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<憑依>小学生エンペラー③~支配の果て~(完)

家族、学校…
そして町をも支配した千華。

憑依されたままの千華は、
最後に、町長の待つところへと向かう。

復讐を終えるためにー。
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千華は不気味な笑みを浮かべていた。

町は既に、千華の言いなり。
可愛い女子一人の言いなりになるとは
情けないヤツらだ。

「--ふふふ、わたしはこの町の支配者!」

千華がご機嫌そうに笑いながら微笑む。

心の中に幽閉された千華の抵抗も
ほとんど無くなっていた。

もう、この体は思いのまま。

両親とのキズナも、
クラスメイトとのキズナも、
全て引き裂いてやった。

並大抵の女の子は、もうーー
正気ではいられないはずだ。

むろん、この子もー。

「--くふふ・・・
 わたしが千華として、この町を支配
 してあげるから♡」

そう言いながら髪の毛をかきあげ、
町長の待つ場所へと向かうー。

”あいつ”のことだ。
もう異変に気付いているかもしれない。

千華はそう思いながら、
町長が居る場所へと向かったー。

「--お嬢ちゃん、ここは立ち入り禁止だよ」
職員が、千華を止めようとする。

「--お願い!通して♡」
可愛らしくお願いするポーズをする千華。

「ダメだよ!この先は、小山田町長が、
 仕事を…」

チッ・・・

千華は舌打ちをした。

「ごちゃごちゃうるせぇんだよ!どけ!」
千華が目を赤く光らせると、
職員は奇声をあげたまま、だらしなくその場に
倒れたー。

「--どうした?」
役所の中に居た小山田町長が声をあげる。

「---ふふふ、ようやくこの時が来た!」
千華は狂ったように笑いながら、
町長のもとに近づいていき、
町長の机の上に座り込んだ。

スカートがだらしなくめくれている。

「---き、君は…?」
小山田町長が、困惑した様子で尋ねる。

「お久しぶりですー」
千華がニヤリと笑うと、
小山田町長が呟いた。

「--貴様…野崎(のざき)か!」

千華は笑う。

「うふふ・・・♡ 今は小学生の千華だよ♡」

と。


千華に憑依している男はーー
3年前まで、小山田町長のもとで、
働いていた人物だったー。

しかし、ある日、汚職が明るみに出そうに
なった小山田町長は、
その罪を巧みに手をまわして、部下の野崎に
なすりつけた。

その結果ー、
小山田町長の罪は隠ぺいされ、
野崎は、汚職の町議として、家族に見捨てられ
人生そのものを狂わされた。

この町を支配するのは復讐ー。

「---復讐」
千華がつぶやいた。
憎しみをその目に輝かせて。

「--町のみんなは支配したわ。
 後はアンタだけ。」

千華がニヤニヤと笑う。

小山田町長は、背後の壁に後ずさる。

「--ま、待て、野崎くん。
 話し合いで解決しよう」

町長が焦った様子で言う。

「--できるわけ、ないでしょ?」
千華が冷たい声で呟いた。

「---俺は、お前のせいで人生すべてを
 狂わされたんだ!わかるか?
 俺は全てを失った。
 
 -1年前、憑依薬を手に入れた俺は、
 計画を練った。
 そして、実行した!

 この餓鬼の体を乗っ取って、
 町を支配する計画を!

 こんな女一人に、支配される町なんて
 大したことねぇよなぁ!あはははははあっ!」

笑いまくる千華。

「---あんたの人生、ぶっ壊してあげる」

千華が小学生とは思えない様な色っぽい笑みを
浮かべて町長に近づく。

そしてーーキスをした。

「んふっ…♡」
千華が年に似合わない甘い声を出す。

「--や、やめ…」
小山田町長が叫ぶ。

「--小学生のわたしとこんなことしてる写真が
 出回ったら、どうなるかしら?」
千華が蔑むような声で、
スマホで写真を撮影しながら笑う。

「や…やめろ!やめろ!」
小山田町長が叫ぶ。

「んふふふふふ♡
 わたしを、楽しませなさい!」

千華はそう言うと、小山田町長を押し倒した。


千華の喘ぐ声がー
役所内に響き渡った。

「はぁ…♡ はぁ…♡」
千華が息を切らしながら笑う。

「---わたしはこの町のエンペラー…
 支配者になったのよ」

千華が勝ち誇った表情で、
放心状態の小山田町長を見つめた。

「---あはははははははは!
 あんたの人生も、これで…!」

千華が笑うー
さぞ、愉快そうにー。

「あははははははは」
「はははははははははは」

ーーー!?

千華は笑うのをやめた。

自分以外に、誰かが笑っている?

