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<憑依>リアルデュエリストVol18~いじめ~

カードを現実化する力を持ったリアルデュエリスト。

とある高校にも、その力を持つ生徒が居た。
彼は、自分が密かに好意を寄せている女子生徒がいじめられているのを見て、
その力を使うことを決意するー。

※ツイッターのとあるフォロワー様にお約束した題材の作品です!
 お待たせしました!
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不動 吉雄(ふどう よしお)は、
とある生徒に恋をしていたー。

いつも優しい、花のような彼女にー。
図書委員会とし活動している彼女、
花崎 宇美(はなざき うみ)は大人しい子だった。

ある日ー、吉雄は見てしまった。
放課後に、男子2人組に苛められているのをー。

クラスのいじめっ子2人ー
百済木 長作(くだらぎ ちょうさく)と、
騒々寺 誠二(そうぞうじ せいじ)ー

2人が、宇美のことを苛めていたのだ。

「可愛いからって調子に乗ってんじゃねぇぞ!」
誠二が叫ぶ。

「--でも、お前本当に可愛いよなぁ」
長作がいやらしい目で、宇美を見つめている。

「わ、、わたし、そんなつもりじゃ」
宇美が困り果てた様子で言う。

「--じゃあよ、俺様の彼女になってくれたら許してやるぜ」
誠二が言う。

「おーおー、誠二からの嬉しいお言葉じゃねぇか!」
長作が、宇美を睨みながら言う。

物陰からその様子を見ていた吉雄は怒りに震えた。

”あんなに優しい子に、なんてことしているんだ”と。
許せなかった。

リアルの力に、最初に気付いたとき、
吉雄は、この力を絶対に人には使わないと決心した。

何故なら、とても危険な力であることを、吉雄は知っているからだ。
中学時代の親友が、進学した別の高校で、この力を使い、死んだ。

だからー。
自分は使わないと。

けれどー

「ここで逃げたら…男じゃねぇ!」
吉雄はそう思い、2人のいじめっ子の前に飛び出した。

「--やめろ!」
吉雄が叫ぶと、
2人の男子が、吉雄の方を見た。

「あ~?」
長作が不愉快そうに声を上げる。

「ふ・・・不動くん!」
宇美が希望にすがるかのように、声をあげた。

吉雄は2人に睨まれながらも、
カードをかざした。

”マドルチェ・エンジェリー”という美少女のカードを。

「なんだお前…!カードなんかかざして…!
 馬鹿じゃねぇのか!」
誠二が叫ぶ。

「--うははははは!笑わせんなよ!」
長作が叫んだ。

しかしーー
長作は異変に気付く。

自分の笑い声が、幼い女の子のものに
なっていることにー

「--長作、お前…」
誠二が、隣に居る友人ー
いや、女の子の方を見た。

「えっ…えぇっ!」
戸惑った長作ー、マドルチェ・エンジェリーが
声をあげる。

「-な、なんだこれは?お前…何をした!?」
誠二が敵意をむき出しにして、吉雄の方を見ると、
吉雄は言った。

「--リアル・デュエリストって知ってるか?」
吉雄の言葉に、

「り、りあるでゅえりすと?」
と幼い少女の姿になった長作が言う。

「カードを現実化させる力さ。
 俺は、その力を持っている」


世の中には、リアルデュエリストの力を持つものが、
大勢存在している。
しかしながら、そのことを知る人間は、まだ、一部だ。

ネットなどでも情報は出回っているが、
政府がその情報を隠そうとしているために、
そのことを知るものは、まだそれほど多くない。
少なくとも、テレビでは、まず報道されることは、ない。

