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<憑依>雨水Ⅱ~雨の降る街~①

雨の降る中ー

謎のスライムに憑依された少女は、
雨に濡れながら微笑んでいたー

そして、引き起こされる新たな悲劇ー

雨水の続編デス!

※グロ表現にご注意ください!
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雨が降っているー。

傘がなければ、すぐにびしょ濡れに
なってしまいそうなほどの、大雨だ。

「---」

女子高生・村西 亜彩菜(むらにし あさな)は、
雨の中、傘をさすこともなく、公園で
空を見上げていた。

髪が濡れるー
制服が濡れるー
スカートが濡れるー

すぐに下着までびしょ濡れになるー

亜彩菜のお腹はほんの少しだけ膨れていたー

彼女はー
2か月ほど前、雨の日に
スライムのような生命体に憑依されてしまったー

それから亜彩菜は不良生徒を誘惑して
ひたすらヤリまくった。

そして、子を宿した。

彼女に憑依したスライムの目的は、
人間とスライムのDNAが混じった子供を産むこと。

体内に宿った新しい命のDNAを組み替えたスライムは、
いよいよ出産の時を迎えようとしていた。

「ふふふ…この身体は、もう、いらない…」
亜彩菜は不気味な笑みを浮かべる。

すっかりエッチになってしまった身体。

だが、もう、いらない。

子を生む瞬間、
この女の身体は食い破られる。
わが子は、腹から飛び出し、
この女は死ぬー

そうして、新しい子が生まれるー

「---余計な騒ぎになるのは面倒」

亜彩菜は公園付近の山奥へと向かっていく。

「---ふふふふふ…可愛い私の子…」
びしょ濡れの制服の上から
お腹を撫でる亜彩菜・

山奥につくと、亜彩菜は微笑んだ。

「--はぁあああ…きもちいい…」
両手を広げて大空を見上げながら、
口を開けて、雨水を口の中に含む。

水こそ、天からの恵み。
亜彩菜は、その恵みに幸せを感じながら、笑うー

人間は水を汚したー
だからー
万死に値する。

「--人間は汚物だ」
亜彩菜は冷たい声でそう呟くと、
スマホが鳴っていることに気付いた。

母親からだ。

”今日、帰りは何時になる?”と
書かれている。

「--ふん」
亜彩菜はスマホを放り投げた。

「--もうわたし、帰らないから…
 くくく…ふふふふふ!」

亜彩菜はそう言うと、
「さぁ…産まれなさい!」と
お腹に向かって叫んだ。

「---ぐほぉっ!」
微笑んでいた亜彩菜が咳き込む。

そして、口から
亜彩菜を乗っ取っていたスライムが飛び出した。

球状だったスライムは人のような形に変形する。

亜彩菜は、微笑んだまま気を失って
その場に倒れるー

土の上に倒れた亜彩菜の身体が濡れていくー

「----う…」
亜彩菜は、正気を取り戻したー

2か月ぶりにー

「…あ……こ、、、ここは?」
ずぶ濡れの自分。
土の上にうつ伏せになっていた自分ー

泥だらけの自分ー

状況が理解できないー

そしてー

「-----!?」
激しい痛みが亜彩菜を襲った。

「---え…」
お腹が、異様に膨らみ始めていたー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「最近、な~んか付き合い悪いなぁ~」

