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<入れ替わり>ストーカー女の狂気③~狂気~(完)

愛莉は、憎しみから常軌を逸脱した行動に出る。

道治は、戸惑いながらも、
入れ替わってしまった愛莉と梨子を前に決断を下す。

その先に、待つものは…?
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愛莉は、孤立した。
周囲のクラスメイトたちは”愛莉は変わった”と、
愛莉を避けるようになった。

当の愛莉も、ふてくされた態度を取り、
クラスメイトを遠ざけていた。

「--なぁ、愛莉…」

1週間ほど経過したある日の昼休み。

見かねた道治は、愛莉を空き教室に呼び出した。

「---……話って何?」
愛莉は、道治に対しても不貞腐れた態度を取っていた。

腕を組みながら、愛想なく言う愛梨。

今、愛莉の身体を支配している梨子は、
性格に非常に大きな問題があった。
すぐに拗ねてしまい、不貞腐れてしまうのも
その一つ。

「--単刀直入に聞くけどさ」
道治は、ついに聞く決意をした。

ーー1週間見ていて、
道治は”確信”した。

やはり、入れ替わりは本当だと。

「---二階堂さんだよな?」
道治が言うと、
愛莉は「は?」と不機嫌そうに言う。

道治はもう一度言った。

「きみは、二階堂さんなんだろ?」
道治が言うと、
愛莉は不気味にほほ笑んだ。

「そんなの関係ないじゃない」
愛莉が道治の方に近づき、
道治を見つめた。

「--例えそうだとしても、
 あんなに醜い子のことを
 好きでいられるの?」
愛莉はイヤらしく微笑んだ。

「--やめろ。愛梨の身体でそんなことするな!
 早く愛莉に体を返せ!」
道治が言うと、愛莉は道治を壁際に追い込んで、
壁ドンをした。

「ねぇ…素直になろうよ?道治」
愛莉は甘い声で囁いた。

愛莉の顔がすぐ近くにある。
道治は思わずドキドキしてしまう。

「--わたしのこと、抱きたくないの?
 わたしとえっちしたくないの?
 わたし、道治くんとなら何だってしてもいいよ♡」

愛莉が甘い声を出して、誘惑する。

「やめろ・・・!愛莉はそんなこと…!」
道治が拒否を示すと、
愛莉は道治のズボンの膨らんでいる部分を触った。

「っふふ…体は正直じゃない♡」
愛莉はさらに、道治に近づいて、
そのまま道治にキスをした。

「んふっ…♡
 道治…♡ わたし、あなたのこと大好きなの…♡
 ねぇ、わたしと一緒になろ??
 二人で滅茶苦茶になろ??」

愛莉は舌を出して、道治の唇をこじ開けようとする。

クチュクチュとイヤらしい音がする。
愛莉の胸が体に当たる。

道治は、興奮が高まっていくのを感じたー。

しかしー

「--やめろよ!」
愛莉を道治は突き飛ばした。

急に突き飛ばされた愛莉は、近くの机に体を
ぶつけてしまう。

「--あ、ごめ…」
そこまでするつもりは無かった道治は、
咄嗟に謝罪の言葉を口にした。

「…うざい…」
愛莉がつぶやいた。

「うざいうざいうざいうざいうざいうざいうざいうざいうざい!」
狂ったように叫び始めると、机を蹴り始めた。

愛莉のこんな姿を見たくない。
道治はそう思いながら、愛莉の方に駆け寄る。

「--なぁ、もうやめてくれよ!
 愛莉の身体をおもちゃのように扱わないでくれ!」

すると、突然愛莉が抱き着いてきた。

「ねぇ、道治!わたしをちゃんと見てよ!
 わたしを、抱いてよ!」

泣き叫ぶようにして言う愛梨。

思わずドキッとしながらも、
道治は、それを拒絶した。

「--や、やめろ!もう俺に近づくな!」
道治は拒絶の言葉を口にして、
空き教室から飛び出した。

「待って!待ってよ!」
愛莉が、飢えた表情で道治を追ってくる。

「な、何なんだよ!
 お前は愛莉じゃない!
 このストーカー野郎!」

道治は逃げながら思わず叫んだ。

「--ストーカー??
 くっふふふふ…何言ってるの?わたしは愛莉よ!
 あなたの彼女の愛莉なの!!」

道治は必死に逃げる。

騒然とする通りすがりの生徒たち。

「どけっ!」
愛莉が、他の生徒を乱暴にはねのけながら
道治を追いかける。

「---道治?」
たまたま廊下を歩いていた梨子になってしまった愛梨が、
道治の方を見る。

「---二階堂さ、、いや、愛莉!逃げるんだ!」
道治は太った体つきの梨子の手をつかんだ。

今、愛莉に捕まったら、
何をされるか分からない。

落ち着くまで、逃げるしかない。

道治たちは、逃げ場を失い、
屋上への階段を上る。

