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<憑依>単身赴任① ~豹変~

単身赴任。

いつか帰れるその日を夢見て、
一家の大黒柱である父は、日々働く-。

そして待ちに待った、家への帰宅の日ー。
しかし、そこで待っていた家族が、もしも”豹変”していたらー?
--------------------------

彼は、半年間の単身赴任を終えて、
帰路の飛行機の中、スマホに保存してある家族の写真を見つめた。

彼、井川 勲(いがわ いさお)は、
半年ぶりに今日、家に帰る。

会社の上司から海外への半年間の単身赴任を
告げられた時、勲は目の前が真っ白になった。

彼は、家族を愛していた。
家族も、彼を慕っていた。

彼にとって、家族は宝であり、心の支えであり、生きがいだった。

写真を見つめて、少しだけ微笑む勲ー。
「いま、帰るからな…」

家族4人で写っている写真。

勲の他に、3人の家族が写っているー。

妻の井川 芳子(いがわ よしこ)
おしとやかで、大人しい性格だが、しっかりモノの女性だ。
もう39歳になる。

そして、その隣に笑顔で写っている可愛らしい黒髪のストレートヘアーの少女。
娘の井川 紅葉(いがわ もみじ) 17歳。
高校に通っていて、まじめで明るく、絵に描いたような理想の娘だった。

そしてもう一人、
薄ら笑みを浮かべている息子の井川 正之(いがわ まさゆき)。16歳。
同じく高校に通っていて、
ちょっと変わったところもあるが、心優しい自慢の息子だ。

「やっと、会えるなー」

勲が嬉しそうに呟いた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

見なれた光景。

歩きなれた道路。

勲は懐かしい、と感じながら
一歩一歩、踏みしめるようにして歩く。

”ついに、自分は帰ってきた”

それを実感できた。

ーー水曜日だから、息子や娘は家に居ないだろうけれど…
まずは、妻の顔を見ることができるだけでもーーー

そうこう考えているうちに、家についた。
見なれた家。

”井川”

とネームプレートがつけられている。

勲は微笑んで、インターホンのボタンを押した。

すると、中から人が出てきた。

可愛らしい少女ー。
だが、、、娘ではない。

「あーー、おかえりなさい」
少女は微笑んだ。

「---え……だ、、誰だ?」
勲が言う。。

だが、少女は微笑むだけで、
「さ、入って入って!」と
勲を手招きした。

家に入り、見なれた廊下を見渡す。

「あ、先にリビングに行ってて!」
少女が勲にそう言うと、勲をおいて、少女は2階への階段を上って行った。

「---???」
勲は思う。

見なれない少女が何故家に居る?

娘の紅葉の友人か何かか?


そう思いながら、勲はリビングへと入る。

すると、そこには娘の紅葉の姿があった。

可愛らしいスマホをいじっている。

父は、その愛らしい後姿を見ただけで、
自然と嬉しい気持ちになった。

「---ただいま」
勲は娘に声をかけた。

だが、娘は反応しない。

勲が違和感を感じて、娘の前に回り込んで
優しく微笑んだ。

「ただいま」
そう言うと、紅葉が舌打ちをした。

「---あ、、、悪い…
 何か忙しかったか?」

父の勲が申し訳なさそうに言うと、
紅葉が深いため息をついて父を見た。

その顔はー笑っていなかった。

睨むようにして父を見て、
はき捨てるように言った。

「---マジうっさいんだけど」

娘の紅葉とは思えないような口調に、
勲は動揺する。

「---な、、、ど、、どうしたんだよ?」

「今、彼氏とLINEしてたの!
 邪魔しないでくれる?」

紅葉は不機嫌そうに自分の
頭を掻きむしりながら椅子から立ち上がった。

紅葉の姿を見て、勲は唖然とする。

セーターと、太ももを大胆に露出した
ショートパンツ姿の娘。

紅葉は、男の人が苦手で、
少し距離を置いており、”女”として、
イヤらしい目で見られることを嫌っていた。

その紅葉が自分の足をこんなにさらけ出していることが
信じられなかった。

しかも、いつの間にか彼氏まで。。

「----」
勲は思わず、その足を凝視してしまう。

「何よ?」
紅葉が不機嫌そうに尋ねる。

「い、、いや…」
勲が戸惑いながら言うと、紅葉が嫌悪感を露わにして
はき捨てた。

「キモいんだけど!あんた最低!
 娘の私のことエロい目で見るなんて!

