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<憑依>夏空に消える花 ~花はまた”裂”く~② (完)

目の前で大切な女性(ヒト)が変えられていくー

少しずつー
けれども確実に…

弄ぶかのように変えられていく彼女。

最後に待ち受けるものはー。
夏空に消える花 最終回!

花はまた”咲”くのか、それとも”裂”くのかー。
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不気味な透明の管を持ち、
金髪不良の和樹が笑う。

「へはははははは!
 この管はさぁ、ネットで見つけたんだけどよ~

 こうやって、変えたい相手に向けて投げると
 管が意識を持つかのように相手の耳に入り込む。

 管は脳まで到達するわけよ」

和樹が得意げに「憑依用の管」を手に持ち笑う。

「そしてこの管に俺の魂のほんの一部を吹き込んで、
 この友香ちゃんの脳に魂を憑依させる」

そう言うと、管を加えた和樹はフッと息を吹き込んだ。


「あっ!」
友香が悲鳴をあげる

「友香!」
春樹が叫ぶ。

和樹は続けて笑った。

「でな、ここからが本番だ。
 今から”俺”が友香に憑依させた自分の魂に
 語りかける。

 するとどうなると思う?
 俺の魂を通して、アンタの彼女さんの脳が
 少しずつ俺の意思に浸食されて
 変わっていくわけよ!」

狂ったように笑う和樹

「少しずつ、けれども確実に、
 友香ちゃんは”俺のもの”になっていくんだよ!」

和樹の言葉に春樹は冷や汗を流す。

さっきまでこの部屋に居た、和樹の兄貴分、
アキラは、この管を差し込まれて
”俺はホームレス”と吹き込まれた瞬間、
どこかへと立ち去ってしまった。

この管の力は本物だー


「た…助けて…春樹、、
 わたし…変わりたくない!

 わたし、いつまでも春樹と一緒に居たい!」

友香が涙目で春樹の方を見る。

「友香!今すぐ逃げよう!
 ホラ!こっちだ!」

春樹が友香の手をつかむ。

だが…友香は首を振った

「この管みたいの入れられてから…
 体が…思うように動かないの…」

春樹は涙を流す友香の耳に入り込んだ
管を見つめる。

春樹は部屋を見回し、はさみをつかむと
その管を切断しようとした。

しかし…

「お~っと、パイセン!やめた方がいいぜ!
 これの説明書に書いてあった!

 途中で管を切断すると
 後遺症が残るかもってなぁ!」

笑う和樹。

手を止める春樹。


その様子を見て和樹は言った。

「なぁ…アンタ、
 ゲームはやったことあるかい?」

和樹がニヤニヤしながら言う。

「…少しなら」
春樹が答えると、和樹は言った

「今からさぁ…俺が始めようとしてるのは
 ”キャラクターメイキング”なわけ。

 ゲームでもあるっすよね?
 顔とか、性格とか、声とか。
 自分の好きなようにキャラクターを作っていく。

 今から俺が始めようとしてるのは
 そういうことなんすよ。

 友香ちゃんの性格を俺好みに
 キャラメイクしていくんだよ!

 ひっははははは!」

春樹はその言葉を聞いて
拳を握りしめた。

「--さぁ始めるぜ!
 大崎友香ちゃんのぉぉぉ!
 キャラクターメイキングぅ!」

和樹が大げさな身振りを交えながら
叫んだ。

「ま・ず・は!」

そう言うと、和樹が囁くように語りかけた。

「私はーーエロい女」

和樹がささやく。

「……ふ、、ふざけないで!私は!

 …あっ、、、あああっ」

突然友香が体をぶるぶるふるわせる。


”私はーー自分の体ですぐに感じちゃう
 エッロイ女・・・

 そして、和樹君のためなら、
 どんなエロいことでも喜んでする女・・・”


和樹がささやくようにして言う。

「あっ…あぁ…ん!や、、やめて…
 わたし、、そんなことしたくない!
 したくないよぉ!」

叫ぶ友香。

友香の苦しそうな表情を見て春樹は
和樹に殴りかかった。

「--やめろぉ!」
春樹に殴り飛ばされる和樹。

だが、和樹の表情は笑っていた。

「ゲームにさ…
 エディットモードってあるじゃん?

