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<憑依>束縛彼女②~豹変~

優しかった彼女が、突然豹変した。

異常なまでの束縛。
彼氏である法二は、恐怖におびえる日々を送ることになる。

常軌を逸脱した束縛から抜け出すことはできるのか。
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昼休み。

「ねぇ、法二さ…」
千奈津が机に寄ってきた。

「--、、あ、千奈津。どうしたの?
 今日も一緒に昼ごはん、買いに行く?」
法二と千奈津は、よく、昼休みに
購買部で売っているパンを買いに行っていた。

「---そんなことはどうでもいいの。
 ねぇ、2時間目の理科の授業の時、
 安久津さんと楽しそうに話をしていたよね?」

千奈津が言う。

理科の授業は班ごとに実験を行った。

別に、やましい気持ちから楽しそうに話をしていたわけではなく、
普通に話をしていただけだ。

「--楽しそうにって…
 別に、ただ普通に実験していただけだよ」

法二が言うと、
千奈津が机を思いっきり叩いた。

「--浮気するつもりでしょ?」

千奈津の声に、周囲が少し驚いた様子で
千奈津の方を見る。

「う…浮気?じょ、冗談じゃないよ!
 僕は千奈津一筋だってば!」

そう言うと、千奈津は疑いの目で法二を見た。

「--ふ~ん、じゃあ、他の女子とは
 喋らないでよ。
 でなきゃ、私、許さないから!」

睨む千奈津。

法二は戸惑う。

「ど、どうしたんだよ…千奈津…!」

千奈津は低い声で言った。

「私が嫌な気持ちになるの。
 そういうことは絶対しないで」

押し切られるようなカタチで、
法二はしぶしぶうなずいた。


今日の千奈津はなんだか変だ。
生理か?それともただの不機嫌か?

