fc2ブログ

46万アクセス記念短編「ホテルノシハイニン~挑戦者~」

憑依空間が46万アクセスに到達しました!

ありがとうございます!
今月下旬には1周年になります!
これからもよろしくお願いします!

今回は記念短編「ホテルノシハイニン~挑戦者~」をお送りします。
過去のホテルノシハイニンはこちらからどうぞ!
-------------------------------------

「----」
新しいからだにも馴染んできたホテル支配人、
名倉俊之は、今日もいつものように、フロントに立っていた。

「ーお前より綺麗な子なんて居ないさ!」

「あら!もう!室柳(むろやなぎ)くんったら!」

イチャイチャしている大学生カップルが
フロントにやってきた。


「---あいつら、予約客か?」
名倉は、受付嬢に尋ねる。

「---さ、さぁ…外見だけではなんとも…」
受付嬢が戸惑いながら言うと、
名倉は、カップルを睨んだ。

「--予約していた室柳ですけど…
 って、あれ?なんすか、その目は?
 俺の顔に何かついてます?」

茶髪の室柳が、名倉の睨む視線に気づいて言う。

「----いや」
名倉は心の中で思う。
”こいつらの人生は終了させなくてはならない”とー。

「--あ、そっか、おっさん、独身でしょ?」
室柳が言う。

彼女の女が「やめなよ~かわいそうだよ~」と笑っている。


「---」
名倉は平静を装いつつも、無言で室柳のほうを見る。

「お?図星か?
 独身?お、もしかして童貞か!?」

室柳が、名倉を煽る。

一番煽ってはならない人間を
煽っていることもしらずに。

「きみは、私を侮辱しているのか」
名倉は怒りに声を震わしながら言った。

「あははははは、阿左美!
 見てみろよ!顔に童貞ですっ!って
 書いてあるぞ!」

室柳が名倉を指さしながら言う。

「ねぇ、室柳くんったら!
 やめなよ!」

阿左美と呼ばれた彼女が言う。

「--ま、そうだな、
 おっさんが童貞でも俺には関係ないか

 俺には阿左美がいるしな」

そう言うと、阿左美の方を見る。
阿左美は顔を赤らめて、「室柳くん・・・」と
呟く。

真面目そうな容姿の阿左美と、
ちょっと粋がってそうな室柳。

二人はバカップルだった。

「ううううううううう…!!!」
屈辱のあまり名倉がその場で口に手をあって
発狂し始めた。

「お、おっさん!どうした!?
 っつーか、早く部屋の鍵を・・・!」

室柳がそう言うと、
名倉は叫びながら支配人室へと走り去ってしまった。

「なんだよ!この童貞野郎!」
室柳が叫ぶ。

「--もういいよ、
 ほら、早く部屋に行こうよ♡」

阿左美が言ったその時だった。


阿左美が突然、ビクンと体を震わせた。

「---ん?どうした阿左美?
 今なにか…」

突然、阿左美のグーの拳が、室柳の顔面に食い込んだ。

「がはっ!!!!」
そのまま吹っ飛ぶ室柳。

ロビーが騒然とする。

「ふぁあああああ~~~
 すっきりした。」

阿左美が乱暴に髪をかきあげながら、
憎しみに満ちた目で室柳を見る。

「--ふふふふ♡
 人のこと童貞なんて言うなんて、最低だよね!」

阿左美が笑う。

「--あ、阿左美?」
流血した状態で狼狽える室柳。

支配人室にかけこんだ名倉がー
幽体離脱して、阿左美に憑依したのだった。


「---わたしたちの人生、終了させちゃいまーす!」
阿左美は周囲の利用客に向かって可愛らしくポーズを
決めると、自分の持っていたカバンを乱暴に投げ捨てた。

そして、倒れている室柳の上に馬乗りになると、
室柳を1発、2発、3発と力強く殴り始めた。

「うふ、あは、あはははははは♡
 ほらぁ、さっきまでの威勢はどうしたの?
 うふふ♡あああああぁぁあああ~最高♡」

「ぐはっ…」

ボロボロになった室柳が阿左美を見る。

「あざ…」

だが、容赦なく阿左美はグーで、
室柳の顔面を破壊した。

騒然とする周囲。

「---ふん、バッカじゃないの!」
そう叫ぶと、阿左美はつばを室柳の顔面に吐き捨てて、
さらにヒールで室柳を顔面を踏みつけた。

「お前の人生終了でございます~」
憎しみのこもった声で言う。

「どうだ!ゲームオーバーだ!
 クソ餓鬼がぁ!!!!」

ヒールに力を入れて、グリグリと室柳の顔を踏みにじる。


「--ちょっと!やめなさい!」
近くに居た、OL風の女性が、阿左美を止める。

「どけっ!」
阿左美はOLを突き飛ばし、
さらに室柳に攻撃を加えた。

憎しみに満ちた表情で。


そして、室柳が動かなくなると、阿左美は微笑んだ。

「わたしの人生も終わらせちゃいまーす!」

そう言うと、
服を獣のような表情で引きちぎり始め、
さらには、フロントからハサミを乱暴にひったくり、
自らの髪を容赦なく切り始めた。

「うふふふ♡
 ヒトを馬鹿にするようなわたしにはお似合いね!!
 あははははははははっ!」

髪を滅茶苦茶に切り捨て、
服を脱ぎ捨てた阿左美は、
そのまま笑いながら、ホテルから立ち去ってしまった。

「--!?」
通行人が突然、髪がボロボロの全裸の女がホテルから
出てきて狼狽える。

「---ーわたしの人生、しゅう~~~りょ~~~~~~♡」
そう叫ぶと、阿左美は、両手を鳥のようにパタパタと
させながら、どこかへと走り去って行った。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

唖然とするホテル。

支配人室から名倉が出てきた。

「し、、支配人…
 さっきの大学生が突然、奇行を…」

名倉は受付嬢からの言葉を聞き、
倒れたままの室柳を見つめた。

そして救急車を呼ぶように指示し、
室柳に近づいていく。

「-----か、、、は…」
顔面はぐちゃぐちゃだ。
だが、生きてはいる。

名倉は倒れた室柳に近づき、
耳打ちした。


「---悔しいか?」

と。

そして、
言葉にならないうめき声をあげる
室柳に優しく囁いた。


「あなたたちの人生、終了でございますーーー」

と。


おわり

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

最近、出番が無かったので短編で
ホテルノシハイニンを!

まぁ、いつものパターンでしたね笑


コメント

非公開コメント

プロフィール

無名

Author:無名
憑依小説好きです!
TSF/憑依系メイン
の小説を公開していきます!

基本的に毎日更新しています!

無断転載はご遠慮下さい。。

ツイッターやってます!

カテゴリ

検索フォーム