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<憑依>覆面ライダー①~孤高の戦士~

悪の秘密結社”オーン”

異世界から出現したオーンは、
人間の女性に憑依して、次々と悪事を行い始めた。

そんな、オーンに立ち向かう孤高の戦士が居た。
彼の名は、覆面ライダー。

「憑依」X「特撮風」の小説デス!
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秘密結社「オーン」。
1年前ー、突如として時空の歪みから出現したオーンは、
人類を、支配下に置くため、悪事を働き始めた。

オーンは、気体のような生命体で、
女性に憑依して、その身体で、破壊の限りを尽くした。

オーンが出現してから1年。
世界では、突如として豹変し、悪の道に堕ちる女性が
続出した。

オーンに憑依された女性は、身も心も奪われ、
オーンの意のままに操られてしまうのだ…。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

半年前ー

男子高校生の倉本 道生(くらもと みちお)は、
同じ高校に通う幼馴染の女子高生、
中橋 香奈(なかはし かな)と、
休日のデートを楽しんでいた。

二人は、とても仲睦まじいカップルだった。

「--ねぇ、今年のクリスマスだけどさ」
道生が言うと、
香奈は呆れた様子で笑う。

「今年のクリスマスだけどさ…って、まだ6月だよ?」
香奈の言葉に、道生が苦笑いしながら

「そ、そうだけどさ…!ホラ、俺、彼女のいる
 クリスマスって人生初めてだから!楽しみで」

道生が言うと、香奈は、遠くを見つめながら笑う。

「わたしも、初めてだよー」と。

「あ、で、何?今年のクリスマスがどうかした?」
香奈が話を戻すと、道生は言った。

「いや、ホラ、あの、クリスマスデートしたいなぁって」

半年後のクリスマスの話をするなんて、
何て気が早いんだろうと思いながらも香奈は微笑んだ。

「まったくもう…
 気が早いんだから…

 でも…わたしも楽しみ!」

香奈は優しく微笑んだ。

小さいころから一緒の二人ー
道生は思う。
この笑顔を、ずっと、守りたいーと。


しかしー
この日、”夢”は壊れた。

「---あっ…!」
香奈が突然、身体を震わせた。

「あ・・・うっ…な、、なんだろ…わたし…
 なんか・・・苦しい」
香奈が胸をのあたりを押さえてうずくまる。

「--ど、どうしたんだよ!おい!」
急病だろうか。道生は慌てて香奈の様子を
確認する。

「--た、、たすけ…」
香奈が必死に声を出した。

「待ってろ!救急車を呼ぶから!」

道生は叫んだ。
香奈を、助けなくては。

「---もしもしー」
救急に電話がつながった。

がーー
次の瞬間、背後からもの凄い痛みを感じた。

「--グアっ!」
思いっきり吹き飛ばされる道生。

道生は驚いて後ろを振り向くと、
そこには、歪んだ笑みを浮かべる香奈が居た。

「--ふふふ…これが人間の身体か」
香奈はそう呟いた。

自分の身体を舐めまわすようにして見つめながら…。

「か…香奈?」
道生が驚いて香奈を呼ぶと、
香奈は笑った。

「ザンネンだったな!人間!
 この女の身体は我々、オーンが頂いた。」

香奈は腰に手を当てながら、
見下すようにして、道生を見つめた。

「オ…オーン…?」

聞いたことがある。
秘密結社オーン。
人の身体を乗っ取って悪事を行っている
”異世界からの侵略者”

だが、道生は都市伝説だと思っていた。
政府が、オーンについてを隠そうとしているため、
一般人からすれば、現実味のない、都市伝説の類だったのだ。

「---じょ、冗談やめろよ香奈…
 悪戯にしちゃあ…わ…」

香奈が近づいてきて、道生のみぞおちを踏みつけた。

「がああっ!」
苦しそうに悲鳴をあげる道生。

「ー冗談~?くくく…笑わせないでよ?
 わたし、乗っ取られちゃったの。
 オーンの幹部にね。
 身も心も、わたしの全てはオーンのもの」

香奈が可愛らしいサンダルで、
道生を踏みにじる。

その笑みはー
先ほどまでの優しい笑みとは全く違っていた。

「--ふふふ、わたしはこれからオーンのために働くの!」

そう言うと、香奈はトドメの一撃を加えて、
足をどけた。

「--あぁ、邪魔くさい!」
髪を結んでいたゴムを乱暴に引きちぎるようにして取ると、
垂れ下がった髪を揺らしながら道生を見た。

「ばいばいー」
馬鹿にしたように呟くと、オーンの幹部に憑依された
香奈は、そのまま大笑いして立ち去ってしまった。


「香奈…嘘だろ…
 おい、香奈!香奈!」

道生の叫びはーー
届かなかったー。

それから道生は
オーンについて徹底的に調べ上げた。

毎日、学校が終わってから、山奥で必死に修行をした。
どうすればオーンを倒せるのか分からない。
けれど、何もせずにはいられなかった。

学校は、香奈を”転校”扱いにした。
何故だ?
事件にも、ニュースにもならない。

政府は、何故かオーンの存在を隠し通そうとしている。
何故だ?

