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<憑依>憑依争奪戦

とある美少女を狙う憑依者がいたー。

彼女はとても可愛らしく、
明るく、家庭環境にも恵まれており、
憑依するためには
絶好の獲物(ターゲット)だった。

しかし…

※リクエスト作品デス
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「ふふふふふふふふ…」

とある40代の中年男が、目の前にいる
女子生徒を見つめていた。

中学3年の生徒ー。
まだ、顔にはあどけなさが残るものの、
とても可愛らしい子だー

宇喜田 和恵(うきた かずえ)-

40代の男は、和恵のことを
じーっと見ながら微笑む。

「うん。きみに決めた」

とー。

和恵の目の前で
怪しげな小太りの男がにっこりとほほ笑みながら
そう呟いたー

が、
和恵は全く反応する様子を見せないー。

和恵が男のことを無視しているわけではないー

男はー
”憑依薬”と呼ばれる薬の力で
霊体化しー、
憑依する対象を物色していたのだったー。

1週間前ー
知る人ぞ知る、闇のオークションサイトで
”愛染 亮”なる人物が
大量に”憑依薬”と呼ばれる薬を
出品したのだった。

半信半疑ながらも、男は
出品者である愛染の評価を見て、
憑依薬の購入を決断したのだった。

そして、それは、ホンモノだったー。

今、こうして自分は
霊体になり、中学3年の少女の目の前にいるが、
少女はまったく男に気付いていない。

男は笑う。

この子の身体を奪おうーと。

「あぁ~ついに僕が女の子に~」

男が、和恵の身体に飛び込もうとした
その時だったー

「待ちなよ…」

ーー!?

「--な、、。」
男は唖然とする。

誰かに声をかけられている?
バカな…と。

自分の姿は見えないはずだ。
それなのに、なぜー?

「---…」
男は恐る恐る振り返ると、
そこには銀髪の美青年がいたー。

「---その子は、私が貰い受けよう」

男なのか、女なのか一瞬見間違えそうな
美青年が和恵の方を指さして言う。

「--ま…まさか」
男は目を見開いた。

「--お前も、憑依薬を…!?」
男が聞くと、
美青年は頷いた。

「あぁ…そうだとも」

美青年がニヤリと笑う。

「きみもー
 オークションで購入したのだろう?
 憑依薬を…。

 あの日、愛染とかいう男が
 憑依薬を大量に出品していた。
 憑依薬を購入したのは、君だけじゃないと言うことさ」

美青年が得意気に説明を続ける。

「---くっ…」
男は後ずさる。

自分はただの40歳の中年男。

この只者ではない雰囲気の
銀髪の美青年に勝てる気がしないー
まるで、貴族のようだー

こうなったら…

「は…早いものがちだ!」

男は、和恵の身体めがけて憑依しようとする。

しかしー

「--!?」

男よりも早く、
別の影が和恵に憑依してしまったー

「くくくく…」
優しい顔つきだった和恵が
不気味な笑みを浮かべる。

「あっははははは!
 かわいい女の子の身体、げっとぉ~!」

叫ぶ和恵。

和恵が目を赤く光らせると、
男と、美青年の方を見たー。

「---ふふふふ…
 お前らも憑依人か?
 悪いな!この女の身体を俺がもらったぜ」

胸を触りながら、
あどけない顔つきの少女が微笑むー。

「なっ…!」
男も、美青年も唖然とする。

「-ーーくそっ!こうしてはおれぬ!」
美青年も、和恵の身体に飛び込む。

「なっ…なにっ!?」
男は唖然とした。

なんだこの展開はー
まるで意味が分からんぞー

と。

そもそも憑依薬などというものが
こうして実在していただけでも
男にとっては驚きだった。

男以外に集まった
貴族風の美青年や、和恵に憑依した第3の人物もそうだろう。

しかしー

今は、それを上回ることが起きていたー

自分以外にも憑依できる能力を持つ人間ー
そう、”憑依人”が現れて
ひとりの女子の身体を狙い、
熾烈なー、いや、醜い争いを繰り広げている。

”この展開はいったいなんだ”

