FC2ブログ

<憑依>儀式①~神の器~

仲良しの高校生カップルに悲劇が起きるー。

謎の宗教団体に捕らえられてしまった彼女は、
団体が崇拝する”神”の器に選ばれてしまう。

彼女の運命はー?
そして、彼女を助けに向かう彼氏の運命はー?

※リクエストを元に作った小説です!
---------------------------

関谷 清二(せきや せいじ)は、
モテナイ男子だった。

高校2年になるまで、彼女など、一度も出来たことがない。

けれどー
奇跡は起こった。

同じクラスメイトで、同じ美化委員会として
活動していた、女子生徒、
中条 亜実(なかじょう つぐみ)と、
2ヶ月ほど前に付き合うことになったのだ。

亜実は、おしとやかな生徒で、外見上も
とても落ち着いた真面目な女子生徒だ。

清二は、こんな可愛い子が自分の彼女で
いいのだろうか?といつも自問自答を続けていた。
そのせいか、亜実に対しても、必要以上に
気を使ってしまい、変な発言をしたり、空回りするような
ことが多かったー

この前も、
唐突に「な、、中条さんを見てえっちな気持ちになったりとか
絶対にしないから!」とわけの分からないことを言ってしまった。

下校中に唐突にこんなこと言われたら、気持ち悪いだろうな…と
清二も反省していた。

しかし…そんな不器用な清二のことを、
亜実は亜実で、おもしろがっていた。

「---ねぇねぇ、そろそろ1回ぐらい、手をつないでみようよ」
亜実が笑いながら言う。

「----ぶっ!」
飲んでいたペットボトルのお茶を噴出す清二。

「--ちょ、、ちょっと!き、汚い!」
亜実が、そうは言いながらも、面白そうに笑っている。

「--な、何だよ急に…
 ぼ、、僕はまだ心の準備が…」
清二が言うと、
亜実は苦笑いした。

「--関谷くんって、本当に奥手だよね?」

その言葉に、清二は「からかわないでよ…」と
苦笑いする。

「--ふふ、でも、そういうところが可愛い」

かわいいと言われて顔を赤らめる清二。

亜実にはいつもからかわれてばかり居る。

けれどー。
真面目で、落ち着いた印象で、
それでいてお茶目な一面もある亜実のことを
清二は本当に大切にしていた。

これからも、亜実のことは、大切にしていきたい…
そう思っていた。

けれどー。
この日、全てが変わってしまうなんて、思いもしなかった。

「---おぉーーー!ついに見つけた・・・!」

背後から声がした。

「---?」
清二が振り返ると、そこには謎の白いローブを
羽織った男たちが立っていた。

「---な、、、何ですか?」
清二が驚いて言うと、
ローブの男の一人が言った。

「-----あなた様こそーー
 ”神”の器にふさわしい」

ローブの男が、亜実を指差している。

「--あ、、あの…?どういうことですか?」
亜実が怯えた様子で言うと、
ローブの男は不気味に笑うー。

「--ーーー」
ふいに、ローブの男の目が赤く光った。

「---!?」
清二が、驚く。

しかしー
特に何も起こった様子はない。

「-----ー」
亜実が、ふいに、歩き出した。
白いローブの男たちのほうに。

「--中条さん?」
清二が不思議に思い、亜実に声をかける。

しかしー
亜実はうつろな目をしたまま、
ゆっくりと、おぼつかない足取りで
白いローブ男のほうに歩いていく。

そしてー
ローブ男の前で立ち止まる。

「---ふふ、いい子だ」
ローブ男が、亜実の頭をなでると、
そのまま、近くに止めてあった白い車のほうに
亜実を連れて行く。

「え?ちょ…?中条さん?」
清二が叫ぶ。

しかし、亜実は清二の言葉に反応することなく、
虚ろな目をしたまま、車に乗り込んだ。

そしてーー
車は走り去った。

「---え…な、何だよこれ??
 ゆ、誘拐?」

清二は、唖然としながらも走り去った車のほうに
向かって、猛ダッシュで走りはじめた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「---おぉ…神よ…」

謎の台の上に、亜実が意思なく、
虚ろな目で立っている。

「---ついにこの日が来たー」

白いローブの男は、
不気味に笑う。

宗教団体、
”ホワイト・エデン”

彼らは、"神”を崇拝する、怪しげな団体だった。

代表の男、通称”マスター”は、
神の古文書を自宅の裏庭から発掘し、
そこに記されていた神のお言葉に従って
この宗教団体を立ち上げたー。

「---さぁ、神よ…
 いよいよ復活のときです」

彼らはー
亜実の身体に、神を憑依させて、
現世に神を復活させようとしていたー。


がらっ!

