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<憑依>暴走新幹線③~終点~(完)

車内は大パニックに陥っていた。

次々と憑依される女性たち。

乗客を弄ぶ人物の正体はー?
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「は~♡ は~♡ はぁぁぁぁぁ♡」

これでもかと言うぐらいに喘がされた真鈴は
疲れた様子で、あおむけに倒れていた。

ずっと、一人で激しいエッチを繰り返し、真鈴は
完全に力尽きていたー

「ぁぁぁあ♡」
ビクンビクンと身体を痙攣させている真鈴。

髪も何もかも乱れきっている。

「あああぁぁあ…エッチ…エッチ~!」
真鈴は、嬉しそうに自分の身体を
抱きしめると、涎を垂らしながら
狂ったように笑い始めた。

唖然とする周囲の乗客たち。

「---さぁぁぁあて」
真鈴が疲れ切った様子で立ち上がる。

「次は…お母さんの気持ち、味わっちゃおっかな?」

家族旅行一家の母親の方を見ると
真鈴はにっこりとほほ笑んだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

医師は運転席に向かって走っていた。

”たのしい”

医師はそう思った。
つまらない日常ー

しかし、まさか
こんなことが起きるなんて。

滅多にできない経験だ。

しかも、それを自分が解決させようとしているー

医師は、この状況を楽しんでいたー
犯人の目的が何かは知らないが―
とにかく、楽しんでいたー

そしてーー
自分が犯人を捕まえることができればー

「私は一躍ヒーローだ」
医師はにやりとしながら運転席のすぐそばまでたどり着いた。

運転席に向かって「なんで新幹線を止めないんだ!」と
怒鳴りつける初老の医師。

その言葉に振り返った運転手は、
だらしのない笑みを浮かべていたー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「怖がることなんてねぇよ。
 お母さんのエッチな身体、貸してもらうぜ~?」

客室では、女子大生の真鈴と、
家族旅行一家の母親がキスをしていたー

「は…はなして…」
必死に拒む母親。

「---んふぅふふ!お邪魔しま~す あ…」

倒れる真鈴。

憑依されたのが2回目だったからか、
その身体は激しく痙攣し、
泡を吹いているー

「あ…」

母親は笑みを浮かべる

「うふふふ…」

母親は泣きじゃくる娘と息子を見て言った。

「お母さんのこと、気持ちよくしてもらおうかしら?」
先ほどまでの気弱そうな態度は失われ
強気な笑みを浮かべて言う。

母親は、引き千切るように自分の
ズボンを破り捨てると、
娘に向かって微笑む。

「わたしのココに指を入れて
 わたしを気持ちよくして?」

甘い声を出す母。

8歳の長女は泣いているー

相変わらず、父親は寝たままー。


2番目に憑依された女子高生の慶子は泣き続けているー

他の憑依された女性たちも、ただただ怯えているー

しかも、慶子の母親である教育熱心のママは行方不明だー。
メガネをかけていたOLに連れて行かれたきり、
どうなったのかは分からないー

「---そう、いい子ね」
泣きながら母親のアソコに手を触れる娘。

母親は「あぁん」と甘い声を漏らし始めたー

「--わたし、お母さんじゃなくて
 エッチな女になっちゃいま~す!」

唖然とする周囲の乗客たちに宣言する母親。
母親は、息子と娘の方を見つめて

「ほら、わたしをもっと興奮させなさい!」
と女王様のように宣言したー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

