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<憑依>未来の医療③~輝ける未来~(完)

医療は進化を続けていた。

今までも、そして、これからもー

医療の進歩の邪魔をすることは許されないー。
例え、どんな犠牲がでようとも。
------------------------

暗い部屋で、和久井院長は、
”何か”を待っていたー。

少しすると、そこに、5人の少女の
ホログラム映像が映し出されたー。

2071年では、まるで”相手がそこにいるかのように”
立体映像を表示して、離れている場所に居る相手とも、
”対面”しているかのように話をすることができる。

5人の少女たちはー
この世界の医療を牛耳っている
”総合医療連盟”のトップ5たちだった。

ショートパンツ姿の綺麗な生足が目を引く20代前半女性。

お嬢様のような格好をした、高飛車な雰囲気の若い女性。

眼鏡をかけた、優等生スタイルの女子高生。

無邪気な笑みを浮かべる女の子。

そして、チャイナドレスを着た妖艶な美女ー。

「・・・・・このたびは、ご迷惑をおかけしました」
和久井院長は5人の少女たちに向かって頭を下げるー。

「---医療用憑依薬の不祥事は揉み消さねばならぬ」
眼鏡をかけた女子高生が高圧的に言う。

「---は…」

5人の少女たちはー
医療界のトップ5人に、憑依された”犠牲者”たちだー。

総合医療連盟のトップは、医療用とは別の憑依薬で、
少女たちの身体を奪い、自分の身体にしていたー。

5人とも、中身は60以上の老人たちだー。

「-ーー医療の発展のためなら、犠牲も仕方がない」
お嬢様風の若い女性が、微笑みながら言う。

「--医療用憑依薬の不祥事が明るみに出れば
 世間の風当たりが悪くなる。」
ショートパンツ姿の少女が生足を触りながら笑う。

「---だからさ!
 邪魔者はみ~んな、消しちゃえ!」
無邪気な少女が笑いながら言う。

「ーーもしもお前の病院内で、
 今回のことを掘り下げようとするやつがいるなら、
 容赦はするな。良いな?」
チャイナドレスの美女が、和久井の近くによってきて、
冷たい声で呟いた


「はいーーー」
和久井院長は深々と頭を下げたー。

「医療界の”輝ける未来”のためにー
 任せたぞー」

眼鏡をかけた女子高生は高圧的に呟いた。

この世界は
”総合医療連盟”に支配されているー

憑依薬を独占し、自由に使うことができる
”トップ5”には誰も逆らうことができないー
逆らえばー殺されるー。

憑依薬を開発した彼らは、憑依の力を使って、
この国を支配したのだ。
医療用憑依薬は、彼らの資金源に過ぎないー。

彼が戯れで憑依し、その人生を奪った5人の悪魔のような女性たちに、
この世界は支配されているのだー。

国のトップですら、今や
”総合医療連盟”の顔色を窺っているー

憑依薬一つで、この世界は支配されてしまっていたー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

Dr友崎は、休憩室でテレビを見ていて、
驚いていたー

「そんな…まさか…?」

テレビの映像を見ながら目を震わせる友崎。

テレビにはーー
海から引き上げられる車の映像が映し出されていたー

昨日ーーーー

Dr中岡が走り去った車だー。

”車の中から、
 近くの高校に通う女子高生、
 田畑 沙緒梨さんがー遺体となって発見されましたー”

アナウンサーは、そう告げていたー

「--馬鹿な…!」
友崎が叫ぶ。

Dr中岡は勘違いをしていたー。
中岡は、過去に、女性患者の身体を乗っ取って
逮捕もされず、ニュースにもなっていない人間が5人居ることを
突き止めていた。

中岡はそれを
”事態を明るみに出したくない総合医療連盟の人間たちが
 事態を隠蔽した”

と思っていたー。
その5人は、野放しにされて、どこかで今も女性の身体を
楽しんでいる、と。

しかし、違うー
今までの5人も中岡と同じように、即日”始末”されたのだー
総合医療連盟の手回しによってー。

中岡は、そのことに、気づいておらず、
今までの5人と同じように、始末されてしまったー。

女子高生の、身体ごとー。

”警察は、無免許運転の女子高生が
 ハンドル操作を誤り、転落したものとー”

