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<憑依>憑依弁護士 ~黒いモノでもシロにする~②

被害者の里美ー。
誰もが彼女に同情した。

痴漢加害者の哲伸の有罪は明白だった。

だがー。
弁護士の甘利 卓は憑依を用いてそれを崩していくー。
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「はぁっ…はぁっ…♡」

自分の秘部から、潮を噴きながら
体中のそこらが濡れた状態で彼女は満面の笑みを浮かべていたー。

女子大生の優子は、
一人暮らしの部屋で、一人、一心不乱に喘ぎ狂っていた。

もう絶頂に達したのは何度目だろうー?

いくらヤっても、体が満足しない。
もっと深い快感に身をゆだねたくなる。

「あぁん…♡」

法廷で、弁護士 甘利 卓に憑依されたのち、
甘利に思考を塗りつぶされてしまった優子は
変わってしまった。

ただひたすらに性への欲望に支配される女にー。

大学のレポートをまとめようとしていた優子は、
それを破り捨てて、
一人自分の体で遊び始めたのだった。

だらしなく脱ぎ捨てられた衣類。

汚れきった部屋。

だが、それでも優子は嬉しそうに微笑んでいた。

「わたし……変えられちゃった…♡」
優子は、甘い笑みを浮かべて
”今の自分”の幸せを噛みしめた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

翌日の大学。

里美は、大学の講義を終えて、
学食で昼食を済ませようと、
食堂へ向かう。

「今日は何を食べようかなぁ…」
里美が頭の中で昼食を思い浮かべる。

そして、今日の日替わりの定食なんだったかなぁ…
などと頭で考える。

彼女は、なるべく私生活では裁判のことは
考えないようにしていた。
哲伸に襲われたときのことを思い出すと、
体が震える。


「----?」
ふと、里美の視界に、大学のキャンパス内で抱き合う男女の
姿が目に入った。

昼間から何やってるんだろう…
恥ずかしくないのかなと
思いながら、食堂を目指そうとした。

だがー。

「…?」
ふと立ち止まって抱き合っている男女の
女の方を見るー。


「優子ー?」

可愛らしい顔にポニーテール。
間違いない。親友の優子だ。

ポニーテールを振り乱し、
「ん~っ」と声を出しながら
男と抱き合い、キスを繰り返している。

男が優子の胸に触れているが
優子は気にする様子もない。

「--ちょっと!優子!何やってるの!」
里美が顔を赤らめて優子たちに声をかけると、
男が顔を真っ赤にして走り去って行った。

「あら…里美ちゃん… うふふ・・・
 せっかく良い気分だったのに…♡」

優子が甘い声で囁く。

「ね…ねぇ…いま、何してたの?」
里美が聞くと、優子は恥ずかしがることもなく答えた。

「--同じ講義とってる人と、
 抱き合ってキスしてたのよ?
 見てわかるでしょ。」

優子が言う。
優子は数日前から様子がおかしい。

そう、裁判でおかしな証言をしてからだ。

「優子!最近変だよ!
 どうしちゃったの!?」
里美が困惑した様子で尋ねると、
優子は自分のスカートを少しめくりながら笑う。

「女の快感に気づいたの…
 ううん、気づかせてもらったの♡」

優子の言葉の意味が分からず、困惑する里美。
甘利に脳の思考を塗りつぶされた優子は、変わってしまった。

甘利弁護士と、優子本人以外はそのことを知らない。

「里美ちゃんにもじきに分かるよ。うふふ・・・」
そう言うと、不気味な笑みを浮かべながら優子は
歩き去ってしまった。

「優子…」
去りゆく優子の姿を里美は、不安そうに見つめていた…。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「っかし、どうやったんだよ!アンタすげぇな」
哲伸が言う。