と、そう思わずにはいられなかった。

「--うぬぬぬぬぬぬ 胸を触るんだぁ!」
二人の男に憑依された和恵が
激しい形相で叫んでいるー

両手で胸をわしづかみにして、
満面の笑みを浮かべる和恵ー。

しかし、その直後、和恵が表情を歪めて、
和恵は髪の毛を触り、
匂いを嗅ぎ始めたー

「--胸だぁぁぁぁ! 髪だぁぁぁぁ!」

二人に憑依された和恵が
狂人のように叫ぶ。

憑依している二人のうち、
ひとりは胸を触りたいようだがー
もう一人は、髪を触りたいようだー

狂ったようにもがく和恵ー

「くそっ!僕もこうしちゃいられない!」

男も和恵に憑依しようとするー。

しかしー
そんな男を、誰かが掴んだ。

「--!?」

男が驚くと、
そこには10人近くの憑依人がいたー

「--その子の身体は俺のものだ!」
「いや、わしのものだ!」

憑依薬を飲んだ人間たちが、
周囲に結集しているー。

「---くっ…くそっ!」
男はもがくー

しかし…
他の憑依人たちによって
手も足も抑えられて、
動くことができないー

「---くそっ…くそっ…」

そうこうしているうちに、
目の前にいる女子ー
和恵には、何人もの憑依人が
憑依していく。

既に7人ぐらいに憑依されている
和恵ー

和恵は狂ったようにもがいているー

笑ったりー
怒ったりー
悲しそうな表情を浮かべたリー

和恵は笑いながら
涙を流し、
明らかにおかしな様子だー

「--くそっ…俺も…あの子の身体が欲しいー」

女子は、和恵だけではないー。
和恵ではなく、他の子に憑依すれば良いのだが、
集まった憑依人のほとんどは、ムキになっていて
一様に和恵を狙っていたー。

人間は、負けず嫌いだー。

ここに集まった人間はー
みんな、負けず嫌いだった。

一部の賢い憑依人以外は、
全員が和恵に憑依していくー

既に、和恵に憑依した人間は
12人ー。

「--ああぁぁああああああっ!」
和恵の脳が、大量の憑依に
耐えきることができず、
頭を抱えながら、
もがき苦しむー。

「---くっ…くそっ…!」

男はいまだに
和恵の身体に憑依できず、
他の憑依人と戦いを繰り広げていたー

一方、和恵の頭の中では、
憑依人たちが戦いを繰り広げているー。

弱き意思の憑依人たちは
どんどん消えていくー。
消えた憑依人たちは、
身体も、意識も失い、
この世から、完全に消滅していくー

「--くそっ!この子の身体は俺のものだ~!」
「-いいや、わしのものだ~」

叫ぶ憑依人たちー。

和恵が
色々な人間の意思を
その口で口にしていくー

熾烈な争いは、続く。

「あっ…あぁぁ…」

脳内で繰り広げられる争いー
和恵はあまりに強い刺激に
耐えられなくなり、
口元を歪めたまま
涎を垂れ流し、
その場に膝をついてしまう。

激しく痙攣し、白目を剥き、
身体からは溢れ出るように
愛液が流れていたー。

和恵の身体は
限界ー

激しく震えながらも、
「わしのもの」
「俺のもの」
「どけぇ」という叫び声を上げている。

このままでは
死んでしまいそうなほどにー
和恵は酷使され続けていた。

「くそっ!どけぇ!」
男は叫んだ。

周囲に群がる憑依人を
吹き飛ばした男は、
和恵の身体に憑依する。

中では、
数人の憑依人が戦っていた。

男もそこに加わる。

和恵の身体を支配するのは俺だ!と
叫ぶ男ー

しかし、和恵の身体は激しく痙攣を続けていて、
既に、誰が和恵を乗っ取るだとか、
そういう状況ではなくなっていたー

完全に、暴走状態ー。

「--どけ!どけぇ!」
憑依人たちが、
本来の和恵の意思など
全く考えず、
和恵を支配することだけ考えて
激しい争いを続けていくー

そして、
激しい激闘の末に、
全ての憑依人を倒し、
追い出した男は、
ついに和恵の主導権を握るのだった。

痙攣を続けていた和恵は
起きあがるー

涎や愛液を
ボタボタと垂らしながら
ニタリと笑みを浮かべて、
他の憑依人を見つめる和恵ー

まだ、和恵の身体に憑依せずに
様子を伺っていた憑依人たちが
和恵の方を見つめる。

「--和恵は、僕のものだ!」

和恵は両手を広げて勝利宣言をするー

しかしー

その時だったー

「--!?」

「---!!」

「なんだ!?」

和恵に憑依して
和恵の身体を完全に掌握した男も驚くー

和恵の表情が歪むー

周囲にいる憑依人たちも
一斉に異変を感じていた。

「お…俺の身体が…!?」
憑依人の一人が言う。

「な…なんだこれは…!?」
美青年風の男も驚きの表情を浮かべているー

憑依人たちの霊体が、
消滅し始めたのだー

「ど…どういうことだ?!」
「俺は、俺は消えたくない!」

一斉に苦しみ始める憑依人たち。

それぞれ、身体が消えていくー。

「--ど、どうしたんだ!?」
和恵は叫ぶ。

そしてー
和恵の中にいる男にも
その異変は進んでいたー

「ぐっ…」
和恵の身体を動かすことが
できないー

どういうことだー?