 マジキモい!」

そう言うと、紅葉は乱暴に扉を閉めて、リビングから
出て行ってしまった。

「紅葉ーー?」
娘の急な豹変に驚きを隠せない勲。

鞄をリビングに置き、一息ついていると、
誰かがリビングに入ってきた。

妻のーーー
芳子だった。

「ただいー、」
そこまで言いかけて、勲は口を止めた。

芳子が網タイツをはいて、
上着をはだけさせた妖艶な姿で部屋に入ってきたからだ。

「うふ…おかえりなさい、あなた」
色っぽく言う芳子。

「---な、、、なんだその格好は?」
唖然とする勲。

妻の芳子は確かに美人だった。

だが、今の芳子はその色っぽい格好と、妖艶な表情。
そして化粧のおかげでー
20代にも見える様な気がした。

「あなた、早速…しちゃう?」
芳子がイヤらしい笑みを浮かべながら近づいてきて、近くでささやいた。

勲は男としてドキッとした。

だがー、今はそれどころじゃない。

「---よ、よせよ芳子。
 それより…」

芳子を避けるようにして移動すると、
芳子は不機嫌そうに「もう♡」とつぶやいた。

「---学校はどうした?紅葉のやつ、
 家に居たようだが?」

勲が聞くと、芳子は微笑んだ。

「学校なんて、いいじゃない♡
 あの子は女なんだから、いくらでも生き方なんてあるわ」

タバコを手にする芳子。

「---お前、、いつから煙草を?」
勲が訪ねると、芳子が時計を見た。

「わたし、そろそろ行かなきゃ」

そう言う芳子に、勲は尋ねる。

「行くー?
 どこに?」

その言葉に芳子は笑った。

「夜のお仕事よ。
 うふふ・・・
 じゃ、あとはよろしくね♡」

甘い声で言うと、芳子は妖艶な格好で玄関から外に出て行った。

「---お、おい!」
勲が叫ぶ。

何だこれはー?

芳子も、紅葉もまるで別人だ。

「---そういえば」
勲がリビングの出口の方を見る。

さっきの少女は誰だ?
最初に玄関から出てきたあの少女はー?

ガチャ…

リビングに、今度はその少女が入ってきた。

アニメキャラ風の可愛らしい衣装を着ている少女。
その容姿は、娘の紅葉にも引けをとらないぐらいだった。

「---改めて…」

その少女は笑った。

「お帰りー”お父さん”」
微笑む少女。

その顔をよーく見た父は気づいた。

「お前・・・正之!」
長男の正之だった。

どういうわけかーー
すっかり女装…
いや、女の子になりきっている。

確かに美少年と称されるような奴だったが・・・

「なんだその格好は?」
勲が訪ねると、正之は笑った。

「ふふ、可愛いでしょ?」
まさに女の子のようになっている正之ー。

声もー、肌もー、
そして…胸も…。

「--わたし、色々手術を受けたりして
 女の子に生まれ変わったの」

正之が笑う。

「な…なんだってそんなこと…」
戸惑う父に対して、正之が笑いかける。

「ふふふ…ないしょ!」
そう言うと、正之は、女の子らしい歩き方をしながら、
冷蔵庫の方に向かって行った。

「あ、お風呂湧いてるよ!おとうさん!」
正之がフリフリなスカート姿でそう言うと、
こちらを向いてほほ笑んだ。

勲は「あ、あぁ」と言いながら頭を押さえる。


風呂場で入浴しながら勲は思う。

これは夢だなーー と。

本当の自分はまだ単身赴任期間の途中で、
”帰りたい”ばかり思っていた結果、
こんな無様な夢を見ているのだと。

お湯で顔を流しながら勲は思う。

家族に、何が起きたー?と。
夢ではない気がする。
現実味があり過ぎる。

では、この状態は何なんだ?

