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染め男~ソメオ~① "染める男”

その男には触れている間に、自分の記憶や精神の一部を
植えつける能力があった。

男は、その力に小さい頃から悩んでいた。
その能力を絶対に使うまいと。
しかし、ある日…

※リクエスト題材の小説です!
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「--こんなことも出来ないの?
 この、脳なし!」

上司の、二宮 美佐子(にのみや みさこ)が
怒鳴り声をあげた。

20代後半の男性社員、
下田 正治(しもだ まさはる)は、
新しく自分の上司になった、30代後半の女性部長
美佐子に毎日のように怒鳴られていた。

美佐子は、何故か自分のことを目のカタキにしている。
憎まれるようなことをした覚えはない。

けれども、上司の美佐子にとっては、
正治のことが気に入らなかったのだろう。

執拗な、嫌がらせにも似た叱責を受け続けていた。

この日の退勤時間にも、そうだった。

「--あんたさぁ、わたしを舐めてるの?」
美佐子が鋭い目つきで言う。

「い…いえ、別に…」
正治が謝罪の言葉を口にする。

しかし、美佐子はそんな態度を見て、
さらにエスカレートした。

「あんたなんて、どこに行っても
 何もできやしないよ!」

美佐子の罵倒が続く。

正治の我慢は限界に達していた。

彼はーー
小さい頃からある力を持っていた。

それはー
相手の触れている間に、自分の記憶や精神の一部を
植えつける能力。

ある日、念じると、右手がオレンジ色に輝くことに
気付いた。
なんだろう?と思いつつ、その現象を祖父に話したところ、
"自分の記憶や精神を他人に植え付ける力”だと
祖父は言った。

祖父が持っていた古文書に書かれていたのだという。

そして祖父は言った。
「その力を、使ってはならぬ」と。

確かに、正治もそう思っていた。
ある日、怖いものみたさで、同級生の女の子にその力を
使ったところー、

数秒触っただけで、女の子がやたらと自分に好意を
示すようになったのだ。

正治は、この"強大すぎる力"恐れて、
それ以降、絶対に使うまいと心に誓っていた…

だが…

「--いつもいつも、俺を馬鹿にして。
 俺が何をしたっていうんですか?」

正治が、女性部長の美佐子に怒り、
美佐子の方に手を触れた。

「なによ!セクハラよ!
 上に報告してやるわ!」

美佐子が触られたことに腹を立てて叫んだ。

「--このケダモノ!」
美佐子にそう言われて、正治はついに
怒りが爆発した。

「-ーお前こそ、パワハラだろうが!」

怒りに呼応するかのように、
右手がオレンジ色に光り出す。

「--え?」
美佐子が不思議そうに手を見る。

「あっ…」
正治が一瞬手を離そうとする。

だがーー
この女性部長をー
自分色に”染め上げ”たらー?

そう思ってしまい、手を離せなくなった。

「あ・・・あ・・・あぁ…」
美佐子が突然苦悶の表情を浮かべた。

「……」
正治は戸惑った。
この力を悪用することー。

それだけはしないと誓っていたから…。

けれど、女性部長への憎しみが、
それに勝った。

「--あ・・・ぁ…」

手を離す正治。

「---あ・・・・・・も、、申し訳ありませんでした」
美佐子がさっきまでとは異なる態度で、
その場で土下座を始める。

「---申し訳ありません!わたしったら
 何であなたにあんなこと…」

小学生の時と同じだー。
自分に忠実なーー
自分に好意的な存在になる…

この手の力は凄まじい。

祖父によれば、これは
”自分の記憶や思考の一部が植え付けられている状態”なのだと言う。

正治も記憶や思考の一部だけを植え付けられた美智子は、
その大元の存在である正治に忠誠を誓っているのだ。

「---」
正治は美佐子を見ながら祖父の言葉を思い出す。

この状態から、さらに相手を染め上げればー、
相手は”自分”そのものになってしまうと言う。

「---お前なんて、どうにでもなってしまえ!」
正治は、美佐子にさらに手を触れた。

オレンジ色に光る手から、自分の記憶や思考を
植え付けて、美佐子を自分色に染めていく。

「--あぁ…ああああ…っ…うあぁあああああ!」
美佐子が髪を振り乱しながら苦しんでいる。

「が…ぁ…あっ…あ」
美佐子が痙攣し始めて、
白目を剥いて、口から涎を垂れ流しながら仰向けに倒れてしまう。

「---俺を馬鹿にした罰だ!
 染まれ!染まれ!!!染まれぇ!!!」

正治が倒れた美佐子にさらに、手をかざし、
美佐子を染めていく。

自分色にー。


「…くぁ……あ」
美佐子は口から泡を吹きだし始めた。

「---!」
流石にヤバいと思ったのか正治は美佐子から手を離した。
もしも死なれでもしたら、さすがにまずい。

「---」
正治は倒れた美佐子を足で蹴り、起こした。

「う…」
美佐子が少しずつ目を開ける。
そして、ニヤッとした。

「---よぉ、俺」
美佐子はそう言った。

「--……ぶ、部長…?」
正治が人に自分の精神を植え付けることをしたのは
今までに1回。
小学生の頃に、女子に植え付けただけ。
それも短時間だったから、その子は、正治に対して
異常な好意を抱くだけにとどまった。

