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<二重人格>精神崩壊~ココロコワレル~①

大切な心優しい彼女が二重人格だった。

もう一人の彼女の存在ー。
その存在が、彼を大きく動揺させるー…
------------------------------

「優香(ゆうか)ちゃん、浮気してるんじゃね?」

友人の言葉に、住崎 誠吾(すみざき せいご)は耳を疑った。

「--え?田内さんが?」
誠吾は思わず聞き返す。

「--あぁ、この前さ~
 部活で帰りが遅くなったとき、
 見ちゃったんだよな~!
 空き教室でA組の後藤とイチャイチャしてるの」

友人の三郎の言葉を信じられず誠吾は
「そんなことあるわけないよ」と答えた。

彼女の優香は
とてもまじめで、大人しく、心優しい性格。
そんなことをするわけがない。

しかも、A組の後藤と言えば、
停学歴2回の、お世辞にも素行が良いとは言えない不良生徒だ。
そんな後藤と、優香がイチャイチャしていたなど、
信じられない。

「三郎の、見間違いでしょ?」
誠吾が言うと、
いやいやいや、と三郎は首を横に振った。

小学生時代からの付き合いの三郎は、
たまに嘘をつく。
今回も、そんな嘘だろう、と
誠吾はそう思っていた。

ーー昼休み。

図書委員として活動をしている誠吾は、
ため息をつきながら、カウンターの方を見た。

カウンターには、彼女の優香が座っている。

本を借りに来た生徒と笑顔で談笑する優香。
その笑顔は、いつも通り眩しかった。

「--ーーー」
誠吾は思うー。

優香と自分が付き合いだしたのは、去年の6月のことー。
図書委員会として仕事をし始めた誠吾は、
「面倒くさいなぁ」などと思いながら図書委員の仕事をしていた。

不真面目ではないが、何事にも無気力な生徒ー。
それが、誠吾だった。
クラスメイトからも苛められてはいないものの、
特に目立たない存在ー。
幼馴染の三郎以外とはそこまで親しくもない。

そんな感じの生徒だった。

しかしー
図書委員の仕事を始めて、彼は変わった。

「ーーーよろしくね」
2年生になって初めて同じクラスになった田内 優香。

1年生のころは全くと言っていいほど、接点がなく、
なんとなく顔を見たことあるなぁ~程度の存在だったが、
それが大きく変わった。

図書当番として、一緒に仕事をするうちに、
誠吾は優香のことが好きになったー。
そして、優香も、なんだかんだ言いながら不器用に優しく、
仕事はちゃんとやる誠吾のことを気になりだしていた。

6月ー。
優香のほうから、誠吾に告白した。

今まで、彼女なんていたことがない誠吾が
顔を真っ赤にして共同不審な態度をしながらも
それを受け入れてー
2人は付き合うことになったのだー

あれから半年以上ー
未だに「田内さん」と呼び、下の名前で呼ぶこともできないような
状態だが、
彼女も、誠吾が初めての彼氏だったらしく、恋愛に奥手な人間同士、
上手くやってきていた。

「--あぁ、この前さ~
 部活で帰りが遅くなったとき、
 見ちゃったんだよな~!
 空き教室でA組の後藤とイチャイチャしてるの」


幼馴染の三郎の言葉を思い出す。

「---どうしたの?」
ふと、我に返った誠吾は「え?」と言いながら、
近くに来ていた優香の顔を見た。

「あ、、い、、いや、、あの…」
誠吾が顔を赤らめてパニックを起こすと
「ぼ~っとしてたよ?大丈夫?」と
優香が心配そうに誠吾の方を見つめた。

たまにー
優香をお姉さんのように感じることがあるー。

実際には年齢も同じで、彼女彼氏の関係なのだけれども…。

「あ、今度の土曜日のことだけど~」
優香が微笑みながら、
土曜日に一緒にショッピングする約束について
口にし始めた。

「---あ、うん」
誠吾はそんな優香と話しながら
”やっぱ三郎の見間違えだよ”と
内心で笑うのだったー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