「--その女!そいつが全部悪いのよ!
 道治はわたしのものなの!」

愛莉が背後から追ってきている。
呪いの言葉をはきながら…。

「--道治!わたしを見て興奮したでしょ??
 どうせ男はカラダでしょ!
 ほら、私を抱きなさいよ!!
 ほら、抱けよ!!!」

愛莉の声で、恐ろしい言葉を吐き出す梨子。

道治は「くそっ!変人が!」と言いながら、
梨子の手を引っ張りながらひたすら逃げた。

そしてー

屋上まで来てしまった。

もう、逃げ場がない。

屋上に後からやってきた愛梨が
「はぁ、はぁ…」と言いながら微笑む。

そして、制服に手をかけると、
制服を脱ぎ始めた。

「もう、我慢できないよ道治…
 わたしとここで、愛し合って…♡」

愛莉は、平然と服を脱ぎ捨てると、
さらに、スカートにまで手をかけた。

「やめろ!俺は、、俺はお前みたいな
 変態野郎とは絶対に付き合わない!」

横にいる梨子が不安そうに道治を見つめる。

「--どんな見た目でも、
 愛莉は愛莉なんだ!
 中身が違えば、見た目が愛莉でも、
 お前は愛莉じゃない!」

そう叫ぶと、愛莉は、スカートを脱ぐのを止めて、
シャツをはだけさせた状態のまま
怒りの形相でこちらに向かってきた。

「道治…」
梨子が道治に抱き着く。

「大丈夫。どんなになっても、俺は愛莉が好きだから」
そう言うと、梨子は微笑んだ。

しかしーーー
この時、道治の中で
”気持ち悪い”という感情が芽生えた。

中身が愛莉なのはわかっている。

でもー。
それでも、、
”気持ち悪い”

生理的に受け付けない。


「--お前が!お前が邪魔なんだよ!
 お前が道治を惑わすから!」

気づけば、屋上の隅っこの方で
愛莉と梨子が乱闘状態になっていた。

「--わたしの!わたしの身体を返しなさいよ!」
梨子が言う。

「ふふ、嫌よ!わたしが愛莉なの!
 くくく…わたしが愛莉よ!」

お互いに、手を緩めることなく、
乱闘状態が続いている。

「おい!やめるんだ!二人とも!」
道治が叫ぶ。

「--わたしの身体で好き放題して!!
 ゼッタイに、許さない!」
梨子が言うと、
愛莉は
「道治にはわたしの方がふさわしいの!」と
怒声をあげる。

乱闘はさらに激しくなり、
二人は揉みあったまま、屋上の隅っこまで移動している。

ちょうど、1か所、壊れて補修中のフェンスがあり、
そこの外側に二人は移動していた。

「おい!危ないって!」
道治が叫ぶ。

「--あっ!?」
愛莉が足を滑らせて、屋上から転落しそうになる。

「--ちょっ!」
梨子は愛莉の手をつかんだ。

「--わ、わたしを助けるの?」
愛莉が言う。

「--だって、わたしの身体だから」
梨子が言うと、愛莉は微笑んだ。

そしてーーー
二人とも、屋上からまっさかさまに転落した。

「---おい!おい!!!」
道治は叫びながら、二人が落ちて行った場所を
見つめることしかできなかった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

二人は直ちに救急車で搬送された。
二人とも、かなりの重傷だった。

道治は、無事を願った。
愛莉の無事をー。

二人は、なんとか一命を取り留めた。

道治は、毎日のように、学校帰りに病院へと足を運んだ。

そしてー
1週間が経過したー。

愛莉が、目を覚ました。

「---道治…」
愛莉は、優しく微笑んだ。

「--愛莉…、愛莉なのか?」
道治が訪ねると、
愛莉は、目に涙を浮かべながら、優しくうなずいた。

「--愛梨…良かった」
道治が愛莉の手を握りながら、
涙を浮かべると、
愛莉は「しんぱいかけて、ごめんね…」と弱弱しく口にした。

そしてーー

「二階堂さんは?」と尋ねて来た。

梨子はー、
梨子は、まだ目を覚ましていない。

医師によれば、梨子はもう目を覚まさないかもしれないとの
ことだった。
脳に深刻なダメージがあるらしい。

「---そうなんだ…」
愛莉は、悲しそうに目を伏せた。

自分の身体を奪った人間とはいえ、
心優しい愛莉にとっては、
クラスメイトがそういう状況になるのは、辛い事なのだろう。

「ーーーでも、良かった」
道治が言うと、愛莉が「うん」と嬉しそうに答えた

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

それから、1か月。

愛莉は無事に退院し、学校にも復帰、
道治と、何人かの女子生徒が
入れ替わりのことを突き止め、
梨子が使っていた「入レ変ワリ」の薬も突き止めたことで、
愛莉への疑惑は晴れた。

