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<憑依>睡眠不足の彼女①~疲れが取れない~

寝ても、寝ても疲れが取れないー

そんな状況を不安に思った彼女は、
彼氏にそのことを相談する…!
-----------------------

「----はぁ… もう朝かぁ…」
女子大生の村木 史香(むらき ふみか)は表情を歪めたー

このところ、史香は”寝不足”に悩まされているー。

しかしー
寝不足と言っても”夜更かし”をしているわけではないのだー。

寝ても、寝ても、寝不足のような”疲れ”が取れないー。

「--……はぁ~~~~」
ため息をつく史香ー

身体が重いー。
まるで、徹夜したかのようにー

「ちゃんと、寝てるんだけどなぁ…」

目元も、”寝不足”のような感じに見えるし、
肌も、夜更かししたときのように荒れているー。

「も~~~…まだ睡眠足りないってこと?」
史香はそんな風にため息をつくと、
今日も大学に行くための支度を始めたー。


「-----大丈夫か?」
大学に到着すると、彼氏の畑山 明人(はたやま あきと)が
心配そうに声を掛けて来たー

「--え?」
史香が、笑みを浮かべながら首を傾げると、
明人は「--いや、なんか最近疲れてそうだから」と、心配の言葉を
口にするー。

「---…あ、、、、う~ん…わかっちゃう?」
史香は気まずそうに言うー

昔から”周りに心配を掛けないように”と、
悩み事も一人で抱え込んでしまう癖のある史香は、
いつの間にか”体調が悪くても元気そうに振舞うことが出来る”
特技を身に着けてしまっていたー。

それが、良いことなのか、悪いことなのかは分からないー。

けれど、今の史香は、そんな特技を身に着けてしまっているー。

「そりゃ…彼女が疲れてそうにしてたら、分かるさ」
明人の言葉に、史香は「そっか」と少し嬉しそうにしてから、
「心配かけて、ごめんね… ちょっと寝不足が続いてるだけ」と、
明人に対して、明るい口調で答えたー。

「--寝不足?色々忙しいのは分かるけど、ちゃんと寝たほうがいいぞ。
 俺も高校の時、睡眠不足で貧血起こしたことあるし…

 ま、俺はゲームやりすぎただけだけど」

明人が笑いながら言うと、史香は「うん!ありがと!」と、
明人に対して微笑みかけたー。


けれどーーー

「--ちゃんと、寝てるんだけどなぁ…」
帰宅した史香は強い不安を感じていたー。

”寝不足のような症状”

本当に睡眠時間を削っているのであれば、
そうなってしまっても、”当然”と言えるし、
理解できるー。

だがー、史香はー
平均して7、8時間は寝ているー

少なくとも”寝不足”になるような時間ではないはずー

それに、最近は自分で寝不足を自覚して、
夜、寝る時間を早めて10時間近く寝るようにしているー。

それでもー
”寝不足”なのだー。

「--どうして?」
史香は、首を傾げるー。
昼間、明人に相談しようかとも思ったー

けれど、それが出来なかったー。


「----」
史香は時計を見つめるー。

夜の10時ー。

「--なんかすごく眠いし…もう、寝ようかな…」
史香はそんな風に思いながら、眠りについたー。

・・・・・・・・・・・・・・・

「-----…はぁ」
史香の調子は日に日に悪くなっていったー。

”寝不足”