土曜日。

2人はショッピングを終えて、
ファミレスに入り、ランチを食べていた。

「---ふ~ん、そっか、でも僕はな~」
誠吾も、三郎の話など忘れて楽しそうに談笑している。

優香も、とても楽しそうに笑っていた。

穏やかな優香は、服装も落ち着いた感じで、
清楚という言葉の似合う女子高生ー。

「---そういえば、誠吾さ…」
優香がそう口にしたその時だった。


「おい!待てよ!この野郎!」

店内を走り回っていた小さな兄弟が、
喧嘩し始めて、
小さな子が、兄と思われる子に、
押し倒されて、顔をつねくられている。

「---俺のウィンナーだろ!それ!」
兄が叫ぶ。

どちらも小学生ぐらいだ。
弟の方は幼稚園か保育園かもしれない。

「---あはは…」
誠吾が苦笑いしながら、自分たちの座席の近くで
喧嘩し始めた少年たちを見つめる。

子供の喧嘩に介入しても良かったが、
このぐらいの歳のころは仕方がないことだからなぁ、
などと誠吾は思っていると、
喧嘩している兄が、弟を叩き始めた。

どよめく店内。
やがて、母親と思われる人物が
息子たちの喧嘩に気付いて駆け付けた。

「はぁ…はぁ…はぁ…」

ーー?
誠吾がふと、その声に気付き、優香の方を見ると、
優香は冷や汗をかいて、コップのストローをコンコンコンコンと
何度もグラスの底に叩きつけていた。

「ーーー田内さん?」
心配になって誠吾が優香に声をかける。

「-ーーこいつがいけねぇんだよ!」
喧嘩している兄弟の兄が叫ぶ。
そして、弟の頬をビンタしたー

母親が息子たちの喧嘩を止められずに
困惑している。

弟が、兄に反撃するー

「---うるせぇんだよ!クソガキ!」

大声で叫ぶ声がー
兄弟の喧嘩を止めた。

誠吾は驚いて優香の方を見るー

優香が立ちあがって、
唖然とする親子の方を見ている。

怒鳴ったのはーー
優香だった。

「---ごちゃごちゃごちゃごちゃ言いやがって!
 わたしの目の前から消えろ!」

そう言うと、優香は不機嫌そうに座り、
イライラした様子でドリンクを飲み始めた。

兄弟の母親は優香と周囲の客に謝ると、
2人の息子をつれて自分たちの座席へと戻って行った。

「た…田内さん?」
誠吾が心配そうに優香の名前を呼ぶー

しかし、優香は無言で、
デザートのスイーツを食べている。
普段の彼女からは想像もできないほどに
イライラした様子でー。

気まずくなった誠吾は、
そのまま言葉をかけることもできず、
沈黙してしまった。

しばらくして
優香の方から口を開く。

「…そろそろいこっか…」

優香の言葉に、誠吾はうなずいた。

・・・・・・・・・・・・・・・・

街を歩きながら、優香が静かに語りだす。

「わたし…最近ね…ちょっとおかしいの」

その言葉に、誠吾が足を止める。

近くの木々が風に揺られる中、
優香は悲しそうに呟いた。

「ーーー時々、なんだかわけが分からなくなって
 気づくと少し時間が進んでいるというか…
 意識が飛んでる時があるの…

 ぼーっとしてるというか…」

優香は不安そうな表情で誠吾の方を見た。

「---…田内さん…」
誠吾はどう言葉をかけていいか分からず、
困惑する。

「--さっきも、そう…
 なんか、ぼーっとしていたというか…
 自分が何していたか…
 ハッキリわからないの…
 気づいたら食べ終わってて…」

その言葉に、
誠吾はさっきの優香の姿を思い浮かべる
子供に対して突然豹変して怒鳴り散らした優香。

優香は、
そのことを、覚えていない?

「---田内さんは…」
誠吾はそこまで言うと、不安そうな表情の優香を見て
言葉を止める。

「----ちょっと、眠そうだったよ。
 うとうとしてた」

誠吾はそこまで言って、
少しだけ笑いながら続けた。

「いつも頑張りすぎなんだよ。
 田内さんは」

そう言うと、優香も少しだけ微笑んだ。

「そっか…寝不足なのかなぁ…」

とー。

「---大丈夫。何かあったら、、
 その、、、」

誠吾は顔を真っ赤にして恥ずかしそうに言葉を口にする。

「その、、僕が、、ま、守るから…」

その言葉に
「ありがと…!」と優香は嬉しそうに微笑んだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ガチャー。

帰宅した優香は、閉じられている部屋の方から
聞こえてきた音に耳を傾ける。

「んっ♡ あっ♡ はぁぁ♡」

昼間からー。

母親の喘ぎ声が聞こえる。

優香は表情を歪めた。

母はー、再婚相手の父と毎日のように
エッチをしているー
娘の前だろうと何だろうとお構いなしにー

優香の本当の父はーーー

優香は、仏壇に目をやるー

そこには、どことなく彼氏の誠吾と雰囲気の似た
幼い少年の姿ー。

「・・・・・・」

喘ぎ声が聞こえる。

優香は嫌悪感を浮かべると
そのまま部屋へと戻った。

自分の部屋に戻った優香は持っていたバッグを
勢いよくベットに投げつけた。

「---何が、僕が守るだ…!」
優香の表情が鬼のような形相になっている。

「---もうすぐ…」
優香は鏡の方を見つめる。

もうすぐ、自分が、自分になるー
”今の優香”はそう思ったー。

「--ウザい、ウザい、ウザいうざいうざいうざいうざいうざいうざい」
呪いのように呟くと、優香は部屋の中で暴れはじめた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

月曜日ー

「おはよう!田内さん」

「あ、おはよう誠吾!」

いつものように挨拶を交わす2人。

「--あれ?」
誠吾が、優香の手の絆創膏に気が付くと、
優香は「あ~なんか料理中に切っちゃったみたい」と微笑む。

「そっか~」
誠吾が気を付けてね、と笑いながら言う。

優香も誠吾に微笑み返すー

しかしー
優香には”怪我をした記憶がない”