ニュースのアナウンサーが伝えている。

「---そんなこと、ありえない」
Dr友崎は休憩室から立ち上がった。

医療用憑依薬は、
患者を救うためのものだー。

こんなことがあってはならないー。

Dr友崎が、院長室に向かうと、
院長室の中から怒鳴り声が聞こえた。

「---院長!それではあんまりです!」

”医療用憑依薬”の悪用を防止するために
監視も担当している
丸神内科部長の声だった。

「--失礼します」
Dr友崎も院長室に入る。

和久井院長と丸神内科部長が振り返った。

「-ーー昨日のDr中岡の行為をなぜ明るみにしないのです?
 憑依薬の医療への利用を今一度考え直すべきです!」

丸神内科部長が叫ぶと、
和久井院長は首を振った。

「---医療用憑依薬は、医療の進歩のために欠かせないものだー。
 事態は、明るみにせず、消し去るー」

和久井院長がそう言うと、
丸神内科部長は「院長が明るみにしないなら、私が明るみにします」と
言って、Dr友崎に「院長には話が通じない、行くぞ」と言い放ち、
無理やり友崎を連れて、院長室から外に出た。

「--院長は、医療用憑依薬への世間のバッシングが高まらないように
 昨日のことを隠蔽するつもりだー」

丸神内科部長が言う。
Dr友崎は「どうして…!」と声を上げた。

何の罪もない女子高生が憑依された挙句、
Dr中岡ごと始末されてしまった。
そんなこと、許されるはずがない。

「---お前は、この件に関わるな
 あとは、私に任せておけ」
丸神内科部長はDr友崎にそう言って、
そのまま足早に立ち去った。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

翌日。

丸神内科部長が、記者会見の準備を進める中、
和久井院長は院長室で悩んでいた。

頭を抱える和久井院長。

一昨日の、Dr中岡の暴走を
隠蔽することなんてできるのだろうかー。

隠蔽するとなればー

そう思っていると、
院長室に、総合医療連盟のトップ5の一人の
ホログラムが現れた

「み~んな、壊しちゃえ!」
無邪気な少女が笑う。

和久井院長は、恐怖に身体を震わせた。

無邪気で明るい少女の外見をしているが
この子は憑依されているだけだー。

中身は、医療連盟のトップの一人…
邪悪な老人だ。

「---医療の未来のためなら、
 何人死んだって、安いもんでしょ?うふふ♡」

少女は嬉しそうに飛び跳ねながら、笑っていたー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「--ーー」
丸神内科部長は、明日に迫った記者会見のための
準備を終えて、夜遅く、家路へとついた。

彼は、前から”医療用憑依薬”の危険性を唱えていた。
例え、不便であっても、人が他人の身体に入り込むことなど、
してはいけないことだ、と
彼はずっと、そう考えていた。

Dr中岡のような人間は、必ずいる。
医療用憑依薬の使用が禁止にならない限り、
ああいう輩は、これからも現れるだろうー

「---あの…すみません」

背後から声をかけられた丸神内科部長は振り返る。

「--何か?」
丸神内科部長の視線の先には、眼鏡をかけた女子高生が居た。

「--あ、はい…ちょっと、そっちで人が倒れているので」
女子高生が路地裏の方を指さした。

「ーーわ、わたし、どうしたらいいか分からないので、助けてもらえませんか?」

少女の言葉に、丸神内科部長は首をかしげながらも、
医師としての使命感が、身体をつき動かした。

”酔っ払いか?”

と、思いながら、女子高生についていき、
人が倒れているという裏路地に行く。

そこにはー
お嬢様のような格好をした女性が倒れていた。

「---!?」

丸神内科部長はヒヤリとした。

”おかしい”