「--みんな、迷惑かけてごめんね」
また”人気者”の愛莉が無事に戻ってきたのだった。

大きな困難を乗り越えた二人は、
さらにキズナを強めた。

「--あっ♡ あぁん♡ 道治…!道治!」

「愛莉…好きだよ!ずっと、ずっと、これからも!」

二人はー
初めての行為に及んだ。

もちろん、ちゃんと対策はして。

二人は、それほどまでに、キズナを強めていた。

「--お父さんとお母さんが居ない日だけしか
 無理だけど、またいつかしようね」
愛莉が恥ずかしそうに言う。

「--あぁ。じゃ、また。」
道治は愛莉の家から出て、
一人、家へと帰り始めた。


寂しそうな夕日が目に入るー。

そして、道治は病院へと足を運んだ。
そこにはまだ、眠ったままの梨子が居る。

「ごめんーーー」
道治は梨子の手を握って涙を流した。

「俺、本当は分かってるんだー
 ”愛莉”の中にはまだ、”梨子”が居るって」

道治は気づいていた。
どんなに絆が深まったとしても、
愛莉は、自分から道治を家に誘って
誘惑するような子じゃないー。

梨子が失敗から学び、
”愛莉を演じているだけ”だと。

けれどー
道治は、思ってしまった。

”このまま梨子になってしまった愛梨が目覚めなければいい”と。

屋上で、
梨子と抱き合ったとき、道治は
”無理だ”と感じてしまった

中身は愛莉でも、梨子と愛し合うことなんて、出来ない、と。


そして今、愛莉になった梨子は”愛莉として”振る舞っている。

道治には分かるー。
今の愛莉は、愛莉じゃない。

けれど、それに気づかないふりをしてー、
そして、梨子になった愛梨がこのまま目覚めなければー
例えそれが「偽り」であっても、
愛莉と幸せにやっていける。

「---ごめんな…愛莉…ごめん」
道治は病室で一人そう呟くと、
決意のまなざしで、病室を後にした。

「愛莉は、愛莉だ」
彼は、”外見”を選んだ。
今の愛莉は愛莉なんだと、自分に言い聞かせてー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

10年後―。

道治は、愛莉と結婚していた。
”異常な愛”を感じることもあるが、
それでも、幸せだった。

愛莉は愛莉ー。

道治はもはや、高校時代の”入れ替わり”のことなど
忘れていたー
梨子のことも。

家族3人で、休日を楽しむー。
息子も生まれて、幸せな日々。


しかしーー

それは”壊”れるー。


「----道治」
背後から声がした。

道治と、愛莉、二人の息子は振り返る。

そこにはーー
とてもきれいな女性が立っていた。

「---はい?どちら様ですか?」
道治が言うと、
彼女は微笑んだ。

「--あなたが”捨てた”--
 愛莉よ…!
 久しぶり…!」

梨子になった愛莉は、5年まえ、意識を
奇跡的に取り戻した

そして、見舞いに来た高校時代の知り合いから
聞いた話で、梨子になった愛梨は確信した。

”道治は、自分を捨てた”と。

彼女は日必死に努力して、痩せて、美貌を手に入れ、
社会的地位も手に入れた。

「--え…」
唖然とする道治。

道治は、”現実逃避”から引き戻されたー。

「----わたしに、”何か言うことは”あるー?」

梨子になった愛梨は、不気味にほほ笑んだー。


おわり

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

外見を選んで、幸せを手にした道治。
10年後に、そのツケが回ってくるとは思わなかったのでしょう!

そして、このあとは…

お読み下さり、ありがとうございました!!

コメント

No title

まさかこんな最後になるとは・・・。
これはこの後どうなるのかすごく気になる
終わりですね。
楽しませて貰いました。
これからも毎日楽しみに待ってます!

No title

入れ替わりが戻ってないのを男が自覚してるけど気にしないふりをするパターン珍しくて面白かったです

Re: No title

> まさかこんな最後になるとは・・・。
> これはこの後どうなるのかすごく気になる
> 終わりですね。
> 楽しませて貰いました。
> これからも毎日楽しみに待ってます!

ありがとうございます!
気になっていただけて嬉しいです!!
これからも頑張ります~

Re: No title

> 入れ替わりが戻ってないのを男が自覚してるけど気にしないふりをするパターン珍しくて面白かったです

ありがとうございます!
彼は欲望に負けてしまったようです!

No title

意外な結末でした。
この後どんな展開になっていくのかも気になります。今後も楽しみにしています!

Re: No title

> 意外な結末でした。
> この後どんな展開になっていくのかも気になります。今後も楽しみにしています!

ありがとうございます!
あえて、気になるラストにしてみました!
今後も頑張ります!!
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プロフィール

無名

Author:無名
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