道生がある日、山奥で修行をしていると、
そこに、綺麗な女性が現れた。

どこか、切ない目をした女性。

彼女は、アリサと名乗った。
女子大生のようだが、オーンと戦っているらしい。

そんな彼女は言った。

「あなたに、わたしの力を授けます」と。

見ず知らずの人間から授かる力ー
怪しい事この上ない。

だが、道生は彼女を信じた。
彼女の悲しそうな、けれども強い意思を持った目は、
信じるに値するものだと思った。

そしてーーー

アリサから、力を授かった道生は、
オーンを倒す力を手に入れた。

アリサの力で生み出されたバイクのようなマシンと、
オーンと戦える力を身に着けた身体に変身できる能力を彼は手に入れた。

その日からー
彼は、覆面ライダーとして、オーンとの戦いを始めたのだった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

12月―。
豹変した女性の情報を聞いては、現場に駆けつけて、
オーンを倒してきた道生。

しかしながら、オーンの数は一向に減らず、
むしろ、前よりも増えている印象だった。

「まったくもう…
 気が早いんだから…

 でも…わたしも楽しみ!」



「香奈ー」
道生は呟く。

12月ー
あと3週間でクリスマスだ。

あのとき、オーンに憑依された香奈は、
今、どうしているのだろうか。


「---あなたの高校で異変よ」

専用のモニターに”アリサ”の顔が映し出された。
半年前、道生に力を授けたアリサは、
あれからも、オーンの情報を提供するなど、道生に協力を続けていた。

「俺の高校で?」
道生が答えると、モニタ-の向こうのアリサはうなずいた。

「--あなたのクラスメイトの
 麗香(れいか)さん。
 1時間前にオーンに憑依されて、今、学校中を破壊して回ってる」

その言葉を聞いて、道生は拳を握りしめた。
クラスメイトの麗香は、
心優しい大人しい子だ。
病弱な母親のために、バイトして金を稼いでいる。

「---オーンめ!」
道生はそう言うと、専用バイクに飛び乗り、
高校へと向かった。

高校では、麗香が狂気の笑みを浮かべながら
暴れていた。

社会で暴動や騒動を起こし、
人間たちを恐怖と疑心暗鬼に陥らせるー。

オーンによる暴動は、定期的に起きていた。

憑依された女性は、どんな人間であっても、
身も心も支配されてしまうー。

麗香も、例外ではない。

「あはははははははは!」
笑いながら、次々と教室の机を窓ガラスに
叩きつける麗香。

「-ーーど、、どうしたの!ねぇ!」
オーンのことを知らないクラスメイトが、
麗香を抑えようとする。

「どけ!」
髪を振り乱しながら麗香は、
そのクラスメイトを突き飛ばした。

「--くくく…恐怖するのよ!
 もっともっともっと、恐怖するのよ!」

麗香は不気味に笑うー。
大人しい彼女の面影など無い。

オーンにとって、身体は道具に過ぎない。


「---」
道生は、昇降口までやってきていた。

そこで、小型の端末を取り出す。

”気を付けて”
アリサの言葉に、道生が頷くと、
小型の端末を光らせ、
覆面を被った人ならざるものに変身した。

彼はーー
正体を隠しながら戦っている。

孤高の戦士、覆面ライダーとして。

その正体を知るのは、
オーンの一部と、アリサのみ。

道生=覆面ライダーと知られれば、
オーンたちが、道生の周辺にいる人間を
狙いだすかもしれない。

そして、自分も日常生活を送ることが
できなくなるだろう。

道生は、覆面ライダーとして活動しながら、
基本的には学校にも登校している。

今日は、別地区に現れたオーンを倒すため、
欠席していたけれど、
基本は普通の学生なのだ。

変身した道生=覆面ライダーは、
教室へと向かう。

「--高杉さん!やめてよ!」
クラスメイトたちが怯えている。

麗香はそんなクラスメイトを見ながら笑った。

「-ーあなたたちは、ここで死ぬのよ」
そう微笑むと、麗香は目を赤く光らせた。

「--やめろ!」

教室の入り口から声が聞こえた。
覆面ライダーだった。

「--お前は」
麗香が鋭い目付きで、覆面ライダーを見つめる。

「ーーオーン!また人の身体で好き勝手しているな!」
覆面ライダーが叫ぶと、
麗香は笑った

「ーーくくく、家畜になるお前たちをどうしようが
 勝手でしょ?
 この身体はもう、わたしのものなの!」

麗香は笑いながら自分の胸を触って
顔を赤らめる。

「---わたしが、わたしの身体でどうしようと
 自分の勝手!