真面目だった紅葉が
彼氏を作り、反抗的な態度で、しかも男を誘うような格好をしている。

息子の正之が、
女になってしまっているー

妻の芳子がー
夜の仕事を初めて、妖艶な妻になってしまっている。

「--とうとう、俺、イカれたのか…?」
勲が頭を押さえながら呟いた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

夜。

食卓を3人で囲う。

太ももを惜しげもなく見せびらかしている紅葉が
スマホを手に微笑んでいる。

もう一人―。
もはや女の子にしか見えない正之が優しく微笑んでいる。

「どう、お父さん」
正之が言う。

「あぁ、美味しいよ」
勲は苦笑いしながら答えた。

やはり夢じゃない。
では、これは…?

「な…なぁ、みんな…
 俺をドッキリさせようとしてるんだろ?

 もう十分おどろいたよ。。。

 そろそろさ…その、
 種明かし、してくれないか?」

勲が言うと、
紅葉が不機嫌そうにスマホを置いて呟いた。

「バッカじゃないの?あんたのために
 ドッキリなんてするわけないでしょ」

紅葉が勲を睨む。

「---な、、何があったんだよ紅葉。
 俺が出発する前jはそんな…」

「いちいちうっさいわね」

紅葉が不機嫌そうに、食事を口に運ぶ。

少し化粧をしているようにも見える。

「ーーー紅葉、、何かあったなら父さんに
 行ってくれ。
 俺が力になるから!」

勲が言うと、紅葉が叫んだ。

「うっぜぇ!父親ヅラすんな!」

紅葉が箸を机に叩きつけた。

「---お、おい紅葉!」
勲はうろたえる。
なにが娘をこんなに変えてしまったのか。

「--お前、まさか悪い男と付き合ってるんじゃないだろうな!」
勲が少しだけ語気を強めて言うと、
紅葉が叫んだ

「誰と付き合おうと勝手でしょ!?」

父はすかさず言い返した

「年頃なんだから、もうちょっと、警戒心を持て!
 男に襲われたらどうするんだ!」

父が言うと、紅葉が笑う。

「律夫くんとは、毎週のようにエッチしてるし!
 アンタに何が分かるの!?」

娘がーー
エッチしているー?

あんなに、男女関係を嫌悪する感じだった娘がー?

「---な、何だって?」
勲が唖然として尋ねると、紅葉が吐き捨てるように言った。

「これから、律夫君と公園で会うから。
 もういい?」

呆れた様子で言う紅葉。

”公園で会うー?”

「まさか、お前また…!?」

勲の問いかけに紅葉はイヤらしく微笑んだ。

”律夫とやらとエッチするつもりかー?”

「紅葉!自分の体をもっと大事にしなさい!」
勲が声を荒げた。

しかし、紅葉は勲を無視してそのまま
家の外に出て行ってしまった。

「---何なんだ…」
勲がつぶやく。

「----はは、、、色々大変だよね」
男の娘になってしまった正之がつぶやいた。


勲は生きた心地がしないまま、夕食を終える。

そして、あることを思いついた。

”そういえば、娘の紅葉は日記を書いていたー”

「何があったか、分かるかもしれない」
勲は娘と妻が外出中なのを良いことに、
娘・紅葉の部屋に入る。

ーーー娘の部屋を見て唖然とする。

”大人のおもちゃ”がいくつか無造作に転がっていた。

「紅葉…おまえ…」

そう呟きながら、机の上に置かれている日記帳を
見つけ、勲はそれを開くのだった。

そこにはーーーー


②へ続く

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

変わり果ててしまった家族!
その真実は如何に…?

続きは明日です!

コメント

No title

食卓を3人で書こう
書こう→囲う

一体何が原因なのか……

Re: No title

> 食卓を3人で書こう
> 書こう→囲う
>
> 一体何が原因なのか……

原因は・・・

書こう の方の原因は私のミスです(笑)
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無名

Author:無名
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