「--いじめはやめるんだ。
 そうしたら元に戻してやる」

吉雄が言うと、
長作が叫んだ。

「ふざけんなこらぁ!」

マドルチェエンジェリーの姿のまま、
吉雄を殴ろうとするも、全く力が入らない。

「はは、なんだよそれ」
吉雄は、長作の髪をなでる。

「さらさらじゃん。
 可愛いねぇ」
吉雄が馬鹿にしたようにして言うと、
「--や、やめろよ!」
と可愛らしい声で長作は叫んだ。

長作を、まるで子供と遊ぶかのように、
抱きかかえる吉雄。

「--は、離せ!やめろ!」
長作が、マドルチェエンジェリーの姿で叫ぶ。

「---はは、その姿で言われても、
 怖くないなぁ」

吉雄は少しいじわるな気持ちになって
呟いた。

「--ちょっと、可愛がってあげようか?」
と、長作を見つめながら言う。

「や、やめろ!何をする気だ!」
叫ぶ長作。

迫力を込めて、叫びたいのだが、
可愛らしい声しか出ない。

「--おい!長作を放せ!」
誠二が叫ぶ。

そんな誠二の方を見て、吉雄は言った。

「--じゃあ、花崎さんを
 いじめるの、もうやめてくれるか?」
吉雄が言うと、誠二は返事をせずに固まった。

「--なんだよ、いじめをやめると約束できないのか?」
吉雄が言うと、
誠二は「……く、くそっ!」と唾を吐き捨てる。

そしてー
宇美の髪をつかむと、
乱暴に引っ張り寄せて叫んだ。

「いやあぁ!痛い!痛いよ!」
宇美が悲鳴をあげている。

「お前…!」
吉雄が誠二を睨む。

誠二は笑った。

「長作を元の姿に戻しやがれ…!」

宇美が涙を浮かべてこちらを見ている。
吉雄は、その宇美の表情を見て、
怒りに支配された・・・。

「--許せない」
そう言うと、”記憶抹消”のカードを、
マドルチェエンジェリーの姿をした長作にかざした。

「うっ・・・うあああああああ!」
長作の記憶が消えていくー
十数年かけて積み上げてきた人生が消えていくー。

「--あ…あれ…こ、、ここは」
マドルチェエンジェリーが声をあげる。
何も、覚えていない。
長作としての人生を、全て忘れてしまった。

吉雄は、そんな長作に優しく声をかけた。

「きみは、マドルチェ・エンジェリーだよ」

と。

「--そ、それが、わたしの…なまえ?」
長作だったマドルチェエンジェリーは
問いかけるようにして言う。

「あぁ…そうだよ」
吉雄が言うと、長作は、不安そうな表情から
笑顔に変わって、答えた。

「うんー!」

と。

長作は、身も心も、マドルチェエンジェリーに
なってしまったのだ。

「テメェ!」
誠二が宇美を突き飛ばして、吉雄に殴りかかった。

しかしー
吉雄は既にカードをかざしていた。

”ブラックマジシャンガール”
王道的なモンスターカードだった。

「うわっ!ひゃっ!?」
自分の姿を見て、困惑する誠二。

「--いい身体してんじゃん!」
吉雄がいやらしい目でブラックマジシャンガールの
姿になった誠二を見つめると、
誠二は「くっそぉぉぉ!」と言いながら
廊下を走っていく。

しかし、なりふり構わず走ったため、
服装がヒラヒラしてしまい、
周囲の生徒達の目を引いてしまう。

「--や、、やめろ、見るな!」
可愛らしい声で叫ぶと、誠二はどこかへと
姿を消した。

「--さ、もう大丈夫だよ」
吉雄が宇美に声をかけた。

しかしー
宇美の反応は予想外なものだった。

「--やりすぎだよ…不動くん」
宇美はそう言った。

「え?いいじゃん別にさ。
 あの、二人みたいなやつらには、お似合いだよ」
吉雄が言う。

マドルチェエンジェリーの頭をなでながら
言う吉雄に対して、宇美は言った。

「二人を、元に戻してあげて!」と。

「はは、冗談はやめてよ。花崎さん。
 俺は君を助けたんだよ?
 いじめっ子を懲らしめた。
 何が悪いんだい?」

吉雄が問いかけると、
宇美は、言う。

「でも、酷いよ!
 わたし、不動くんみたいなやり方、嫌い!」

宇美はそう言い放った。


「--俺さ、君を助けたんだよ」

好意を抱いていた宇美を助けた。

それなのに、何故、
こんな蔑まれるような目で見られなくてはいけないのか。

吉雄はそう思った。

「--なぁ、”ありがとう”って言ってよ」
吉雄が笑いながら言う。

「--言わない!酷いよ!不動君が
 そんな人だなんて思わなかった!」

宇美が叫ぶ。

「--感謝してよ」
吉雄の表情から笑みが消える。

宇美が怯えた様子で吉雄を見つめる。

「--感謝しろよ!なぁ、助けてやったんだぞ!」
吉雄は
”善意”のつもりで、宇美を助けた。

なのに…
何で、そんな目で見るんだ?