 キャラエディットとか、ステージエディットとか。
 自分で作れる系?」

和樹が殴られた頬を押さえながら言う。

「俺、昔からアレ大好きだったんだよね~!

 だから今のこの状況、超興奮するぜ!
 彼女エディットが出来るんだからよぉ~!」

和樹が笑う。

「このゲーム野郎が!」
春樹は吐き捨てるようにして言った。


「あっ…あぁ…わ、、、わたし…わたし…」

喘ぐような声が聞こえて振り返ると
友香が自分の胸を触りながら
感じている最中だった


「あっ…は、、春樹…いやだよぉ…
 わ、、わたし…いやだ…
 こんなこと…

 でも・・・変なの…
 すごく、、とっても気持ちよくて!!
 やめられないのぉ♡」

友香の足からは既に許容量を超えた
愛液が流れ始めている。

春樹は友香の肩をつかんだ。

「しっかりしろ!友香!
 友香がどんなになっても、俺が必ず
 どうにかするから!
 気をしっかり持て!」

春樹が言うと、
友香は喘ぎながら微笑んだ

「うん…ありがとう…

 は、、、春樹と…エッチなことしたいよぉ…」

その言葉に春樹は悲しそうな表情をする。

友香は、そんなことを言う子じゃない。


「--さぁーて!次!
 
 わたしは不真面目な女。
 人生遊んだものがち…
 真面目にやるなんて馬鹿みたい」


和樹がささやくと、
友香が頭を抱えだした

「やめて!やめて!お願い!
 やめて!もう、、やめてよ!!!」

涙を流す友香。

しかしーーー

「あ、、、あ・・・わたし……」
うつろな目で呟く友香に和樹は語りかけた。


「友香。真面目にやるなんて馬鹿らしいだろ?」

そう言うと、
友香は目を泳がせた

「わ、、私は、、、ちゃんと………
 大学に行って…就職して…」

和樹が手でその言葉を制止した

「言っちまえよ!
 真面目にやるなんて馬鹿らしいってよ」

微笑むながら囁く和樹。

そしてー

「わ、、わたし…私・・・
 ま、、真面目にやるなんてバッカみたい!!!」

友香は大声で吐き捨てるように叫んだ。

「と、、、友香!ダメだ!ダメだ!」
春樹が友香の手を握る。


友香は涙ぐみながら春樹の方を見る。

「---わ、、分かってる。。。わ、私
 負けないから…

 また、春樹と一緒に…花火、観に行きたいから」

友香が気丈にほほ笑む。

春樹もそれに答えた

「あぁ…来年また花火に行こう」

「うん」

友香の頬から涙がこぼれ落ちる。

「次はぁ~!」
和樹が叫んだ

「”元彼”のパイセンと別れてもらいましょ~!」

大笑いする和樹


「春樹は、私の敵…
 春樹が憎い!キモイ!うざい!」

和樹が管に向かって呟くようにして言う。


「やっめろぉ!」
春樹が和樹の顔面を蹴り飛ばした。

「むぐっ!」
和樹が部屋の隅に吹き飛ばされる。

春樹はそのまま和樹に馬乗りになり
2回、3回と思い切り拳を叩きつけた。

だがーーー

突然、体が動かなくなった。


春樹がはっとして視線をずらすと、、
自分の耳に”友香と同じ管”が差し込まれていた。


和樹が血を噴きながら立ち上がる。

「ハハッ、おとなしくしてな」


動けなくなった春樹は叫ぶ

「やめてくれ!なぁ!やめろよ!
 友香、あんなに泣いてるだろ!
 やめてやれよ!

 女の子がないていて
 何とも思わないのか!
 このろくでなしが!」

春樹が叫ぶと、
和樹は笑った

「涙はすぐに笑みに変わる―」



「春樹!」
友香が涙ながらに叫んだ。

春樹は友香の方を見る

「わたし…本当にあなたのコトが大好きだった…

 春樹とならわたし…
 いつか結婚して一緒に家族を作りたいって…
 そう思ってた…」

友香の涙が床に零れ落ちる

「友香…」
春樹の目からも涙がこぼれた。


「わたしー-
 たとえどうなっちゃっても…
 いつまでも春樹のこと大好きだから!

