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<憑依>憑依将棋①~闇の対局~

ある日、将棋部に所属する少女が、
闇の対局に挑むことになってしまう。

駒を失うごとにー
身体の自由を奪われていく、
”闇の対局”にー。
-----------------------

「--やっぱり麻帆(まほ)ちゃんは強いなぁ~」

将棋部部長・神崎 隆吾(かんざき りゅうご)は、
苦笑いするー。

部員数5名の将棋部―。
その中で唯一の女子生徒である麻帆は、
将棋部でも最強の実力を持っていたー。

「--ふふふ、ありがとうございます、先輩!」

微笑む麻帆。

隆吾が顔を赤らめる。

麻帆は、将棋が強いだけでなく、
とても可愛らしかった。

もしも、彼女がプロデビューしていれば、
その可愛さも注目されただろう。

「--次は僕と勝負だ!」
別の部員が、麻帆の前に立ちはだかる。

将棋部は、
こうして毎日楽しい日々を送っていたー。


「お先に失礼します~」
麻帆が、部長である隆吾に挨拶をして
部室から出ていく。

「----」
隆吾は立ち去る麻帆の姿を見ながら
顔を赤らめた。

「…っ、気にいらねぇ」
体格の良い男子生徒が呟いた。

部長の隆吾と同じ3年生の将棋部員・三木(みき)だったー。

「---三木…
 麻帆ちゃんの実力は本物だ。
 そんなこと言うなよ」

隆吾が三木を落ち着かせようとして言う。

「--はん。
 ちょっと強い、ぐらいじゃねぇか。
 
 ちやほやされやがって…
 気にいらねぇ」

三木が呟く。

三木にとって、麻帆は邪魔な存在だった。

副部長の座に居座る麻帆。
しかも、麻帆は、部長の隆吾含む
3人の部員からちやほやされている。

「--お前もお前だ。
 将棋部は、アイツの囲いじゃねぇんだぞ」

麻帆が、まるで姫のように
扱われていることに、三木は腹を立てていた。
もちろん、麻帆にそんなつもりはないし、
控えめで優しい生徒だ。

だが、三木にとっては、不愉快だった。

「--落ち着け。」
部長の隆吾が言う。

それでも、三木の怒りは収まらなかった。

「明日…叩きのめしてやる…
 そして、アイツが負けたら、アイツに
 将棋部から出て行ってもらう」

三木が言う。

「な…そんなこと…」
部長の隆吾が唖然として言うと、
三木は笑った。

「--ふん。俺が負けたら俺が
 出て行ってやらぁ」

三木は、なんとかして
麻帆を将棋部から追い出してやろう、と
そう考えていた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

下校中の麻帆ー。

将棋と出会ったのは祖父の影響だ。
その祖父は、もう死んでしまったけれどー

麻帆は、祖父が大事にしていたこと

”将棋の勝ち負けよりも楽しむ”
ことを大事にしていたー

「--あ…そうだ」
母から”帰りに買い物してきて”と
頼まれていたことを思いだして
スマホを開く麻帆。

そこには、
買ってくるものリストが写しだされている


「---あのぉ…」

!?

背後から声をかけられた麻帆は
驚いて振り返る。

「---えっ!?」

振り返ると同時に、
麻帆は、口元に何かを
当てられて…
意識が遠のいてしまったー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「う…?」

