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<憑依>お嬢様、おやめくださいませ③~解放ですわ~(完)

憑依されたお嬢様に誘惑されてしまった
執事の酒井。

そして、ついに解放の時がやってきたー。
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「お嬢様!!お嬢様ぁ!!!」
理性を失った酒井が、智恵の服を引きはがしながら叫んでいる。

「安心しなさい。
 わたし本来の意識は眠らせてあるからー♡」
智恵が言う。

こんなことをしてはいけないことぐらい分っていた。

けれどー
目の前で美少女が、自分を誘惑し続けているのだ。

孫娘のようでもあり、主でもあり、
同時に年頃の美少女でもある智恵が、
いつもとは違う一面を見せて誘惑しているー。

いくら自分が年だと言っても、
酒井とて男だった。
もう、無理だった。

勝ち誇った表情で、そんな酒井のことを見つめる智恵。

「あん♡ やめて♡ 酒井♡ あぁん♡」
嬉しそうに喘ぎ始める智恵。

智恵の喘ぎ声が酒井をさらに興奮させた。

「あぁああああん♡
 さかい♡ きもちいい♡ わたし、、わたしも
 興奮しちゃう♡ あぁあああっ♡」

智恵が顔を赤らめながら
嬉しそうに声を出している。

「お嬢様ぁ!お嬢様ぁ!」

嬉しそうに叫ぶ酒井。


だがーーーー

「--あぁん♡ やめて♡ やめてぇ♡
 酒井!!!やめてぇぇぇ♡」

嬉しそうに、けれども否定の言葉を
口にする智恵。

酒井は、それを智恵の”一つの趣向”だと判断した

酒井は智恵のからだを攻めていく。

「やめてぇ♡ たすけてぇ♡
 さかい!!離れて♡ 離れてぇ♡
 あっ♡ あぁああああああん♡ あぁん♡ あっ♡ あっ♡」

からだを震わせながら涙をこぼし始める智恵。

その表情は欲情しきっている。

「--はふっ、はっ、、お嬢様、失礼いたしますぞ」
酒井はそう言うと、
さらにお嬢様のからだを攻め始めた。

「いやぁああああああああっ♡
 わ、、わたし、、イッちゃう♡
 あぁあ♡ やめ♡ やめ♡ やめてぇ♡」

ビクン ビクンと智恵の体が震えている。

「お、お嬢様ぁああああああああ!」
酒井が大声で叫んだ。
酒井のそれが盛大に智恵の体内に
送ってはいけないもの送り込んでしまう。

「ふっ…ふぇええええええええっ♡」
智恵が大声で喘ぎ声をあげた。

今までのどんな声よりも大きく。


・・・・・

「はっ…♡ はっ…♡
 はぁ…♡ はぁ…♡」

智恵は窓際を見つめて余韻に浸っていた。

「----お、、お嬢様…」
酒井は突然現実に引き戻された感覚を覚えた。

やってはいけないことをやってしまった。
罪悪感に苛まれる。

「---酒井……よかったわよ」
びっしょりと濡れているからだを立ち上がらせる智恵。

「---いいわ…気が変わった。
 明日、解放してあげますわ… ふふふ♡」
智恵が笑った。

「ほ、本当ですか!」
酒井が叫ぶ。

しかし、その表情は、少し寂しげだった。

「あらー?
 わたしの方が魅力的に見えてきた?」
智恵が意地悪っぽく尋ねる。

「--い、いえ、滅相もございません」
酒井は慌てて首を振った。

「---ふふ、冗談」
智恵は不気味にほほ笑んだ。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

夜。

「----」
智恵が口をきいてくれないことに酒井は違和感を覚える。

夜は智恵が、元の智恵が意識を取り戻している
時間のハズ。

まさか、昼間の事が…?

実際には夜も”憑依している男”が智恵のフリをしているだけなのだが
それを知らない酒井は焦っていた。

憑依した男は、それを分って
わざと不機嫌な態度を示すことで、
酒井を焦らせてその反応を見て楽しんでいた。

「----お、、お嬢様…」
酒井がたまらず声をかける。

「-----ごめんなさい。一人にさせてくださる?」
智恵のふりをして男が言うと、
酒井は落ち込んだ様子で出て行った。

「ぷっ…バカなじいさんだ!
 俺が憑依してから、ずっとこのお嬢様のからだは
 俺のものなのによ!
 はははははっ!

 さ、、今日もバイブってからねよっかな!」

そう言うと、”大人のおもちゃ”を取り出して
智恵が再び喘ぎ始めた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

翌日 朝。
お嬢様の智恵から呼び出された酒井は
その場所に向かう。

屋敷内の、ダイニングテーブルがある場所だ。

「---解放…」
酒井は呟く。

いよいよお嬢様が解放される。

けれどーー
お嬢様はーー昨日の昼間の事を…?

