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憑依小説 失恋の報復⑦

「お前はお姉ちゃんじゃない!」

里香の弟は叫んだー。

しかし、その時、里香はーーー
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「お前はお姉ちゃんじゃない」
孝雄が叫ぶ

「あは…何言ってるの?」
俺は笑みを浮かべた。

チャイナドレスを着た里香が
弟の孝雄に近づく。

手には弟を力強く殴った時に打撲が
出来ていた。


「どう見たって、私は私でしょ?」
孝雄に顔を近づけて俺はそう言った。


「違う!お姉ちゃんは暴力は絶対に振るわないし、
 お前みたいなそんな汚い言葉遣いもしない!

 そんな恥ずかしい格好もしない!」

孝雄が叫ぶ

「チッ…」
可愛らしい舌打ちが部屋に響き渡る


「私だって、色々ストレスがたまるの!
 女なんだから、こうして発散したっていいじゃない!」
里香の記憶を引出し、
里香が怒った時の口調をそっくりにまねた。

「……何年間 僕がお姉ちゃんと一緒にいたと思ってるんだ!
 お前はお姉ちゃんじゃない!」

孝雄が今一度叫んだ。

もう、ごまかせそうにない。。


俺は”里香の仮面”を脱ぎ捨てた。

本性をあらわにして、
凶悪な表情を浮かべ、孝雄の頬をつかんだ。

「だったら何なんだよ?」
里香の低い声が部屋に響き渡る


「うっ…お、、お姉ちゃんはどこだ?」
孝雄が苦しそうに叫ぶ

「あははははは!
 眼の前にいるさ!」

里香の笑い声が部屋に響き渡る。
こんな下品な笑い方を里香がするなんてな…

やばい、また興奮してきた。。

「目の前に…」

「そうだよ」
俺は笑みを浮かべて、孝雄をつかんだまま、
里香の机の引き出しをあけた。

”憑依薬”の容器が入っていた。

俺はそれをつかみ、孝雄に見せた。

「この薬…憑依薬っていうんだけどよ。。
 これでお前の姉さんの体、乗っ取ってやったんだよ」


「な…」

孝雄の顔から血の気が引く


「俺はさ、コイツの同級生でコイツが好きになって
 告白したんだよ。
 そしたらコイツは俺を振りやがった。
 
 だから復讐だよ!」

俺は自分の事のように悔しそうに言った。
鏡の中の里香も自分の事のように悔しそうにしている


「どうだよ!凄いだろ!?
 今じゃ里香は俺の思いのままだ!
 
 里香にこんなことさせてるってだけで興奮するぜ!
 あは、あははははは!」

俺は興奮が抑えきれず、自分の胸を狂ったように
揉み始めた

「あはははははは!たまんねぇ!」
見た目は里香だが、もはやその行為は里香ではない。


「……か、母さんに言わなきゃ!」
部屋から駆け出そうとする孝雄を俺はつかんだ


「おい、調子乗るんじゃねぇぞ」
里香の声でドスをきかせて言う。

「ヒッ…」


「孝雄も、、私みたいになりたいの?」

わざと、里香っぽく言った。
邪悪な笑みを浮かべて。。


「お…お姉ちゃんを助けられるなら…」

孝雄の目をみる。

コイツは本物だ。

里香を助けるためなら自分の体も差し出す


「…あのさぁ…
 私は今、思いのまま、操られてるの」

里香の口調で言う。

「ということは、分かるかな?
 中にいる人が、死のうと思えば死ぬことだって
 できるの…。

 アンタがこのことを言えば、私、喜んで死ぬから」

そう言い、笑みを浮かべてやった。

「--------…うぅ」

孝雄はその場にうずくまった


コイツはもう何も出来ない。
馬鹿なヤツだ。


「…これからもよろしくね。ウフフ…」
そう言い、俺は孝雄の頭を撫でてやった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

休日。

もう一人復讐しないといけないヤツがいた。

松本香苗。

里香の親友だ。


里香が俺を振った日、里香は松本さんに俺の事を相談していた。

その時、
松本のヤツは「新庄君って、態度悪いし、なんか怖いよね。」
と笑いながら言っていた。

俺には聞こえないと思ったのだろう。
だが、今の俺は里香の記憶を全て引き出せる。


俺は男を誘惑するようなミニスカートをはき、
胸を強調する服装で、
外に出ていた。

通行人の視線が心なしか集まっている気がする。

綺麗な足を惜しげもなく披露して街を歩く。
最高だぜ。

何故 里香はこんな、恵まれてながら、
控えめな服装をしてたんだろうな?

ま、、、答えは知ってるんだけどよ…。


「お待たせ」
俺は松本さんを呼び出していた。
一緒に遊ぼうという名目で。。


「…あ、里香!
 ……な~んか、最近派手になったよね?
 彼氏でもできたの?」

俺の姿を見て松本さんは笑う。

「…どうかなぁ?私だって年頃だからね!」
適当に答えておいた


「ねぇねぇ、見せたいモノってなに?」
松本さんが尋ねる

「だ~め!まだ秘密!」

俺はとある廃屋に松本さんを連れていくつもりだった。
そこには俺の親友で、地元のワルを三人待たせてある。

ククク…楽しみだぜ。



里香は邪悪な笑みを、隣にいる友人に悟られないように
浮かべた。



しかし、彼は気づいていなかった
”弟に憑依薬を見せてしまったこと”が仇になってしまうとは…


⑧へ続く

コメント

ダークな終わり方希望です

Re: タイトルなし

> ダークな終わり方希望です
終わり方はもう決まってますが、
案外○○な展開に…
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Author:無名
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