吉雄はそう思った。

「なぁ…あ・り・が・と・う!
 言えよ!俺に感謝しろよ!」

吉雄は我を忘れて叫んだ。

「--やめて!怖い…怖いよ!」
吉雄に恐怖を感じた宇美は、目に涙を浮かべた。

「--なんでだよ…なんでだよ…!!!
 花崎さん…なんで怖がるんだよ!」

吉雄は、怒りと悲しみに満ちた目で
宇美を見つめる。

「ーー花崎さんは、俺のものだ!
 俺のものなんだ!」

吉雄の言っていることが支離滅裂になる。

マドルチェエンジェリーになった長作は、
不思議そうに二人のことを見つめている。

「ーーーこうなったら…」

吉雄はカードをかざした。
”憑依するブラッドソウル”

そのカードを自分に向けてかざして、吉雄は、
自分自身が憑依するブラッドソウルへと姿を変える。

「--オマエノカラダ、オレガモラウコトニスルヨ!
 オレガ、ハナザキサンニナルンダ!」

吉雄は叫んで、宇美のほうに向かって、
体を動かした。

「イヤッ!いやああああああ!」
宇美の口から侵入していく、憑依するブラッドソウル。

「ごほっ…がふっ…あぁっ・・・」
その場で苦しそうにうずくまる宇美。

「--ちょ、ちょっと?大丈夫!?」
偶然通りかかった保健の先生が宇美に駆け寄る。

宇美は、苦しそうに咳き込んでいる。
先生が不安そうに宇美の背中をさすると、
宇美は次第に落ち着いた。

そしてーー

「--ふふ…だいじょうぶですよ、先生」
不気味に、宇美が微笑んだ。

宇美がなんともないことを確認して
先生は、微笑んで立ち去っていく。

立ち去る先生を見ながら、宇美は微笑んだ。

「--今日から俺が・・・
 いや、わたしが、花崎宇美…ふふふっ…」

宇美は、そのまま女子トイレのほうに歩いていく。

「--お楽しみはこれからだ」

そう呟いて、宇美は、手に入れたからだを
確かめるため、トイレへと向かった。

右手で、マドルチェエンジェリーになった長作と
手をつなぎながら。

こいつは、自宅に連れ帰って”妹”にすることにした。
これからが、楽しみだー


吉雄はそう思いながら、宇美の体で、笑みを浮かべた。


吉雄は、何故突然豹変したのかー。

廊下の影から、宇美を乗っ取った吉雄を見つめて
笑う男子生徒が居たー。

”強欲のカケラ”

このカードを吉雄に向けて使い、
吉雄の”強欲な部分”を彼は引き出したのだ。

廊下の影から、様子を見ていた男子生徒も
”リアル・デュエリスト”だった。

「くくく…すげぇや。これがリアルの力か」

彼がリアル・デュエリストの力に目覚めたのは
最近のことだった。

まずは、手近な対象で試してみよう、と、
クラスでも仲の良かった吉雄に対して
強欲なカケラを発動したのだ。

吉雄は、強欲になった。

「---いやぁ、良い力を手に入れたぜ。
 これからが楽しみだ」

その男子生徒は不気味な笑みを浮かべて、
その場を立ち去った。
”これから、どんなカードを使うか”

そんなことを考えながら。


一方、宇美になった吉雄は、
その日、マドルチェ・エンジェリーになった長作を
お持ち帰りした。

その後、長作がどうなったのかは、誰も知らないー


おわり

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コメント

とあるフォロワー様とのお約束だったので、
お約束した題材でリアル・デュエリストを作りました!
こんな感じになりましたが、どうでしたか?

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