 本当に大好きだから!!!」

叫ぶようにして言う友香。

春樹も叫び返した

「俺もだ!友香!
 だから来年の花火大会ーー
 一緒に行こう!」


和樹が失笑して囁いた。

「春樹は、私の敵…
 春樹が憎い!キモイ!うざい!」

和樹の言葉に友香が悲鳴を上げる。

友香の脳に憑依した和樹の魂の一部が、
和樹の言葉を友香の脳内に流し込み、
友香を染め上げていくー
塗りつぶしていくー

「あっ、、は、、、はるき…」
涙が零れ落ちる

「友香!
 来年!絶対に花火大会に行こう!約束だ!
 だからーー」

その言葉に友香は涙を流しながら
優しく微笑んだー


そしてーーー


”春樹、めっちゃクチャ ウゼェ~~~!”

和樹が大声で叫ぶと、

友香が白目を剥いて、激しく体を痙攣させた

「いやああああああああああ!」

部屋中に響き渡る絶叫。


そしてーー
「………あっ…あ、、」
友香が苦しみの表情を浮かべている。

「と…友香!」
春樹は友香の名を呼んだ


だがーー


「……っ…気安く呼ばないでくれる?
 …わたし、何でアンタのために涙なんか?

 うわっキモ!こっちみないで!」

友香が蔑むようにして春樹のことを
侮蔑し始めた


”恨め”
”お前が変えられたのは春樹のせいだ”
”怨め~~~!”

和樹が叫ぶ。


その言葉にビクンとすると、
体の自由を取り戻したのか友香が立ち上がった。

「アンタのせいよ!
 アンタのせいで、わたし、人生 滅茶苦茶にされた」

友香が春樹を睨む。

「わたし、真面目に生きたかった!
 自分の体を売るような生き方したくなかった!

 なのに!アンタのせいで!
 わたし、変えられちゃった!

 どうしてくれんのよ!」

友香が思いっきり春樹にビンタを喰らわせた

「がっ…と、、友香!」
春樹の言葉は友香には届かない。

友香は2回、3回と春樹にビンタを喰らわせた。

「私・・・私の人生!返してよ!
 こんなに弄ばれて…

 ねぇ…返してよ!」

友香がなきながら春樹に叫ぶーー

その言葉を言うべき相手は春樹じゃないのにー。。。


「--ハハハッ!最後だ!」
和樹が叫ぶ


”和樹くんのコト、だ~~~~いすき!”

和樹が叫ぶと、

友香が声をあげた

「い、、、いや…だ…
 わ、、、、私・・・」

友香が頭を抱える。


「わ…たし…は、、、私は…」

思わぬ反応に和樹が目を丸くする。

「私は!春樹が好きなの!!!!!!」

大声で友香は叫んだ。
呪縛を打ち払うかのようにー

「と…友香!」
春樹が驚く。

二人の絆がーーーー
”憑依”に打ち勝ったーーーーーー


「うるせぇぇぇぇぇぇぇぇ」
和樹が叫んだ


「お前の意思なんか関係ない!!!

 友香ぁ!お前は俺のものだ」

そう叫ぶと和樹は大声で怒鳴った


私は和樹君の所有物!
和樹君が大好きな忠実なしもべ!

私はしもべぇぇぇぇぇぇぇぇ!


和樹のあふれ出る悪意に、
”憑依”に打ち勝ちかけていた友香の脳は
一気に黒く塗りつぶされた

「あっ、、、ああぁあああああああああああ!」

あまりの衝撃に友香はその場で意識を失ってしまう。

それを見た和樹は笑って、
友香から管を抜いた。


「キャラメイク完了~!ってな」

和樹は春樹の方を見て笑った。

そしてーーー

「うっ…わ、、、わたし…」
意識を取り戻した友香。

和樹は優しく手を差し伸べた。

「か…和樹くん…」
友香は嬉しそうに微笑んだ。

「和樹くん!和樹くん!
 やっぱり私、和樹くんのこと大好き!」

そして、春樹の方を向いて言う

「あんなキモい男、わたしからお断りよ!
 わたしには和樹しかいないの!