「---酒井様」
背後から、同じく智恵に仕える執事、益実が声をかけてきた。

「---これは…どうかされましたか?」
酒井が尋ねると、益実が口を開いた。

「昨日の昼ごろ、お嬢様の部屋から、
 何やら…その…」

益実が言いにくそうにしている。

「----喘ぐような声が聞こえてきたのですが…
 なにか、、ご存じないですか?」
益実の言葉に酒井はドキッとした。

「い、、いえ、、私はなにも」
酒井がそう言うと、益実は
「そうですか…」と言って会釈をした。

酒井も会釈を返し、そのまま指定の場所へ向かう。

慌てて立ち去る酒井を見つめながら、
益実は微笑んだ。
「--お嬢様を誰よりも案じているのは、このわたしだーー」

と…。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

約束の場所につくと、
父親の光男と、お嬢様の智恵が立っていた。

おしとやかな雰囲気の智恵。
いつものお嬢様だ。

「----酒井」
光雄が低い声で言う。

「は、はい!」
酒井がかしこまって言うと、光男は口を開いた。

「昨日の昼のことは、どういうつもりだ?」
光雄が言う。

「---」
智恵が涙ぐんだ目でうつむいている。

「--は、、、ひ、、昼でございますか?」
酒井はとぼけようとした。

だがー、光男の表情は怒りに満ちていた。

誰かに言えば、
智恵は外で大暴れさせられてしまうーー

けれどーー

もう、言うしかない。
そんな状況だと悟った。

憑依の事をーーー。

「---お嬢様は憑・・・」

「ひどい!!!!」

酒井の言葉を遮って智恵が叫んだ。

「---!?」
酒井がびっくりして智恵の方を見る。

「信じてたのに…、
 酒井のこと、信じてたのに・・・
 ひどい・・・酷過ぎますわ・・・」

ボタボタと涙をこぼす智恵。

「---え、、ちょ、、ち、違います!ご主人様!」
酒井が頭を下げながら憑依のことを口に
しようとする。

だがーー

智恵のスマホが机に置かれていた。

そこにはーー
昨日の昼間の映像が流れていた。

「やめてぇ♡ たすけてぇ♡
 さかい!!離れて♡ 離れてぇ♡
 あっ♡ あぁああああああん♡ あぁん♡ あっ♡ あっ♡」


昨日の行為の映像。

映像を見ながら酒井はゾッとしたーー

昨日、智恵が言っていた言葉は
”否定の言葉”だったーー。

甘い声だったから、気にしなかったが
これはーーー”罠”

この映像を第3者が見れば
嫌がっている智恵を酒井が襲っているようにしか見えない。

「-----酷い・・・酷い・・・」
智恵が泣きじゃくっている。

「---貴様ぁ・・・目をかけてやっていたのに、
 私の娘に乱暴を働くとは。
 既に警察に通報した。間もなく警察がやってくる」

光雄が言う。

「---違います!わたしは、、わたしは!!」
酒井が、智恵の顔を見てハッとする。

邪悪な笑みを浮かべているーーー

「-----!!!」
酒井は悟る

”それ以上言ったら、このからだで暴れるぞ”

そう言っているように見えた。

「------」
酒井は唇をかみしめた

「も、申し訳ございませんでした!!!」
酒井は涙をこぼしながら土下座した。

お嬢様を守る為ならーー
例え自分が汚名を被ってもーーー。


ほどなくして警察がやってきた。
連行される直前、
涙を拭きながら智恵が近付いてきた。

”ご苦労様、これが”解放”よ。
 あなたを執事の役職から”解放”してあげたの
 うふふふふ♡”

立ち去って行く智恵。

「-----!」
酒井は思う。

”解放”とはーー
智恵のことじゃなくて・・・

「お、お嬢様!!!お嬢様ーーーーー!」
智恵が解放されないと悟った酒井は叫んだ。

けれど、そのまま連行されてしまった…。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

翌日。

智恵の第1執事だった酒井が解任されたことにより、
後任として益実が選ばれた。

「---お嬢様、愚かな酒井に代わり、私めが
 責任を持ってお世話させていただきます」

益実が言うと、智恵が少し怯えた様子でほほ笑んだ。

「はい・・・よろしくお願いします」

益実は微笑む。
そして、メガネの下の瞳を不気味に輝かせた。

そんなことに気付かない智恵は、そのまま益実を残して
自分の部屋へと戻って行った。


智恵が部屋に戻ったのを見て、益実は笑う。

「---これから末永く、よろしくお願いいたします」
益実が智恵の部屋に向かって頭をさげた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「-------」
部屋に戻った智恵の表情が歪んだ。

「----次はあなたよ・・・益実・・・」
智恵がつぶやく。

智恵に憑依している男の標的は
解任された酒井ではない。

本当の標的はーーー


「---ぜんぶ、わたしが壊してあげますわ♡」

智恵はからだを震わせて笑い出す。

「うふふふふふふふふ♡
 おほほほほほほほほ♡
 あ~~~はははははははははっ♡」

笑い続ける智恵ーー。

智恵の本性を知らない執事の益実にも、危機が迫っていたー。


おわり

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

憑依している男は正体不明のままでした!
一体誰だったのでしょうネ?

ご覧いただきありがとうございました!

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プロフィール

無名

Author:無名
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