土曜日ー
誠吾と別れて自宅に帰った直後から
記憶がおぼろげでよく覚えていない。

気付いたら、散らかった自分の部屋にいたー。

何をしていたのか、分からない。

「---」
優香は不安でいっぱいになりながらも、
誠吾の”僕が守るから”という言葉を
支えにして、なんとか普段通りを
装っていたー。

誠吾がふと、教室の隅にある
1つの机を見つめる。

そこにはー
誰も座っていないー。

そこの座席の主は、1か月前にー

チャイムが鳴るー
誠吾は「あ、授業の準備しないと!」と
呟きながら自分の机へと向かった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

昼休みー

誠吾と優香は、図書室に向かおうとしていた。

図書当番の仕事をするためだ。

その時だったー

「--よぉ、田内はいるかー?」

ゴツイ大柄の男が入ってきた。
A組の後藤ー。

誠吾の友人・三郎が、
”優香とイチャイチャしていたやつ”として
名前を挙げた不良生徒だ。

「---え?」
優香が不安そうな表情で後藤の方を見る。

「--今日、またどうだよ?」
後藤が笑いながら教室に入ってくる。

キャラメルポップコーンの袋を持ちながら
それを口の中に放り込みながら
後藤は、優香の方を見る。

「え…な、、何のこと?」
優香が困惑した様子で言う。

後藤は、キャラメルポップコーンを
わざと音を立てて噛み砕きながら微笑んだ。

「とぼけんじゃねぇよ…
 先週の火曜日のこと…
 お前も乗り気だっただろうが」

後藤の言葉に怯える優香。

「--や、、やめろよ…!田内さん、
 嫌がってるじゃないか」

誠吾は止めに入ろうとしたー。

しかし…
後藤は誠吾の方を見ると、
口の中から噛み砕いたキャラメルポップコーンを
取り出して微笑んだ。

「--テメェも、こうなりてぇか?」

後藤の迫力に、誠吾はビビッてしまった。

「はひっ…?な、なんでもありません」
誠吾は今にも漏らしそうになりながら、
その場で震え上がった。

「--ーーおい、やめろよ!」
誠吾の友人・三郎が誠吾に代わり、止めに入った。

しかしー

「うるせぇ!」
後藤や三郎を殴り飛ばした。

三郎が音を立てて、近くの机に激突するー

「-----あっ…ひ…」
それを見ていた優香の様子がおかしい。

優香は、
はぁ、はぁ…と言いながらパニックを起こしているかのように
身体を震わせた。

ボウリョクーー

ボウリョクーーーーー

「--このクソガキがぁ!」
暴れ狂う父ー

泣きじゃくる自分と母ーーー

暴力で、血だらけになる弟ー

ボウリョクーーー

マタ、アノトキノヨウニー
ナニモー

ツヨクーー
モットツヨクーー

ダレニモタヨラナクテスムヨウニツヨクー

コンナクダラナイセカイナンテーー

「----いいわよ」
優香がはっきりとした口調でそう言った。

腕を組みながら後藤の方を見る優香。

「---ほぅ。最初からそう言えばいいんだよ」
後藤がそう言うと、
優香が後藤の顎をつかんだ。

「んがっ…」
後藤が驚いて食べていたキャラメルポップコーンを口から吐き出す。

「--あんたこそ、わたしを楽しませてくれるのかしら?」
優香がそう言うと、
後藤はにやりと笑みを浮かべて
「も…もちろんだぜ」と呟いた。

優香が手を放すと、後藤は
「放課後、楽しみにしてるぜ」と言って、
教室から立ち去って行ったー。

「た…田内さん?」
誠吾がそう声をかけると、
優香は無言で教室から出て行ってしまった。

「ちょっ…!」
誠吾が慌ててそのあとを追うー。

・・・・・・・・・・・・・・・・

優香を追ってやってきたのは図書室だった。

そういえば、図書当番だったー。
誠吾はそう思いながらも、イラついた様子でカウンターに座る優香を見て
不安になった。

思い切って声をかける誠吾。

声をかけられた優香は誠吾の方を見たー。

「--へぇ、あんたがわたしの彼氏?」

誠吾はその言葉の意味が分からず、困惑する。

そんな誠吾を睨みつけて優香は言った。

「---ウザい」

とー。


②へ続く

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

二重人格を題材とした小説デス!
初挑戦のジャンルなので、色々調べながら書いています!

次回もぜひお楽しみください!


コメント

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Re: 見てないみたいですので

ありがとうございます!

リクエストは読みましたが
お返事とスケジュールへの貼り付け作業がまだでした!

ご指摘ありがとうございます!

リクエストの執筆には時間がかかりますので
気長にお待ち下さい☆

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Re: 質問です。

すみません!こちらでは非公開にしておりますので、
皆様のご想像にお任せします!
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プロフィール

無名

Author:無名
憑依小説好きです!
TSF/憑依系メイン
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