麻帆は目を覚ましたー

すると、そこは、狭い部屋だった。

机と2つのイスー
そして、机の上には、
将棋盤が置かれているー

「---!?」
麻帆は、周囲を見渡す。

部屋には、扉がひとつ

「--ふふふ…やっと目覚めたね」

麻帆が驚いて、声のする方を見ると、
そこには、太ったおじさんがいた。

「---な、、な、、なんですか?ここは…?」
麻帆がおびえた表情で言うと、
男は笑った

「-別に怖がることはないよ。
 君の通学路近くの倉庫だ。
 そこの扉を開ければすぐ外に出れる。

 ただ、俺と一回、将棋で勝負してもらいたくてね。」

男は、椅子に座りながら将棋盤を指さす。

「----」
麻帆は思うー。

少なくとも、この男がまともな男で
ないことは確かだと。

例え、将棋がしたい、というだけの理由だったとしても、
こんな風に拉致してくるやり方はおかしい。

「--きみ、将棋部のNo1なんだろ?
 可愛いのに、将棋も強いなんて…
 おじさん、興奮しちゃうなぁ…」

男が笑う。

「---」
麻帆は悪寒を感じながら男の方を見た。

男は、そんな麻帆の不安を感じ取ったのか、
優しく微笑んだ。

「1回、対局してくれるだけでいいんだ。
 そしたら必ず君をここから帰してあげるし、
 なんなら、僕のこと警察に言ったってかまわない」

そう言うと、
男は自分の名刺を取り出した。

「--若田 次郎 
 研究者…?」
名刺を見つめながら言う麻帆。

そこには
メールやLINE、住所までもが記載されていた。

フリーの研究者なのだと言う。

ボサボサした頭をかきむしりながら若田は呟いた。

「--僕と、対局してくれるだけでいいんだ。頼む」

とー。

「----…わかりました」
麻帆はそう返事をした。

ここで、強引に逃げ出そうとすれば、
かえってこの男を刺激するかもしれない。

それなら、対局して、
勝ち負け関係なく、円満に
帰った方がいいー

それにーーー
麻帆は、若田に気付かれないように、
スマホで警察に連絡を入れたー

話すことはできないー

けれどー。
何か異常を感じ取ってくれればー。

「----」
若田は、気付いていたー
だが、無視した。
警察に連絡されようが構わないー。

ついに、”あの力”が完成したのだからー

「では、始めよう」
若田は笑みを浮かべた。

「よろしくお願いします」
麻帆が礼儀正しく頭を下げると、
対局が始まった。

基本的な駒の動かし方をするふたり。

「--ふふふふふ…
 そうだ、ひとつ言い忘れていたよ」

若田がニヤニヤしながら言う。

「え…?」
麻帆は嫌な予感を感じながら
若田の方を見た。

すると、若田は笑みを浮かべた。

「この将棋には、特別ルールがあってね…」

「特別ルール…?」
不思議そうに聞き返す麻帆。

若田は、麻帆の「歩」を、自分の「歩」で取ってみせたー

するとー

「---!?」
麻帆は身体に違和感を感じたー

「---指が…!?」

麻帆の左手の薬指が
勝手に動き始める。

「んふふふふふふふ~」
若田が笑う。

「--ちょ…、、な、、なんなんですか!?これ?」
麻帆が叫ぶ。

薬指が自分の意思とは関係なく、動いている。

「くふふふふふ~
 今、その指は俺が支配してるんだよ~…

 いいかい?
 この将棋は”憑依将棋”だ。
 ふつうの将棋じゃない。

 僕が長年の研究と錬金術で実現させた
 ”相手に憑依できる将棋”

 ”玉”側のプレイヤーは、
 駒を失うたびに、身体の一部分を
 相手に奪われていく、闇のゲームだ!」

若田が叫んだ。

「--そ、、そんなこと…あるわけ…」
麻帆はそう言いながらも、
勝手に動かされている薬指を
見つめて、冷や汗をかく。


「いいかい?
 歩は、君の指1本ー
 金は、腕ー。
 銀は、足ー。
 桂馬はー耳ー。
 香車はー目ー。
 飛車はー胴体
 角はー口ー

 そしてーーー
 玉を失ったととき、
 君は、全てを俺に奪われる」

若田は笑みを浮かべる。

「----…う、、、嘘…」
麻帆は唖然としている。

そんなことあるはずがないー

けれどー

「--や、、やっぱり、、こんな勝負、やめます!」

麻帆は逃げ出そうとしたー

しかしー

「いいのかい?一度始めた勝負を放棄すれば
 それは”投了”だ」

「----!!」

「--投了は負けを意味する。
 そうなったら…
 君の身体は、俺のものだ。
 分かるね?」

「--そ、、、そんなこと…?」

麻帆は若田の方を見る。
人の身体を乗っ取ることができるなんて、
あまりにも非現実的だ。

ありえないー

けれどー

薬指があざ笑うかのように
くねくね動いている。

「---人の身体を奪うなんてありえない。
 そう思ってるんだろ?
 くへへへへ…

 俺も最初はそう思った。
 でも、科学と錬金術の研究を組み合わせて
 それが可能になった。

 そして、俺は憑依将棋を生み出した…!
 くくくく…

 俺は大学時代、この実験を提案して
 教授に追放されて地獄のような日々を
 送った!女子たちにも気持ち悪がられた!

 でも、俺は正しかった!
 憑依はできるんだ…
 ぐへへへへへ!
 お前の身体を奪って、憑依の研究成果を
 全世界に発表してやる!」

狂ったように笑う若田ー

「-----」
麻帆は、完全に狂っている、と感じながらも
テーブルに戻る。

「---私が勝てば…」

「ん?」

麻帆は決意したー

「--わたしが勝てば、
 どうなるの?」

その言葉に、若田は笑った。

「憑依エネルギーを高めるためには
 こちらもリスクが必要でね…

 俺が負けたら、俺はここで、死ぬー。
 きみは元通りだ」

麻帆は、どんな仕組みで、こんなことに
なっているのかさっぱり分からないと
思いつつも、
この男が常人では発揮することのできない
力を持っていると感じとり、
覚悟を決めるー

「--この人に勝たなきゃ…帰れない」

とー。

勝つかー
警察の人が助けに来てくれるかー

どっちかで、自分は助かるー

麻帆は、なるべく時間を
稼ぐようにすることを決意し、
対局を再開するのだったー

「----」

若田はそんな麻帆の姿を見ながら笑う。

”きみを選んだのは
 俺にとって一番タイプだったからだー。
 しかも、俺の好きな将棋も出来ると来た…”

若田は、この2週間
憑依対象を探すために
近所の高校生を物色していたー

その結果ー
麻帆が目に留まったのだった。

”じっくりいたぶって、
 君が泣き叫ぶ姿を見せてもらうよ…

 カワイイ子が泣き叫んでいる姿は…
 快感だぁ”


