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<憑依>わたしは元優等生①~憧れの先輩~

誰からも慕われる生徒会長が居たー。

けれどー、
その生徒会長は、変わってしまった。

彼女に、何があったのか…。

花を踏みにじり、歪んだ笑みを浮かべる
かつての優等生―。その真相は…。
---------------------------

物凄い勢いで振る雨が、轟音を立てているー。

放課後の生徒会室ー。
割られた花瓶と、引き裂かれた花を前に、
一人の女子生徒が笑っているー。

そして、もう一人の女子生徒は信じられないという
様子で、それを見ている。

「--先輩!ど、、どうしてですか!」
1年生の生徒会書記、城咲 恵里(じょうさき えり)が叫ぶ。

「---どうしてって…?」
粉々にされた花を前に笑うのはー。

誰からも慕われているはずだった
心優しい生徒会長のー
宮田 奈緒美(みやた なおみ)-

不気味に笑う彼女に、その優しさは無い。

「--真面目に生きるなんて、
 バカらしいじゃない…?」

奈緒美が吐き捨てるようにして言う。

「--そ、、そんな…先輩!
 嘘だって言ってください!
 先輩は…」

恵里がそう言うと、
奈緒美は机を蹴り飛ばした。

「--この学校がウゼェんだよ!」

奈緒美の怒鳴り声に、恵里は、悲しそうに
目に涙を浮かべたーーー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1ヶ月前ー。

「--先輩!」
生徒会書記の、恵里は、
2年生の生徒会会長、奈緒美を
尊敬していた。

部活動に、勉強、生徒会の活動全てをこなし、
同級生からも後輩からも、先生からも好かれる
理想の優等生ー。
それが、奈緒美だった。

「--あ、恵里ちゃん!
 どうしたの?」

奈緒美が優しく微笑む。

「-あ、あの、この前はありがとうございました」
恵里が、奈緒美に会釈をする。

「--おかげで、テストで高得点取れましたよ~!」
嬉しそうに言う恵里。

恵里は、苦手な英語の勉強を、
先輩である奈緒美に教えてもらい、
テストで良い成績を残せたようだ。

「--ふふ、おめでとう。
 困ったことがあったら、また何でも言ってね」

微笑む奈緒美。

「--はい!」
恵里はうれしそうに返事をした。

恵里にとって、奈緒美は憧れでもあり、
尊敬すべき先輩だった。

奈緒美が立ち去った後も、嬉しそうに
笑顔を浮かべていると、
「本当に大好きねぇ、会長のこと」と背後から声をかけられた。

生徒会副会長の阿部 則子(あべ のりこ)。
奈緒美と同じ、2年生の生徒だ

「あ、先輩!」
恵里が笑顔で則子に声をかける。

「--ま、尊敬する気持ちは分かるけどね」
則子は、生徒会会長に立候補していたものの、
奈緒美との票数争いに敗れ、副会長に甘んじている。

そのせいか、何かと奈緒美に突っかかることも
あるものの、心の奥底では、奈緒美のことを認めているようだ。

「--先輩、今度の文化祭、成功するといいですね!」
恵里が言うと、
則子も頷いた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

翌日の生徒会の話し合いでとある事件が
話題となった。

最近、学校内の花が荒らされている件についてー。

「--どうして、そんな酷いことするんだろう…」
書記の恵里が悲しそうに言う。

「---既に今月に入ってから6件…」
生徒会長の奈緒美も悲しそうにつぶやく。

「---誰かが、花を荒らしてるってことね」
副会長の則子が言う。

今月のはじめ、花壇の花が滅茶苦茶に踏み荒らされていたのを
皮きりに、
花壇に除草剤がまかれたり、
教室の花瓶の花が引き裂かれていたりー
そういうことが立て続けに起きている。

「--軽い気持ちでやってるんだろうな…」
2年の書記、男子生徒の伸樹が言う。

「---・・・・・・--」
生徒会長の奈緒美がとても悲しそうな表情を
浮かべているのを見て、恵里は心を痛めた。

”許せないー”と。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

それから数日間。
恵里は放課後、他の生徒会メンバーにも
内緒で、校内の花壇の見回りをしていた。

1か月の間に6件。
必ず、誰かが尻尾を現すはずだ、と。

そしてー
見回りを始めてから5日…
”そいつ”は現れた。

「--へへへっ!花はさぁ、
 俺たちに踏みつぶされるためにあるんだぜ!」
1年の男子生徒、
正文(まさふみ)と猛(たける)。

恵里と同じくクラスの生徒たちによる仕業だった。

「--ちょ…何やってんのよ!」
恵里が飛び出して叫ぶ。

「---!!」
正文と猛は驚いた表情で振り返った。


そして…。


「--どうして、そんなことするの?」
恵里から連絡を受けて駆け付けた生徒会会長の
奈緒美が悲しそうな声で言う。

「--そ、それは…」
正文と猛は、2年生の先輩である奈緒美から
注意されてしゅんとしていた。

「--先輩、すっごく悲しんでたのよ!
 ちゃんと反省してるの?」
恵里が言う。

「----」
正文は恵里を無言で睨んだ。

「---何よその目!」
恵里がカッとなって叫ぶ。

「---いいの。やめて」
奈緒美が恵里を止めた。

「--ねぇ、二人とも…
 こんなことしても、何になるの?
 花を傷つけて…」

奈緒美が悲しそうに尋ねると、
正文が答えた。

「---楽しいからですよ…」

「え?」
奈緒美が思わず聞き返す。

「--先生とか、先輩とか、勉強とか…
 そういうのばっかりで、毎日疲れるんですよ!
 だから少しぐらい、発散したいんですよ俺たちも!」

正文が叫んだ。

あまりにも自分勝手な言い分に、恵里が叫ぶ

「あんたたち最低!
 花をいじめてなんとも思わないの!」

恵里の言葉に
猛も正文もふてくされたような態度をとっている。

「----そう」
奈緒美がとても悲しそうにそう呟いた。

「先輩ーーー」
恵里が悲しそうに奈緒美を見る。

こんな顔を憧れの先輩にさせる二人を許せない。
恵里はそう思った。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

