140万アクセス記念！リアルデュエリスVol22 ～NANOHA～

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シャドールデッキ使いのデュエリスト・七葉（なのは）は
困惑していた。

カードショップの側にあった、謎の渦を見つけた七葉は、
そこに、吸い込まれてしまう。

そして、目覚めたときには、別世界に居たのだ。

一見すると同じようだが、
何かが違うー。

場所も、周囲の人間も、皆同じ。
けれど、なんだか違和感があった。

そして、七葉は、その違和感にすぐに気づいた。

この世界ではー
”カードが現実（リアル）化するー”

と。

大変なの！

と七葉は思いながらも、
冷静を装って家へと帰宅した。

しかし、この世界はあらゆるものが
カードで動いていた。

全ての人間がそうと言うわけではないようだが、
カードを現実化させる力を持っている人が多く存在する。

自宅での晩御飯は「ハングリーバーガー」だった。

そんな日常に、七葉は戸惑いながらも、
この世界で生き抜いていくことを決める。

試しに、自分の部屋にあったカードの１枚、
「火の粉」をかざしてみると、火の粉が部屋を舞った。

うわっ！と思いながらも
自分もカードを現実化させる力を持っていることに気付き
七葉は喜んだ。

頭の中にカードが浮かぶ。
”洗脳ブレインコントロール”
”心変わり”
”精神寄生体”

この力を使えば、あの子を操ることができるのではないか、と
そう考えた七葉は早速行動を起こした。


だがーーー
七葉は、それらのカードを持っていなかった。

これじゃあ、あの子を洗脳することはできない！

そう思った七葉は家を飛び出してカード屋に向かう。

しかしー
カード屋の前では謎の男たちが、
腕を組んで仁王立ちしていた。

”弱いヤツは、ここをとおさねぇ”と叫ぶ男。

「－－カードを買いたきゃ、俺をデュエルで倒していきな！」と笑う男。

この世界ではデュエルに勝たないとカード屋に
入ることすらできないのか、と七葉は思いながら
シャドールデッキをセットした。

ーーパラっ…

デッキをセットする際に、１枚のカードが地面に落ちてしまう。

シャドールのエースモンスターだ。

それを見た男が笑う。

「シャドールデッキぃ？
　あはははははっ！笑わせんじゃねぇよ！
　ここじゃ、そんなデッキはゴミみたいなもんだぜ！」

そう叫ぶと、男は
”雷鳴”というカードをかざした。

七葉のいた世界では
この”雷鳴”こそゴミに分類されるカードだろう。

しかしー
この世界では違った。

雷鳴がとどろき、電流が七葉の身体を走る。

「うああああああ」
七葉が思わず膝をつく。

「いいか？この世界で大事なのは
　”相手を破壊する力”と
　”相手を支配する力”だ。

　こういうカードみたいにな・・・」

男がにやりと笑いながら
「硫酸のたまった落とし穴」のカードを掲示する。

「－－－まぁ、いい」
男は興ざめした様子で言うと、
七葉にどんなカードを買いたいのかを訪ねてきた。

七葉は
洗脳ブレインコントロールやエネミーコントローラー、
強奪などのカード名を挙げた。

あの子を意のままにするためだ。

しかし、
それを聞いた男は笑った。

「マジかよ！超プレミアカードじゃねぇか！」

とー。

男がカード屋の店内を指さす。

そこにはー
”洗脳ブレインコントロール”

５００００００円ー

と書かれていた。

「－－お前も、この世界に迷い込んだクチだろ？
　俺もそうだった。
　３か月前、変な渦に触っちまったら
　ここに来ちまったんだ

　でもよぉ、楽しいぜここは。
　この力を使えばｌ、世の中思い通りだぜ！」

男も、七葉と同じ世界から来た住人のようだ。

男は七葉のことを気に入ったのか、
近寄ってきて握手を求めてきた。

七葉は戸惑いながら男と握手を交わす。

名前を名乗ると、
男は笑った。

「俺はＧｏ骨塚だ。仲良くしようぜ」

とー。

男と別れると七葉は家に戻った。

洗脳のカードは高すぎて買えない。

スマホでオークションサイトを確認すると、
心変わりも、エネミーコントローラーも、強奪も、
強制転移も、人を自由にできそうなカードは
根こそぎ高額だった。

美少女モンスターのカードも高額だ。

さらにはー
”終焉のカウントダウン”は危険すぎる
違法カードとして、政府が回収、破棄を
行っていた。

確かに、カードが現実化するこの世界では、
危険すぎる。


そんな時だった。
ふと、七葉の目に１枚のカードが目に留まった。

”ものマネ幻想師”

このカードを使えば、他人の姿に
他者変身できるかもしれない、と七葉は思う。

さらにー
”憑依するブラッドソウル”

このカードを使えば、もしかしたら他人に
憑依できるかもしれないー

七葉そう思った。

七葉は２枚のカードを学校に向かうための鞄に入れて微笑んだ。

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翌日。

七葉は、ゴクリと唾を飲んだ。

同級生の子に憑依するつもりだ。


”憑依するブラッドソウル”のカードを出す七葉。

その子は、気づいていない。

七葉の姿が憑依するブラッドソウルに変わる。


あの子の髪ー
あの子の胸ー
あの子の唇ー

それが、全て自分のものに！

七葉そう思いながら、憑依するブラッドソウルとして、
その子の身体に近づいたーーー


しかしーーー

その子は微笑んだ。

よく見ると、その子がカードを持っている。

”悪夢の鉄檻”


七葉の頭上から、檻が現れるー
そして、その子に憑依することはできなかった。

檻の中に閉じ込められた七葉を
その子は、蔑むようにして見ている。

七葉は、悔しさのあまり、叫んだ。

「憑依失敗なの！」

とー。



おわり


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コメント

憑依…できなかったので、憑依モノではありませんネ…
アクセス記念短編はＴＳＦ要素が少ない小説もありますが
お許しください～！

なお、七葉様には快くゲスト出演の御許可を頂きました！
ありがとうございました！！