甘利弁護士の事務所で、
内海親子が笑いながら話していた。

「それはー企業秘密だ」
甘利弁護士がコーヒーを飲みながら笑う。

友人のために証言していた優子が突然豹変して、
被害者の里美に不利な証言をした。

内海親子にとっては、驚きだった。

「--何をしたのか知りませんが
 ありがとうございます」
内海社長が言う。

「--ふふ、まだまだこれからだ」
甘利弁護士が窓の外を見つめながら言う。

そして呟いた。

「哲伸君。
 君は目の前にコッペパンが置いてあったら食べると言ったな?」

甘利弁護士の言葉に哲伸が頷く。

「私はなー。
 目の前にコッペパンが置いてあったら、その先に置いてある
 フランス料理のフルコースも全部食べるんだ。
 分かるか?」

何を言っているのかよく意味が分からない。
だが、哲伸は、目の前にいる甘利弁護士が只者でないと悟る。

「----先生、と呼ばせてください」

哲伸が深々と頭を下げると、
甘利弁護士は「いいとも」とうなずいた。

「ここからだー」
甘利弁護士は不気味にほほ笑んだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

次の公判が開かれた。

廊下を歩く、甘利弁護士に、緒方弁護士が声をかけた。

今日もピッチリとしたスーツを着ていて、
30歳超えているとはいえ、その体の美しさが見て取れる。

「---甘利弁護士…あなた、どんな手を使ったの?」
緒方弁護士が言う。

”どんな手”とは、
優子が豹変したことについてだろう。

「---別に。合法なことしか私はしていない」

嘘はついていない。
憑依は、違法ではない。
何故ならその存在が、世間には知れ渡っていないのだから。

「ーーーま、あなたがどのような手を使おうと、
 私は負けない。
 あんな男、女の敵よ」

緒方弁護士が吐き捨てるようにして言い、
通路を反対側に歩いていく。

その様子を見ながら、甘利弁護士は笑う。

既に最初の公判のときに、自分の魂の分裂体を
関係者には憑依させてある。
それのスイッチを入れればいつでも、甘利は憑依して、
その人間を自由に操れるのだ。

「緒方先生…。
 あなたとはお別れだ。ザンネンだが…これも私の仕事なんでな」

甘利弁護士が指をパチンとはじくと、
緒方弁護士が「ひっ!」と声を上げた。

そしてー
甘利弁護士の感覚が”二人分”になった。

そのうちの一つの視界で、
下を見下すと、スーツに包まれた、
ピッチリとした胸が見えた。

「くふふ・・・今日から私は”女の敵”よー」
緒方弁護士の口で、そう呟いた。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

公判が始まった。

今日は里美一人。
証人の優子は来ていない。

裁判員たちが話を聞いている。

「-----」
甘利は裁判員たちの方を見る。

メガネをかけた幼い感じの可愛らしい女性、
瀬戸内 愛海(せとうち あいみ)。
裁判員の中で、哲伸をもっとも敵視している女だ。

24歳の主婦らしいが、面倒くさいことこの上ない。

甘利はその女性を見つめながら笑う。
”これから始まるショーを楽しめー”と。

里美が不安そうに証言を終える。


甘利と緒方ー。
二人の弁護士は”同じ表情”で、里美の方を見ていた。
イヤらしい表情でー。

さっきまでの”女の味方”を自負する緒方弁護士はもう居ない。

「---わ…」
おっと!
甘利弁護士はそう思った。
間違えて自分の体を動かしてしまった。

2つの体を同時に操作するのは難しい。


「--私から一つ、よろしいでしょうか?」
今度は間違えず、緒方弁護士の体を動かした。

裁判長が許可を出す。

緒方弁護士は、証言台に立つ里美の方に近づいていく。

そして、里美の手を突然つかみ、
緒方弁護士は自分の胸に里美の手を押し付けた。

「---え?」
里美が驚いて声を出す。

「んふふ・・・里美ちゃん。
 そろそろやめにしましょう?」

緒方弁護士がたしなめるように言う。

「--私たち女の喜びは何?」
緒方弁護士が問いかける。

「--ど、どうしたんですか急に?」
里美が憔悴した様子で言うと、
緒方弁護士は続けた

里美の手を力強くつかみ、
その手で緒方弁護士は自分の胸を揉ませ始める。

「あはっ…♡
 こうして…男たちにエロい体を捧げることでしょ?
 違う?」

甘い声で言う緒方弁護士。

「---な、、、何言ってるんですか!やめてください!」

信頼していた弁護士の豹変に、
困惑する里美。

里美の手を離し、緒方弁護士は笑う。

そして、スーツを脱ぎ捨てると、
自分の服のボタンを開けて下着を露わにさせた。

膨張している人間たちがどよめきをあげる。

「ホラ、私、こんなにエロい体してる。
 里美ちゃん、わかる?
 女は、弄ばれるために、存在してるのよ」

緒方弁護士がとんでもないことを口走る。
全て、甘利弁護士の意思で。

「--あなたがするべきことはなに?
 哲伸くんにご奉仕することじゃないの??

 それを何?
 そんなにエロい体しておきながら、
 恩をあだで返すの?