これじゃあ、尚登に笑われてしまう。

悪友でもある尚登は、彼女に束縛されている。
昨日、その束縛のことで、尚登をからかったばかりだ。

幸い、今日は尚登は風邪をひいて、休んではいるけれど…。

「どうしたんだろう…」
法二は、そう呟かずには居られなかった。


放課後ー
千奈津と一緒に帰ってはいるものの、
いつものように明るい雰囲気ではない。

なんとなく、重ぐるしい雰囲気を感じる。

「さて…」
千奈津が言った。

トレードマークのポニーテール姿でもないせいだろうか。
なんだか、今日の千奈津には、とにかく違和感を感じてしまう。

「--見せて」
千奈津が手を出した。

「--え…?」
戸惑う法二。

「--スマホ。確認するから」
千奈津が愛想なく言う。

「--や、、やめてよ!朝みたばっかじゃんか!」
法二が反論した。

千奈津の中に居る尚登は思う。
”ほ~ら!やっぱり束縛にうんざりし始めた”と。

「ーー見せられないの?ふ~ん、
 そうなんだ。 へぇ~」

上目遣いで法二を見ながら言う千奈津。

法二は「わ、、分かったよ!見せりゃいいんだろ!」
と不貞腐れたように言って、スマホを手渡した。


「---誰これ」
千奈津が鬼のような声で言う。

「え、誰って…?」

千奈津が指摘したのは、
中学時代の部活の後輩で、
今も時々連絡を取っている子だった。

別にやましいことは何もないし、
千奈津も連絡を取り合っていることを
しっているはずだった。

「---こ、これは千奈津だって
 知ってるじゃないか!」

法二が言うと、千奈津は不愉快そうに
呟いた。

「--LINE、ブロックしておくね。
 連絡先も消すから」

千奈津のあまりに強引な
態度に、法二は腹が立っていった。

「--なんだよ!なんなんだよ!
 今日の千奈津、なんかおかしいよ!
 何だよ!僕のこと、まるで束縛するかのような
 ことばっかりして!」

法二が叫ぶ。
千奈津は微笑んだ。

「そうよ。わたし、法二のこと、
 束縛することにしたの」

「---え?」

法二は、凍りつくような思いで
千奈津の顔を見た。

「--あなたは、わたしだけのもの・・・
 他の女と話すなんて、許せない」

千奈津の表情が狂気に染まっている。

「--ち、千奈津・・・
 ぼ、僕、何か悪いことした?」

法二が焦る。
千奈津の今日の態度はどう考えてもおかしい。

何かー、
何か、千奈津にとって、癪に障ることを
してしまったのだろうか。

「--したわよ」
千奈津は言うー

千奈津に対してでは、ない。
千奈津の中に憑依している尚登にとっては、
癪に障ったのだ。

束縛の辛さを知らず、
ネタにしてからかうような法二に。

「---ご、ごめん…あ、謝るから…」
法二が申し訳なさそうに言う。

心当たり何て、ないくせに。

「--許さない」
千奈津は、法二を睨みつけた。

「---これから、法二は、私だけのもの。
 逃がさないし、他の女と関わったら、ゼッタイに許さない」

憑依している尚登もゾクゾクしてしまうほどに
怖い声が出た。
表情もきっと、恐ろしく冷たいものになっているだろう。

あの優しい千奈津にこんな声が出せるなんて…。

「----う、、、、うん…」
法二は委縮したのか、黙りこんでしまった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

法二とは別れ、家に向かっている最中に
頭の中から再び声がした。

”ねぇ!!!やめてよ!
 どうしてあんなことするの!?
 ねぇ、わたしの身体を返して!”

意識を取り戻したのか。
頭の中で千奈津の意識の声がする。

「---あと少しで終わらせるから。
 ちょっとの間、静かにしててくれよ」

そう言うと、千奈津が叫んだ

”ふざけないでよ!
 法二が可哀想だよ!!
 やめてよ!!”

千奈津が喚く。

「--うるせぇよ」
低い声で呟いた。

そして、頭の中で
”邪魔だ、失せろ”と強く念じた。

”や、、、な、何これ?やめて、助けて…!”

心の奥底に幽閉している千奈津に
何が起きているのかは知らないが、
少しの間、黙っていてもらう必要がある。

「---うるせぇよ!お前の身体は今、
 俺のものなんだ!
 引っ込んでやがれ!」

そう叫ぶと、
”いやぁああああ!”という悲鳴が聞こえて、
頭の中の千奈津の声は消えた。

「--ふふふ、静かになった」

そう言うと、千奈津は笑顔を浮かべながら
自宅へと戻っていった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

夜ー。

法二は、妹と雑談したあとに、部屋に戻った。

すると、千奈津からLINEが届いた。

”今の女、誰よ?”

「-----!?」
法二は恐怖におびえた。

どういうことだ?
妹と話をした直後に、このLINE。

千奈津が、どこかで見ているのか?

”え、、い、、妹だよ”
と慌ててLINEで連絡を返す。

すると
”許さないって言ったよね?
 わたしのことだけを見て。
 あなたの女はわたしだけ”

と、返事が返ってきた。

「---な、何なんだよ…」
法二は怯えきった様子で、
周囲を見回した。

”あなたのこと、ずっと見てるから…
 あなたが好き…大好き…!
 好き!好き!好き!好き!”

千奈津はどうしてしまったのか。
法二はLINEを見ながら怯えきった様子で
震えた。

着信が入る。

千奈津の名前が表示される。

思わず、法二は千奈津からの着信を無視した。

「--な、何なんだよ…なんなんだよ!!」
蹲って怯える法二。

しつこい着信。

それらを、全て無視する法二。

ふと、自分の鞄に何かがついているのを見つける。
”盗聴器”

「--な、なんだこれ・・・
 ち、千奈津がつけたのか…」

”あ~あ、ばれちゃった♡”