 和樹!和樹!
 私を抱いて!滅茶苦茶にして!!
 何でもするから♡」

誘うように体をくねらせながら和樹に抱きつく友香


和樹が友香にキスをすると
友香は幸せそうに体を震わせた。

そして、友香の頭をなでる

「--じゃあ、言ってごらん。
 ”わたしは和樹くんの奴隷です” とー」

和樹がほほ笑むと
友香は躊躇なく口にした

「わたしは和樹君の奴隷です」

そう言った友香の頭を笑いながらなでる和樹。
友香は嬉しそうに顔をあからめていた。


「---うああああああああああああ!」

絶望の光景に春樹は叫び声をあげた。


「っと、ついでに!」
和樹が指を立てた。

「お前を楽にしといてやるよ!パイセン!」

別に春樹は和樹の先輩などではない。
その呼び方にも腹が立ったが、もうどうでも良かった


”俺はー
 すべてに対して無気力な男だー”

”友香なんて、俺は知らないー”

和樹がそう囁き、
脳に響いた衝撃で、、、春樹は気を失った。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1週間後。

春樹は自宅で無気力な日々を過ごしていた。


大学に行く気も起きない。

いや、生きる気力もない。

全てに無関心になった。


「何故だろうなーー」
春樹はうつろな目で一人呟く。

自宅で適当なテレビを見ながらぼうっと過ごす日々。

大学も、もうやめようと思う。

人生なんて、どうでもいい。


部屋に飾ってあった写真を見る。
可愛らしい女性と自分が写っている写真。

だが、女性に見覚えはない。

春樹はその写真をゴミ箱に放り投げた。

「……いつ撮ったのかも思い出せないなんてな」
自虐的に笑う春樹。


ふと、棚の上に置いてあるオルゴールが目に入った。

おもむろにそれのスイッチを押してみる。

音が鳴り始めて、
オルゴールの中心の男女のオブジェがクルクル回り始めた。

一人は自分だと思う。
だが、女性の方がどうしても思い出せない。


「---くだらない」

春樹は全ての感動を奪われていた。

オルゴールをつかんで、捨てようとしたその時だった。


「-----あれ?」

春樹は自分の目からこぼれ落ちた涙に気付く。

オルゴールを見つめる。

”来年も一緒にーーー”


そう聞こえた気がした。

オルゴールをそっと棚に戻した春樹は
涙を一人流し続けた

「ははっ……どうして泣いてるんだろうな 俺…」

わけもわからず春樹はその場で涙を流し続けたーーーー



春樹にとっての”花”は咲いたーーーー

いや、”裂”いた。

もう、彼らは戻れないー
あの、幸せな瞬間にはーー


永遠に、戻れないーー


おわり

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

あらら…ダーク展開になってしまいました(汗)

前に書いた”ムスメの身代金”は
変えられた娘を助けに行く話で、
あちらは無事に娘を救出できていたので、

今回は逆パターンです。

しかし…
後味は悪いですね…
私の心は痛みました…


お読み頂きありがとうございました!


コメント

No title

想像以上に面白い作品でした❗️❗️ スケジュールで仰ってたのはこれですね❗️ありがとうございます(><)自分的にはダークな方が好みです笑

Re: No title

> 想像以上に面白い作品でした❗️❗️ スケジュールで仰ってたのはこれですね❗️ありがとうございます(><)自分的にはダークな方が好みです笑

楽しんでいただけてよかったです!
これからもダーク系は色々書いていきます!

No title

('A`)おうふ

Re: No title

> ('A`)おうふ

書いていて心が痛みました…
えぇ、本当に。。

No title

このダークさはすごいツボです。
できれば完全に変えられてしまった友香を描いた続編も期待したいです。

Re: No title

> このダークさはすごいツボです。
> できれば完全に変えられてしまった友香を描いた続編も期待したいです。

ありがとうございます^^
私も好みの内容です(笑)
夏空~はまだ続編も書くかもしれません!
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プロフィール

無名

Author:無名
憑依小説好きです!
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無断転載はご遠慮下さい。。

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