「---はははははははは!ご苦労だったな!」
小山田町長が邪悪な笑みを浮かべた。

「----なに?」
千華が表情をゆがめる。

「---全てはわたしの思い通り。
 粘着質なお前のことだ。
 ”復讐できる道具”を与えれば必ず行動を
 起こすと思っていたよ」

小山田町長が先ほどまでの怯えた
”演技”をやめて、タバコを吸い始めた。

「--1年前、君に憑依薬を渡したのはーー
 誰だったと思う?」

小山田町長が笑う。

「---!?」
千華が1年前のことを思い出す。

憑依薬はーー
途方にくれていた雨の日の夜ー
可愛らしい女子高生が、声をかけてきて、
渡してくれた―。

”あなたに、復讐のチャンスをあげますー”と。

「--まさか!」
千華が顔をあげる。

「あのJKは俺が憑依して操っていたとしたら?」
小山田町長が笑うー。

1年前ー
千華に憑依している野崎に憑依薬を渡したのはー
小山田町長に憑依されて操られていた女子高生だった。

「---な、なぜ」
千華が唖然とする。

「指示を得るためだよ」

小山田町長はここ数年、町民からの支持を
少しずつ失いつつあった。

そのためー
小山田は憑依薬を、かつての部下の野崎に
渡したー。

「---お前が、町を支配しー、
 絶望的な状況下で、私がお前を消し去る。
 するとどうなると思う?」

小山田がニヤリと笑う。

「まさかー」
千華が唖然とした表情で言った。

「--世間は俺を英雄として
 もてはやすだろう!」

小山田町長がそう叫ぶと、
机から何かを取り出した。

「--な…」

小山田が取り出したのは
”憑依した人間を消し去る”特殊な薬。

「--野崎、お前は最初から最後まで
 私の掌の上だ。
 おまけに、私をそのからだで楽しませてくれた」

千華は逃げようとしたー。

が、すぐに小山田につかまれてしまった。

「や…やめろ!はなせ!」
怒声を上げながら叫ぶ千華。

「--さよならだ…」
小山田は、千華の腕に注射を打ち込んだ。

「--ぎぃあああああああああっ!」
千華の中に居た野崎が消滅していくーー。

そしてーーー

千華は倒れた…。

「---くくっ、
 馬鹿な町民どもは、これで私の思うが儘だ!
 この私こそが、支配者なのだ!」

小山田町長は、そう叫んだー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1時間後。

「--町民のみなさん」

小山田町長が、高らかに町を凱旋している。

「--支配は終わりました!
 もうご安心ください!
 私が、千華ちゃんを、救い出すことに成功しました!」

小山田町長が、意識を取り戻した
千華の腕を持ち、高らかに宣言した。

「--千華!」
母親と父親が嬉しそうにその後継を見つめる。

”小山田町長 万歳”

”小山田町長 万歳”

町民たちが嬉しそうにコールする。

憑依された千華による
恐怖の時代は終わった。

「--千華ちゃん、何かみんなに言うことはあるかい?」
小山田町長が優しく、千華にマイクを手渡した。

「---私・・・お父さんやお母さん、
 クラスのみんなにいっぱい迷惑をかけちゃった…
 本当に、ごめんなさい」

意識を取り戻していた千華は、そう語った。
町長に操られているのではなく、自らの意思でー。

そしてーー

「もう、一つみんなに言いたいことがあるの!」
千華は叫んだ。

「---」
小山田町長がいつわりの笑みを浮かべて、
千華を見ている。

”これで、私の評価は盤石なものとなる”

「---くくっ、
 馬鹿な町民どもは、これで私の思うが儘だ!
 この私こそが、支配者なのだ!」


ーーー!?

小山田町長の、言葉が流れたー。

町民たちが静まり返る。

そしてーーー
憑依されていた千華と、小山田町長のやりとりが流れるー。

汚職のことー
千華が憑依されているのを知り、体の関係を持ったことー。
元部下の野崎とのことー。

千華は、目に涙を浮かべていたー。

「--ど、どういうことだ!」
小山田町長が叫んだ。

「--わたし、憑依されていた間のこと、
 全部わかってたの…
 でも、どうすることもできなかった…

 私に憑依していた野崎って人…
 ボイスレコーダーで町長さんとの会話を録音してたの」

千華が、ボイスレコーダーを掲げる。

「あの人、最後に私に言ったの。
 ”許してくれとは言わない。恨んでいいー
  でも、ポケットに入っているこれだけはー
  みんなに聞かせてやってくれー”

 って…」

町民たちは、静まりかえっている。
やがてー
小山田町長に対するブーイングが巻き起こった。

「わたし…、わたしの体を好き勝手にした
 あの人を許さない…
 けれど…町長さんおことも許さないー!」

千華に睨まれた小山田町長は、力無くその場に座り込んだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

数日後ー

千華の家ではいつものような暖かい光景が
広がっていた。

「--おとうさん、おかあさん、迷惑かけちゃってごめんね」
微笑む千華。

「いいさ」
父が笑う。

「--そうよ。気にしないで。
 おかえりなさい、千華ーー」

家族は、再び、光を取り戻したー

かけがえのない、光をー。


小山田町長は、ほどなくして、失脚したー。
千華によって、脳を破壊されたものたちも、
憑依していた男、野崎が消えたからだろうかー、
次第に記憶を取り戻し、全員が社会復帰を果たしていたー。

こうして、町には再び、平穏が訪れたー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ザッ…

裏路地を歩く、みすぼらしい格好の男ー。

町長だった小山田だー。

彼にはまだ”切り札”があったー。
そう、憑依薬がー。

小山田は、
憑依薬を口元へと運び、笑みを浮かべたー。


”あの町は、わたしのものだー”


おわり

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

小学生エンペラー完結です!
憑依されていた子が無事なのは
我ながら珍しい(?)ですね!

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無名

Author:無名
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