 あぁ…♡ お前ら、家畜のクセにいい身体してるよなぁ♡
 あふっ…♡ ふふふふふふっ♡」

麗香が見たこともないような表情で、
欲情して、色っぽい声を出している。

「--それはお前の身体じゃない!
 そして、俺たちは、お前らの家畜じゃない」

覆面ライダーは叫んで、ベルトを光らせた。
憑依したオーンを、人間の身体から追い出す光。

「---うざったい奴だ!死ね!」
麗香が、目を赤く光らせて、覆面ライダーに襲い掛かる。

しかしー
覆面ライダーはそれを避けて、
ベルトからの光を放った。

光は、麗香に直撃した。

「あぁああああああああっ!」
麗香が悲鳴を上げて、その場に気を失って倒れる。

麗香の身体から、煙のような、いびつな形の
生命体が出てきた。

これが、オーンの本体。

「おのれぇ!お前ら家畜の生きる道は俺たちが決めるんだ!」

覆面ライダーはそのオーンを見て思う。

”こいつも、下級オーンか”と。

道生は、探している。
半年前、自分の彼女を奪った”オーンの幹部”をー。

覆面ライダーが教室内で高く飛ぶ。

そしてー
その稲妻を帯びたキックが、オーンの本体を貫いた。

「ぎゃああああああ!」

オーンは消滅した。

着地した覆面ライダーは決めセリフを言った。
「俺たちの生きる道は、俺たちが決める」と。

自分の名前、道生にもじった決め台詞らしい。


周囲の同級生たちは唖然としている。

道生=覆面ライダーをみんなは知らない。
そして、何故か政府がその存在を隠しているため、
”オーン”のことを知る人も少ない。

オーンは、次第に人間社会に溶け込んでいるというのに。

「---だいじょうぶか?」
覆面ライダーとして、クラスメイトの麗香に手を差し伸べた。

意識を取り戻した麗香は、
いつものような優しい表情に戻っていた。

「あ・・・あなたは…?」
麗香が言うと、覆面ライダーは答えた。

「俺か?俺は、悪と戦うものだ」

そう言って、覆面ライダーは、
騒然とする教室から颯爽と立ち去った。


”見事だったわね”

端末越しにアリサが言う。

「--あぁ、ありがとう。
 でもさ…君は…」

半年間ずっと疑問に思う。
アリサは何故、オーンと戦っているのか。

協力はしてくれても、アリサは自分の過去の話をしない。
それでも、アリサは懸命に協力してくれている。
オーンのことを憎んでいるのは確かだ。

”…ごめんなさい。今はお話しできないの…
 でも、時が来たら、必ず”

アリサは悲しそうにつぶやいた。

「--わかった。」
覆面ライダー・道生はそう呟いて、
その場を後にするのだった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

謎のアジトで、
黒いミニスカート姿の女性が、
舌打ちをした。

「-ーー覆面ライダー」

彼女はイスに座ると足を組んで
妖艶にほほ笑んだ。

「----そろそろ目障りよ」

彼女はーー
半年前に憑依された道生の彼女、
香奈だった。

あの時とは違う、妖艶な雰囲気を曝け出す
女性に豹変していた。


その時、背後の、”オーンのシンボルマーク”が光った。

”ーー状況はどうだ?”

機械音声がアジトに響き渡る。
”オーン”を率いる”オーン大首領”からの通信だ。

男とも、女とも分からない不気味な機械音声で
オーン大首領は幹部となった香奈に指令を下す。

「--奴は西地区の高校に放った兵の前に現れて、
 派遣した兵は倒されました」

香奈がそう言うと、
大首領は言った。

”良いー。
 奴の元に変わりのオーンを送り込め。”

大首領は、それだけ言うと、通信を終了させた。


香奈は立ち上がって、
モニターを見つめた。

モニターには、
笑いながら学校に登校する道生の姿があった。

憎いモノを見るかのようにそれを見つめる香奈。

一瞬、香奈の右腕がビクンと反応した。

「----…ふふふ…
 奴を始末する日が楽しみね…」

身も心も支配されて、オーンの幹部になった香奈は
そう呟くと、不気味にほほ笑んだ。



②へ続く

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

特撮X憑依系小説デス!
次回は「オーンの暗殺者」が、道生の周囲の女性に次々と憑依して、
道生を始末しようとします。
ぜひお楽しみ下さい!

ちなみに、オーンが女性にばかり憑依することにも理由が
あるのですが、それは後のお話で!

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無名

Author:無名
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