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<憑依>地獄の真実③~深淵~(完)

藍那は、光保の思うような人間ではなかった。

さらなる真実を知った光保は、
決意するー。

藍那の人生を徹底的に、
再起不能になるまで、壊してやると。

そして、光保は”深淵”を目撃してしまうー。
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何が、海二くんだ!

光保はそう思った。
自分のことを必死に看病しているフリをしながら、
影では眞城とか言う男とー、
そして、海二とかいう男と浮気していたのか。

「--ゆるせねぇ!」
光保は再び、藍那に憑依した。

「くぁっ…」
藍那がビクンとなって、スマホを落とす。

そしてー
怒りの表情で、藍那は服をびりびりに
破きながら、
脱ぎ捨てた服を鬼の形相で壁に投げつけた。

「許せない・・・許せない!」
藍那は裸になると、
イヤらしい写真を自分のスマホで
大量に自撮りした。

そして、その写真を、LINEで、海二とか言う男に
送りつけてやった。

”わたしの全てを見て”

”365日24時間わたしのことだけを見て”

やばいメッセージを大量に
送りつけてやった。

ほどなくして、
海二からブロックされた。

「はっざまあみろ!」
そう言うと、藍那は「うっ…」と言って、
その場に倒れた。

「ーー苦しめ・・・苦しめ!」
光保は、呪いの言葉を吐き続けた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「近寄らないでくれる?」
大学では友人だった涼花に
蔑まれている。

涼花は、光保に憑依されて、
藍那への憎しみを刷り込まれた。

だからー、藍那のことを執拗に
避けるようになっていた。

「--あんたの本性、ばらしてやるから」
涼花が脅す発言をした。

藍那は、青ざめていた。


「--くくく・・・いいぞ、その顔!
 もっと苦しめよ!藍那!!!」
光保は叫んだ。

しかしー

「--今から会える?」
藍那がスマホで誰かに電話した。

そしてー

「----どうした?藍那?」
茶髪の男が姿を現した。

光保も、同じ大学だから知っている。
こちらは、鎌塚 貞雄(かまづか さだお)。
大学でも素行不良で知られる男だ。

「--ねぇ・・貞雄・・・わたしを助けて?」
藍那が甘い声で貞雄に抱き着いた。

「--お、おぅ・・・」
貞雄は照れながらそう答えた。

「まさか、こいつ・・・!」
光保は呟く。

眞城、海二・・・
それだけでは飽き足らず・・・

なんて女だ!