しかしー。
今回はーー。

祖父からどうなるか聞いていたとはいえ…、
相手の思考や人格が自分と全く同じになってしまうなんて、
信じがたい話だった。

「はぁ~あ、驚くなよ。
 どうせ、自分の力について考えているんだろ?」
美佐子が胸を触りながら笑う。

「--な…俺の考えていることが分かるのか?」
正治が言うと、美佐子は汚らしく笑った。

「あぁ…そうさ。だって俺は、お前自身なんだからよ」
美佐子が不気味に笑う。

「-----そ、そうか」
正治は戸惑いながらも、笑みを浮かべた。

「お、お前は俺自身だってことか?」
正治が問うと、美佐子はうなずいた。

「あぁ。お前の記憶も思考も、全部ここにあるぜ」
美佐子が笑いながら自分の頭を指さした。

「--っかし、こんな嫌な女になっても、
 興奮しねぇなぁ。せっかく女になったのによぉ」
服をはだけさせながら体を見る美佐子。
ただし、その表情はつまらなさそうだ。

「確かにな」
正治もそう思う。

当たり前だ。
目の前の美佐子は自分なのだから。
同じ考えに辿り着くのは当然のことなのだ。

「--じゃあ、そろそろ行くわ」
美佐子が言う。

「行くってどこに?」
正治が訪ねると、美佐子は笑った。

「---分かるだろ?お前も俺なんだから」
美佐子が何かを書いて、それを持ち、
部署の外に向かう。

「---俺…そ、、そうか。
 そいつに居なくなればいいと俺は思ってる!
 と、いうことは!」
正治がハッとして言うと、美佐子は微笑んだ。

「そう。辞表を叩きつけてこんな会社辞めて、
 ”俺”の目の前からこの女を消すんだよ!」
美佐子はそう言うと、大笑いしながら廊下をスキップして、
上司のもとへと向かった。

正治は震えていた。

自分の力への恐怖に。

いやーーー
違う。

自分の力の素晴らしさに歓喜して
震えていた。

これは、歓喜の震えだー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーーーしつれいしまーーーす!」
美佐子がふざけた様子で、上司の部屋に入る。

上司の部屋に辞表を叩きつけて
美佐子は笑った

「俺…じゃねぇ、わたし、やめまーす!
 きゃはははははははははっ!」

美佐子を辞めさせてやった。

その喜びから、
正治そのものになった美佐子は
一人、大笑いし続けた…

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「おかえり」
同居中の彼女、百瀬 優(ももせ ゆう)が
正治を出迎えた。

「ただいまっと!」

「あれ、今日は嬉しそうだね?
 何かいいことあったの?」

優がほほ笑むと、
正治は「まぁね~」と言いながら
冷蔵庫のお茶を手にした。

優は25歳の女性で、
大学時代の後輩にあたる女性だ。

「---」
正治は冷蔵庫のお茶を飲みながら微笑んだ。

”この力ー病みつきになるな”と。


休日。
外を歩いていたショートパンツ姿の若い女性を
見かけた正治は
”この女を手に入れたい”
そう思った。

そしてー
彼は行動に出てしまった。

「か…あ・・・ぁ…」
可愛らしい顔立ちの彼女が、
苦しそうに痙攣している。

そしてーー。

「よぉ、俺…」
今までの笑顔とは真逆の、不気味な笑みを浮かべて、
その女性は立ち上がった。


「---くく、俺のやりたいこと、分かるよな?」
正治が言うと、彼女も微笑んだ。
「--くく、もちろん」
立ち上がる女性。

手を握り、正治は笑う。

「その子の名前は?」

その言葉に、正治そのものになった女性が言う。

「--佳音(かのん)ちゃんだな。
 ふふ、よろしくね~♡」


可愛らしいポーズをとりながら笑う佳音。

「お、おい、誰だその男は?」

佳音はデート中だった。
彼氏は、わけもわからずに叫ぶ。


佳音は笑った。

「う~ん、わたし自身かな? ね~っ!」
佳音が正治の腕にしがみつきながら笑う。

正治は彼氏の男に見せびらかすかのように、
佳音を腕の中で抱きしめて言った。

「-そう、この子は俺自身だよ。
 お前はもう用済みだってさ」

そう言うと、唖然とする彼氏を残して、
正治と佳音は
”自分の家”へと戻って行った。

「--さぁ、早速やるか!」
佳音が笑いながら言う。

「--そうだな。
 にしても、その子、太もも綺麗だよな」
正治が歪んだ笑みを浮かべる。

佳音は微笑んだ。

「じゃあ、まず、楽しもうぜ」
そう言うと、太ももをいやらしく差し出して微笑んだ。


「--そういや、優は?」
彼女の優のことを口にする佳音。

「あぁ、今日は仕事で遅くなるから大丈夫さ。
 って、お前も知ってるだろ?」
正治が言うと、佳音は「まぁね」と笑う。

そしてー
二人は太ももを存分に堪能し始めた。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「今日は、仕事が早く終わったな~
 正治、びっくりするかなぁ~」

その頃、彼女の優は、
仕事のスケジュールが変更になり、予定よりも早く、
仕事を終えていた…


②へ続く

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

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ずっと予定表に載っていただけのリクエスト作品、
染め男、ようやく書くことができました!

後編もお楽しみに^^

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