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<憑依>憑依処刑人①~処刑~

とある裏路地にある
不気味なホワイトボード。

そこに、憎い相手の名前と死因を刻むと、
翌日、その通りにその人物が死ぬという都市伝説があった。

果たして、それは、嘘か、真かー。
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とある男子高校生二人が、
談笑しながら路地裏を歩いていた

素行不良の男子生徒二人は、
今日も、学校で生徒会長の
間代 良子(まだい りょうこ)に小言を言われた上に、
先生に、学校に持ってきてはいけないものを
持ちこんでいることをチクられて
生活指導を受けることになり、
不満を口にしていた。

「--本当にむかつくよな!あの女!」
不良生徒の一人が叫ぶ。

「だよな~、
 可愛いからっていい気になりやがって!」
もう一人の不良が叫ぶ。

良子は、確かに優秀だ。
容姿も整っているし、
周囲からも慕われている。

素行不良の自分たちが、何を言っても、
良子にはかなわない。

「--ったく!
 言ってることは正しいから、余計むかつくぜー!」

叫ぶ不良男子。

もう一人も「ちげぇねぇ」と叫ぶ。

ふとー
路地に不釣り合いなホワイトボードが
立っているのが見えた。

巨大なホワイトボード。

「何だぁ、これは?」

何となく腹が立つから、
人気のない裏路地でバカ騒ぎでも
しようと、普段は入ったことのない裏路地にやってきた二人。

そこに、
ホワイトボードが立てかけれられていた。

”死をもたらしたい者の名前と死因を記述せよ
 さすれば明日、それは現実となるー”

そう書かれていた。

「なんだぁこりゃあ!」
笑う不良男子。

もう一人が「小学生の悪戯かよ!」と笑いながら、
そのホワイトボードの前に置かれていた
マジックを手にした。

そしてー

”間代良子”とそのホワイトボードに書き記した

「おいおいおい~!」
笑う不良男子。

そして、マジックを手にした不良男子は
笑いながら、さらに文字を書き記した。

”突然のパニックにより、発狂して死亡”と。

「--ははっ、もし本当にそうなったら面白いよな」
一人が言うと、
マジックを持っていた男子生徒が笑った。

「はははっ!だな!」

二人は笑いながらその場から
立ち去って行った。

数分後―。
シルクハットを被ったスーツ姿の男が
ゆっくりとホワイトボードの前にやってきて、
そして、立ち止まった。

男は、
ホワイトボードに刻まれた文字を見つめる。

”間代良子
 突然のパニックにより発狂して死亡”

男は、不気味な笑みを浮かべた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

翌日ー。

不良男子二人は登校すると、
良子の方に向かって行って
笑った。

「--予言してやるよ」
不良男子の一人が言うと、
良子は、「何よ?」と言いながら振り向いた。

「--お前は、今日、死ぬ!」

クラスが一瞬静まり返った。

「--何よ急に。
 バカじゃないの?」
気の強い良子は、呆れた表情で顔をそむけた。

「--ケッ」
不良男子は、舌打ちをしながら、自分の座席に戻る。

その日はー
いつも通りの日常だった。

授業中も、
昼休みも、
何も起こらなかった。

「-なんだよ~
 結局何も起きないじゃねぇか!」
不良生徒の一人が言うと、
もう一人も「だな!ま、起きたら起きたでやべぇけどな」
とつぶやく。

その時だったー。

「---うっ!?」
良子が突然、声を上げた。

そしてーー

「--えっ…ひっ…あぁ…あっ!!
 な、、、なにこれ・・・えっ!?」
良子が突然錯乱した様子で机を
倒しながら悲鳴をあげた。

「--ど、どうしたの?良子?」
周囲のクラスメイトが言う。

「え、、いやああああ!こ、来ないで!」
他のクラスメイトたちから、逃げるようにして
壁際に走り去る良子。

「お、おいおい、なんだぁ?」
不良生徒は、首をかしげる。

もう一人の不良男子が、
「おい、まさか、昨日のー」と小声で呟いた。

”突然のパニックにより、発狂して死亡”

「--い、、いや、、ん、んなわけねぇだろ」
流石の不良男子も、
本当に良子を殺す気はない。

背筋に冷たいモノを感じながら、そう呟いた。

周囲のクラスメイトたちは
気づかなかったものの、
良子にはーー
シルクハットの男が憑依していた。

憑依した男は、良子の脳に巣くい、
周囲のクラスメイトが怪物に見えるように、
周囲の風景が地獄のような風景に見えるように、
影響を与えた。

彼の憑依はー
肉体と精神を直接支配するほかに、
脳に憑依して、あらゆる感覚を支配する力も持つ。

今回はー
良子自身を支配せず、
脳を支配した。

昨日の男子高校生たちの望みを
叶えるためにー

「ーーーいやああああああ!
 やめてえええええええ!」

良子は、骨だらけの場所で、
赤い空の下で、悲鳴をあげていた。

周囲からは、異形の存在が
近づいてきている。

「--ドゥアァアアアイジョウブカァアアアアアア」
奇声を発しながら近づいてくる異形。

良子は悲鳴をあげて
逃げまどったー。

”良子の目には、そう見えている”

脳に直接干渉している男の影響によって、
そう”見せられている”

「いやああああああ!」
逃げ惑う良子。

そこにーー。
光る鍵のようなものがあった。

「こ、これは・・・」
光る鍵を手にする良子。

”それを自分の身体に当てれば
 この世界から逃げ出せる”