対局は進むー

「うっ…!」

「くくくくく…」

若田が、麻帆の”銀”を奪ったー

銀を奪われた麻帆は、足の自由を失うー。

「--ふふふ~
 これが女子高生の足か~」

左足が勝手に動き回る。
そして、反対側の足を左足で触って
すりすりし始める。

「や、、、やめて…!」
麻帆が叫ぶ。

しかし、若田は止まらない。

「俺の魂の一部が、君に憑依しているんだ。
 歩3つ分、で指3本ー
 そして、銀の分、左足ー。

 きみが負けたとき、
 その可愛くてエッチな身体は俺のものになる…

 くくく…楽しみで涎が垂れて来ちゃったぜ」

将棋盤の上に若田の涎がこぼれる。


「----……許せない…」

麻帆は呟いた。

「ん?」
余裕の表情を浮かべていた若田が言う。

「---将棋を、こんなふざけたことに使うなんて
 許せない!」

麻帆は、怒りを感じていたー

自分を拉致して、身体を奪う、などと
ふざけたことを言っているこの男にー

将棋を変なことに利用しているこの男にー

「---はははは!いいねぇ、その顔!
 きみの顔が恐怖に歪む瞬間が、
 実にたのしみだ!」

若田は笑うー

対局は進むー
そこからーー
麻帆の反撃が始まった。

若田は、将棋が好きとは言え、
プロではないー。
むしろー
将棋部のメンバーと同レベルぐらいの
実力に留まっていたー

そのためー
将棋部最強の麻帆にはーー
勝てるはずもなかったー

「王手よ」
麻帆は呟いたー

片足と、片目と、指を何本かー

自由を奪われつつも、
麻帆は、若田を追い詰めたのだったー

「---く…くそっ」

若田は時間稼ぎの行動を始める。

だがー
あと、何手か打てば対局は終わる。

何をしようとも、
若田が勝つ手段は、もう残されていなかったー


王手の前に置かれた”金”を、”飛”で奪う若田ー。

だが、もう守りきれない。
麻帆の持ち駒を使えばー
あと数手で、対局は終わる。

あっけなく飛車も失い、
いよいよ、次の手で、若田の王は逃げ場を失う。

「わたしの勝ちよ」
麻帆は、そう呟いた。

「----……」
若田は唖然とした表情を浮かべているー。


最後にーーー
王の前に飛車を置けば、終わりだー。

「-----…くく」

飛車を手にする麻帆ー。

「---くくくくくくくく…」

若田は笑っているー


「--あなたのまけよ!」
麻帆は宣言したー

しかしー

「---!?」

麻帆は目を見開いたー

”飛車”王の前ではなく、
全く関係のない場所ー。

相手の”歩”の前に置かれているー。

「---え?」
麻帆は、唖然とするー

自分の思っていた位置と違う位置に飛車を置いているー

「--くくくく…
 あはははははははははは~~~~!

 ザンネンでしたぁ~!」

若田が大笑いしながら、
麻帆の飛車を奪うー

「ど、、どうして…?」

唖然とする麻帆に向かった、
若田は微笑んだ。

「この勝負、君にもう、勝ち目はないよ」

そう言うと、若田はにっこりと満面の
笑みを浮かべたー

「---んぁっ!?」

麻帆は、驚くー

右手が、自分の胸を触って、
揉み始めるー。

「---あ…♡ え……???」

激しく胸を揉みまくる右手ー。

麻帆ははっとした。

「いいかい?
 歩は、君の指1本ー
 金は、腕ー。
 銀は、足ー。
 桂馬はー耳ー。
 香車はー目ー。
 飛車はー胴体
 角はー口ー


”金は、腕ー”

「---!!」

麻帆は、若田の王を追い詰める為に
”金”を犠牲にしているー

そのためー
片腕ー…
右腕は、若田に支配されてしまったのだった。

「--くくくくく…!
 片腕があれば、俺の勝ちだ~!」

若田は笑う。

右手が勝手に自分の胸を撫でまわすー

「そ、、、そんな…
 わ、、わたし、、、どうすれば…」

絶望の表情を浮かべる麻帆を
あざ笑うかのように、
右腕は、スカートに手を突っ込んで
嬉しそうに、あちらこちらを
触り始めていたー


②へ続く

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

将棋のルールは知っているのですが
細かいセオリーはあまり知らないので
対局内容は、あまり描写しないようにしています…汗

突っ込みどころがあっても許してくださいネ…!

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Re: No title

無様>
憑依将棋への感想ありがとうございます~!

駒は一度取られても、
また取り返すことはできますよ~☆

ただ、この憑依将棋の場合、
一度奪われた身体の自由は
勝たないと戻ってこないみたいですネ~!

三木くん?
ふふふ…
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プロフィール

無名

Author:無名
憑依小説好きです!
TSF/憑依系メイン
の小説を公開していきます!

基本的に毎日更新しています!

無断転載はご遠慮下さい。。

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