗理奈は”店長が巻き込まれたのは自分のせいだ”と
自分を責めて、結果、暗くなってしまっているー。

忠雄が、その推理を口にすると
オーナーは「確かに理に適っているな」と、呟いたー。

忠雄が「店長の住所、ご存じですか?」と口にするー。
オーナーは「もちろんだ」と頷いたー。

オーナーも”店長の無断欠勤が続けば、見に行かねばならない”と
思っていたー。

忠雄が「俺が見に行きます」と、オーナーに告げるー。
オーナーは「わかった」と、店長の住所を教えるのだったー。


「-------クククククク」
紗理奈が、Hな本の売り場で、Hな表紙を見ながら
ニヤニヤしているー。

忠雄とオーナーの会話を盗み聞きしていた紗理奈は
後頭部のあたりを触りながら、笑みを浮かべたー

”残念ーー
 ちょっと違うんだよなぁ~”

とー。

「僕は、ここにいるんだよー ぐふふふふ」
紗理奈の顔が少しだけぱっくりと開きー
その中から、覗く目ー。

誰も”紗理奈が皮にされた”などと思うまいー。

”僕は、きみとひとつになりたかったんだー
 きみを守るためには、これが一番の方法だからー。

 きみは、ぼくだけのものだー”

紗理奈は笑みを浮かべると、再び皮をしっかりと着込んで、
そのままレジの方に向かって行ったー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

その夜ー
男子大学生バイトの忠雄は、
オーナーから教えてもらった店長の家を訪れたー。

そして、オーナーは
堂島義康が以前、コンビニで荷物の発送を依頼していたことを
思い出し、その時の伝票の控えを探しー、
そして、堂島義康の住所を突き止めたー。

当時から既に紗理奈に付きまとっていた堂島の住所を、
本来はいけないこととは言え、店長が控えていたのだー。

オーナーは、堂島義康の家に向かうー。


時同じくしてー
忠雄は店長の家のー
オーナーは義康の家のインターホンを鳴らしたー。

別々の場所で、それぞれ緊張する二人ー。


そしてー
二人は、同時刻、それぞれ別の場所でー
”ある光景”を目にすることになったー


③へ続く

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

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狂気の変態男に皮にされてしまった彼女の運命は…?
次回が最終回デス~!

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