翌日。
恵里は、花の件を生徒会の担当の先生に報告した。

正文と猛は呼び出されて、
停学処分を受けることになった。

その帰路…

「あ~~あ、ウゼェなアイツ!」
猛が、恵里の顔を思い浮かべながら叫ぶ

「あの先輩の前で言い顔しちゃってよ~!」
猛が言うと、正文がニヤリと笑みを浮かべた。

「---あいつ…
 その”憧れの先輩”が花を荒らしてたら
 どういう顔するんだろうな?」

正文の言葉に、猛が「は?」とつぶやく。

「--あのお人よしそうな先輩が、
 んなことするわけねぇだろ?」
健の言葉に、正文は不気味にほほ笑んだ。

「いや…見てろよ…
 するさ…」

正文の意図が分からず、
猛は首をかしげた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

その日の夜ー。

奈緒美は、机に向かって
勉強していた。

真面目な奈緒美は、
私生活においても、まじめな生活を送っている。

「---?」
ふと、違和感を感じた。

奈緒美は振り返るも、そこには何もない。

(よぉ…)

突然、声が聞こえた。

「えっ…?」
奈緒美が机から立ち上がって振り返る。

(…先輩…俺ですよ、俺…
 停学になった1年の…)

「---え…、浜野谷くん・・・?」
浜野谷 正文…停学になった1年の生徒の声がする。

(…先輩…俺、ムカつきましたよ)

どこからか聞こえてくる正文の声に
奈緒美は怯えた表情をして言う。

「--は、、浜野谷くん…?どこにいるの?」
奈緒美の言葉を無視して正文は言った。

(恵里…先輩のことを、
 とても尊敬しているようですね。

 でも…その憧れの先輩が
 花を荒らしてたら、あいつ、どんな顔しますかね?)

正文の言葉に、奈緒美は言う。

「--そ、、そんなこと私がするわけないでしょ!
 それよりどこにいるの?」

奈緒美の言葉に、正文は笑った。

(いやぁ…先輩、これから先輩は、
 悪い女になるんですよ。
 毎日毎日、影で花を荒らす女にね)

正文の言葉に奈緒美が寒気を感じて震える。

「--な、、何言ってるの…?」

(…これから俺は、先輩、あなたの身体を貰います。
 今、俺がどこにいるか分かります?)

「----」

奈緒美が恐怖に顔をゆがめる…。


(先輩の…中に居るんですよ!)

「---えっ…ど、、どういうこと!?」
奈緒美がおびえながら叫ぶ。

(--憑依・・・
 俺は憑依して人を好きに操る力を持ってるんですよ先輩!

 ふふふ・・・俺が先輩になって、
 学校を滅茶苦茶にしてやりますよ)


「や…やめっ…!」
次の瞬間、奈緒美の身体がビクンと震え上がった。

「---い…いやぁ…入ってこないで…
 で、、出て行って」

あまりの苦しみに奈緒美はその場で
もがき苦しんで、
床に倒れ込んだ。

「あぁ…あ・・・あ・・・」
奈緒美がスマホの方に手を伸ばす。

誰かに…
誰かにこのことを知らせないと…

奈緒美の目から涙がこぼれるー。

そしてー
動きを止める奈緒美

「ふ…ふふ・・・ふふふふ」
奈緒美が笑いながらゆっくりと立ち上がった。

「あはははははははははははは~~~!」
目に涙を浮かべたまま、大笑いする奈緒美。

ペロリと、髪の毛を舐めると、
奈緒美は「ふぅ…♡」と甘い息を吐いて笑った。

「--ーーふふふ・・・
 わたし、”元”優等生になっちゃった♡」

そう言うと、奈緒美は鏡を見つめて、
自分の服をゆっくりと脱ぎ始めた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

翌日の朝。

奈緒美はいつもより早めに登校した。

「----花をいじめて何とも思わないの?か…」
奈緒美が歪んだ表情でつぶやく。

そしてーーー

「思わねーよ!」
汚い口調で叫ぶと、奈緒美は、靴で、花壇の花を
憎しみを込めて踏みつぶした。

「ひひひひひひっ!うふふふふふふふふっ♡」
狂気に満ちた笑い声をあげながら、
花を踏みにじる奈緒美。

「生徒会長のわたしが、
 こ~んなことしてるなんて!」

邪魔な長い髪を払いながら、
何度も、何度も花を潰していく奈緒美。

数分後ーーー
花壇は滅茶苦茶に荒らされたーー。

「くくくくく…」
奈緒美は自分の胸を触りながら笑う。

「---恵里ちゃん…
 どんな反応するかなぁ~~~!

 わたし、たのしみっ♡」

踏みつぶした花に唾を吐き捨てると、
奈緒美は低い声で笑いながら、
そのまま校舎の中へと向かって行った…。


②へ続く

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歪められた生徒会長…
果たして、この後どんな運命が待ち構えているのでしょうか!

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