亜彩菜の友人で、
ツインテールの少女・中峯 涼花(なかみね りょうか)が、
傘を差しながら公園奥の山の方に入って行く。

たまたま、公園で傘もささずに微笑んでいた
亜彩菜が、山の中に入って行くのを見かけたからだ。

「前も、公園で傘をささずに喜んでたし…
 最近変だよ…」

涼花は、最近様子のオカシイ
亜彩菜のことを心配していた。

男子生徒を誘惑してエッチしているなんて噂も
一時期流れていたし、
とても心配だ。

「こんな大雨の日に、山に入るなんて…」
涼花は、彼氏でもできたのかな?と思いながら
山奥へ歩いていく。

その時だった。

「あああ…痛い…痛いよ…助けて…!」

苦しそうな声が、先の方から聞こえた。

「---!?」
涼花はその声がする方向に向かって走っていきー
目を疑った。

「--あ…あ”あ…あ”…あ”」

お腹が風船のように膨らんだ
亜彩菜があおむけになって苦しそうな表情を浮かべている。

「あ…亜彩菜!?」
涼花は驚いて声をあげた。

しかし、亜彩菜の表情は真っ青に染まっている。

「---あ…あ…たすけ…て…」
目から涙をこぼし、涼花の方を見た亜彩菜は
助けを求めた。

「--き、救急車…救急車呼ぶから…!」
涼花がスマホを手にするー

それを近くで見ていたスライムのような生命体は、
”出産”を邪魔されるわけにはいかないーと、
再び亜彩菜の口の中に飛び込み、亜彩菜に憑依・支配したー。

「--ぐぼぼお…じゃ、、じゃまを…するな」

亜彩菜が白目を剥きながら叫ぶ。

「--ひっ!?」
涼花は驚いてスマホを落としてしまう。

「--この女は、、しゅ、、しゅっさん…するんだ…
 ごぼごぼごぼぼぼぼぼぼ」

口に水分を大量に含んだ状態で亜彩菜が
笑みを浮かべる。

「な…何…これ…」
涼花は驚いて身を震わせた。

亜彩菜のお腹が今にも破裂しそうなほど膨らみ、
制服が破けているー。

お腹は透明になっており、
中にスライムのような生命体が大量に蠢いていた。

「に…んげん…!
 私の出産を…み、、み、、みたな…!」

そう言うと、
亜彩菜が激しく咳き込んで、再びスライムのような生命体が
飛び出した。

そのスライム状の生命体は、人型のような形に変化するー

「あ、、、、、た…たすけて…」
弱弱しく正気を取り戻した亜彩菜が呟く。

しかしー
次の瞬間…

「んっ…あ…あああああああああああああああああ!」

ブシュウ!!!
という音と共に、亜彩菜の膨らんでいた腹部が破裂して、
中から大量のスライムが飛び出した。

「あ…あ・・・・・・・・」
亜彩菜はしばらく痙攣していたが、やがて動かなくなってしまう。

「な……」
涼花はあまりの恐怖に動けずに居た。

亜彩菜が無残な姿で横たわっているー

ポトリ…

あまりの光景に涼花は、思わず傘を落してしまう。

亜彩菜の中から飛び出したスライムは
人のような形に変形し、その形をゴポゴポと変形
させつづけているー

そしてー
亜彩菜のお腹から飛び出した
”生まれたてのスライム”は
地面を不気味に蠢いているー

髪が濡れるー
服がぬれるー
身体が濡れるー

そんなことも、忘れてしまうほどに
涼花は怯えていた。

目の前の、この異様な光景にー

腹部が破裂した亜彩菜は
もうどう見ても生きていないー

「な…なに…これ…」
涼花はあまりの驚きにその場に座り込んでしまう。

亜彩菜を支配していたスライムがー
亜彩菜の形に変形したー

「---ひっ!?」
驚く涼花。

亜彩菜に変身したスライムが笑う。

「ふ~~~…
 身体のコピー完了~」

亜彩菜スライムが不気味に微笑んだー。

スライムは語るー

「こうやってね…わたしたちは、
 人間をどんどん支配しているの。

 人間を乗っ取って、男とヤッて、
 仲間を生むー。
 そして、出産の際に死んだ人間に
 とって変わるー

 知らなかった?あなたのクラスにも”わたしたち”の仲間が
 3人いることー。」

スライムの目的ー
それは、環境を汚染する人間の支配ー。

乗っ取った人間の身体情報を少しずつ奪いながら
子作りもするー

亜彩菜を支配していたスライムは、こうして亜彩菜の姿に変身し、
これから亜彩菜として生きていくー

そして、亜彩菜の身体を使って生んだ子供のスライムは、
また別の人間を支配し、
その人間で子供を産み、子供を産み終えて死んだ人間に成りすますー

スライムによる支配は進んでいたー
少しずつ。
けれども、確実に。

「---次は、お前が子供を産むの。
 わたしみたいに」

亜彩菜になったスライムは笑みを浮かべた。
元の亜彩菜の身体を踏みつけながらー。

「--ふふふ…
 わたしが死んだことに誰も気づきやしない…
 なんせ、亜彩菜の記憶もぜ~んぶ、わたしが引き継いだからね」

その言葉に涼花は身体を震わせて、
目に涙を浮かべた。

「-ーーーう、、、、うそ…うそ…」
涼花は現実を受け入れられずに、
震えが止まらない

友人の亜彩菜が目の前で”破裂”して、
しかも今、目の前に、亜彩菜の口から
飛び出したスライムが亜彩菜の姿で
微笑んでいる。

「--いやああああああ!」
涼花はその場から逃げ出した。

”自分も亜彩菜みたくなってしまう”

そう思った涼花は、とにかく必死で逃げ出した。

あんな風に、なりたくないー


そう思いながらー

「---さぁ、あの身体も手に入れるのよ!」
亜彩菜が、生れたばかりのスライムたちに指示をすると、
スライムたちは人型に変形して、
走り始めたー

「--くふふ♡ わたしは村西 亜彩菜…」

亜彩菜になったスライムは、倒れている亜彩菜の身体を
見つめると、口から不気味な液体を吐きだして、
その身体を溶かしてしまったー

これで…今日から自分が亜彩菜だー。

・・・・・・・・・・・・・・・・

「----はぁ…はぁ…」
大雨の中、涼花はびしょ濡れになりながら逃げ続ける。

「あぁっ!」
あまりに慌てていたので、涼花は道路に転んでしまう。

身体の震えが止まらない。

あのスライムみたいな生き物たちは、いったい…?


「--涼花?どうしたの?」
偶然、通りかかったクラスメイトの哲子(てつこ)が
不思議そうに涼花のことを見つめたー

「--て…哲子…!たすけて…!」
涼花はびしょ濡れの状態で、
首をかしげる哲子にすがりついた。

哲子は、涼花の背後を見るー

けれど、そこには、何も居なかった―


「何も、居ないじゃないー」
哲子が言うと、
涼花も泣きながら振り向くー

そこにはー

確かに、何も居なかったー

諦めてくれたのだろうかー
それとも、夢でも見たのだろうかー


その日ー
涼花は、家に帰ってからも、震えが止まることはなかったー


②へ続く

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

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雨水の続編デス!

今日はちょっと体調不良で書くのが遅れました汗

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無名

Author:無名
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