頭がぼーっとするし、
軽い頭痛もするしー
あくびが出るしー
大学の講義中に居眠りしてしまうことまで出て来たー。

お腹の調子もあまり良くないー
これも、寝不足のせいだろうかー。

史香は”何か病気ではないかl”と思い、
病院を受診したー

”寝ているのに、寝不足のような症状が続く”
とー。

病院からは、頭痛もあることから
脳の検査も勧められたが、
やはり、異常は見当たらなかったー

最終的には、心療内科を紹介されたものの、
あくびを繰り返している史香を見て、先生は
「-睡眠時間を増やすしか、ありませんね」と、苦笑いしたー。

結局ー
病気でもないー。

まだ、あの時期でもないしー

一体、何が起きているんだろうー?
と、史香は困惑するー。

そして、追い詰められた史香は、
ついに彼氏に相談したー。


「--えっ?ホントに大丈夫か?」
大学の食堂で、そばを食べながら史香の方を心配そうに見つめる明人ー。

「--う~ん…正直、あんま大丈夫じゃないかも…」
史香の目は、眠そうにとろ~ん、としているー。

完全に”寝不足”に見えるー

「--あれじゃないか?夢遊病とか、そういうやつ」
明人の言葉に、
史香は「う~ん…」と首を傾げるー。

「---……」
明人は、そんな不安そうな史香を見つめて、
少しだけ考えたあとに、提案したー

「--…じゃあ、夜、ちゃんと寝てるかどうか、動画撮っておけば?」
明人の言葉に、史香は眠そうにしながら「へ?」と首を傾げた。

「-ほら、夢遊病とかなら、起き上がってるはずだろ?
 寝てる間の映像さえ撮影しておけば、
 史香がちゃんと寝てるかどうか、確認できるからー」

その言葉に、史香は「…そうだね…うん、やってみる」と
頷いたー。

明人が、カメラなどを用意して、
史香の部屋に、それを設置するー。

”史香は本当にちゃんと寝ているのか”
それを、確かめるためにー。

2日後ー
準備が出来たのを確認すると、明人は「寝る前に録画を開始して」と、
史香に使い方を説明したー

「--うん。わかった。ありがとう」
史香が少しだけ安心した様子で言うと、明人もそんな史香を見て
嬉しそうに頷いたー。


そしてーー
翌朝ー。

史香は”寝ている間の自分”の映像を確認してー
目を疑ったー。

今日は休日だったため、すぐに彼氏の明人に連絡をしー
知らせを聞いた明人は、史香の家にすっ飛んできたー。

「--どういうことだ?」
明人の言葉に、史香は「わからないよ…」と笑みを浮かべるー

昨日の夜ー
史香が寝た後の映像ーーー

そこにはー
史香が突然立ち上がり、
歩き出す映像が映し出されていたー

”夢遊病”
一瞬、先に映像を見た史香も、今、映像を見ている彼氏の明人も、そう思ったー。

けれどー
起き上がった史香は、笑みを浮かべながら、
何かを呟いていたー。

そして、”カメラの外”に出ていき、
数時間が経過したタイミングで、
再び史香はベッドのところに戻って来たー。

信じられないことに、
ベッドの上に座りながら
史香は嬉しそうに自分の胸を揉み始めたー。

そんな映像が、記録されているー

そして、”夢遊病”とは思えないほどに
綺麗に布団にもぐると、史香はそのまま眠りについたー。


「--夢遊病って……こんななの?」
史香が不安そうに言うー

ニヤニヤ笑みを浮かべたりー
何かを喋ったりー

とても”寝ている”ようには見えないー。

それにー
胸を揉んだりするだろうかー?
数時間も起きたままいるだろうかー?

明人は、考え込んでしまうー

「--でも、とにかくまずは”寝不足”の原因が分かってよかった」
明人はそう呟くー。

恐らく、史香が寝不足の状態が続いているのは
”これ”のせいだろうー。

結局、夜中に起き上がった史香が寝たのは朝方だったー
睡眠時間は”3、4時間”ぐらいしかなかったのだー。

1日分、確認したに過ぎないが、
毎晩、このような状態になっていることが予想されるー。

「--でも、、、わたし、どうすれば」
史香が不安そうにしていると、
「俺が確かめる」と、明人は史香の方を見つめたー

「--た、確かめるー?」
史香が首を傾げると、明人は
「ちょうど明日も休みだから、今日は俺がここにいる」
と、宣言したー

「え…」
顔を赤らめる史香ー

「-あ、いや、変な意味じゃなくてー
 史香を見張るだけだよ。
 俺は何もしないし、心配しなくていい」
明人の言葉に、史香は頷いたー

明人と史香は強い信頼関係で結ばれているー

明人が、下心目的から”ここにいる”と言っているわけではないことは
史香も理解できたー。

「-ーでも、それじゃ、明人が寝不足に…」
史香が心配そうに言うと、
明人は「大丈夫。明日休みだから、昼に寝るさ」と、笑ったー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