「--わたしには、貞雄くんしかいないの・・・」
藍那が貞雄に抱き着きながらそう言っている。

そして、涼花をどうにかしてくれ、と
藍那は頼み込んだ。

「--この、悪魔が!」
光保の怒りは頂点に達していた。

そしてーー

怒り狂った光保は貞雄に憑依した。

「うげっ・・・!」
貞雄が声をあげる。

「--え、ど、どうしたの?」
藍那が狼狽えて、貞雄に声をかけた。

「許せねぇ…ゆるせねぇ!」
憑依され貞雄はそう言うと、
藍那を思いっきり殴りつけた。

「きゃあっ!」
吹き飛ばされる藍那。

「--このクソ女がぁ!」
貞雄はそう叫ぶと、倒れた藍那に
馬乗りになって、何度も、何度も、
殴りつけた。

「ーくそっ!くそっ!!くそぉ!」

藍那が血を流しながら悲鳴をあげる。

ほどなくして、
貞雄は警備員に取り押さえられた。

「くっそぉ!藍那!お前の人生、壊してやるからな!!!」
貞雄は憎しみを込めて叫んだ。

そしてー
気を失った。

藍那は周囲の大学生に支えられながら
笑みを浮かべている。

応急処置を受けた藍那は、少し休んだ後に、
大学から立ち去った。

不機嫌な様子でバイト先に向かう藍那。

「あ、藍那ちゃん?」
店長が、藍那の腫れた顔に驚く。

「--こ、こんな顔じゃ、お店に出るの、まずいですよね?」
藍那が言う。

確かにファミレスで、
殴られた顔で出るのはまずいだろう。

店長が少し考えたあとに言った。

「--ちょっと事務所で待ってて」
そう言うと、藍那は礼をして、事務所に入っていく。

光保はそれを見て笑う。

「バイトも出来なくなって・・・くくく・・・
 苦しめ!」


しばらくして、店長が、事務所に入っていく。

藍那が「すいません・・・」と言うと、
店長は言った。

「藍那たん~!大丈夫だったかい~」
と。

だらしのない声で。

「は?」
霊体となった状態でその様子を見ていた
光保は、首をかしげた。

「僕の藍那たん~!
 僕だけの藍那たん~!」

そう言われて、藍那は微笑んだ。

「大丈夫です。心配かけてごめんなさい。
 ダーリン♪」

光保はぶち切れた。

こいつ、バイト先の店長まで・・・。


店長は、事務所に居るだけで時給つけとくから、
内緒だよ、と言った。

そして、藍那は「ありがとうございます~」と言うと、
店長にひざまくらをしてあげながら、
楽しそうに話し始めた。

ふざけやがってぇぇぇぇぇぇ!
光保は怒りを爆発させた。

店内で接客していた女子大生バイトの春子に
憑依した光保は、
接客を放り出し、そのまま厨房に向かった。

「あの・・・ちょっと!」
客が驚く。

「----」
春子はそんな客を無視して、厨房の包丁をもぎ取った。

「--は、春子ちゃん?」
他のバイトが驚いているが、
無言で睨みつけて黙らせた。

そしてー。

「にゃ~ん!」
「にゃ~ん!」
馬鹿遊びをしている店長と藍那の居る事務所に
入り込んだ。

「は・・・春子ちゃん!」
店長が驚いて跳ね上がる。

「こ・・・これはちがっ・・・、僕は春子ちゃん一筋で・・・!」
店長が意味の分からないことを言っている。

光保は思う。
こいつも浮気野郎か。

と。

「---ふざけんな!死ね!」
春子は怒鳴り声をあげて、躊躇なく店長を包丁で刺した。

そして、倒れた店長の血を手に塗りつけると、
赤くなった手で、藍那の方に近づいた。

「藍那ぁ・・・絶対に、許さないから・・・!」
歪んだ表情の春子が言う。

流石の藍那も、心から恐怖しているのか、
身体を震わせている。

「ひっ…ど、、どうして…どういうことですか!」
藍那が怯えている。

このバイト先では春子の方が先輩のようだ。

「--許さない…呪ってやる…!
 ゼッタイに、、、許さないから!」

あまりの怨念が、春子の身体に伝わり、
春子の目は真っ赤に染まっていた。

「許さない…許さない…許さない!」
赤くなった手で、藍那の頬を触る。

藍那の顔に真っ赤な血が付着して、
藍那は只々、その身を震わせた。

「---や、、やめて…助けて」
藍那が懇願する。

光保はその姿を見て思う。
死んで、楽になれると思うんじゃねぇぞ。と、
まだまだ藍那に与える苦しみはここからだ。

こんなところで、楽にしてやるつもりは、ない。

「ーーうはははっ…ははははははははっ あっ…」
光保が抜け出し、春子はその場に力無く倒れた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

翌日。大学で、光保は藍那に憑依した。

「--みんな~~~見て~~~!」
大学の正門前で藍那は大声で叫んだ。

そして、まるで、ショーをするかのように
身体をくねらせながら服を脱いでいく。
「うふふ♡わたしったら、こんなところで
 服を脱いじゃって、変態~~!」

嬉しそうに叫ぶ藍那。

周囲の学生たちが困惑している。
大学内でも美人の部類に入る藍那の
突然のおかしな行動。
困惑しない学生は居ないだろう。

喜ぶ男子学生。
ケダモノを見るかのような目で蔑む女子大生。

そんな視線を浴びながら藍那は
喜びで体を震わせた。

「~~~っはは、どう!わたしの
 身体!綺麗でしょ?ねぇ、綺麗でしょ?
 ほら、もっとわたしを見て!あはははははっ!」

服を全て脱ぎ捨てたあたりで、
警備員たちがやってきた。

「~~うふふふふっ♡うふふふふふふふふ♡」

そして、そのまま藍那から抜け出し、
藍那は満面の笑みを浮かべたまま、
白目でその場に倒れた。

藍那はーーー
そのまま退学になった。
警察沙汰にしたくない大学側は通報することはしなかったが、
少なくとも、藍那はもう、大学には戻れない。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

部屋で藍那が、イヤらしい格好で、
自撮りをしていた。

「壊してやる…!壊してやるっ!」
光保に憑依された藍那は、
貯金をほぼすべて使ってエロい服装を
買い漁っていた。

そして、自撮りをして、
イヤらしいポーズでそれをツイッターに、
フェイスブックに、
動画サイトに投稿した。

「くははっ!これで藍那の人生は終わりだぜ!」
大声で叫ぶ藍那。

自分の人生を滅茶苦茶にする行動をしているのにも
関わらず、藍那はとても嬉しそうだ。

「っははははは!あははははははははっ!」
大笑いしながら、藍那はその場に倒れる。

光保は離脱して、
藍那の反応を見つめる。

数分後、意識を取り戻した藍那は
泣き叫び、頭を抱えてうずくまった。

「--どうだ!この裏切り女!
 まだだ、もっと追い詰めてやるぞ!」

光保が叫ぶ。
彼にはもう、復讐しか残されていなかった。

藍那は”愛してる”と書かれたペンを見つめる。

そしてー
「もう、あなたしかいない…」
と呟いて、スマホを手にした。

光保は思う。
この女、まだ他に本命が居るのか…と!

そして…
「助けて!わたし、わたし…!」と
その男に嘆願する藍那。

1時間後、その男が藍那の家へとかけつけた。

入ってきた男は、
”オジサマ”ともいえる年齢ー
40か50ぐらいの男だった。

「--藍那・・・だいじょうぶか?」
男は言う。

上から見ていた光保にはその男の顔が見えない。

「お願い…助けて…
 あなたしかもう、頼れないの」
藍那が涙ながらに言うと、男は言った。

「あぁ、もちろんだよ。
 藍那、わたしは君のためなら何でもする」

「--宗助(そうすけ)…大好き!」

藍那の言葉に、光保は耳を疑った。

宗助?

そして、光保は、その男の顔を見て叫んだ。

「お、、、、オヤジ…!!!!!!!!!」

藍那の本命は、光保の父親自身だった。

光保の父親は、
藍那が息子の彼女であることを知りながら、
そして、自分自身にも妻がいる身ながら、
藍那と裏で付き合っていたのだ。

「----も、、、もうダメだ…」
光保はあまりのショックに、うなだれた。

「もう、、、好きに…してくれ」
抱き合う父親と元彼女と見て、
光保は絶望した。


”もう、好きにしてくれ”

怒りも、呆れも通り越して光保は
そのまま成仏したー


信じていた彼女、
信じていた父に裏切られてー



おわり

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

光保くんは、怒りも、呆れも通り越して
成仏してしまいました(汗)

相当なショックだったのでしょう…

ここまでお読み頂きありがとうございました!

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無名

Author:無名
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