だらしない笑みを浮かべていた運転手ー

「あんたが乗客に憑依してるんだな!?」
初老の医師が言うと、
運転手は、運転しながら返事をした。

「なんのことだ!?」

「---!?」

医師も運転手も驚いているー

運転手はー
憑依とは無関係だったー

今日の仕事が終われば
明日から休みで、
明日は、この運転手が好きなアイドルの握手会があったため、
そのことを思い浮かべてはニヤニヤしていたのだったー

朝からそのことばかり考えていて上の空ー

だからー
客室乗務員から異常を知らせられても
上の空だったー

「--そ、そんなことが?」
医師から客室で起こっていることを伝えられて
唖然とする運転手。

運転手は、最寄りの駅で新幹線を
停車させる決意をする。


車内に、次の駅で停車するアナウンスが流れる。

「あ~~~!」
それを聞いた家族旅行一家の母親が
娘を邪魔者のように押しのけて立ち上がる。

「もう、終わりか~!
 せっかく楽しかったのに~」

これだけの事態が起きれば
こうなると分かってはいたものの、
できれば、もう少し遊んでいたかった。

「ま…仕方ないか」
母親はにやりと笑う。

「---ん…」

家族旅行一家の父親が目を覚ました。

「あれ…?」
甘い笑みを浮かべている
下着姿の妻を見て、
母親は笑った。

「ねぇあなた…
 わたしたちのセックス…
 みなさんに見せてあげましょ?」

母親はそう笑うと、
本当に熟睡しているだけだった夫に
向かって唇を押し付けると、
困惑する夫と無理やりエッチなことを
始めるのだったー

「お…おい!…なにを…?」
寝起きの父親が慌てふためく。

「なにって~?
 公開エッチに決まってるじゃない~?
 うふふふふふっ♡」

次の駅で緊急停車した新幹線。

母親はエッチなことを繰り返すと、
近くにいた乗客の頭を掴み、
その女性に無理やりキスをした。

母親が白目を剥いてその場に倒れる。

駆けつける駅員
駆けつける警察官。

その前に、若い女性が立ちはだかる。

「--うふふふふふ!
 楽しい新幹線の旅だったわ!」

「---!?」

胸を揉みながら笑う女性を見て警察官たちは
唖然とする。

「---な、何をしているんだきみは?」
警察官が言うと、
憑依されてしまった乗客の女性は
笑みを浮かべた。

「なにって~?
 わたし~胸を揉んでるんですぅ~!」

嬉しそうに腰をフリフリしながら言う女性。

「身体を乗っ取られてぇ~!
 エッチな女になっちゃったんですぅ~!」

警察官たちは、その女性を確保して、
車内へと乗り込む。

確保された女性は
「女の身体は最高だぁ~!えへへへへへ」と
大声で叫び、
狂ったように笑いつづけているー。

そしてー

「--ひっ!?」
警察官は一人の遺体を発見した。

2番目に憑依された女子高生・慶子の
母親が、頭から血を流してー
死んでいたー

周囲の乗客が言うー

「あの人がー…!」

メガネをかけたOLを指さす乗客ー
OLは、隅っこでしゃがみこんで震えていたー

憑依されたOLが、
慶子の母親の頭を何度も壁に
叩きつけて、殺してしまったのだー

「---わ、、わたし、何も…何も分かりません!」
OLが泣きながら叫ぶ。

しかしー

警察は、ひとまずそのOLを殺人容疑で連行した。

「お母さん…!お母さん…!」
娘の慶子が、母親の亡骸を前に
泣きじゃくっているー

新幹線車内は、未だ混沌としていたー

女子大生の真鈴は
意識を失ったまま目を覚まさないー
2回も憑依されたからだろうかー

憑依された客室乗務員は、
恐怖で身体を震わせていたー

おばさんもカップルの女も、
泣いてしまっていて、まともに話を出来る状況ではないー

家族旅行一家の絆も
ズタズタに引き裂かれた。
夫は、突然新幹線車内でエッチをはじめた妻を
軽蔑していたー
息子と娘の心の傷も計り知れないー
母親は、泣くばかりー

そしてーー
母親の命まで奪われてしまった
女子高生の慶子はーー

”笑っていたー”

誰にも、見られないようにー

「--やった」
小声でつぶやく慶子ー

「---やった…!
 ついにババアがいなくなった」

可愛らしい表情に狂気的な笑みを浮かべる慶子ー

「勉強勉強勉強勉強勉強…
 わたしのことなんて何にも考えないで…」

慶子は憎しみの言葉を呟くー

女子高生の慶子は、母親に恨みを抱いていた。
シングルマザーの母に育てられた慶子。
いつしか母は、慶子を虐待するようになっていた。
”監禁”とも言える度を超した教育ー。
遊ぶことを許さず、何もかもを許さなかった。

それでも慶子は我慢してきたー

しかし、学校で彼氏が出来たときー
母は、相手の家に乗り込んでいき、
強引に慶子と彼氏を別れさせた。

それからは監視カメラで部屋を監視されるようになった。

まさに、常軌を逸脱した行為ー

慶子は元々性欲が強かったー
しかし、一人でそれを満たそうとすれば
母親は激怒するー

慶子のストレスと性欲は頂点に達していた。

そんなある日ー
慶子は、憑依薬を手に入れたー

自分の魂の一部を相手に憑依させ
人の身体を自由に操るための薬ー

それを手に入れたとき、慶子は思ったー
”母を、消すことができるー”

と。

単純に母親に憑依して始末してもよかったー。

けどー
万が一ということもあるし、
何より、慶子の性欲は既に爆発しそうだった。

そこでー
新幹線を舞台に選んだー

色々な人に憑依して、楽しみながら
自分自身も被害者として、憑依された演技をすることで、
疑いの目を向けられないようにしたー

最初に、女子大生の真鈴に憑依して、
自分を襲わせたー。
自分と、憑依して奪った身体による自作自演ー。

ずっと泣きじゃくっていたのは、
2つの身体を同時に動かすのが大変だからー。

そしてー
慶子は目的を達した。
OLの身体で、母の命を奪うことに成功したのだった。

「これからは自由よ」
慶子が笑った。

憑依薬もまだある。

これから、とっても楽しい女子高生ライフを
送ることができそうだー


「私、見たんです!
 あの人が、トイレの前であの女子高生を襲っているのをー。
 その時に、「俺…」って言いかけてました」

「--憑依してたのは男の人だと思います」

「--怪しいやつを探せ!」

男っぽい演技をしたかいもあった。
演劇部の自分にとっては、朝飯前だ。

乗客や警察官の姿を遠目で見つめて
慶子は静かに微笑んだ。

そしてー
母親の亡骸の前で、
再び”泣く演技”をはじめるのだったー。


おわり

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

ずっと「今後書く予定」に載せていた
暴走新幹線、ついに書けました~!

お読み下さりありがとうございました!

コメント

No title

てっきり寝ているお父さんかと思いました。
騙されました

Re: No title

> てっきり寝ているお父さんかと思いました。
> 騙されました

寝ているお父さんは
ひっかけデス!笑

運転手が分かりやすいひっかけで、
お父さんがわかりにくいひっかけでした☆

コメントありがとうございます~!
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プロフィール

無名

Author:無名
憑依小説好きです!
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