夜になると、いったん自分の家の方に帰宅していた明人が
再び史香の家にやってきたー。

夜の10時ー
史香は眠そうにしながら、
明人を出迎えるー。

「本当に、ごめんね」
申し訳なさそうに史香が言うと、明人は「いいさ。困ったときはお互い様だろ?」と
笑みを浮かべたー。

「--じゃあ、俺のことは気にせず、寝ていいよ」
明人が言うと、史香はベッドの上で「うん。ありがとう」とだけ呟くー

少し不安そうにしている史香に気づくと、
明人は「大丈夫大丈夫。何もしないよ」と笑うー。

「--勝手に家のもの見たりしないし、何か盗ったりもしないから大丈夫。
 静かに小説読んだり、スマホいじったりしてるよ」

明人の言葉に、史香は「ううん、そうじゃなくて」と、首を振ってから
「--わたしが、夜中に勝手に徘徊し始めて、明人に何か
 しちゃわないか不安で」
と、微笑んだー。

「--あぁ、そっちかー。
 大丈夫。その時は、意地でも史香を寝かせるからー。
 そのための用心棒だろ?」

と、明人が笑い返すと、史香は「ーーうん。そうだね」と、安心した様子で
布団の中に潜ったー。

明人が「おやすみ」と静かに呟くと、
少し離れた場所で、小さな明かりをつけながら、明人は
持ってきていた小説を読み始めたー。

「------」
明人が静かに小説を読むー。

設置したカメラの映像では、史香が寝てから1、2時間のタイミングぐらいで
急に史香が起き上がってー
カメラの外に出て行ったー

何をしていたのかは分からないー。
夢遊病だとしたら、部屋の中を徘徊していたのかもしれないー

けれどー
最近”睡眠不足”が続いているのは、
”寝ている間に動いているから”というのが原因だろうー。

仮に本人に意識が無くても、
映像で見た通り、動き回っているのであれば
身体の体力は回復しないはずだー。

「---」
明人が時計を確認するー。

昨日の映像では、史香の就寝2時間後ぐらいー
だいたい、0時過ぎぐらいに史香は動き出したー。

間もなく、その時間ー

映像は昨日1日分だけ確認しただけだったがー
もしも仮に、史香が毎日同じような時間に動き出しているのだとすればー
史香はじきに動き出すはずだー。

「------」
今のところはー
史香は穏やかな寝息を立てているー

疲れているのだろうー。
熟睡、という感じだー。

明人は、チラチラと史香の方を確認しながら
小説を半分ほど読み終えると、
近くに置いてあったペットボトルのお茶に手を掛けたー

「----!」

その時だったー

今まで、穏やかなー
寝息を立てていた史香の寝息が、”止まった”

「---」
そしてーー
史香が突然起き上がったのだー。

「----!」

史香と目が合う明人ー。

史香の目はー
”寝ている”感じではなかったー。

ハッキリと、こちらを見ているー。

笑みを浮かべる史香ー

「--ふ、、ふ、、史香…?」
明人は思わず、その名前を呼んで”確認”するー。

「---」
クスっと笑った史香はベッドから立ち上がると、
笑みを浮かべたー

「--史香……?」
明人は今一度史香の名前を呼ぶー

単に目を覚ましただけなのかー
それとも、夢遊病なのかーーー

「---”お前”が”この女”の彼氏かー」
史香は、そう言葉を口にしたー

「----……は…???な、、何を言ってー?
 ふ、、史香、、起きてるのか?」
明人は、史香に対してそう言い放つと、
史香は笑みを浮かべたー。

「---いい身体してるよなぁ…お前の彼女…へへへ♡」

信じられない言葉を口にしながらー
史香は自分の胸を触ったー

「--な、、何を…」
戸惑う明人ー

「--へへへへへへへ そう驚くなってー」
史香とは思えない口調ー
史香とは思えない笑みー

それを前に、明人は、叫んだー

「お、、、お前は、、誰だ!?」
とー。


②へ続く

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

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夜な夜な憑依されている彼女…!?
続きはまた明日デス~!

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Author:無名
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