ちょうど、千奈津からLINEが届いた。

「ふ…ふざけんな!」
法二が盗聴器をムキになって
叩き壊す。


ピンポーン

自宅のインターホンが鳴った。
法二の母がそれに応じる。

「あ、お母さん、法二くんいらっしゃますか?」

千奈津の声ー。
夜の19時だと言うのに、
母は、千奈津を家にあげた。

法二にとって初めての彼女である
千奈津は、母とも仲が良かった。

部屋の扉が開く。

「おじゃましまぁ~す」
歪んだ笑みを浮かべた千奈津が入ってきた。

ホットパンツ姿で、脚を大胆に魅せつけているー。
いつもとは、違う雰囲気。
それに、トレードマークのポニーテールでもないから、
さらに違和感を感じる。

「---ふ、、、ふざけるなよ!!
 千奈津!僕だって怒るときは怒るよ!」

法二が叫ぶ。
しかし、千奈津はそのまま法二に近寄ってきて、
法二の胸倉をつかんだ。

「束縛されるの、怖い?」
微笑みながら聞く千奈津。

「--な、、なんなんだよ…
 今日の千奈津…変だよ…
 なんなんだよ」

法二は怯えるあまり、目に涙が浮かんでいる。

「--私、法二のこと大好きなの…
 だ・か・ら、
 私が法二の全てを管理するの」

千奈津の歪んだ笑みを見名ながら、
法二は怯えることしかできなかった。

「これから毎日、2回のスマホチェック。
 夜寝る前には、電話でお話し。
 あと、心配だから、盗聴もさせてもらうね?
 それに、スマホの位置情報チェック」

淡々と言う千奈津。

どう考えてもおかしい。

「---狂ってるよ!!」
法二が泣き叫ぶようにして言う。

「もういいよ!お別れだ!!
 千奈津と一緒になんかなれない!」
法二が叫んだ。

すると、千奈津は舌打ちをして、
突然服をはだけさせた。

「--な、何をするんだよ!」

千奈津は下着を曝け出して笑う。

そして、千奈津はわざと髪の毛を
掻き毟るようにしてボサボサにした。

「--ねぇ、法二?
 いま、わたしがこの姿で、
 泣きながら部屋の外に
 出ていったらどうなるかな?

 法二くんのお母さんに
 ”助けてください”って言ったら
 どうなるかな?」

千奈津が意地悪そうに笑う。

「---や…やめろよ…!」
法二が涙をこぼしながら言う。

「ふふふ…♡ 試してみよっか?」
千奈津が部屋の外の方を見る。

「---や、やめて、、やめてよ!やめて!」
法二はたまらず土下座した。

すると、千奈津は法二の手を踏みつけた。

「--ごめんなさいは?」
千奈津が言う。

「--な、、何に対して怒ってるのか…
 わかんないよ…」
法二が言う。

千奈津はため息をついた。

憑依している尚登は思う。
”もう、そろそろいいか”と。

「----束縛されている尚登くんに
 ごめんなさいは?」

千奈津がそう言うと、
法二は顔をあげた。

「えっ…?」
不思議そうに言う法二に、千奈津は言う。

「---束縛されている尚登くんのこと、
 よくからかってたよね?

 これで、束縛される辛さ、わかったでしょ?
 ほら、尚登くんに、ごめんなさいは?」

千奈津が言うと、
法二は訳も分からず
「ご、、ごめんなさい」と謝罪した。

すると、千奈津は突然安心したように笑って言った。

「--はは、もういいよ。終わりだ。
 法二、実は俺、尚登なんだよ」

突然男言葉で話し出す千奈津。

「え…?」

驚く法二に、千奈津は憑依薬と、
千奈津に憑依した理由を話した。

法二は怒るかと思っていたが、
自分も悪いと思ったのか、
怒らなかった。

「--ごめん…
 でも、もういいだろ…?
 そろそろ千奈津を返してくれよ」

法二が言うと、
千奈津に憑依している尚登はうなずいた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

その頃ー

尚登の家で横たわっている
尚登の身体は、
憑依薬に隠された成分で、急速に
細胞を破壊されーーー
間もなく息絶えようとしていたーー。


③へ続く

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

束縛の恐怖を教えるために憑依した尚登くん。

もう、法二のことを許したみたいですが、
彼の身体は大変なことに・・・?

続きは明日です!


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