男は苦しみながら
和恵の目で周囲を見つめた。

大勢集まっていた憑依人たちは
既に、ほとんどがその姿を消しているー

残っている憑依人も、苦しんでいて、
今にも消えてしまいそうな、
そんな感じだー。

「--ぐ…あぁ…!」

男の霊体は、
和恵の身体から放り出された。

大勢の憑依人に憑依されていた
和恵は白目を剥いてその場で倒れてしまうー

「はぁ…はぁ…」
和恵からはじき出された男は、
自分の霊体が消えていくことに恐怖を感じたー

”時間切れか何かで元の身体に戻るのか?”

男はそう思ったー

しかし、
違うー

他の憑依人たちは、跡形もなく消えたー

これはー

「ぼ…僕は…僕は消えたくない…!」

男は霊体のまま必死にもがくー


「--あ、、、あれ…わ、、わたし…」
和恵が目を覚ますー

乱れきった制服と
汚れきった制服を見て
悲鳴をあげるー。

しかし、今、和恵に憑依していた男には
そんなことに構っている余裕はなかったー


男の身体が消えていくー
これは、どういうことだー

「ぼ…僕は…!」

自分はみじめな人生を捨てて
可愛い子の身体を奪い、
新しい人生を歩むはずだったのにー。

「----…おや…」

男が近づいてきた。
憑依薬の効力で、
霊体になっているはずの男の姿が
見えているようだー

「--君が、最後の一人…」
やってきた男は呟く。

「--僕の目的は、
 君たちのような憑依薬を
 悪用する人間を、消し去ることー

 そしてー
 憑依薬をこの世から消し去ることー」

そう呟く男を、
もがき苦しむ男は見上げたー

悲しい顔の青年ー

男はもがき苦しみながら
青年に向かって言った。

「お…おまえは…誰だ…!?」

男が叫ぶと
青年は笑った。

「-愛染亮…
 憑依薬の出品者だー」

愛染はそう言うと、
静かに微笑んだー

「--君たちのような
 他人の身体をおもちゃのようにしか
 思っていないやつを消すー
 それが、僕の目的だ

 君らに売った憑依薬には、
 使ってから数時間で、使用者が
 消滅するように細工を施しておいた」

愛染はそれだけ言うと、
男に背を向けた。

「さよならー」

冷たい言葉だったー

男は叫ぶ

「た…助けてくれぇ~~!」

と。

しかしー
その声はむなしく響きー
男は、この世から消滅した。

「---…わ、、、わたしは一体…?」

さきほどまで大勢の人間に
憑依されていた和恵は
何が何だか分からず、
困惑していたー

ほどなくして、和恵は
自分の身に起こっていたことも
知らず、乱れた格好を慌てて整えて
恥ずかしそうにその場から
立ち去って行ったー。


憑依人たちによる、
身体の争奪戦は、
誰にも知られることなく、終焉を迎えたのだったー


おわり

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コメント

リクエスト題材による作品でした

リクエスト内容は、

”可愛い娘争奪戦
才色兼備の女子中学生。周りからの評価も高い。
当然、憑依したい奴から狙われるわけだが、
そう考えてる奴は複数いて…果たして最後、
見事に彼女へ憑依するのは誰か
結末はお任せしますが敢えて憑依者達が相討ちで、
彼女は結局助かると言う超ハッピーエンドもありかもしれませんね”

というものでした。

1話で書こうとしたので
なかなか難しかったですが
こんな感じになりました~!

ちなみに、作中で登場した
憑依薬をオークションで出品している男の話も以前書いたので
もし良ければどうぞ~!

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Re: No title

コメントありがとうございます~☆
リクエスト内容を読んでいるうちに
彼の登場が来ました~

ご先祖様…!
きっとそうですネ!
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プロフィール

無名

Author:無名
憑依小説好きです!
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無断転載はご遠慮下さい。。

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