入り口が開いた。

「---はぁっ…はぁっ」
清二が、宗教団体の車を尾行して、
なんとか、追いついたのだった。

「--おや?君は?」
白いローブを被った男たちのリーダー、
通称”マスター”が不気味に笑う。

「な…中条さんに何をするつもりだ!」
清二が言うと、
マスターは微笑んだ。

「君は、この世界のはじまりを考えたことがあるかね?
 人類の誕生の理由を考えたことがあるかね?」

マスターの言葉に、清二は”いかれている”と思った。
まともな人間なら、初対面の人間に対して
こんなことは言わない。

「---我々人類が誕生したのは、
 我らが偉大なる神、エデン様のお力によるものなのだ」

マスターが叫んだ。
教会と思われる建物の天井には、
ひげを立派に生やした神と思われる絵が描かれている。

「ーーエデン様は、不本意ながらこの世を去られた。
 だがー。わたしはついに見つけた。
 偉大なる神を再びこの世にお迎えする方法を…!」

清二は、語るマスターを無視して、
スマホを取り出した。

「1 1 …」

スマホで警察を呼ぼうとした清二を見てマスターが叫んだ。

「儀式を開始しろ!」

「---?」

白いローブの集団が祭壇の上に、
亜実を横たわらせて謎の呪文を唱え始めた。

「---あの子は、神をお迎えするのにふさわしい子だ。
 あの子の身体に、神を憑依させ、現世にお迎えする!」

マスターの言葉に、清二は手を止めて叫んだ。

「なっ…、やめろ!」

と、同時に清二は思う。
”神”なんて居るわけがないじゃないか。
どうせ、何も起こりやしない… と。

しかし…

「---おぉぉぉぉぉぉ!エデン様!」

教会の天井から、光が降り注いできた。
その光はーーー、
亜実の体に降り注いでいる。

「うっ・・・ うっ・・・・ あ・・・」
亜実が苦しそうに身体をビクンビクンさせながら
うめき声をあげている。

「---え…、、な、中条さん…
 お、、お前らやめろ!あの光は何なんだ!?」

清二がパニックを起こしながら叫ぶ。

マスターは言った。

「神の御来光だーーー!」

と。


光が消えるー。
そして、亜実がゆっくりと起き上がった。

目には、光が宿っている。

「--な、中条さん…?」
清二は不安そうにその名前を呼んだ。

亜実は清二の方を一瞬見つめたが、
すぐに興味無さそうに目を逸らした。

無表情で、まったく清二に興味が無い、と
言わんばかりの態度。


「---ここは?」
亜実が高圧的な様子でマスターに尋ねた。

「おぉぉぉ…神よ…
 ここは、我らが教会にございます」

マスターが頭を下げると、
亜実は、天井の写真を見つめた。

「---あれは、何だ?」
普段の可愛らしい話し方ではなく、
まるで機械的な様子で淡々と尋ねる亜実。

清二は、困り果てた様子でその場に立ち尽くす。

「ーーあれは、あなた様でございます」
ローブの男の一人が言う。

教会に描かれた神、エデンのイラストを
書いたのは、この男なのだろう。

「----我を侮辱しているのか」
亜実が語気を強めて言った。

「--へ?」

「---我はあのような醜い姿ではない!」
亜実がそう叫ぶと、目を赤く光らせたー。
次の瞬間、ローブ男の一人は、蒸発して消えてしまった。

「ひっ…!」
残る3人のローブ男たちがうろたえる。

「---な、中条さん…!な、、何やってんだよ…!
 い、、、今のは?」

清二がうろたえた様子で尋ねる。

亜実は、一瞬清二の方を見た。
「---なかじょう?無礼者が…。控えよ」

亜実の高圧的な態度に、清二は委縮してしまう。

髪を邪魔そうにはらいのけながらマスターの方を見つめる亜実。

「お…おぉ…エデン様…
 あのようなイラスト、大変申し訳ございませぬ」

マスターが頭を下げると、
亜実が叫んだ。

「無礼者が…!二度も我の名を間違えるな!」
亜実がそう叫び、目を赤く光らせると、
マスターは悲鳴をあげながら蒸発した。

残る2名のローブ男が混乱している。

亜実はため息をつくと、
用意されていた玉座のようなものに座り、足を組んだ。

「---腹がすいたな…。
 何か馳走を用意せよ」

亜実が無表情で言うと、
ローブ男の一人が「も、申し訳ありません ここには…」と
言いかけた。

次の瞬間、そのローブ男も蒸発した。

「ひ…ひぃ~~~!」
残りの一人は、ローブを脱ぎ捨てて
短パン姿で逃走してしまった。

「--あ・・・あ」
目の前で3人の人間が”蒸発”した。

清二は恐怖で身を震わせていた。;

亜実が立ち上がる。

「----人間よ」
亜実の可愛らしい声―。
けれども、今の亜実の心はない。

高校の制服姿の亜実ー。
でも、今の亜実は、悪魔に見える。

「---我は、腹が空いた」
亜実が言う。

「--や…やめてよ…中条さん」
清二が恐怖に身を震わせて
ガクガクと震えている。

「----我を待たせるとは…」
無表情で、ゴミを見るように清二を見つめる亜実。

「うっ・・・ うっ・・・」
元々気弱な清二は、泣くことしか出来なかった。

「---ーーー」
亜実の手が触れた。

「---」
清二が顔を上げると、
亜実が清二が背負ったリュックサックの脇から、
何かを取り出していた。

「ーーあるではないか」
亜実が、清二の持っていた”カロリーメイト”を
取り出し、そのまま玉座の方に戻って行った。

「----……」
清二はまだ、恐怖に震えていた。

「----」
亜実が、カロリーメイトの箱を不思議そうに眺めている。

「……あ、、あの…」
清二が声をかけると、亜実が清二の方を見た。

そこに、笑顔はないー。

「--人間よ…これは、どうやって食べるのだ?」
亜実がカロリーメイトの箱を持ちながら清二に言った。

「あ・・・は…はい、これは…」
清二はそう言いながら、亜実の方に歩いていき、
カロリーメイトの食べ方…

箱を開けるところから教え始めるのだった…


②へ続く

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

リクエストによる作品です!
以前の作品「禁忌の村」とは異なるかたちで
神の憑依を描いていきます!

スポンサーサイト
[PR]

[PR]

コメント

非公開コメント

プロフィール

無名

Author:無名
憑依小説好きです!
TSF/憑依系メイン
の小説を公開していきます!

基本的に毎日更新しています!

無断転載はご遠慮下さい。。

ツイッターやってます!

PR

PR

カテゴリ

検索フォーム