 哲伸くんがあなたを選んだのよ?
 あなたの体に哲伸くんは興奮してくださったのよ?」

まくし立てるように言う緒方弁護士

「…な、、、何言ってるんですか…もう、やめてください・・」
里美が目から涙をこぼす。

だが、緒方弁護士は止まらない。
自分の体をベタベタ触りながら甘い喘ぎ声をだして笑う。

「--あぁん…
 あなたがするべきことは、
 哲伸くんに”感謝すること”でしょ? 違う?

 女としての幸せを味あわせようとしてくれたのよ?」

なおも続ける緒方弁護士。

「---プッ…どうしたんだあの弁護士」
哲伸が笑う。

「---でもぉ、私みたいな30過ぎたババアは
 なかなか相手にしてもらえないのぉ!」

緒方弁護士の体でとんでもないことを口走りながら
憑依している甘利弁護士は思うー。

”こいつの尊厳も、壊してやるか” とー。

「私、売れ残りの女だから、
 あなたみたいな若くてかわいい子が羨ましい!

 私だって、ヤリたいのよ!
 若いイケメンの子を襲いたい!

 あぁ…興奮してきた♡」

その場で服を破り出す緒方弁護士。

「うっふふふふふふ!
 みなさん~30過ぎたババアな私に興味なんかないと
 思いますけど、
 今ここで裸になっちゃいま~す♡」

叫ぶ緒方弁護士。

里美は泣き出している。


「------つまみだしなさい」
裁判長があまりの事態を見かねて、そう指示し、
緒方弁護士は連行されたー。

「---ご苦労様」
緒方弁護士は小声でそう呟いた。

「わたしはーー”売れ残りの男に飢えた女ー”」

そう呟き、甘利弁護士は緒方弁護士の体から離脱したー。

その日から、
緒方弁護士は、片っ端から男を口説く女に豹変してしまったー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

裁判員たちが、
話し合いをしている。

未だに、哲伸有罪の流れは覆らない。

「---わたしは…被害者の女の子が
 怪しいと思いますけど」

裁判員の若き主婦、愛海が言う。

「--え?」
周囲の裁判員たちが驚く。

「なんか・・・あの子、
 本当はとてもエロい子なんじゃないかって思うの…。」

愛海が言う。

もちろん、愛海本人の意思ではない。

甘利弁護士が憑依しているのだー。

「--で、でも瀬戸内さん、さっきまで…」
他の裁判員が口を開くと、突然愛海が叫んだ

「うるせーんだよ!私が無罪ったら、無罪なんだよ!」
愛海が豹変し、
他の裁判員たちがどよめく。

「--アイツは、私みたいにエロい女なんだよ!
 こーやって、外で平気で服を脱ぎだす女なんだよ!」

愛海は乱暴な口調で叫びながら
自分の服を乱暴に脱ぎ捨てた。

「ちょっと、何やってるんだ!」
他の裁判員が叫ぶ。

だが、愛海は
「私は降りさせてもらうわ」と愛想なく言い放ち、
その格好のまま、外に向かってスキップしていった。

「---あはははは!生の私を街のみんなに見せてあげる!」
そう叫びながら外に飛び出した愛海は、
間もなく逮捕されたー。

「---私は、露出狂女・・・」

甘利弁護士は、愛海から離脱する前に、
脳を塗りつぶした。

彼女はそれ以降も、
露出騒ぎを起こし、
結局、離婚されたのだというー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「---ククク」
甘利弁護士は笑う。

裁判員で有罪を叫ぶ代表格の
邪魔な女も葬った。

緒方弁護士ももう使い物にならないだろう。

事務所でコーヒーを飲みながら笑う。

我ながら遠回りだ。
最初から、被害者の里美に憑依すればすむことなのに。

ついつい本気を出すと、徐々に追い詰めていきたくなってしまう。


「---岩淵 里美」
甘利弁護士が、里美の写真を見つめながら笑う。

「次の公判で、きみは生まれ変わる…
 クククククク…」

興奮した様子で笑う甘利弁護士は、
まだ中身の入ったままのコーヒーの缶をぐしゃぐしゃに握りつぶした。

まるで、これから里美の心に起きることを
示しているかのように―。


③へ続く

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コメント

明日は被害者の里美の身に…。
甘利弁護士の恐怖の弁護が完結します!

そして被告と原告は意外なカタチで…!?

…と、今日はこのぐらいにしておきますネ。



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