ふと、そう聞こえてきた。

これはー
脳に憑依した男が語りかけているのだが
良子はそれに気づけない。

そしてー
良子は光る鍵を、自分に突き刺したー。

この、狂った世界から逃げ出せると信じてー


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「きゃああああああああああああ!」

教室内に悲鳴が上がる。

良子が、突然鋭いハサミを手にして、
何度も、何度も自分に突き刺している。

しかもー
その表情は安堵に満ちていたー

良子は、幻覚を見ていた。
奇声を上げて近づいてきたように、良子に見えていた異形は
「だいじょうぶか?」と良子に近づいた男子生徒ー

光る鍵に見えていたものはー
裁断用のはさみー

「---あ・・・あ・・・」
良子は笑みを浮かべたままその場に崩れ落ちる。

「---ま、、、、まじ・・・かよ」
ホワイトボードに書いた通りになったーー
不良生徒二人は、恐怖しながらその光景を見つめたー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

翌日ー。

とある寂れた廃墟地帯の建物内で、
男が新聞を読んでいた。

「---ふふ」
男が笑う。

男は裏世界で
”処刑人”として名が通っている人物。

”始末してほしい人間”の始末を
この男に依頼すると、
方法は不明だが、翌日にはその人間を始末してくれる。

裏世界では「殺し屋」として名が通っている。
しかしー
不思議なことに、彼はこの場から動かないし、
彼は、何も手を下していない。

だから、警察も何も手出しはできず、
ただ、この”処刑人”の存在を隠ぺいするしかなかった。

ホワイトボードは、
彼の”遊び”だ。

処刑の依頼がないときに、暇つぶしに、
ホワイトボードに書かれた頼みごとを実行している。

今、新聞で読んでいる
「女子高生発狂」のニュースも、昨日、彼がやったことだ。

「---あの」
スーツ姿の男が入ってきた。

「--どうぞ」
シルクハットをかぶった男”処刑人”は
新聞を読むのをやめて、男を見つめた。

「--単刀直入に申し上げます」
入ってきたスーツの男が言った。

ここに来ると言うことは、
”裏の依頼”をするということ。
余計な言葉や、社交辞令は、
お互いにとって、必要のないものだった。

「--うちの娘を、始末して欲しい」
スーツ男が言う。

聞けば、スーツ男は女子高生の父で、
思春期に突入した娘と大喧嘩をし、
毎日のように蔑まれて腹を立てているのだという。

「よろしいのですか?」
処刑人は丁寧に問いかけた。

「ーーああ、構わない」

スーツ男は強いまなざしでそう言った。

処刑人はー
善悪は関係なく、金で動く。

スーツ男がアタッシュケースに入った100万円を
手渡した。

安価ー
しかし、彼にとってはそれでもよかった。
たった数時間、憑依して、憑依した身体を処分すれば、
それで100万円なのだ。
そう考えると、安いかもしれない。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

翌日ー

「---高雄くんとのデート、
 楽しみだな~」

女子高生の、奈都(なつ)は、
土曜日の予定を楽しみにしていた。

しかしー

「ひうっ!?」
奈都は、処刑人に憑依されてしまった。

「---可愛らしい部屋だな」
奈都はニヤニヤしながら自分の部屋を見渡す。

「--可哀想だが、これはビジネスだ」
奈都はそう呟くと、立ち上がった。

スマホを放り投げて、
伸びをする。

鏡に写る自分の姿は
とても可愛らしく、魅力的だった。

放り投げたスマホが
窓ガラスにぶつかり、
勢いよく落下して、画面が割れる。

もう、そんなことはどうでもいい。
この奈都という少女がスマホを使うことは
2度とないのだからー。

「--さてと!わたし、死んじゃいま~す!」
嬉しそうにそう言うと、奈都は台所に向かった。

女に憑依しようが、
男に憑依しようが、
処刑人は頼まれたことだけを実行するー。

死ねと言われれば死ぬ。
それだけだ。

「---」
包丁を取り出す奈都。

「---奈都?」
近くにいた母親が首をかしげた。

「--ふふっ♡ ばいばい、おかあさん!」
そう言うと、奈都は笑いながら自分に包丁を突き刺した。

後から駆け付けた父親は、
冷たくなった奈都を見つめて、少しだけ微笑んだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

廃墟の建物の中で、
処刑人は、一人、イスに座りながら
ワインを飲んでいた。

そしてー

また、依頼人がやってきた。

主婦だろうか?
40代ぐらいの女性だ。

「--依頼があるの。
 隣の家の、石堂さんの家を
 滅茶苦茶にして欲しいのー」

女性が言った。

女性は40代の独身女性。
隣の家に3年前に引っ越してきた
若い夫婦に激しい嫉妬心を抱いているらしい。

25歳の母親と、5歳の息子を、滅茶苦茶にして欲しい、
そういう依頼だった。

「---死人が出ても、構わないか?」
処刑人が言う。

40代女性は、一瞬ためらったあとに、頷いた。

「--できるだけ、徹底的に滅茶苦茶にして欲しいの」

その言葉に、処刑人は静かに微笑んだ。


②へ続く

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

今回はプロローグ的なお話しでした!
明日は若い夫婦の家庭を
処刑人が滅茶苦茶にしにいきます!


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無名

Author:無名
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