とー。

こんな深夜に女子高生が歩いているのもよく考えたらおかしいー

そしてー
裏路地にお嬢様が倒れているのもー
おかしいー

「---!!!」
丸神内科部長が、背後に立っている女子高生の方を振り向くと、
その眼鏡の女子高生は表情を歪めていた。

「---きみは」
そう言いかけた直後、
激しい衝撃を感じて、丸神内科部長は地面に吹き飛ばされた。

「ぐあっ!」

ハイヒールの音が近づいてきて、丸神内科部長の手を踏みにじる。

「ぐああああ!」
苦しみながら丸神内科部長は顔をあげた。

そこには、妖艶なチャイナドレスの美女が立っていた。

「---医療用憑依薬は医療の進歩のために必要なもの」
彼女の言葉に、丸神内科部長は表情を歪める。

「--Dr中岡の件は、完全に我々が隠蔽させてもらう」
眼鏡の女子高生が本性を現して笑う。

「--余計なことをされては困るのだよ」
倒れていたお嬢様が起き上がり、笑った。

「-ーーお、お前たちは…何者だ!」
丸神内科部長が、美女たちを前に叫んだ。

「---わたしたち?」
別の女性が、丸神内科部長の上にのしかかってきて、
胸を顔面に押し付けてきた。

ショートパンツ姿の生足が綺麗な女性が笑う。

「--わたしたちはねぇ、総合医療連盟の人間よ」

その言葉に、丸神内科部長は恐怖した。

”総合医療連盟”が今の世界を牛耳っていることは、多くの人間が
知る事実だー。

「--邪魔者には、消えてもらう。
 Dr中岡と同じように」

女子高生も、笑いながら、丸神内科部長の上にのしかかる。

「んぐあああああっ!」
路地歌に響き渡る悲鳴。

チャイナドレスの美女に手を踏まれながら、
女子高生と、美脚の女性と、お嬢様の胸に押しつぶされている
丸神内科部長。

呼吸困難に陥り、彼はもがいた。

「ふふふ、可愛い女の子たちに、窒息死させられる気分はどうかしら?」

女性たちの笑い声が聞こえる。

「--邪魔者は、死んじゃえっ!」
無邪気な少女の声が聞こえたのを最後に、
丸神内科部長の意識は途絶えたー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

翌日。

Dr友崎が病院にやってくると、
一人のスタッフが自害していたー。

丸神内科部長と一緒に、
監視カメラで医療用憑依薬の監視をしていた男ー。

Dr中岡と組んで、診察室の部屋のロックを解除した男は、
総合医療連盟の口封じのために抹殺されてしまっていたー。

そしてー

「--なんだって?」
Dr友崎は驚く。

丸神内科部長が路地裏で心臓発作を起こして昨夜、
亡くなったのだという。

「----ふざけるな」
Dr友崎はそう思った。

医療用憑依薬の不祥事を何がかんでも
院長は隠蔽する気だ。

「--院長!」
和久井院長の部屋に怒鳴り込むDr友崎。

「何だね?」
冷静に返事をする和久井院長の胸倉をつかみ、
Dr友崎は叫んだ。

「--丸神内科部長も、Dr中岡も、あんたが殺したんだろ?」

とー。

元々気の弱い和久井院長は
最初、否定していたが、Dr友崎の言葉に気圧されて、
ついに真実を話した。

「--総合医療連盟の連中だー」

と。

「--総合医療連盟…」
Dr友崎は覚悟した。

和久井院長に辞表を叩きつけると、
総合医療連盟の本部がある場所へと歩いていくー。

一人残された和久井院長は呟いた

「もう…おわりだ…」

自分は”消される”
そう思った。

そしてー
”それ”はやってきたー。

ショートパンツ姿の足を大胆に露出した女性が姿を現して、微笑んだー
「--おつかれさま、院長♡」

この日の夕方ー、
院長は遺言状と共に、変死体となって発見されるのだったー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

医療用憑依薬ー。
このままでは、Dr中岡のような人間がまたいつ現れて、
またいつ誰かが犠牲になるか分からない。

その都度、何人もの命を奪って、
事態を隠蔽するというのかー

そんなこと、許されないー。


総合医療連盟本部の前にやってきたDr友崎は
意を決して、その中に向かって歩き始めたー


☆ご愛読ありがとうございました!
 俺たちの戦いは、終わらないー!


おわり

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

何故か最後は少年漫画の打ち切り風に…笑
1回、これをやってみたかったのデス!

お読みくださり、ありがとうございました~

コメント

No title

前回で自分が想像したよりも闇が深い話でした。
総合医療連盟の少女たちにはぞくぞくさせられますね。特に無邪気な少女が……中身60歳以上の老人なんですよねこの人……。だがそれが良い。
そして打ち切り風エンドには笑わせていただきましたw

Re: No title

> 前回で自分が想像したよりも闇が深い話でした。
> 総合医療連盟の少女たちにはぞくぞくさせられますね。特に無邪気な少女が……中身60歳以上の老人なんですよねこの人……。だがそれが良い。
> そして打ち切り風エンドには笑わせていただきましたw

ありがとうございます~!
無名先生の次回作にご期待下さい☆笑

総合医療連盟は、闇がとても深いのデス…
無邪気な少女の中身も他の4人も…60以上のおじいちゃんデス笑

No title

敢えてここで区切ると言う事は・・・いや友崎一人でもどうにも出来ないだろうな
ただもしかすると生き延びたりするかもしれませんねえ。トップ5に利用される形で

結局は中岡も踊らさせれただけで少しだけど哀れに見えてきました笑

Re: No title

> 敢えてここで区切ると言う事は・・・いや友崎一人でもどうにも出来ないだろうな
> ただもしかすると生き延びたりするかもしれませんねえ。トップ5に利用される形で
>
> 結局は中岡も踊らさせれただけで少しだけど哀れに見えてきました笑

コメントありがとうございます!
総合医療連盟、おそるべし…ですネ!
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プロフィール

無名

Author:無名
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